2025年 全36話 原題:無憂渡 / 无忧渡 邦題:無憂渡~瞳に映った真実の愛~ 別邦題:無憂渡~妖怪ハンターのロマンス~
目次
第1話「翼の影と運命の出会い」
ある日、柟陽の故郷から届いた結婚式の招待状をきっかけに、段半夏は父・段英恒と共に故郷へ戻ることに。従兄・段言秋の婚礼に沸く城では、華やかな祝宴が開かれるが、半夏は再び「発作」に襲われ、新婦・蛮娘の姿を翼のある怪物として見てしまう。周囲に打ち明けられず苦しむ半夏の異変に、妖怪退治師・久宣夜は彼女が妖を視る力を持っていることに気づく。宣夜は妖退治の協力者として半夏を選び、彼女は自分が病気ではなく、長年使っていた「養神香」が現実逃避の手段だったことを知る。運命の出会いが、二人の物語を静かに動かし始める。
第2話「眠りの琵琶と劇場の影」
宣夜の助言を受け入れた半夏は、従兄・段言秋の命を守るため薬を煎じて飲ませる。夜になると、新婦・蛮娘が琵琶を奏でて屋敷の人々を眠らせ、半夏に迫るが、宣夜が現れて蛮娘を撃退。屋敷では蛮娘が賊にさらわれたと誤解され、騒ぎとなる。父・段英恒の消息がつかめず不安を募らせる半夏は、届いた手紙を読んだ瞬間、衝動的に屋敷を飛び出し、陰気な升平劇場へと迷い込む。そこで再び蛮娘の歌声に遭遇し、逃げ惑う半夏を宣夜が救い、蛮娘を討ち取ることで連続殺人事件に終止符を打つ。半夏の力と宣夜の使命が、次第に交差し始める。
第3話「幻の記憶と広平への旅立ち」
父の部屋に灯りがともっているのを見て喜ぶ半夏だったが、父の様子に違和感を覚える。夢の中で彼女は、少年・蛮瑛が命を懸けて自分を救う場面を目にする。記憶の真偽を確かめようとするも、段言秋に連れて行かれた火事跡の民家には父・段英恒の遺体が。悲しみに沈む半夏は、父が生きている可能性、そして亡き母も生存しているかもしれないと推測するが、周囲には妄言と片付けられてしまう。唯一信じてくれる宣夜を頼り、侍女・汀州と共に広平城へ向かう船に乗る。一方、宣夜と遅雪は蛮娘の伴生妖・音鰻を討とうとするが、幽篁が現れて妨害。音鰻は逃走し、幽篁は密かに追跡を続ける。
第4話「隣人の距離と揺れる疑念」
広平城に到着した半夏は、宣夜の冷たい態度に戸惑いながらも、彼の協力を得ようと懸命に説得を試みる。宣夜は音鰻の復讐を警戒し、遅雪と共に半夏を探す。再会した半夏は宣夜の隣に新居を構えていた。予想通り音鰻が半夏を襲撃するが、宣夜が未覚醒の元霊を回収し、音鰻は力を失い水中へ消える。
半夏は父の行方を探すため銀子を用意し、宣夜に依頼を申し出る。法恩寺で舞姫・季離と許枝枝に出会い、宣夜と久家事件の噂を聞いて不安を抱くが、病気を装って宣夜を訪ね、疑念を解消。父を救う難しさを理解した半夏は、誠意を込めて宣夜を燕来楼に招き、豪華な食事でもてなす。
第5話「若返りの果実と映らぬ鏡」
広平城の宴席で舞姫が芸を披露する中、客の一人が突然死亡し、舞姫の容貌も急激に老化。城内では同様の怪事件が相次ぎ、人々の間で「碧玉梨」の噂が広がる。真夜中、鏡の前で香を焚き梨の皮を削ると現れるというその果実は、若返りの効果を持つが、数日後には急速に老化し死に至るという。官府は幽篁と温剣を捜査に派遣するが、二人は性格も信念も異なり対立。温剣は妖の存在を信じ、宣夜に協力を求める。半夏は舞姫の遺品に人影を映さない鏡を見つけ、父の死にも同じ鏡があったことを思い出す。「碧玉梨」事件が父の失踪と関係していると確信した半夏は、宣夜と温剣の捜査チームに加わる。
第6話「護符の誓いと雨夜の襲撃」
半夏は自らを囮にして鏡の前で梨を削り、「碧玉梨」事件の黒幕・遅望川をついに誘い出す。しかし計画は完全ではなく、遅望川を重傷に追い込むも逃げられてしまう。事件の恐怖は半夏につきまとい、街では人々が梨を差し出してくる。ある日、路地裏で遅望川に襲われそうになるが、宣夜が描いた護符で撃退。宣夜は彼女を守るため一晩中家の前で見張り、経文を教えて心を落ち着かせる。
その夜、遅望川が雨に紛れて再び襲撃するが、宣夜が間一髪で救出。追い詰められた遅望川は、幽篁の乱入を利用して刀の刃に逃げ込み、舞姫・季離のもとへと姿を消す。
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