四方館 2024年 全37話 原題:四方馆
目次
第25話:偽りの公主と暗躍する白衣客、阿術に迫る危機
物語は緊迫の展開へと突き進みます。
康副使が四方館に現れ、「焉楽公主」を名乗る阿史蘭の引き渡しを要求するも、館主・于得水と元莫が巧みに阻止。元莫は複数の女性に公主のふりをさせて混乱を演出し、康副使を追い返すことに成功します。阿史蘭は豪華な邸宅に移され、公主としての待遇を受けるものの、実際は軟禁状態。阿術は彼女の安全を案じ、元莫はその正体に疑念を抱き始めます。
尉遅華が昏睡から目覚め、王昆吾と安修義が鳩のスープを持参するも、すでに誰かが彼女の世話をしていたことが判明。元莫と王昆吾は阿史蘭の真偽を確かめるため邸宅を訪れ、阿術もまた彼女の本心を探るため密かに訪問。阿史蘭は「自分の犠牲には意味がある」と語り、阿術に危険な行動を取らないよう懇願します。
しかし夜、邸宅に現れた白衣客によって、阿史蘭が彼の手によって仕組まれた“駒”であることが明らかに。すべては白衣客の陰謀だったのです。元莫は新しい住まいを探す中で、特別な意味を持つ場所を選び、王昆吾と共に阿史蘭を再訪。巧みな探りによって、阿史蘭が阿術に危害を加えようとしていることを察知し、急ぎ阿術のもとへ戻ります。
しかし家には阿術の姿はなく、残されていたのは「棋譜」。それは神秘的な人物との接触の証であり、その人物こそ康副使だった――物語は、真実と陰謀が交錯する深淵へと踏み込んでいきます。
第26話:空からの救出と未来への約束、再び動き出す陰謀
物語はついに、陰謀と真実が交錯する核心へと踏み込んでいきます。
康雲海は街中で白衣客と遭遇するも、冷静な対応で危機を回避。その後、焉楽館の外で尉遅華の注意を引き、阿術に関する重要な情報を密かに伝達。元莫・王昆吾・尉遅華の三人は排水路からの潜入を試みるが、大雨の影響で断念。代わりに「上天入地」作戦を決行し、高所からの突入で阿術の救出に挑む。
焉楽館では康副使と白衣客が緊迫の対峙。康雲海は焉楽への災厄を懸念しつつ、元莫たちが突入。王昆吾が白衣客を撃退し、阿術は無事救出される。康雲海の正体も明らかとなり、元莫は「将来阿術に求婚するには康副使の許可が必要かも…」と頭を抱える場面も。
四方館に戻った一行は、阿術の正体を正式に確認し、今後の対応を協議。元莫は阿術を新居へ連れて行き、二人で未来の設計図を語り合うが、その平穏は長く続かない。阿史蘭が無面人に拉致されたという知らせが届き、元莫たちは現場へ急行。そこで昏倒する青児を発見し、阿術は即座に「黒風散」による中毒と判断。護衛たちに解毒薬を施し、事態の悪化を防ぐ。
友情、愛情、そして国家の命運が絡み合う中、物語はさらに深く、激しく動き出します。次に明かされるのは、誰の真意なのか――その一手が、すべてを変えるかもしれません。
第27話:真実の証と悲しき別れ、阿術の覚悟
物語はついに、阿術の真の血筋と運命が明かされる劇的な転機を迎えます。
康雲海が阿史蘭を伴い四方館を訪れ、公主としての身分を主張するも、安少卿はその主張を認めず、館内では緊迫した議論が展開。阿術は阿史蘭に真意を問い詰め、阿史蘭はこれまでの経緯をすべて打ち明けます。元莫の助けを得て、阿術は焉楽先王の「私印(多面印)」を機関箱の中から発見。これが彼女の正統な血筋を証明する決定的な証となります。
「鸿胪寺」の議事堂で阿術は堂々と自らの正体を明かし、私印を提示。これにより、彼女が本物の焉楽公主であることが正式に認められ、阿史蘭は偽者として拘束される。阿術は阿史蘭に特赦を願い出て、白衣客や無面人に関する情報提供を求めるが、阿史蘭は忠誠を貫き、ついには牢獄内で自ら命を絶つ。阿術はその死に深い悲しみを抱きながらも、彼女の覚悟を胸に刻む。
その後、阿術は「龍霜公主」として正式に冊封され、大雍から称号と邸宅を授かる。彼女はその責任を受け入れ、無念の死を遂げた人々のために復讐を誓い、焉楽の支配者・龍突麒の打倒を決意。物語は、阿術の覚醒と新たな戦いの幕開けへと進んでいきます。次なる章では、彼女が公主としてどのような選択をし、どんな運命を切り拓いていくのか――その一歩一歩が、歴史を動かす鍵となるでしょう。
第28話:公主としての新たな日々、揺れる恋と広がる責任
物語は穏やかな幸福と、迫り来る暗雲が交錯する緊張の幕間へと進みます。
阿術は「龍霜公主」として正式に冊封され、元莫の家を離れて公主府へと移り、生活は一変。各国使節との謁見や政務に追われる日々が始まり、元莫との関係も新たな立場によって試練を迎えます。それでも二人の絆は揺るがず、元莫は阿術のために新邸を用意し、共に未来を築く夢を抱き続けます。
康副使は焉楽の使臣として密かに阿術を守り、龍突麒の政権奪取計画と白衣客の陰謀を警告。三娘と四娘を側近として配置し、公主の安全を確保します。
王昆吾は元莫との語らいの中で尉遅華への想いを再確認し、ついに告白。二人は正式に恋人となり、鄂国公もその関係を認めて祝福。王昆吾に尉遅華を託す言葉には、深い信頼が込められています。
一方、痘毒に苦しむ焉楽の流民たちが阿術を頼って訪れ、彼女は仲間たちと共に支援を開始。人手不足に悩む中、四方館の仲間たちが館主・于得水の命で駆けつけ、事態は好転。半月後には疫病も収束し、祝賀の宴が開かれます。
宴では花灯節の話題で盛り上がり、元莫と阿術は祭りへ行く約束を交わし、王昆吾と尉遅華の関係も順調に進展。穏やかな幸福が広がる一方で、龍突麒の野望と白衣客の影は静かに、しかし確実に迫っていました。
次なる章では、この平穏がいかに揺らぎ、誰がその均衡を破るのか――運命の歯車が再び動き出す予感に満ちています。
第29話:花灯節の陰謀と揺れる恋、迫る毒雷の危機
物語は花灯節の華やかさの裏で、命を懸けた攻防が繰り広げられます。
阿術は「龍霜公主」としての責務に追われながらも、元莫との絆を守ろうとする。しかし三娘と四娘による厳重な監視の中、元莫は公主府の塀をよじ登って彼女に会いに行く。星空の下で交わす静かな言葉は甘くも切なく、阿術が漠北の多弥王子との「指腹婚約」を告げると、元莫は驚きと嫉妬を隠せず、心に波紋が広がる。
一方、四方館では「四方使」の公募が始まり、元莫と安修義は館主・于得水から官職獲得を命じられる。そんな中、白衣客は部下・依依と共に花灯節を狙った毒雷テロを計画。康副使はその情報を掴み、阿術の安全を守るため密かに動き出す。
花灯節の夜、阿術は焉楽流民の安置所を訪れ、生活改善を確認した後、流民たちと祭りを楽しむことを決意。長乐城は賑わいを見せ、阿術と尉遅華は街を散策。一方、元莫と王昆吾は四方館で警戒態勢を敷き、異変に備える。
白衣客の計画が実行寸前となった時、康副使と暗衛たちが動き、毒雷の爆発を阻止。元莫と王昆吾も異変を察知し、王昆吾・安修義・四娘は西市で酒樽に偽装された毒雷を積んだ馬車を追跡。馬車には火薬と焉楽特有の毒花「龍剣葵」が積まれており、事態の深刻さが浮き彫りに。
一行は手分けして行動し、安修義と四娘は京兆府へ急ぎ通報。王昆吾と石頭は馬車の押送人を追跡し、京兆府では爆発と毒霧の拡散にどう対応するか、緊迫した議論が始まる。
祭りの灯りの下で、愛と忠誠、陰謀と命運が交錯する――次の瞬間、誰が英雄となり、誰が犠牲となるのか。物語は、まさに運命の岐路へと差し掛かっています。
第30話:命を懸けた守りと裏切りの真実、混乱の焉楽館
物語は悲劇と陰謀が交錯する緊迫の局面へと突入します。
醴泉坊では王昆吾が毒雷を運ぶ押送人と激しく衝突し、市民・石頭は民を守るために自ら犠牲となり、命を落とす。その勇敢な行動は、街の人々の心に深く刻まれることとなります。
元莫は尉遅華と阿術のもとへ急ぎ、毒雷の危機を伝達。三人は民衆の避難を開始し、阿術は流民安置所で祭りを楽しんでいた民に即座に避難を指示。だがその途中、阿術の馬車は白衣客率いる無面人の襲撃を受け、康副使と暗衛たちが間一髪で救援に駆けつける。しかしこの戦いで康副使の存在が白衣客に知られ、命を狙われることに。
康副使は白衣客との一騎打ちに挑むも、力及ばず命を落とす。その死は阿術にとって深い痛みとなり、彼の遺体を確認する中で、爪に付着した青い顔料に気づく。それは犯人の手がかりとなる可能性を秘めていた。
一方、林素素は白衣客の正体が青児であることを突き止める。逃亡中、安修義が現れたことで素素は彼を守ろうと声を上げ、白衣客に襲われて命を落とす。彼女は安修義の腕の中で静かに最期を迎え、その死は安修義に深い傷を残す。
その頃、焉楽館では新たな副使・馬治文が白衣客の指示で館を掌握。内部から混乱を引き起こし、焉楽の安定を脅かし始める。阿術の冊封によって一度は安定を取り戻した焉楽は、再び暗雲に包まれようとしていた。
次なる展開では、青い顔料の謎、馬治文の動向、そして白衣客の真の目的が明かされるのか――運命の糸は、いよいよ最終局面へと絡み合っていきます。
四方館 31話・32話・32話・34話・35話・36・37話(最終回) あらすじ
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