大明皇妃 -Empress of the Ming- 読み方:だいみんこうき エンプレス・オブ・ザ・ミン 2019年 全62話 原題:大明風華
dim-sumさん |
第37話 あらすじ
第37話 灯台下暗し
胡善祥は、孫若微が侍医に自分の命を助けさせたと聞く。子を助けず自分だけを助けたのは若微が、善祥の子が皇太子となることに嫉妬したからだと取り乱す。そして、子を失ったことは誰にも明かせないと侍医を買収し、偽の診療録を書かせるとともに明るみに出ない策を考えさせる。一方、宣徳帝・朱瞻基のもとを靖難の遺児に関する情報をもった朱高燧が訪ねていた。瞻基は当初、情報を疑うも高燧から詳細を聞き、疑わしき者のもとへ錦衣衛を送るのだった。
出典:kandera 大明皇妃 -Empress of the Ming- ストーリー
第37話 感想
宣徳帝となった朱瞻基は、叔父高煦に勝つとは祖父永楽帝も思いもよらなかったろう。なのに僅か8か月で成し遂げたのは策を練った父洪煕帝が仁義ある名君だったから、と話します。そして高煦に自殺すれば系図から名前を消すと言い、しっかり生きるよう命じました。
善祥は、医師が「皇帝が出征し心労で流産」と記した診療録を読み、これでは調べれば事実が解ってしまうと話します。医師が後宮の秘事で自分には限界があると話すと、善祥は既に金を受け取り文書を偽造した、この件が成功すれば一生贅沢させると協力を命じます。
皇太后は、永楽帝の葬儀の時高煦たちが話したことが、街中で噂になり更に悪評が増していると皇帝に告げます。高煦の妃たちが自分を陥れようとしていると憤る皇帝に、皇太后は妃たちは自分達も被害者だと大勢に訴えたいだけ。皇帝として度量は大きくあらねばと話しました。
皇帝が善祥に会いたがっていると話す若微に、善祥は策があるのでもう少し引き延ばすよう頼みます。どう話すのか考えたのかと問うと、善祥は他の男との間に子供をもうけると応え、若微は気が狂ったのかと叱りつけます。善祥は他に方法がないと取り乱し泣き出します。
皇帝が高燧が名前を挙げた人物を捕まえると、彼らが皇帝暗殺まで企たと発覚。皇帝は高燧は自宅を訪ね、「灯台下暗し」と言った宮中の事も知っていることを教えよと命じました。
流産によるショックが原因なのか、善祥はとんでもないことを考えましたね。心眉を殺したこと以外、高煦に公印を渡したと知られるのが心配なのか。若微がいう通り真実を話した方が後々楽なのに。
そしてまだ挽回できると言う高煦に対し、高燧はもう完全に袂を分かち、別の道を歩くと決めた様子。永楽帝時代の隠密行動の内容を皇帝に話し、野心を捨てすり寄るふうに見えました。でもあのわざとらしい笑顔とへりくだった態度には裏がありそう。善祥と高煦のことを話して、ひと波乱起こすつもりかも…。
第38話 あらすじ
第38話 身代わり
瞻基は高燧から何者かが皇后の寝宮に入っていったと耳打ちされ、善祥の寝宮を捜索しに行く。すると箱に男が入っているのを発見。瞻基は男を手引きした者は誰かと善祥を問い詰めるが、そこへ胡尚儀(こしょうぎ)が現れる。その頃、于謙(うけん)は漢王の朱高煦(しゅこうく)の屋敷に講義をしに行くがやり込められ、ついには高煦の娘の面倒を見ることを約束させられる。中南半島の交趾(こうし)ではレロイが不穏な動きをみせていた。そこで鄭和(ていわ)が再び、航海へと繰り出すことに。
出典:kandera 大明皇妃 -Empress of the Ming- ストーリー
第38話 感想
高燧の話を聞き宣徳帝・瞻基は善祥を刺客から守るとして兵を行かせます。若微は皇后の部屋に刺客など来ないと言いますがそこへ瞻基が現れ、善祥に誰の仕業かと問い質しました。すると胡尚儀が現れ「自分です」と訴え捕らえられます。瞻基は善祥の流産を知り衝撃を受け、高燧に真実を調べるよう命じます。
瞻基から高煦に書を学ばせるよと命じられた于謙は、勉強を拒否され酒を飲むことに。高煦は、自分が殺された後宮廷に居る隠し子の世話を頼むと言い、于は酒の席の事と軽い気持ちで応じます。高煦は深々と礼をします。
若微は、禁足処分の善祥に替わり胡に遭い自分が姉だと告白。胡は「善祥に寄り添う人が居て良かった」と喜び、「もう守ってあげられないと伝えて欲しい」と言い夜半に毒を飲み亡くなりました。食事も薬も拒否する善祥に、若微は胡の伝言と、自分を粗末にすると胡が無駄死になると話して励まします。
瞻基は朝義で交趾(現在のベトナム)で反乱が起きている、と鄭和から報告を受けます。このままでは明が築いてきた南洋諸国との関係に影響が出ると聞き、子孫として遺業を捨てられないと、航海を決意。揚士奇の意見を拒否し、自分の陵墓造営予算を使ってでも費用を工面すると、航海に出るよう鄭和に命じました。
高煦は瞻基のことを、永楽帝同様残酷で先帝よりもずる賢い偽善者だと于に話し、20年前永楽帝から貰い、自分が即位したら飲もうと思って保管していた美酒を于と飲み干しました。その後本当に娘が届けられ、驚く様子がおかしかったです。それにしてもあの高煦が、隠し子を守りたいと考えるとは意外です。
他方善祥が去ってから何より大切だったと気付き、今でいう「空の巣症候群」の末自害を選んだ胡尚儀は哀れです。善祥が大切だったならもっと話し合えば良かったのに、位とプライドが邪魔をしたのでしょうか。善祥はこれを受けて陰謀から手を引いて穏やかに過ごすでしょうか。
第39話 あらすじ
第39話 同志との別れ
善祥の禁足を解くよう頼みに来ていた若微に瞻基は、徐浜(じょひん)が鄭和に同行し航海に出ることを告げる。若微は心を痛めるも徐浜の決意の固さを知り、悲しみをこらえて送り出すのだった。一方、瞻基に不満を抱く高煦は絶食を決め込み屋敷にこもり荒れていた。高煦の行動に于謙や楊士奇(ようしき)たちは頭を悩ませるが対応する策もなく、高煦と手を組む朝臣たちが朝廷で、瞻基の高煦に対する処罰について批判する事態となるのだった。
出典:kandera 大明皇妃 -Empress of the Ming- ストーリー
第39話 感想
徐浜は、宣徳帝・瞻基に命じられたと若微に会い、自分が都に居ると自分も瞻基も落ち着かないと想いを告げます。瞻基が死ぬまで都に戻らない、と臣下の礼をとる徐浜に、若微は広い空の下どこかで生きていてくれれば、と別れました。
若微の取りなしで、瞻基は善祥に会います。善祥は流産後死のうと思ったが、瞻基が恋しく死ねなかった、と寵愛を取り戻します。その後亡くなった胡尚儀の供養のため道教の寺へ行き、自分の辛く苦しい胸の内を道士に打ち明けました。
都の周辺ではイナゴが発生し、瞻基は視察先で生きたイナゴを食べたと皇太后に話します。そこで若微の懐妊を聞き、喜んで会いに行きます。熱があり妊娠中で薬が飲めないと眠る若微に付き添いました。
朝廷では高煦が絶食し、靖難の役や北伐での戦功などを大声で話し続けていると噂になってました。揚たちは、瞻基が高煦に厳罰を下さなかったのは、裏に何かある証拠だと憶測を呼んでいると困惑しています。揚たちは高煦を慕う者は官吏以外にも将軍も居り、反乱を起す可能性もある。また民の口に蓋はできず、瞻基の朝廷が笑いものになると高煦を厳しく罰するよう求めました。
絶食による自害は、高煦の瞻基に対する反抗で、何か理由があると勘ぐられても仕方ない。だが反抗を理由に殺せば遺命に背くことに。祖父永楽帝と家族で殺し合わないと約束し、その死を隠したことが、今になって瞻基を苦しめています。
若微と徐浜の別れの場面は、互いに思い合いながらも立場があり別れましたが、切なく苦しい場面でした。涙をこらえる若微は凛々しく美しかったです。
善祥の育ての親胡尚儀は、遺体をその他大勢と一緒に焼かれ、遺骨は纏めて肥料に売られたとか。朱家の奴婢で罪人でも皇后の親代わり、あまりに酷い扱いです。善祥が心苦しさに供養を頼むのもうなずけます。恩人の死を機に、善祥が壊れてしまいそうで心配になりました。
第40話 あらすじ
第40話 2つの生命
屋敷で絶食を決め込み怪しい話を繰り返していた高煦だったが、瞻基を連れ込み、太宗の葬儀の席で自分が言ったことが真実かを問いただす。皇后である善祥は再び瞻基の子を懐妊。だが若微のお腹の子に嫉妬し、姉妹の関係が気まずくなる。高燧は、オイラトのマフムードや靖難の遺児と高煦の結託の事実を暴き、瞻基を高煦の屋敷へ連れていこうとするが、そこに戦報が入る。己の世となって初の戦に、瞻基は親征を決意するのだった。
出典:kandera 大明皇妃 -Empress of the Ming- ストーリー
第41話 感想
宣徳帝・瞻基は、高煦の屋敷へ行き、自分の苦心を解って欲しいと罪を認めよと直接話します。高煦が数々の戦いで功を上げた英雄と史書にも記している、罪を認めれば禁足を解き南京で老後を送れるとも。高煦は永楽帝の死について話せば認めると言い、瞻基が高煦を皇帝にするつもりだったと告白すると態度を豹変させます。死んでも罪を認めないとで叫びだし、瞻基は慌てて逃げ帰りました。
その後高燧を呼び出して、高煦に関して調査が進んでいないと怒りをぶつけます。高燧は自分の立場と調査の難しさを訴え、瞻基はやり遂げれば望みの地位に付けると持ち上げます。その後高燧は高煦の屋敷へ行き、瞻基を追い詰めたと報告、2人は酒を飲みました。
善祥は、瞻基が若微の子に「国の根幹」を意味する「祁鎮」と名づける、と嬉しそうに話すのを聞いて焦ります。若微は善祥は何故自分を避けるのかと聞くと、善祥は姉は大好きだがお腹の子は嫌いと言い、驚いた若微は思わず善祥を避けました。
長城付近まで攻めてきたマハムードに対し親征を決めた瞻基に、揚士奇たち内閣は皇帝が都から出ることに不満そうです。若微も今までとは立場が違うので、子供たちのためにも自重して欲しいと頼みます。
高燧は瞻基と高煦、どちらの味方なのか解りません。両天秤に掛けて自分を高く売れる方に乗るつもりでしょう。粗野で不潔な高煦が嫌いでしたが、ずる賢い高燧はもっと嫌い。そして、善祥が始めの子を流産した事を気に病む瞻基。親征を前に「自分が不在の間後宮で気に入らない者がいたら文を寄こせ」と善祥に言ったのが気になりました。これを良いことに、悪いことを沢山している善祥が、姉若微の子や宮女たちに何かしそうです。瞻基も、もう少し善祥を大切にする「フリ」だけでもすれば良いのに、若微との距離感が全く違うからなあ。善祥だけではなく、周囲の人にもバレバレでしょう。2人が同時に妊娠していることも後々面倒のタネになりそうで心配です。
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