2024年 全40話 / チャンネル銀河全40話 / BS12全43話 / U-NEXT全60話
原題:墨雨云间
※オリジナルの全40話VERのあらすじとなります。
全40話版9・10話 ➡ 全60話13・14・15話
目次
第9話あらすじ「賭けと毒、そして再生――芳菲、命を懸けた選択」
明義堂で結ばれた“賭け”は、やがて宮廷と名家を巻き込む一大騒動へと発展していく。
薛芳菲と李廉の勝負の噂は沈家にも届き、沈玉容の心を激しく揺さぶっていた。
かつて赤衣に身を包んだ芳菲が舞い、沈玉容が笛を吹いていた日々。
その光景は、二人の恋の始まりであり、同時に沈玉容自身が芳菲を“生き埋めにした”という罪の記憶を呼び覚ます。
彼は、忘れようとするほどに、自らの手で壊した過去から逃れられなくなっていた。
一方、蕭蘅は塩鉄司の不正資金の行方を追い、孔家の関係者から強引な取り調べによって真実を引き出す。
その過程で明かされるのは、蕭蘅自身の過去――
戦場で父を失い、母・虞姉を病で亡くした“血塗られた記憶”だった。
彼の冷酷さの奥には、奪われ続けた家族への痛切な喪失と怒りが横たわっている。
賭けはやがて婉寧公主、李家、そして姜家を巻き込み、姜父は激怒しながらも、門前で跪く芳菲の姿を見て心を動かされる。
「父上を辱めたくない」――
その一言で、彼は芳菲を全力で支援することを決意する。
やがて始まる試験の準備。
琴、棋、射、書――
それぞれが極限まで己を磨く中、芳菲は琴の練習中に手を深く切ってしまう。
医師は「治癒には一ヶ月」と告げるが、その傷は、かつて沈玉容に生き埋めにされた夜の“古傷”でもあった。
それでも芳菲は退かない。
柳絮は馬と弓への恐怖に苦しみ、葉世傑は読書に没頭し、姜景睿は棋の特訓を重ねる。
その最中、蕭蘅は柳絮と芳菲に自ら弓を教え、弓を引くたびに芳菲の傷口から、痛みと血がにじみ出る。
ついに芳菲は、蕭蘅の屋敷を訪れる。
そこで待っていたのは、名医・司徒九月による“命を賭けた賭博”だった。
毒蜘蛛――
一匹は毒あり、一匹は無毒。
だがどちらの命かは明言されていない。
芳菲は一瞬でその“言葉の罠”を見抜く。
そして彼女は、蜘蛛ではなく――蕭蘅の手を取り、毒を塗るという大胆な行動に出る。
司徒九月の表情の揺らぎが、答えだった。
「毒で毒を制す」
それは、退路なき選択。
だが芳菲は迷わない。
彼女は、奪われた人生を取り戻すためなら、命さえも賭ける覚悟だった。
数日後、傷は回復の兆しを見せる。
司徒九月は気づいていた。
蕭蘅が芳菲のために一晩中待ち続けた理由を。
それはもはや“興味”ではなく、“想い”だった。
だが蕭蘅は、まだそれを認めようとはしない。
復讐と運命、そして想いが交錯する中、芳菲は次なる戦いへと歩みを進めていく――
その一歩一歩が、彼女自身の“生き直し”であることを、まだ誰も知らない。
第10話あらすじ「仲間と共に――歳試、運命の幕が上がる」
蕭蘅は、薛芳菲の前に舞い落ちた一枚の葉を投げ捨てるようにして、彼女を自室へ招き入れる。
そこに並べられていたのは、芳菲の故郷の朝餉――
かつて父と弟と囲んだ食卓の味だった。
その温もりは、芳菲の心に封じ込めていた“家族の記憶”を呼び覚まし、復讐のために凍らせていた心を一瞬、優しく溶かしていく。
そして迎える、歳試初日。
李廉は大勢の支持者を率いて堂々と現れるが、芳菲の側に集ったのは、わずか四人――
しかしその瞳には、数では測れぬ覚悟が宿っていた。
試験官として現れた沈玉容の姿に、芳菲は一瞬言葉を失う。
“かつて夫だった男”が、今は彼女の運命を裁く立場にいる――
その現実は、芳菲の胸を鋭く刺す。
第一ラウンドは知識比べ。
葉世傑と李瑾の対決は接戦となり、最後の一問は沈玉容自らが出題する。
誰もが李瑾の勝利を確信する中、ただ一人、芳菲だけが葉世傑の勝利を信じていた。
それはかつて沈玉容が、彼女に語っていた“解法の癖”を知っていたから――
その読みは的中し、両者は首位同点で初日を終える。
「私たちは、まだ終わっていない」
手を取り合う仲間たちの輪に、柳絮は胸の高鳴りを抑えられなかった。
第二ラウンド、棋の戦い。
姜景睿は沈如雲と対峙する。
かつて芳菲に敗れ、必ず機嫌を損ねていた沈如雲――
芳菲は静かに命じる。
「徹底的に打ちのめしなさい」
姜景睿は誘いと退きの“影の戦法”で沈如雲を追い詰める。
彼女は盤上に、かつての芳菲の姿を重ね、恐怖に呑まれて崩れ落ちた。
勝利は姜景睿のものとなり、歳試は芳菲の“影”が再び沈家を包み込む場となる。
続く柳絮の射。
かつての落馬の記憶が、彼女の心を縛りつける。
二本の矢は外れ、それでも三本目で引き分けに持ち込む。
そして五的勝負の最中、突如、彼女の縄を切ろうとする暗器が放たれる――
逆さに宙づりとなりながらも、柳絮は恐怖を越え、五つすべての的を射抜く奇跡を起こす。
仲間たちは歓声と涙で彼女を抱き上げた。
残るは最後の一戦、琴。
薛芳菲が姜若瑶に勝たねば、李廉には届かない。
しかし芳菲の手は、まだ完全には癒えていなかった。
彼女は密かに蕭蘅と会い、その傷を診た蕭蘅は、司徒九月のもとへ彼女を連れ出す。
「一日で、必ず治す」
それは、芳菲の勝利と命運を賭けた、
最後の“賭け”の始まりだった――
第9話・10話 感想 (13・14・15話感想 ※60話VER)
10年前、「姜梨」を心配した母の実家・葉家では、幼い彼女を引き取ろうとした。でも季淑然が泣き落として、自己保身のために姜家に引き留めたのですね、悪知恵が働くなあ。
老夫人が拒絶されて病気になった事、孟紅錦の味方をした事が許せなかったと言う葉世傑に、「姜梨」は歳試で首位になり葉家の地位を上げ、老夫人に謝りたいと訴えました。人の想いを把握して解決策を提案し、味方に引き込む能力が凄い。
ただ、柳絮に首位を目指す理由を聞かれて「自力で光を浴びたい」と言ったのは、薛芳菲の本音でしょうね。
賭けの件を聞いた父は激怒しますが、「姜梨」説得に成功。追い出し作戦に失敗した季淑然は悔しいだろうなあ。
「姜梨」が表に出て囮になり、沈玉容が恐れ蕭蘅が示唆した黒幕をおびき出すとは、桐児も言うように危険ですね。歳試1会戦で引き分けた「姜梨」たちのチームが、首位になれるのか楽しみです。
全40話版11・12話 ➡ 全60話16・17・18話
第11話あらすじ「命を賭して――魂の琴が運命を裂く」
司徒九月は、薛芳菲の傷を完全に治すためには“もう一つの方法”があると告げる。
しかしそれは、誤れば命を落としかねない危険な賭けだった。
それでも芳菲は迷わず頷く。
――勝たねばならない。
それは歳試の勝敗だけでなく、自らの存在と復讐の行方を賭けた決断だった。
その夜、姜若瑶もまた琴に向かい、ただ薛芳菲に勝つためだけに指先を血に染めながら練習を続けていた。
一方、司徒九月は芳菲に鍼を打つ。
想像を絶する激痛が彼女を襲い、芳菲の意識は次第に闇へ沈む。
沈玉容に突き落とされ、冷たい水底に沈んでいく――
かつて生き埋めにされた悪夢が、再び彼女を絡め取る。
幻覚に苦しみ暴れる芳菲を、司徒九月は蕭蘅に押さえつけるよう命じる。
耐え難い痛みの中、芳菲は思わず蕭蘅の腕に噛みつくが、蕭蘅は決してその手を離さなかった。
「お前は…耐えられる」
憎しみと不安が入り混じったその眼差しの奥で、彼自身もまた、彼女の運命に囚われ始めていた。
そして迎えた、運命の最終日。
都は華やかな装いに包まれ、賭場では薛芳菲と李廉、どちらが勝つかで熱狂が渦巻く。
芳菲は穏やかな表情で席に着き、姜景睿と葉世傑も彼女を信じて見守っていた。
しかし、誰も予想していなかった事実が明かされる。
――蕭蘅が、琴試合の審査員として現れたのだ。
先に演奏するのは姜若瑶。
彼女は最も難易度の高い名曲を選び、一音鳴らすや、蝶が舞い、雁までもが天から引き寄せられる。
その光景は、まさに“神技”と称されるに相応しかった。
続いて薛芳菲。
彼女は父の面影を胸に、静かに琴の前に座る。
なかなか音が鳴らず、場内には不安とざわめきが走る――
やがて、静かに旋律が流れ始めた。
それは一見、平凡な小曲。
だが、その音色は次第に人々の心を深く掴み、沈玉容の目には、かつて愛した妻の面影が重なっていく。
その旋律には、無念、悔恨、そして「傷だらけでも最後まで立ち続ける」という、魂の叫びが込められていた。
力を振り絞る芳菲の指は血に染まり、それでも彼女は倒れ、また立ち上がり、最後の一音まで奏で切る。
会場は涙に包まれ、誰もが息を詰めてその余韻に震えた。
投票は拮抗。
賄賂を受け取った審査員たちは姜若瑶に票を入れる中、蕭蘅は迷わず芳菲を選ぶ。
残るは沈玉容――
彼は、かつて妻が科挙のために琴を売った記憶、青呈山での血塗られた過去を思い起こし、最後の一票を薛芳菲に投じた。
――勝者、薛芳菲。
姜若瑶は信じられぬ思いでその名を聞き、芳菲の名は一夜にして都に轟く。
だがその裏で、敗北に狂った姜若瑶の怒りと、「姜梨は本物なのか」という、季淑然の疑念が静かに芽吹いていた。
新たな名声と、新たな疑惑――
薛芳菲の復讐の道は、さらなる深淵へと踏み出していく。
第12話あらすじ「栄光の影に潜む刃――宮廷の門が、芳菲を試す」
歳試での優勝は、薛芳菲の名を都に轟かせただけでなく、姜家の運命さえも塗り替えた。
姜景睿の両親は、息子が失いかけていた名誉を取り戻せたことに涙を流して喜び、そのすべてが薛芳菲のおかげだとして、惜しみない贈り物を彼女に贈る。
喜びのあまり叔母は腰を痛め、伯父伯母は人目も憚らず仲睦まじい姿を見せ、姜家は久々に温かな笑いに包まれていた。
やがて話題は、周彦邦が縁談の変更を望んでいるという噂へと移る。
姜父はこれまでのように親の判断だけで決めるのではなく、娘の意思を尊重すると宣言し、芳菲に真意を尋ねた。
芳菲は迷いなく答える。
「周彦邦様を好んではおりません。この縁談は受け入れられません」姜父はそれを受け入れ、娘のために盛大な祝宴を開くことを約束する。
しかし芳菲は、その優しさが“宮中で地位を得た今の自分”だからこそ与えられたものであることを、誰よりもよく分かっていた。
一方、李家では、末子の軽率な言動に激怒した李父が、厳しい処罰を下す。
だが、真の意図を見抜いていたのは長男・李廉だけだった。
葉世傑を利用し、公の立場を守るための布石――
父はすべてを彼に託す。
季淑然は、薛芳菲の正体を暴こうと女貞堂を調べ上げるが、堂主は「薛芳菲は姜梨である」と認めるのみ。
疑念の糸は断ち切られ、彼女は公の姉である“長公主”へと助けを求める。
「高く登らせてから、深く落とす」それが、季淑然の新たな狙いだった。
祖母は芳菲が陛下に拝謁する日のため、特上の絹で新たな衣を仕立てさせ、「姜家のために、自分を犠牲にしてはならない」と言い聞かせる。
その言葉は、芳菲の胸に重く刻まれた。
やがて宮中へ向かう日。
華やかに着飾った芳菲の姿に、葉世傑は思わず目を奪われ、その視線の意味を、姜景睿は見逃さなかった。
芳菲は、かつて沈玉容を見送ったこの宮門を、今は“別人の身分”で踏みしめる。
これは復讐の道――
一歩一歩が、刃の上を歩くような試練であることを、彼女は悟っていた。
陛下と麗妃が到着し、優勝者への褒賞が始まる。
陛下は葉世傑を称えるが、官職は与えない。
そして芳菲には、女貞堂に長く身を置きながら、なぜこれほどの琴技を保てたのかと問いただす。
芳菲は冷静に答え、さらに陛下からの金銭の褒美を辞退したうえで、思いもよらぬ願いを口にする。
「沈玉容様に、道服を着て、私の師となっていただきたいのです」
場内は凍りつく。
だが陛下はその志を“理にかなった願い”として認め、沈玉容は逆らうこともできず、その場で承諾するしかなかった。
やがて麗妃が意味深な視線を残して退席すると、入れ替わるように現れたのは――長公主。
柳絮は小声で囁く。
「この方は…手強い」
かつて城門を塞ぐように輿を止めていた長公主の姿が、芳菲の脳裏によみがえる。
先ほど沈玉容と杯を交わした芳菲を、長公主はあからさまに値踏みするような視線で見据える。
その瞬間、芳菲は確信する。
――自分を狙っているのは、この長公主だ、と。
栄光の裏で静かに刃を研ぐ宮廷。
薛芳菲の前に、真の敵の影が、ついに姿を現そうとしていた。
第11話・12話 感想 (16・17・18話感想 ※60話VER)
姜景睿が囲碁の試合で対戦したのは、沈玉容の妹でした。姜景睿の指し手が薛芳菲に似ていたから?姜景睿は、薛芳菲に囲碁の指導を受けた時を思い出して追い詰められて自爆。
柳絮の弓術は不思議な競技でもはや雑技団のよう。でも勝って学堂の大半が味方になって、ようやくはぐれ者だったチームが受け入れられたと思いました。
季淑然は、妹の麗妃を使い明義堂の師匠や琴の名手に手を回して何とか「姜梨」を陥れたかったのに、結局沈玉容の1票で失敗。蕭蘅が「姜梨」の手首を治療した時に引き出した薛芳菲の怨念が、琴の音に入り込み勝ったと感じました。
琴の演奏で蝶が舞ったり「姜梨」が女神になったのは、その場にいた皆が幻視するほどの技量だったのでしょうか。
首位にはなりましたが、季淑然と麗妃は益々「姜梨」排除に動き、これからが大変そう。李仲南は葉家に手を出そうとしているし、「姜梨」にとっての戦いはこれからが本番だと感じる回でした。
















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