惜花芷~星が照らす道~

惜花芷~星が照らす道~

惜花芷~星が照らす道~ 16話・17話・18話・19話・20話 あらすじ

惜花芷~星が照らす道~2024年 全40話原題:惜花芷

第16話あらすじ 「 花芷が顧晏惜の正体に気づく」

花家の新たな学び舎が静かに動き出していた。
花芷は、花家の未来を守るために「百業課」を設け、子どもたちに多様な学びを与える改革を進めていた。商人や職人の道をも尊び、己の力で生きる術を教えるために。
最初の講師には顧晏惜を招き、北地の文化や風土について語らせる。彼の穏やかな語り口と実地に基づいた見識に、子どもたちは目を輝かせた。彼が率いる朝の鍛錬では、生徒たちが背筋を伸ばして走る姿が城内を彩り、沈んでいた花家の心に再び光が差していった。

一方、花芷は旧怨を超えて花霊に女教師を依頼。
贈り物に選んだのは、かつて花霊が怒りのあまり焼いた「早春の渓谷を歩く図」。花芷が密かに修復させていたその絵に、花霊は胸を震わせ、再び花家のために筆を取る決意を固める。だが、彼女の授業はあまりに厳しく、子どもたちは泣き出してしまう。混乱の中で助言を与えたのは、静かに見守っていた鄭知だった。花霊は彼の知恵に心を動かされ、初めて“教える”ということの意味を学び始める。

そのころ、芍薬が再び災難に巻き込まれていた。
沈煥の同級生たちに嘘を吹き込まれ、彼女は罠にはまる。だが、危機の瞬間、沈煥本人が現れ、彼女を救った。
その出来事がきっかけで、沈煥芍薬こそ自分の顔に発疹を出した張本人だと気づく。
迎春が芍薬を訪ねに来たとき、彼は何も言わず背を向けて去った。芍薬がつい「彼は沈二なの」と口走った瞬間、傍らでそれを聞いた顧晏惜の顔が強張る。
“沈二”――それは、顧晏惜の偽名だった。

激しい動揺の中、顧晏惜陳情に命じ、沈煥の同窓三名を拘束させると、自ら沈煥の行方を追った。その裏で、太后の側近・韋嬷嬷が善化寺に香油銭を奉納に出るとの報が届く。顧晏惜陳情に指示を与え、箱に隠された密書を奪取させた。
その密書は、かつて花家が“罪”に問われた根源。林婉がそれを手に取ると、すでに中身が抜かれていることに気づく。彼女は花芷を呼び、以前の密書を思い出して書き写すよう命じた。
花芷が筆を走らせるうち、心は自然と顧晏惜へ向かっていた。
――彼は一体、何者なのだろう。

夜更け、訓練場を訪れた花芷は、陳情顧晏惜に報告している場面を目撃する。部屋の空気が一変した。顧晏惜花芷を中へ招き入れ、扉を閉ざす。
次の瞬間、腕で首を押さえつけ、彼女を壁際に追い詰めた。
花芷は恐れず、袖矢を突きつける。だが、顧晏惜が視線を逸らした刹那、彼女は短刀を抜き、喉元に当てた——それでも、刃は震えていた。
顧晏惜はその手を静かに下ろさせ、自らの目的を明かす。
「俺は、密書の真相を追っている。」

花芷は彼に手紙を渡した。
顧晏惜が開封すると、そこにあったのは戦略でも陰謀でもない、太后と林婉の私的な手紙。
花家と太后を繋ぐのは“密約”ではなく、“友情”だった。
それを知った顧晏惜は、花家の潔白を証明するため、手紙を持ち帰る決意をする。花芷は一晩中、全ての手紙を写し取り、翌朝、彼を無言で見送った。

宮中に戻った顧成焘は、その内容を読み「情に流されるな」と釘を刺す。
だが顧晏惜の瞳には決意が宿っていた。
「私は、密書のためだけでなく——あの夜の大火の真相を探るために花家へ行ったのです。」

友情と謀略、信頼と疑念が交錯する夜。
花芷は、ついに顧晏惜の「正体」に気づいてしまった。
しかし、その真実は、二人の絆を守るためのものか、それとも壊すためのものか——。

 

第17話あらすじ「 顧晏惜が火災の真相を突き止める」

顧晏惜は密かに、花家の潔白を守るため密書を返還することを願い出た。
顧成焘はこれを許し、顧晏惜は花家に戻ると、花芷に真意を打ち明ける。
「花家へ来たのは、芍薬と——君のためだ」
彼は七宿司に残った理由を語った。仕えた主君への恩義、そして深い信頼の絆。
しかしその背後にはもう一つの目的——凌王府火災の真相を探るという使命があった。

花芷は祖父の側に仕えていた書童の話を尋ねられると、静かに答えた。
「祖父のそばにいたのは、私です」
顧晏惜は驚き、そして幼い日の面影を思い出した。母の通夜を見守っていた少年の傍に、確かに花芷がいた。時を越え、二人の記憶が重なっていく。
「……あの時の少女が、君だったのか」
微笑む顧晏惜に、花芷もまた、幼い頃の温もりを感じ取っていた。

一方、芍薬沈煥のもとに薬を届けに行き、彼が再び問題の同窓たちとつるんでいる姿を目にして憤る。
その帰り道、屋敷の門前には騒ぎが起きていた。
先日捕まった沈煥の同窓三人が全身傷だらけの姿で現れ、花芷に賠償を求めて暴れていたのだ。
その陰では、夏金娥が頭を抱えていた。息子・夏明が帳簿を偽造し、莫大な資金を横領していたのである。
母として、家長として、金娥は自らの判断を悔いていた。

花芷は一転、屋敷の工房で新しい試みを始めていた。
硝石を使い、真夏に氷を作り出す実験である。
冷たい果物を作って人々を喜ばせようとしたが、作業員が次々と負傷し、酷暑の中で霜が降りるほどに疲弊していた。
その話を聞いた顧晏惜の脳裏に、ある光景がよみがえる。
——あの夜、焼け落ちた凌王府の黒瓦に、なぜか白い霜が降りていた。
それは、硝石の爆発反応によるものではないか。
火災の謎を解く鍵は、ここにあった。

顧晏惜陳情に命じ、凌王府領内にある花灯工房を調査させる。
やがて一人の人物が捕らえられた。——陳家に仕えていた乳母。
顧晏惜は彼女を詰問し、ついに真実を吐かせた。
「あの日、王妃様に灯籠を届ける途中で、花芷様が蘭苑に迷い込まれたのです。
妃は私に命じました。『あの子を外へ出せ』と……」
王妃に贈られた灯籠には、硝石と木炭、そして安息香が仕込まれていた。
火災は偶然ではなく、仕組まれたものだった。
顧晏惜はその黒幕が蕭氏であると突き止め、直ちに彼女のもとを訪ねた。

牢内の蕭氏は静かに語る。
「妃を恨んではいないわ。妃は私によくしてくれた。
でも……私たちは同じ男を愛してしまったの。
妃の父と兄が謀反を企てたと知って、私は恐ろしくなった。
凌王様が巻き込まれるなんて、耐えられなかったの。」
顧晏惜は蕭氏が自らの命を賭して王を守ろうとしたこと、そして火災の際に芍薬を救った事実を知っていた。
彼は彼女を殺すことなく、永遠に牢に閉じ込める決断を下した。
炎の真相は明らかになったが、そこに残ったのは深い悲しみだった。

その頃、花家では新たな嵐が起きていた。
長女・花静が久々に実家を訪れ、母・林婉の部屋を訪ねると、
「夫に妾を迎えてください」と言い出した。しかも指名したのは——拂冬
林婉は即座に拒絶。花静は逆上し、母が花芷ばかりを可愛がり、自分を顧みないと非難する。
かつて花静に多額の支援をしていた林婉も堪忍袋の緒が切れ、二人は激しく口論した。
「今の私は花家のせいでこうなったのよ!」と叫ぶ花静
その言葉に花芷は呆然と立ち尽くす。
やがて芍薬が帰宅すると、林婉は怒りを収め、少女を抱きしめて静かに涙をこぼした。

拂冬はその夜、花芷の前に跪き、懇願した。
「たとえ正妻になれと言われても、私は決してその座につきません。どうか……お許しください。」
家族の絆が揺らぐ中、花家の女性たちはそれぞれの“選択”を迫られていた。

 

第18話あらすじ 「花静が再び撫冬を宋家に嫁がせようと提案するが拒絶される」

宋家の圧力が再び花家に迫る中、花静撫冬を宋家に嫁がせるよう強要する。しかし撫冬は涙ながらに「牛馬のように働いても構わない、宋家には行きたくない」と訴え、花芷は彼女を抱きしめ「何事も私に任せなさい」と優しく励ます。その頃、顧晏惜のもとに衝撃の報が届く――蕭氏が自害したのだ。彼はその遺書を携え、顧晏焄を追い詰める。周家が皇太子位を巡る反乱を助けた真実を突きつけると、顧晏焄の顔色は蒼白に。周家の勢力を頼み妃に迎えた過去、そして敗北後に周家一族を処刑し、妃をも殺させた冷酷な策が明らかになる。全てを知る蕭氏を口封じに使ったのも彼だった――。

顧成焘顧晏惜を宮中に召し、謁見を許さぬまま禁錮を命じた。蕭妃の件は「決して再び口にするな」と冷たく告げ、父子の絆は深く裂かれていく。顧晏惜は、真実を暴く正義が帝にとっては最も触れてはならぬ「古傷」なのだと悟る。

一方、花家では平穏な日々が戻るかに見えた。果樹農家から贈られたリンゴの木に、花芷は縁起を込めて文字を貼り付ける。「晏」――それは、遠く離れた顧晏惜への想いの証だった。
芍薬沈煥に誘われ象棋を学び、拂冬は新しい菓子を生み出していく。迎春がそれを七宿司に届けた頃、宋成祖と花静が再び花邸を訪れる。花静は執拗に撫冬を妾として望むが、花芷は毅然とした態度で高額の結納金を条件に拒絶。宋成祖は逆上して立ち去り、花静は逆恨みを募らせていく。

その裏で、秦姨娘の動きが不穏さを増していた。二夫人に叱責され追い出された彼女は、楊掌柜のもとへ逃げ込み、酒に酔った勢いで彼と関係を持ってしまう。目覚めると、花静が現れ「命を救う方法がある」と囁いた。やがて秦姨娘は花邸へ戻り、花芷への贈り物を装って屋敷に侵入。花芷の部屋で彼女の腹当てを盗み出すが、机の上の思い出の品を目にして罪悪感に揺れる。そこへ抱夏が現れ、秦姨娘は現行犯で捕らえられた。

それぞれの思惑と傷が交錯する中、
花芷の周囲では、まだ誰も知らぬ「新たな裏切りの種」が静かに芽吹き始めていた――。

 

第19話あらすじ 「花静のわがままに老夫人は血を吐くほど怒る」

花静の放埓な行いがついに老夫人の怒りを買い、屋敷に激しい叱責が響く。だが花静はなおも反省せず、秦姨娘を唆して花芷の腹巾を盗ませた。罪を擦りつけられた花芷は困惑し、秦姨娘を問い詰める。全てを打ち明けた秦姨娘は、恥と恐怖に駆られて井戸に身を投げるが、間一髪で救われた。泣き叫ぶ柏礼が「お母さん!」と手を握ったその瞬間、秦姨娘の心に残っていた母の情が甦り、命を絶つ決意を翻す。花芷は彼女を責めることなく、事件を秘匿して守ろうとし、真相を探り始めた。

調査の末、花芷花静楊掌柜の共謀を突き止め、罠に嵌められた秦姨娘を救うため巧みに逆手を取る。楊掌柜に偽の手紙を書かせ、逃亡資金を餌に罠を仕掛けると、金欲に駆られた男はまんまと現れ、花芷の前で全てを自白した。宋家の薬舗で花静が媚薬を買っていた事実が暴かれ、花芷は役所に告発。薬舗は即刻封鎖され、宋成祖は激怒して花静を殴打する。息子は沈黙し、花静の心には花芷への呪いが深く刻まれた。

怒りの矛先を抑えられぬ花静林婉のもとへ押しかけ、花芷の品行を誹謗。病を抱える林婉は信じようとしなかったが、容赦ない言葉を浴び、怒りと絶望の末に血を吐いて倒れた。医師は「もはや手の施しようがない」と告げる。花芷は泣き崩れ、芍薬は必死に謝罪した。

臨終の間際、林婉花芷に花家の家印を託し、「花家を守り抜け」と遺言する。花芷は涙に濡れた手を握りしめ、「いつか必ず祖父たちを買い戻し、花家を再興させる」と誓った。やがて林婉は静かに息を引き取る。家中は深い悲しみに包まれ、花芷は涙をこらえて葬儀の準備に奔走する。

沈淇は葬儀費を工面しようとし、父の怒りを買って勘当される。それでも彼は花家への義理を貫き、林婉の霊前に供物を捧げ「世の冷たさと人の醜さを痛感した」と語る。その言葉に花芷の瞳が潤む。

葬儀の日、予想外の人物が現れた。かつて林婉と深い絆を結んだ太后である。彼女は霊前に進み、震える声で「婉妹……」と呼びかけた。再会は涙と別離の中で――。花家の灯火は消えたが、花芷の胸には、失われた母の想いと復讐の炎が確かに燃えていた。

 

第20話あらすじ 「顧晏惜が正体を明かし許しを請う」

林婉の葬儀が終わり、太后が霊前に涙を伏せる中、花芷は家族と共に太后への感謝を述べ、悲しみを共有した。太后の奠儀により、多くの者が慌てて花家に弔問に訪れる。芍薬沈煥の慰めに応じ、霊堂で供物を捧げ、花家の結束を示した。花嫻も到着するが、花静は姿を現さず、花芷柏林に訃報を伝えさせ、宋家との対応を進めた。花静は屋敷の門前で立ち塞がるが、花芷は彼女の悪行を公に暴露し、宋家の媚薬を提示して見物人に非難させた。混乱の中、秦姨娘花静と乱闘となり、花琴が仲裁に入ろうとした瞬間、花静花琴を押し倒し、秦姨娘も激怒して争いは決着。花芷は群衆に向かい、花静とその子孫は花家と縁を断つと宣言した。

一方、慎閣に幽閉されていた顧晏惜は食事も摂らず、顧成焘は栗の菓子を差し入れながら、執着を捨てるよう諭す。顧晏惜は家に戻ると、顧晏焄に過去の愛について問い詰めるが、顧晏焄は「君主と臣下、父と子の絆以上のものはない」と突き放す。七宿司では陳情林婉の死を顧晏惜に伝え、彼は急ぎ花邸へ駆けつける。訓練場で花芷と再会し、顧晏惜は世子の身分と七宿司司使であることを隠さず告白した。花芷は涙を浮かべつつも、怒りや恨みは向けず、十鞭の罰を思い出しながらも、今後は彼に償わせることを誓う。二人は抱き合い、互いの信頼と絆を再確認した。芍薬も駆け寄り、喜びを共にする。

夜、下僕の慶祥が顧晏焄顧晏惜からの謝罪の菓子を届け、顧晏焄は慎重に確認した後、一口かじって安心する。林婉の侍女・蘇婆は去ることを希望し、花芷が自ら見送り、別れ際に林婉から託された簪を受け取る。こうして悲しみと混乱の中で、花芷顧晏惜の関係は新たな一歩を踏み出し、花家の再興に向けた物語が動き出した。

 

惜花芷~星が照らす道~ 21話・22話・23話・24話・25話 あらすじ

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