相思令（そうしれい）～君綺羅（くんきら）と玄烈（げんれつ）～2025年 全30話原題：相思令
第21話あらすじ
第21話『黄泉の誓い、再会の兆し』
崖の別れから始まった悲劇は、運命の歯車を再び動かし始める。
羅執舟の死、君綺羅の失踪、玄烈の昏睡——王宮は混乱の只中にあった。王は玄烈の婚礼を中止し、改めて吉日を選ぶよう命じる。医師は玄烈の昏睡は感情の高ぶりと気力の消耗によるもので、数時間の休養で回復すると診断。孫昭敏は君綺羅の死を知り、深い衝撃を受ける。
羅奇は賀機遥に不審な人物の目撃を尋ね、冬銀の姿が浮かび上がる。玄烈が目覚めると、君綺羅の死を思い出し、深い悲しみに沈む。玄青蔻は騒ぎ立て、「玄烈だけが自分を騙さない」と叫び、彼に会おうとするが、王は「君綺羅も奴隷もすでに死んだ」と告げ、玄青蔻は打ちのめされる。
冬銀が連行され、玄烈は「君綺羅をどこへ連れて行った」と詰問。冬銀は、君綺羅が自ら去ると言ったこと、死ぬとは知らなかったと涙ながらに訴える。そして、君綺羅から託された手紙を玄烈に渡す。そこには「冬銀を解放し、二度と会わないように」との別れの言葉が綴られていた。玄烈は涙を堪えながらも冬銀を解放する。「黄泉で再会した時、君綺羅に顔向けできるように」と。
孫昭敏は王に命令の撤回を求め、玄烈にも宮中入りを促す。玄烈は「自分が認める妻は君綺羅ただ一人」と語り、孫昭敏も「君綺羅は姉のような存在であり、彼女の夫を奪うことはできない」と誓う。孫部の大印を差し出し、王父の名において忠誠を誓う。
一方、崖下では邵祁民が君綺羅を救出。医師の診察により命に別状はなかったが、彼女がすでに妊娠一ヶ月であることが判明。邵祁民は驚愕する。君綺羅は「君非凡の名を捨て、自分自身として生きる」と決意。王上に謁見し、「焱南に命を賭して忠誠を尽くす」と宣言。狼主を奪うふりをしたのは玄鉄晶石を得るためであり、家族の死の責任を自ら背負う覚悟を語る。
王は「君家を殺したのではなく、君綺羅を戻すための策だった」と明かし、武器を改良すれば君家を解放すると約束。君綺羅が牢獄で家族と再会すると、喜びが広がるが、二房の者たちは冷ややかな態度を崩さない。宰相も彼女の生還に驚愕する。
玄烈は焱南への攻撃を拒否し、王は不満を露わにする。五軍の兵権を集めたのは焱南攻略のためだったが、玄烈は「通商開放で解決できる」と主張。王は「講和では譲歩が多すぎる。戦えば済む」と反論し、両者の意見は激しく対立する。
それぞれの忠誠と信念が交錯する中、君綺羅の命と新たな命が、未来の希望となるか、それともさらなる争いの火種となるのか——。
第22話あらすじ
第22話『講和の代償、揺れる絆』
戦か、和か——その選択は、国の未来と愛の行方を大きく左右する。
玄烈は太后と王上のもとを訪れ、戦争の終結を訴える。太后は新たに現れた武器の存在に驚き、百工伝人の死と国境の情勢を踏まえ、もはや勝算はないと判断。玄烈も「戦で苦しむのは民」と語り、王上に講和を強く求める。王上は「もし軍を率いて戦えと命じたらどうする」と問うが、玄烈は「承知できない」と断言。太后の説得もあり、王上はついに講和に同意する。
君綺羅も王上を訪ね、「民を慈しむ王は、戦を望んでいない」と語りかける。王上はその言葉に心を動かされつつも、君綺羅を焱南に留める方法を模索。王世子との婚姻を提案し、君綺羅も断れず、婚礼の衣装を作るよう依頼する。王はこれを承諾し、君家の者たちはついに解放される。
だが、君家の内部では波紋が広がる。君繡捆の夫は家督継承に不満を抱き、「君非凡が死んだら君家はどうなる」と問い詰める。君綺羅は「まずは勉学に励みなさい」と諭すが、彼は激怒し「見下された」と叫び去っていく。君繡捆は慌てて追いかけ、姉の真意を伝えようとする。
一方、王は賀機遥を焱南へ派遣。玄青蔻は密かに同行し、王は賀機遥に姫を大切にするよう命じる。玄烈も手紙を残し、焱南へ向かう。君綺羅は商いの再建に動くが、次夫人の妨害により店舗は次々と営業妨害を受けていた。次夫人の側近たちは「女が家督を継ぐのは規律違反」と主張し、君家を掌握しようと画策。君綺羅は邵祁民の所持品から、彼が王の密偵「暗衛」であることを知る。邵祁民は13歳で君家に送り込まれたが、君家の温かさに触れ、実家のように思っていたと告白。君綺羅は以前から気づいていたが、彼が自ら認めるのを待っていたのだった。
邵祁民は王に謁見し、「王世子と世子妃の仲が良好な今、君綺羅を嫁がせても意味がない」と進言。代わりに自分が娶れば、彼女を焱南に留められると申し出、王はこれを承諾する。
君綺羅は妹たちと共に新たな店舗を探し、立地は悪くとも品質で勝負できる場所を見つける。だが、店主は不在と告げられ、次男家の妨害を確信。三妹は「商売の厳しさを思い知った」と肩を落とす。
その頃、玄烈は焱南に到着。人混みの中で、ふと君綺羅の姿を見た気がして追いかけるが、彼女の姿はどこにもなかった——。
第23話あらすじ
第23話『白玉の契約、裂かれた絆』
君綺羅の命と名誉を揺るがす波乱の幕が、静かに開かれる。
商談のため王店主を待ち続けていた君綺羅は、突然倒れ、君絳綢たちに連れ帰られる。医師の診察により流産の兆候が発覚し、安胎薬が処方される。君絳綢と君繡捆は、君綺羅が家のために払ってきた犠牲の大きさを改めて痛感し、彼女の決断を支持すると誓う。
だが、この事実は波紋を呼ぶ。鄭書亭は「婚前妊娠は品位を欠く」と激怒し、君繡捆との婚約破棄を宣言。君絳綢は彼の裏切りに激怒し、鄭書亭の不誠実な言動を暴露。周囲の非難が集中する中、羅奇は君絳綢の正体が君非凡であることに気づき、後を追う。君絳綢は「これ以上ついてくるな」と警告し、姿を消す。
夜、玄烈は君綺羅の部屋に忍び込むが、目を覚ました彼女に見つかる。玄烈は「なぜ死んだふりをしたのか」と問い詰める。君綺羅は「自分が死ななければ、二人は離れられない」と語り、すべてが計画だったと認める。邵祁民が現れ、玄烈に警告。「王上は君綺羅を疑っている。訪問が知られれば危険だ」と。君綺羅は邵祁民との結婚を決意し、玄烈を守るために自らの未来を犠牲にしようとする。
鄭書亭は君繡捆に謝罪し、彼女の素直さに惹かれたと告白。菓子を手土産に持参し、君繡捆はそれを受け取る。玄烈は焱南を離れようとするが、君絳綢から君綺羅が虐げられていることを聞き、羅奇に調査を命じる。次房の陰謀が明らかになり、羅奇は襲撃するも捕らえられる。
玄烈は君綺羅に羅奇の解放を依頼。君綺羅は君絳綢に任せ、彼女は看守に金を渡し、三日間の拘束延長を手配。君絳綢は羅奇に「行き場がないならここで働けばいい」と提案。羅奇は内部潜入の好機と見て承諾する。
君綺羅と君絳綢は妊娠を認め、名声への影響を恐れるが、君絳綢たちは「君綺羅が元気でいればそれでいい」と励ます。君綺羅は店主との商談に臨み、傲龍堡との取引で得た白玉を提示。店主は品質を認め、契約を承諾する。
その裏で、宰相の側近が「君家の店をいつ奪うのか」と問うと、宰相は「まだ時期尚早」と答える。だが、二房の者が宰相を訪れ、「君綺羅を殺してほしい」と懇願。宰相は「利益の二割を渡せ」と冷酷に要求する。
愛と忠誠、陰謀と犠牲が交錯する中、君綺羅の運命は再び大きく揺れ動く——。
第24話あらすじ
第24話『偽りの婚礼、交錯する真実』
婚礼の幕が上がると同時に、真実と偽りが交錯する。
邵祁民は玄烈の突然の登場に驚き、君綺羅との結婚を控えた自分に干渉するなと警告する。玄烈は君綺羅に事情を尋ねるが、彼女は「これは自分の問題であり、玄烈とは関係ない」と突き放す。
その頃、君綺羅の父が帰還し、久々の再会に君綺羅は涙を流す。結婚式の準備が進む中、君絳綢たちが着付けを手伝いに来るが、君綺羅は「ここで大丈夫」と言って一人残る。そこへ玄烈が現れ、「君綺羅が他人と結婚することは許さない」と宣言。君綺羅は再び「関係ない」と拒絶する。
式が始まり、花嫁が邵祁民のもとへ運ばれる。だが新婚の部屋でベールを上げると、そこにいたのは玄青蔻だった。邵祁民は衝撃を受け、玄青蔻は「私は以前からあなたと結婚すると言っていた。今こそその時」と語る。邵祁民は怒り、玄烈と玄青蔻が結託して君綺羅を連れ去ったと誤解する。
玄烈は郊外に君綺羅を連れ出し、彼女が目を覚ますと「君家が滅びる」と訴える。玄烈は「心配しすぎるな。自分が何とかする」と約束。翌日、君綺羅たちが戻ると、玄烈は玄青蔻が邵祁民と結婚したことに驚き、誰が連れてきたのかを問いただす。玄青蔻は「賀機瑶が連れてきた」と答える。
玄青蔻は君綺羅の失踪を知り、「今こそ邵祁民と結婚できる絶好の機会」と考えた。賀機瑶が「後悔しないのか」と問うと、「彼が他人を娶るのを見届けてから後悔する」と答える。邵祁民は玄青蔻との婚姻を認めず、君綺羅は「昨夜の件は説明がついた」とし、玄烈に玄青蔻を連れ去るよう命じる。
だが玄青蔻は「私はもう邵祁民の妻。ここに残る」と主張。君綺羅と邵祁民が一緒にいるのを見るわけにはいかないと語る。玄烈も反対するが、君綺羅は君絳綢たちの到着を察し、玄烈たちを部屋に隠し、自ら対応。君絳綢が「なぜ昨日のままの格好なのか」と問うと、君綺羅は話を逸らし、長工の採用について尋ねる。
君絳綢は羅奇のことを思い出し、急いで外へ。羅奇は牢屋の外で物乞いと間違えられていたが、君絳綢が連れ戻す。玄烈は羅奇に君家へ連れて行くよう頼み、同郷の労働者として紹介される。契約書には「解雇時百金の賠償」と記され、君絳綢は「儲かる」と署名。君綺羅は「不平等な条件は必ずトラブルを招く」と警告するが、君絳綢は賭けに出る。
君綺羅は玄烈に布500匹を借り、600匹で返すと提案。玄烈は「条件は良いが承諾できない」と答え、「君と邵祁民が同居することに同意できない」と本心を明かす。愛と忠誠、策略と誤解が交錯する中、君綺羅の選択がすべての運命を左右し始める——。
第25話あらすじ
第25話『偽りの婚礼、絹の誓約』
婚礼の日の真実が暴かれ、忠誠と信頼が試される。
君鈺珏は父に、君綺羅の婚礼にまつわる不審な点を報告し、調査を命じる。門前にいた男の証言により、真夜中に邵祁民が現れたことが判明。さらに、花嫁の声が君綺羅とは異なるという報告から、身代わりが立てられたと確信し、この情報を流す決断を下す。
宰相は玄烈が焱南にいることを知り、過去の事件を探られているのではと恐れる。配下に暗殺を命じるも、自ら手を下すことは避け、北泫の密偵が潜入したという噂を流すよう指示する。
噂が広まり、王は君綺羅を宮中へ召喚。玄烈は15万匹の絹を差し出すと申し出、君綺羅を守ろうとする。君綺羅は感謝し、借用書を書くと応じる。邵祁民は「玄烈が君綺羅を連れ去らなければ、こんな騒ぎは起きなかった」と非難。君綺羅は「邵祁民と結婚すれば、玄烈との関係は終わる」と断言するが、玄烈は「君綺羅の心には自分がいる」と譲らない。
宮殿で王の尋問に対し、君綺羅は「婚礼当日、刺繍工房に盗賊が侵入し、吉時を逃したため従妹に身代わりを頼んだ」と説明。玄烈は「盗賊の件は自分が手配済み」と告げるが、王は「都合が良すぎる」と疑念を抱く。君綺羅は「王自ら調査を」と応じる。
邵祁民は「噂が広まり、君綺羅の評判が傷ついた」として婚約解消を申し出る。王は激怒し、「芝居を演じた」と非難。君綺羅は「結婚の有無に関係なく忠誠を尽くす」と誓い、榷場（税関）設立と15万匹の絹の提供を申し出る。王は「一ヶ月で用意できるか」と問うと、君綺羅は「必ず成し遂げる」と答える。
王は君綺羅を退かせ、邵祁民に鞭打ちを命じる。「二十年も側近を務めながら信頼を得られぬなら塵に等しい」と言い、毒薬を飲ませ、解毒剤を月に一度服用するよう命じる。
太后は玄青蔻と邵祁民の婚姻を知るが、王は「玄青蔻が嫁ぐとは言っていない」と否定。太后は焱南に留まる危険を懸念し、王は「手紙を書いて戻らせる」と決断。
君綺羅が家に戻ると、父が玄青蔻を発見。邵祁民の事件を聞いた玄青蔻が探しに出ようとしたところ、君綺羅の父と遭遇し、共に帰宅。君綺羅は「子の父はすでに死んだ」と告げる。
二房は軟煙羅を取り出し、君綺羅が盗んだと主張するが、製造法の説明に君鈺珏は理解が及ばず。さらに婚前妊娠を暴露し、君綺羅は非難の的となる。玄烈が事情を尋ねるも、君綺羅は「あなたとは関係ない」と突き放す。
その夜、スパイ捕縛の騒ぎに乗じて、玄烈は玄青蔻を逃がすため外へ出て注意を引きつける。忠誠と愛、陰謀と犠牲が交錯する中、君綺羅の運命はさらに深い闇へと踏み込んでいく——。
相思令～君綺羅と玄烈～ 26話・27話・28話・29話・30話(最終回) あらすじ
相思令（そうしれい）～君綺羅と玄烈～ 全話あらすじとキャスト・相関図
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