漠風吟(ばくふうぎん) 偽りの公主、熱砂の愛

漠風吟(ばくふうぎん) 偽りの公主、熱砂の愛

漠風吟(ばくふうぎん) 偽りの公主、熱砂の愛 1話・2話・3話・4話・5話

漠風吟(ばくふうぎん) 偽りの公主、熱砂の愛 2024年 全26話 原題:漠风吟

第1話あらすじ

果てしなき砂の海――。
そこは水をめぐり争いが絶えない、過酷にして壮麗なる世界。雲沛、天都、麻随の三大都市国家が互いに牽制しあい、無数の小部族は生き残りのため婚姻や同盟に縋らざるを得なかった。

その均衡を揺るがす存在として現れたのが、無限の知恵と力を秘めたと伝わる奇書――『大漠奇巻』。雲沛城主・那戦はその奪取を目論み、盛大な和親の宴を開き、豪傑たちを集め勢力を拡大しようとしていた。

一方、麻随の内乱により、九姫・格心薇は母とともに逃亡の身となる。しかし天都の城門は無情に閉ざされ、母は矢に倒れ、格心薇の胸には復讐の炎が宿った。絶望の中、彼女は和親使節団に潜入し、運命を変える策を練る。

旅路で彼女が出会ったのは、和親を拒み自由を求める厄娜泣の公主・娜袖皇北霜。二人の姫は語り合い、互いの境遇に共鳴し、やがて運命を覆す誓いを立てる。――「身分を交換する」という大胆な策だった。血の誓約を交わした二人は、それぞれ相手の名を背負い、砂漠の未来を託すこととなる。

しかし運命はなおも試練を与える。若き匪首・若問の罠、誤った拉致、そして謎多き旅人・霍擎雲との邂逅。彼の視線が偶然『大漠奇巻』に触れたとき、物語は新たな謎と陰謀を孕みながら動き始める。

愛、友情、そして抗争。
灼熱の大地に刻まれる伝説は、いま静かに幕を開ける――。

第2話あらすじ

死風の谷、揺らぐ忠誠と誘惑

霍擎雲は、厄娜泣が秘蔵する《大漠奇巻》の存在を知り、戦捷に先を越されまいと内心で密かに策を巡らせていた。彼は負傷を装い、皇北霜の憐憫を誘って薬を塗らせることで、彼女の隙を突き《大漠奇巻》を探ろうとする。しかし皇北霜は既に彼の動きを見抜き、逆に秘巻を安全に移し替えていた。冷静で鋭い姫と、狡猾な策士の駆け引きは、互いの胸中に疑念と興味を同時に芽生えさせていく。

その頃、皇北霜の陣営では、怠慢な奴婢たちが命じられた任務を押し付け合い、ついには果児が罰を受ける事態となった。皇北霜は激怒し、奴隷たちに「部族存続のため進むか否か」を問いかける。彼女の言葉は重く響き、誰もが自らの運命を背負わねばならない現実を突き付けられるのだった。

一方、砂漠を荒らす匪首・若問は、蛮狐の諜報によりついに厄娜泣の一行を捕捉する。豪奢に酒を酌み交わしながら「大漠第一美人」を手に入れる日を夢見る若問の欲望は止まらず、やがて皇北霜らを死風地帯へと連行する。全ての物資と宝を奪われてもなお、皇北霜は冷静に地形を観察し、流砂の嵐を避けられる場所だと見抜く。彼女はあえて屈辱を堪え、一族の命を守るため耐え忍ぶ道を選んだ。

だが若問は酒に薬草を仕込み、皇北霜の心身を支配しようとする。理性を蝕まれ、凍てつく川へと沈んでいく彼女を救ったのは霍擎雲であった。二度にわたり命を救われた皇北霜の胸に、感謝と混乱、そして説明のつかぬ情感が芽生える。霍擎雲は解毒草を差し出すが、七日間の昏睡に陥る危険を知る皇北霜は、雲沛への道を優先し服用を拒絶する。使命か、自らの身か――彼女は迷わず使命を選んだ。

やがて霍擎雲若問の対峙が迫る中、皇北霜は密かに若問へ春酒を盛り、暴走する彼を自滅へ導こうとする。しかし混乱の最中、格心薇が侍女らと脱出を試みた矢先、若問に捕らえられ密室へと連れ去られる。そこで彼女は美貌と機知を武器に、山賊を翻弄し運命を切り拓こうとするが――。

死風の谷にて、忠誠と欲望、誓いと裏切りが交錯する。
砂漠の覇権をめぐる闘いは、いよいよ深い闇へと沈んでいく。

 

第3話あらすじ

交錯する絆、揺らぐ真実

霍擎雲はためらうことなく氷のような川へ飛び込み、死の淵に沈む皇北霜を救い上げた。彼の献身的な看護により、皇北霜は高熱から目覚める。やがて二人の間には、言葉では語れぬ曖昧な感情が漂い始めるが、霍擎雲はあくまで軽やかに振る舞い、これまでの恩義に対する「返礼」に過ぎないと告げた。そして彼は《大漠奇巻》を差し出し、囚われの者を救うため再び死風の谷へ向かおうと提案する。皇北霜は迷うことなく頷き、使命のため決死の覚悟を示すのだった。

一方、格心薇若問と絡み合った夜を経て目覚める。しかし若問の心は皇北霜の行方に囚われ、格心薇への情は冷たいものだった。彼女は怒る代わりに、若問の背に自らの印を刻み「所有」を誇示する。若問皇北霜の髪飾りを取り出し彼女の嫉妬を煽ろうとするが、格心薇は逆に真実を見抜く――逃亡したのは皇北霜であると。彼女はあえて自らの正体を麻随の姫君と明かし、宝を餌に若問を欺いて帰還を約束させ、時間を稼ぐ策に出た。

その頃、霍擎雲皇北霜を伴い侗老を訪れるが、侗老は彼を客として扱わず、むしろ命を狙う。しかし霍擎雲の力量は圧倒的で、危機を退けると、裏で爆薬を仕掛け若問不在の好機を狙う。さらに黄天狂に接近し、同盟を装って牢の鍵を盗み出し、皇北霜へ託す。だがその過程で皇北霜霍擎雲の二心に怒り、激しく非難する。信頼と裏切りの狭間で揺れる二人の関係は、さらに複雑さを増していった。

爆発の混乱に乗じ霍擎雲皇北霜らを連れ脱出するが、仲間の朵再が矢に倒れ生死不明となる。最期の力で彼は皇北霜に「欲望に呑まれるな、知恵で全てを取り戻せ」と遺言を残す。涙ながらに歌を聞き届けた皇北霜は、雲沛へ進む決意を新たに固める。

格心薇若問は草原を彷徨いながらも皇北霜の行方を探り、互いに疑念を深めていく。その一方で皇北霜霍擎雲に《大漠奇巻》を託し、彼の望みを全て叶えると誓い、自らは矢傷を負いながらも使命を貫こうとする。霍擎雲は彼女を抱きかかえながら問いかける――「なぜそこまで雲沛にこだわるのか」。彼女の答えは静かだった。麻随にも天都にも、もはや居場所はないのだと。

執拗に追い迫る蛮狐の軍を逃れ、二人は地下室に身を潜める。闇の中、霍擎雲皇北霜を抱き寄せ、その身を盾のように守る。互いの胸中に芽生えた感情は、もはや隠すことができないほど熱を帯び始めていた――。

第4話あらすじ

秘められた正体、交錯する思惑

果てしない砂漠を進む皇北霜霍擎雲。彼は彼女を守りながら砂賊を警戒し、ひそやかに同行を続ける。突然の砂嵐で目を痛めた皇北霜に、霍擎雲はそっと寄り添い、優しく砂を拭い去る。その距離は徐々に縮まり、互いの存在が無意識に心を揺らしていく。

一方、若問格心薇は宿駅に立ち寄り、体力を回復させる。若問は麻随の地図を金塊と交換するが、格心薇は取引を怪しみ声を荒げる。若問はこの地図こそ生死を左右する重要な鍵だと諭し、二人は険悪な空気を抱えたまま先を急ぐ。

同じ頃、霍擎雲皇北霜も宿に到着。店主・沙曲は最高の部屋を用意し、彼らを丁重に迎える。しかしその裏で天都の密偵が潜伏しており、霍擎雲は迅速に動き出す。敵を一網打尽にする決断を下す一方、皇北霜が手にする《大漠奇巻》の由来を問いかけ、父の想いと深い記憶に触れる。

やがて、容老の行方が那戦に奪われたと知った霍擎雲は、雲沛王府の地図作成を急がせる。その時、若問格心薇も宿に潜入。格心薇は盲人に、若問は馬商に変装し宿泊を試みるが、鋭い観察眼を持つ羅成に見抜かれ、霍擎雲へと報告される。霍擎雲は正体を隠すため、眠る皇北霜を別室へ移すが、その隙に格心薇が忍び込み、彼女の所持品を盗み出す。やがて返却の際、思わず「九姫」という皇北霜の真実を口にしてしまう。霍擎雲の疑念はさらに深まっていくのだった。

その矢先、蛮狐が宿を急襲。霍擎雲は矢に倒れるが、皇北霜が身を挺して救い出し治療を施す。しかし彼女は驚愕する。霍擎雲の体には毒の痕跡がなく、さらに落ちた腰札から、彼が莽流門の門主である可能性に気づいてしまうのだ。積み重なった謎と疑惑は、二人の間の信頼を大きく揺るがせていく。

一方、那戦は通行許可証の収集を完了しつつも、和親部族の動向に不安を募らせていた。莽流人が雲沛の軍機密を狙っていると確信し、厳重な警備を敷くよう命じる。雲沛に迫る影は、すでに静かに忍び寄っていた。

宿に戻り、霍擎雲を看病する皇北霜。彼は夢の中で彼女の手を強く握りしめ、寄り添う温もりを求める。その姿を見つめる皇北霜の瞳には、疑念と共に抑えきれぬ想いが宿り、柔らかな微笑みが浮かんでいた――。

第5話あらすじ

 

若問が密かに研究する麻随城の防衛図。その貴重な図面を格心薇が奪い取り、無邪気に興奮を見せる。しかし若問は彼女の言葉を信じず、冷ややかに短刀を揺らし試す。恐怖を示さぬ彼女の姿に苛立ちが募る中、突然現れた不逞の輩が格心薇を連れ去ろうとする。助けを求める彼女の声に応じたのは、若問の存在そのものだった。男たちは一瞬で態度を変え、畏れを抱いて退散する。その光景に格心薇若問の真の力を知り、軽率な行動が彼の逆鱗に触れたことを悟るのだった。

一方、皇北霜は祈願樹の下で霍擎雲と最後の別れを迎える。彼女を守り抜いた彼に深く感謝しつつも、家族と使命のために旅路を続ける決意は揺るがなかった。霍擎雲は衝動的に彼女を引き留めるが、その想いは拒まれる。それでも互いの心は離れず、短い抱擁の後、別れの時が訪れる。去ろうとする北霜を見送る中、霍擎雲は吐血し倒れる。彼女が残した手紙には、深い愛情と未練が刻まれていた。霍擎雲は胸を裂かれる思いでその文字を見つめる。

雲沛城では、和親の儀が始まろうとしていた。真渠部の王女・真渠幼佳が気品ある姿で那戦に謁見し、忠誠の証として夢に見た祝賀の絵を献上する。その清らかな心に那戦も心を動かされる。そして、ついに皇北霜が東宮の門へと駆けつけた。謁見を拒まれながらも、彼女は己を傷つけてまで願い出る。その執念に動かされた那戦は例外的に許可を下す。

広殿に立った皇北霜は、すべてを懸けた舞を披露する。――「鳳凰涅槃再生の舞」。その舞姿はまるで不死鳥が天に舞い上がるかのごとく、見る者すべてを魅了した。たとえ化学粉末による仕掛けであろうとも、那戦が称賛したのは技巧ではなく、逆境に抗い夢を追い求める皇北霜の魂そのものだった。

――愛と別れ、忠誠と誇り。炎のように交錯する想いが、大漠の運命をさらに揺さぶっていく。

 

漠風吟(ばくふうぎん) 偽りの公主、熱砂の愛 6話・7話・8話・9話・10話

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