四方館 2024年 全37話 原題:四方馆
目次
第13話:紅蓮社の陰謀と六方の緊張、阿術は独自行動へ
元莫の家では、「魔瓶」の異常性を巡って議論が交わされ、阿術は紅蓮閣に騙された流民たちへの深い同情から、元莫と共に救済策を模索する。
一方、元莫と王昆吾は館主・于得水の指導のもと、大漠の五方勢力との同盟交渉に臨むが、使者たちは過去の因縁から顔を合わせることすら拒否。打開策が見えない中、元莫の機転で五方の要望を満たす特別会場を設計し、交渉は一時順調に進むも、安修義の不用意な発言で会談は決裂。焉楽副使・康雲海はこの動きを警戒し、六方の緊張が高まる。そんな中、尉遅華は家族の制止を振り切り、阿術と共に紅蓮社の内通者・陳信良を捕らえ、真相解明へと動き出す。元莫は流民救済策を携えて帰宅するが、阿術はすでに行動を開始していた。物語は、さらなる陰謀の核心へと進んでいく。
第14話:魔瓶の真相と「向往之地」の闇、無面人の正体が明らかに
阿術と尉遅華は紅蓮社に潜入し、流民救出を試みるも、頭目・陳信良と遭遇し窮地に。元莫の機転で一時脱出に成功し、紅蓮社が腹話術で魔瓶を“しゃべらせて”いた詐欺の仕組みが暴かれる。陳信良の逮捕こそが流民救済の鍵と認識され、元莫と王昆吾は再潜入を決行。しかし、支援に来た安修義と林素素が道に迷い、二人は信者に捕らえられてしまう。
一方、阿術と尉遅華は魔瓶の仕掛けを解明し、内部に隠されていた少女・小娥を発見。流民たちは「向往之地」と呼ばれる山荘へ移送されるが、元莫はそこが奴隷売買の拠点であることに気づく。焉楽副使・康雲海は小娥の拘束に激怒し、四方館に釈放を要求。政治的圧力が高まる中、館主・于得水と安修義は限られた時間で証拠を探すことに。そして山荘で捕らえられた元莫は、陳信良こそが「無面人」の正体であることを突き止める。物語はついに、闇の核心へと迫る。
第15話:火海の再会と、なおも潜む黒幕・白衣客
陳信良の口から、元莫の両親が「無面人」によって惨殺されたという衝撃の真実が語られる。
一方、四方館では館主・于得水らが行方不明の元莫と王昆吾の捜索に奔走し、焉楽副使・康雲海からは少女・小娥の釈放を求める圧力が高まる。阿術と尉遅華は紅蓮閣の隠し部屋で解毒薬を発見し、小娥の証言から流民が「緑波山荘」に監禁されている事実が判明。安修義と阿術は買い手を装って潜入するも、陳信良に見破られ拘束される。元莫と王昆吾は少女・青児の助けで脱出し、尉遅華率いる官兵と共に山荘へ突入。火の海の中、元莫と阿術は再会し流民を救出。逃亡を図る陳信良は林素素に討たれるが、黒幕「白衣客」の居場所は最後まで明かされず、事件の核心は再び闇へ。四方館に残された者たちは、なおもその影に脅かされ続ける。
第16話:静けさの中の決意、阿術の自由への一歩
激闘の末、元莫たちに訪れた束の間の静寂。元莫は阿術のために薬を煎じ、二人の間にはやさしい感情が芽生え始める。王昆吾もまた、尉遅華に心を開き、過去の傷と復讐心を語ることで、絆を深めていく。流民問題に対して元莫は綿密な安置計画を立案し、館主・于得水と安少卿から高く評価される。
一方、瓶の中で生きてきた少女・小娥は皆に見守られながら静かに最期を迎え、「来世では自由に生きたい」と願いを残す。朝廷からの褒賞が発表される中、元莫は阿術に長楽の戸籍を取得させる手続きを進めるが、彼女が自由になれば自分の元を離れるかもしれないという現実に一瞬ためらう。それでも元莫は、阿術の未来と自由を尊重し、文書を提出する決意を固める。物語は、静かに新たな章へと歩み出す。
第17話:揺れる恋心と白衣客の手がかり
安少卿は元莫の流民安置計画を正式に認可し、これを機に五方との同盟再始動を決定。元莫は阿術に長楽の戸籍取得を伝えようとするが、言い出せずにいる中、庭では王昆吾や尉遅華らが阿術の成人祝いに集まり、賑やかな祝宴が始まる。尉遅華が阿術の身支度を手伝い、元莫は陰で告白の練習を重ねるも、酒の勢いで尉遅華に誤って告白してしまい、場は気まずい空気に。翌朝、元莫は阿術に抱きしめながら真心を伝え、二人は正式に恋人となる。
四方館に戻った元莫は意気揚々と業務に励むが、周囲は尉遅華との誤解を信じ込み、安修義は苛立ちを募らせる。館主・于得水はこの状況を逆手に取り、西院に漠北、東院に玉羅と东西渊の任務を割り当て、両者を鍛えようとする。
その頃、元莫と王昆吾は白衣客が探す「特殊な女性」について調査を進める。流民の証言から、陳信良が女性の「足」に異常な関心を示していたことが判明し、白衣客が「特別な印」を持つ女性を探している可能性が浮上。物語は、さらなる謎と陰謀の深層へと進んでいく。
第18話:誤解と外交の駆け引き、揺れる人間関係
尉遅華の冷たい態度に困惑する元莫は、料理や贈り物で機嫌を取ろうとするも、手厳しく拒絶されてしまう。
一方、各国の流民たちは自国の使節に会盟再開を強く求め、月影国は民意に押されて結盟を検討、漠北は焉楽との関係改善を模索。四方館は両国と個別に会盟を再開する方針を決定し、王昆吾と元莫は準備に奔走する。
その合間、元莫は阿術との初デートを「醉仙楼」で計画するが、美食評論家・多弥王子に割り込まれる。元莫は彼の影響力を巧みに利用し、漠北使臣・敖大人との交渉再開に成功。多弥王子主催の野外ピクニック抗議が決定打となり、漠北との交渉が動き出す。
その後、元莫は尉遅華に謝罪を試みるが、誤って求婚と受け取られ、鄂国公から厳しく叱責される。
一方、阿術は林素素から「元莫が尉遅華を追っている」と聞かされ、胸中に不安と嫉妬が広がっていく。物語は、誤解とすれ違いの渦へと突き進む。
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