似錦 ~華めく運命~

似錦 ~華めく運命~

似錦 ~華めく運命~ 11話・12話・13話・14話・15話 あらすじ

似錦 ~華めく運命~ 2025年 全40話 原題:似锦

第11話あらすじ

第11集 「聖女の影、記憶の残香」

――運命の糸が交錯する夜、彼女は知らぬうちに“聖女”へと選ばれていた。

余七が捕らえた薬売りは、何を問われても沈黙を貫いた。だが余七は、彼の持ち物から見つけた“夜鶯令”を巧妙に利用し、それを姜似に渡す。姜似はすぐに、この行為が自分を「聖女」として試すための罠だと悟る。真偽を確かめるため、彼女は陵安に潜伏している師姉・柳煙児を訪ねる決意をする。

天香閣に向かった姜似は、店主に柳娘への面会を願い出るが拒まれる。仕方なく兄の姜湛に助けを求めるも、最初は「そんな場所に行ったことなどない」と取り繕う姜湛。しかし妹の真意を察して、最終的には同行を承諾する。姜似は男装し、姜湛とともに柳娘のもとへ。そこへ余七も現れ、高額の金を渡して同席を許される。三人が香料について話すうち、柳娘姜似が挙げた材料を“自分の秘法”と認める。

姜似は大長老に師事していた頃の記憶を語り、柳煙児がその紹介者であったことを明かす。柳煙児は“聖女は未来を予見できる”と告げ、姜似は戦慄する――それはまさに、彼女自身が近ごろ感じていた“既視感”と一致していたのだ。知らぬ間に、自分が聖女の力を受け継いでいた。

その会話を、眠ったふりをしていた余七が密かに聞いていた。だが彼は「姜似は聖女ではない」と断言し、龍旦に同行する必要はないと諭す。姜似は気づかぬまま外へ出て、軽く笑いながら「遠くに美味しいアイスクリーム屋がある」と呟く。余七は「俺が買ってくる」と優しく応じた。

その頃、街では郡主が馬を走らせ、無辜の民を傷つける騒動を起こしていた。姜湛は正義感から郡主を叱責するが、姜似はその光景に“前世”の記憶を呼び覚ます。あの時も姜湛は同じ言葉で郡主を怒らせ、命を落としたのだ。姜似は兄を守るため、郡主に代わって跪き、頭を下げる。周囲は彼女の行動にざわめき、郡主の傲慢さを非難した。

怒りに燃える郡主が報復を企てるが、そこへ余七が現れ、街中での暴挙を理由に彼女を都城司へ連行すると告げる。駆けつけた将軍は娘に代わって謝罪し、彼女を連れ去った。だがその背後では、長公主将軍の間に亀裂が走る――彼が心を寄せていたのは、かつて東平伯府にいた“ある女”だったのだ。偶然その言い争いを聞いた郡主は、母を引き離した女の正体を探ろうと決意する。

一方、姜似は兄を守るために外出を禁じ、秦師匠を呼んで武芸の修行を始めさせる。五娘林長史の縁談も進み、家の中には一時の穏やかな空気が戻る。だが、姜似の胸には確信が芽生えていた――自分が“聖女”として選ばれたのは偶然ではない。過去と未来をつなぐ運命の糸が、いま静かに動き始めたのだった。

 

第12話あらすじ

甄夫人甄珩姜似を結びつけようと、二人を散歩に誘うが、これを察した余七甄珩を“急用”で連れ出し、計画はあっさり潰える。一方、外出禁止で鬱屈する姜湛のため、姜似盧楚楚に護身術を教えてほしいと頼む。突然の提案に姜湛は呆れつつも、姉の真剣さに逆らえない。そんな中、外出が解けた肖夫人は盧楚楚の姿を目撃し、彼女が胡人の服を着ていることを理由に根拠のない噂を祖母へ吹き込む。だが姜湛楚楚の父は名高い懐化大将軍だと説明すると、祖母はむしろ喜び、肖氏だけが居心地悪くなる。

一方、余七の胸中では、姜似への想いが静かに募っていた。龍旦に促され、彼は姜似が贈った海棠の木に密かにある物を埋め、それを渡すよう頼むが、侍女は余七を誤解し、甄珩を推し続ける。しかし姜似は結婚に焦りはなく、自分の心が動かない相手なら無理に嫁ぐつもりはなかった。

その頃、郡主は従兄と手を組み、姜似の店を陥れようと二人の女を使って「化粧品で顔が腐った」と騒ぎを起こさせる。しかし姜似は匂いの違いから彼女たちが偽物を持ち込んだことを即座に見破り、役所へ訴えろと一蹴。真相が露見し、女たちは逃走。失敗に激怒した郡主は「舌を切れ」と従兄に命じるほど苛立ちを募らせた。

さらに従兄は「姜似姜湛を最も気にかけている」と踏み、次の標的を姜湛へ向ける。閉じ込められた生活に耐えられなくなった姜湛はついに脱走。姜似は必死で捜索するが見つからず、余七が手勢を率いて発見する。姜湛はただ金吾衛の訓練を眺めていただけだった。

店の被害で資金難に陥った姜似のもとへ、余七の犬が突然千両を運んでくる。借金かと疑う姜似に、余七は「出資だ」と提案し、姜似は五百両だけ受け取ることに。余七はさらに姜湛に危険が迫っていると悟り、密かに彼を守ろうと決める。後日、余七が見せた百歩先を射抜く騎射の腕に、姜似は目を奪われ、侍女はそんな主の様子を微笑ましく茶化すのだった。

 

第13話あらすじ

甄珩はついに姜似への想いを告げ、花鉢を贈ろうとする。しかし姜似は穏やかながら明確に「その気持ちは受け取れない」と告げ、自分にふさわしい相手は別にいるはずだと諭す。甄珩は未練を押し殺し、「この花は君が欲しくなった時に渡す」と優しく引き下がった。その様子を偶然聞いてしまった余七は、気まずさを抱えつつ姿を現す。姜似は海棠の花鉢を返したことを持ち出し、余七はむくれながらも土の状態を見せてほしいと頼む。

余七姜似姜湛を過剰に監視する理由を問い、姜似は夢で“姜湛が溺死する”光景を見たと打ち明ける。余七は迷いなく信じると答えつつ、「閉じ込めるのは逆効果で、外に出るなら護衛をつけた方がいい」と冷静に助言する。姜似が花鉢の土をほぐすと、中から余七が忍ばせた手紙が出てきて、彼女の胸を静かに揺らすのだった。

一方、姜似の店には客足が途絶え、権力者から「買えば圧力をかける」と通達が出ているとの情報が入る。客の多くが権勢家であることを踏まえると、背後の黒幕は相当な人物。姜湛は焦り、商人に買い手を探すよう頼もうとするが、姜似は「彼らは酒肉之友に過ぎず頼れない」ときっぱり拒否する。しかし張生が「大口の買い手がいる」と姜湛を誘い出し、連れて行かれた先は明月郡主の屋敷だった。

明月郡主は巧妙に姜湛を罠にかけ、「三樽の強酒を飲めば許す」と迫る。西域の烈酒は姜湛には到底耐えられず、同行者は無理やり飲ませ、暴行まで加える。やがて姜湛が動かなくなると一同は動揺するが、明月郡主は冷酷に「死んだならそれでいい。川に捨てよ」と命じる。

その頃、姜似はすでに姜湛の失踪に気づき、余七と必死の捜索を続けていた。やがて郡主一行が「拷問で死んだ」と話しているのを耳にし、血の気が引く。人命を蟻の如く扱い、死体を川へ投げ捨てる暴虐に、姜似の怒りは煮えたぎり、明月郡主への報復を誓う。

崔将軍も駆けつけ、従兄の焼死に激怒し明月を糾弾するが、長公主は娘を庇い続ける。周囲は混乱と火炎に包まれ、季崇易も火傷を負う。巧娘は「この事態ではスケープゴートが必要だ」と冷徹に告げ、息子より腹の子を優先する姿に、季崇易は複雑な思いを抱く。姜父は悲嘆に暮れるが、余七は「必ず見つける」と固く約束するのだった。

 

第14話あらすじ

明月郡主は屋敷に閉じこもる生活に耐えられず、「少し散歩したい」と長公主に願い出る。しかし長公主は即座に拒絶した。先日の火災で命を落としたのは御史の息子であり、一族は激怒。訴状を朝廷に提出する構えを見せており、宮中は火種を抱えている。外には「明月郡主は高熱で昏睡中」と偽りの説明を流しているため、彼女を一歩たりとも外に出すわけにはいかなかった。明月郡主は不満ながら従うしかなかった。

長公主は密かに“すべての罪を季崇易に押し付ける”算段を進めていた。国公府へ人を送り、「傷の治療のため」と称して季崇易を連れ去ろうとする。季崇易の母は「ここは国公府であり、勝手は許さない」と立ちはだかるが、国公が現れ「長公主の厚意だ」と彼女を制止した。国公夫妻の間でも口論となるが、国公は「権勢のない我々が逆らえば府ごと潰される。息子には悪いが、他の者まで巻き込むわけにはいかない」と、長公主に従うしかない立場を嘆くのだった。

長公主の前に連れてこられた季崇易は、「あの日何があったのか」と問い詰められる。長公主は“生存者は明月郡主季崇易の二人だけ”と強調し、暗に犯人を示唆する。季崇易は「酔っていてよく覚えていません。風で蝋燭が倒れ、事故で火がついただけです」と必死に弁明する。しかし長公主は「事故など信じない。放火した者がいる。その犯人は明月ではない」と断言。追い詰められた季崇易は恐怖のあまり、「姜湛です!すべて姜湛がやりました!」と叫び、責任を姜湛に押しつけようとした。

一方、姜家では、姜湛の行方不明が長引き、祖母がついに限界を迎える。「あれから何日も経った。きっともう……」と嘆き、姜似が武術を習わせ外出を禁じたせいで“死に追いやった”と責め立てる。姜似も深く傷つきながら、兄の無事を信じて探し続けるしかなかった。

長公主は逆に姜湛を「放火犯の共犯」として追及する姿勢を強め、姜家が罪人を匿っていると疑う。姜似は「姜湛は被害者であり、行方不明の兄を絶対に誹謗させない」と強く反論。そこへ余七が現れ、「都城司はすぐに審理に入る。姜湛の件は我々が監視する」と伝える。長公主の配下は密かに「姜湛を絶対に見つからないよう動いている」と報告し、長公主は得意げに「東平伯府も自業自得だ」と冷笑した。

姜似余七に迷惑をかけ続けていることを気にしていたが、余七は「あの日、あの場所には行っていないと言い張れ」と助言。姜似は「自分の嫌疑を晴らすため兄を陥れるのか」と葛藤するが、余七は「必ずうまくやる」と力強く告げた。

そして都城司の法廷が開かれる。季崇易は怯えながらも「姜湛が復讐のために放火した」と証言する。しかし姜似は鋭い論理で反撃。「皆酔っていたのに、どうして姜湛が火をつけたと分かるのか」と問い詰め、証言の矛盾を暴いていく。さらに姜湛の“夢の啓示”を語り、仲間たちの死因までも整理して説明。やがて検死官が入り、姜似の説明と一致すると判明する。

追い詰められた季崇易は、姜似が“幽霊のように”現れたことで完全に恐怖に陥り、「自分は突き飛ばしただけ!全部明月郡主がやったんだ!」と自白した。

その瞬間、重い扉が開き、姿を現したのは――死んだはずの姜湛。蒼白ながら生きて立つその姿に季崇易は絶叫し、気を失う。実は余七が楚楚に下流の捜索を命じ、楚楚が瀕死の姜湛を救い出していたのだった。こうして真実は大きく動き出す。

 

第15話あらすじ

姜湛が生還して戻った日、東平伯府には久方ぶりに笑顔が戻った。祖母は盛大な宴を設け、命を救ってくれた余七たちをもてなした。姜湛は静かに語る。――自分が弱かったのだ、と。もし余七のように武に秀で、甄珩のように官職を持っていたなら、あの夜、あれほど無力にはならなかったはずだと。姜似がなぜ武を習わせ続けたのか、今になってようやく理解したのだ。姜湛は「もう二度と、以前の自分には戻らない」と誓い、祖母もその成長に目を細める。

しかし今回の事件は宮中をも騒がせ、皇帝の耳にも届いた。下された詔は厳しいものだった。――明月郡主は県主へ降格、陵水への移住を命じられる。一方、東平伯府は五代で爵位が絶えることとされるが、姜湛だけは金吾衛として特別に抜擢された。祖母は重い処分の中にもわずかな恩恵を感じ取るが、姜似は「長公主への配慮にすぎない」と反発する。

その頃、崔明月は陵水行きを「拒否したい」と訴えるも、長公主は許さない。外の評判は最悪で、都から遠ざけることこそ彼女を守る道だと告げる。明月は姜湛を殺し損ねたことを悔い、余七を呼び出すと、彼の正体を知ったと告げて取り入りにかかる。「陵水に同行すれば必ず出世させる」と。しかし余七は冷静に断る。彼女の影響力こそ天をも突くが、自分には不要だと。

その一方、甄珩姜似のもとを訪れ、訴え取り下げの意思を確認する。もし望むなら「官帽を賭けてでも郡主に責任を負わせる」と言うが、姜似は「これで十分」と話を収めた。甄珩はなおも想いを告げるが、姜似は拒む。「私は綺麗な人間じゃない。嘘も策略も使う。あなたが思うような人ではない」と。甄珩が「余七はその闇を知っているのか」と問うと、姜似は迷いなく「知っている」と答えた。

明月はそれを聞き嫉妬と憤怒を爆発させ、「姜似を必ず殺す」と宣言。だが余七は冷たく告げる。「姜似の髪一本でも傷つければ、お前の命を奪う」と。

そんな中、姜似たちは先祖供養のため陵水へ赴くことにし、盧楚楚も同行する。数日後に赴任する姜湛も合流し、道中で偶然余七とも再会。束の間の穏やかな旅が始まるが、川辺で魚を捕ろうとした姜湛は、水に近づいた瞬間、あの夜の恐怖が蘇り動けなくなってしまうのだった。

 

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