2024年 全40話 / チャンネル銀河全40話 / BS12全43話 / U-NEXT全60話
原題:墨雨云间
※オリジナルの全40話VERのあらすじとなります。
全40話版29・30話 ➡ 全60話版43・44・45話
目次
第29話あらすじ「狂気の代償――父が捨てたもの、娘が失ったもの」
季淑然の罪が白日の下に晒され、姜家に漂うのは、安堵と恐怖が入り混じった異様な空気だった。
激昂する季父は、「薛芳菲さえいなければ、ここまで追い詰められることはなかった」と吐き捨てる。
だが、後宮にいる妹・麗妃は、「姉がここまで堕ちたのは、あなたの欲と支配のせいだ」と父を諫める。
もし姉を見捨てれば、失うのは一人の娘だけでは済まない――
その言葉は、季父の心を深く揺さぶった。
祖母は長年胸に抱いてきた後悔を語る。
かつて季淑然の嘘を信じ、姜梨を貞女堂へ送ってしまったこと。
その選択が、どれほど多くの悲劇を生んだかを、今になって思い知るのだった。
薛芳菲は、「せめて最後は自分の目で見届けたい」と祖母に告げる。
姜梨への償いとして、祖母はそれを受け入れ、夜、季淑然へ薬を届けることを約束する。
しかしその矢先、麗妃から“命だけは助けてほしい”という伝言が姜家に届く。
芳菲は激怒し、自ら季淑然のもとへ向かう。
そこには、すでに壊れかけた女の姿があった。
過去に手を下した人々の幻影に囲まれ、正気を失いかける季淑然。
芳菲は毒酒を手に、冷たく告げる。
「今日から、あなたを信じる人は誰もいない。
九泉の下で、姜梨に会わせてあげるわ」
恐怖に後ずさる季淑然。
だが芳菲は、その酒を自ら飲み干す。
それは毒ではなかった。
“殺すことよりも残酷な罰”――
正気を奪い、一生、恐怖と罪の中で生きさせるための、最も残酷な復讐だった。
やがて季淑然は完全に精神を病み、姜若瑶は母の転落に打ちのめされる。
「私に毒を盛る時、少しでもためらいはあったの?」
その問いに、答えは返らない。
薛芳菲は姜父に会い、季淑然の狂気を告げ、彼女の“霊位”を立てさせる。
姜父は娘に赦しを乞うが、芳菲は首を横に振る。
「姜梨が、貞女堂でどれほどの屈辱を味わったか、誰にもわからない」
姜梨は、戻りたいと願い続けながら、ついに帰ることのないまま、命を終えたのだ。
その頃、朝廷では新たな政争が動き出す。
成王と長公主の勢力に対抗するため、蕭蘅は南方・大昭国との同盟を進言。
陛下は沈玉容を使節に立てることを考えるが、それは芳菲を再び危険に晒す選択でもあった。
蕭蘅は否定しながらも、自分の中に芽生えた芳菲への想いを隠しきれずにいる。
そして芳菲は、行方不明だった海棠と再会する。
乱葬崗で目覚め、帰る勇気もなく、薛家の滅亡を知ってからも長く彷徨っていたという彼女の言葉に、芳菲は胸を締め付けられる。
「会えただけで、十分よ」
蕭蘅は司徒九月に治療を託し、同時に芳菲へ、大昭国使節団への参加を求める。
彼女はそれを受け入れ、新たな戦いへ踏み出す決意を固める。
沈玉容の前に、再び“姜梨”の名が現れる時――
運命の歯車は、再び大きく回り始める。
第30話あらすじ「偽りの舞台、揺れる真実」
燕国使節団の来訪を目前に控え、宮廷では緊張と疑念が交錯していた。
薛芳菲は教坊司での披露に向け、琴の練習に励むが、その道のりは最初から波乱含みである。
沈玉容は意図的に芳菲を主役から遠ざけ、史臣たちの前での琴奏という“目立たぬ役”を割り当てた。
それは、彼女の正体に気づかれることを恐れるがゆえの、不自然なほど露骨な距離の取り方だった。
しかし、教坊司の琴師たちは芳菲に冷たく当たり、「練習の邪魔だ」と難癖をつけて追い出す。
芳菲はやむなく、ひとりで別室にこもり、孤独な稽古を重ねることになる。
一方、蕭蘅は司徒九月を呼び寄せ、今回の燕国来訪に伴う不穏な気配から彼女を守ろうとする。
九月は蕭蘅の“人助けの要請”を悟りつつも、条件として、彼を蝶捕りに連れ出すことを要求する。
小川のほとりで、九月はわざと溺れたふりをし、蕭蘅の真意を試す。
彼が本気で助けようとする姿を見て、九月は満足げに微笑むが、その様子を、遠くから謎の視線が見つめていた。
風邪をひいた芳菲を見舞いに来た葉世傑は、彼女を公演に参加させるよう強く進言する。
沈玉容はそれを妨げようとするが、陛下は決断を先送りにするばかり。
業を煮やした芳菲は、自ら沈玉容を訪ね、共演者の選定権を勝ち取る。
わざと彼の名を口にして試すと、沈玉容の心はわずかに揺れる。
結局、共演者には趙斉が選ばれた。
しかし天は二人に試練を与える。
激しい雨の中、芳菲と趙斉はずぶ濡れになりながら稽古を続ける。
芳菲は趙斉の“弱点”を見抜き、贈り物で彼の協力を取り付け、沈玉容を揺さぶるための“芝居”を始める。
わざと激しい口論を演じ、趙斉が怒って出て行くと、沈玉容は居ても立ってもいられず、部屋に飛び込んでくる。
芳菲は、沈玉容が“かつて婚約していた二人を同じ舞台に立たせることで、自分を動揺させようとしている”と見抜き、逆に彼の心をかき乱す策に出ていたのだった。
やがて沈玉容は別の公子を派遣するが、今度は稽古の最中に体調不良を装って姿を消す。
芳菲はわざと沈玉容の仕業だと匂わせ、彼を動揺させる。
その時、雨に濡れた芳菲を見て、沈玉容は思わず自分の外套を掛けてしまう。
落ちた巻物は、かつて二人が共に議論した書だった。
芳菲は、その反応の一つ一つを、冷静に見つめていた。
外に出た芳菲は、吐き気を催してしゃがみ込む。
そこに現れた蕭蘅は、無言で沈玉容の外套を投げ捨てる。
そして屋敷に連れ帰り、自ら焼いた鶏を食べさせ、「何をするにも、自分の身を一番に考えてほしい」と告げる。
芳菲は、「私は必ず冤罪を晴らす。
そして長公主を動かす」と決意を明かす。
一方その夜、沈玉容の母は、芳菲と過ごしたことを責め、“生き残るためには仕事を増やすしかない”と息子を追い詰める。
そして九月の周囲でも異変が起こる。
酒に酔った九月は監視下に置かれるが、隙を突いて逃げようとした瞬間、黒衣の男が現れ、彼女の命を狙う――。
陰謀と感情が絡み合う中、芳菲を中心とした運命の糸は、さらに危うく絡み始めていた。
第29話・30話 感想 (43・44・45話感想 ※60話VER)
太卜令の柳文才は死に、姜若瑤は「姜梨」に追い詰められ発狂、胡氏同様墓守にされました。姜元伯は「姜梨」に謝罪を拒否され、相国を辞して姜若瑤と都を離れました。姜梨の魂は救われたと思いたいです。桐児の髪を切って「姜梨」がお守りにする姿に、2人の絆と情の深さを思いました。
姜家と季家が没落して、皇帝と公主の兄・成王派の李仲南が発言権を増します。皇帝と一体の蕭蘅は「姜梨」を使って沈玉容に圧力をかけ公主を引きずり出し、成王や李家と戦うつもりでしょうか。
「姜梨」は沈玉容に接近しますが、吐き気がするくらい嫌いなのですね。父が正気を失い弟が死んだ?原因だから当然ですが、人前では気丈に振舞っているのに一人苦しむ様子が気の毒です。
これからは薛芳菲として、公主と沈家への本格的な復讐が始まるのかな。沈家で自分を助けようとした海棠と再会した場面の「姜梨」と蕭蘅は、色気が溢れ出しそうな雰囲気で恥ずかしかったです。
全40話版31・32話 ➡ 全60話版43・44・45話
第31話あらすじ「刃の影、身代わりの告白」
黒衣の刺客との死闘で、蕭蘅の配下も負傷し、九月は昏睡状態に陥った。
刺客は九月の自作爆弾で気絶させられていたが、目を覚ますや否や再び九月を狙い、間一髪のところで蕭蘅が駆けつけて撃退する。
薛父は無事だったものの、九月の容態は安定せず、蕭蘅の胸には不安が広がっていた。
実は九月は“大昭国の王女”。
蕭蘅は、彼女の命を守ることが国家的使命でもあった。
街を挙げての捜索でも、黒衣の男の行方はつかめない。
芳菲は姜景睿の協力を得るため、彼の好物を用意し、周到な“作戦”を仕込む。
翌朝、沈玉容は史官たちを見舞いに訪れ、姜景睿の芝居に導かれるまま、ついに芳菲と再会する。
庭で対峙した二人。
芳菲は、受けてきた不当な扱いを語り、本心は沈玉容と“共に行動すること”だと告げる。
さらに、彼が亡き妻に抱く感情は「愛なのか、憎しみなのか」と問い詰め、沈玉容の心を揺さぶる。
去り際、沈玉容はついに「今もお前を愛している」と告白してしまう。
その背中を見送りながら、芳菲は静かに息をついた。
やがて夜――
芳菲が帰路についた瞬間、黒衣の刺客が再び襲来する。
駆けつけた蕭蘅の部下よりも先に、沈玉容が芳菲の前に立ちはだかった。
鋭い刃が閃き、沈玉容は身代わりとなって深手を負う。
一歩間違えば命を落としていた危機だった。
芳菲は、この暗殺が“長公主の手の者”によるものだと推測する。
蕭蘅は、彼女がわざと長公主を刺激し、敵を引きずり出そうとしていることを見抜きつつも、
何より彼女の身を案じていた。
「私を信じて」
芳菲の言葉に、蕭蘅は彼女の頭をそっと叩き、それ以上何も言わずに背を向ける。
やがて大昭国の君主が来訪し、宮廷では特別な夜の演奏会が催される。
琴と簫。
詩と旋律。
薛芳菲と沈玉容の共演は、まるでかつて夫婦だった頃に戻ったかのように、あまりにも完璧だった。
それを聴きながら、蕭蘅の胸はざわめき、九月は意味深に眉をひそめる。
――彼の心にいるのは、もはや自分ではなく、薛芳菲なのだと悟りながら。
陰謀と想いが交錯する中、刃の影は、なおも芳菲を狙って迫っていた。
第32話あらすじ「偽りの仮面、砕け散る悪意」
「他人のために、自分を曲げるな」
蕭蘅は静かに、しかしはっきりと薛芳菲に告げる。
そのまなざしは、彼女の“覚悟”を問いかけるものだった。
二人が見つめ合う姿を、九月は扉の陰から見つめ、胸に言い知れぬ不快感を覚える。
薛芳菲は、父の命を救ってくれた九月に感謝を伝えるが、彼女の言葉は相変わらず冷たい。
兄もまた、九月の変化に気づいていた。
蕭蘅に贈った鈴――
それが彼女の想いを物語っていることを、兄は理解していたが、あえて口にはしなかった。
一方、沈玉容は芳菲を屋敷へ招く準備を進めていた。
当然、母は強く反対する。
だが沈玉容は、母の茶に眠り薬を忍ばせ、その反対を“眠り”によって封じ込めた。
夜、屋敷では盛大な宴が開かれ、多くの学者が集う中に、芳菲は“別人の身分”で姿を現す。
かつて夫婦として暮らしたこの場所に、今は他人として足を踏み入れることしかできない――
その現実が、彼女の胸を締めつける。
宴の喧騒を抜け、芳菲は裏庭へと足を運ぶ。
沈玉容は、彼女の一挙手一投足を、獲物を狙うように見つめ続けていた。
やがて芳菲は、かつて自分が閉じ込められ、人生を奪われた牢の前に辿り着く。
あの日の恐怖が一気に蘇るが、蕭蘅の言葉――
「誰をも恐れるな」
それを思い出し、彼女は自分を取り戻す。
沈玉容は追いかけ、すでに芳菲が“正体に気づいている”ことを悟る。
「追い詰められて、そうするしかなかった」
彼は涙ながらに弁明する。
だが芳菲は言い返す。
「今、長公主に逆らう勇気があるなら、 過去の罪など、どうでもいいはずよ」
沈玉容は、母と妹の命が自分の肩にかかっていると訴える。
だが芳菲は、「私の冤罪は、誰に訴えればいいの?」と問い返し、自ら長公主の前へ出て、すべてを明らかにすると宣言する。
逆上した沈玉容が、再び芳菲に襲いかかろうとしたその瞬間――
背後から棒が振り下ろされ、沈玉容はその場で気を失った。
彼を止めたのは、葉世傑。
すでにすべてを察し、尾行していたのだった。
ほどなく、沈玉容の母は、棒を手に震える芳菲と、床に倒れる息子を目にし、激しく動揺して気を失う。
沈玉容は大理寺へと連行され、ついに“悪意”は白日の下に晒される。
祖母は、芳菲を守るため屋敷を訪れ、姜父にも、彼女を再び傷つけてはならぬと諭す。
姜父はついに筆を取り、芳菲の冤罪を訴える文書を書き始めた。
陛下はこの件を意図的に長公主へ伝え、長公主は動揺のまま沈玉容を見舞う。
「本当に、死を恐れず芳菲を汚そうとしたの?」
問い詰められた沈玉容は、ただ静かに笑った。
もはや彼は、長公主に操られることすら拒む。
その夜、蕭蘅は芳菲を見舞い、彼女が沈玉容を罠にかけたことを知る。
長公主も、やがて深く巻き込まれる――
芳菲は確信していた。
「私は、もう逃げない」
自分のために戦うと決めた芳菲の姿に、蕭蘅は、彼女を“駒”としてではなく、“想う人”として見つめていることを、ついに陛下にも打ち明ける。
やがて長公主から芳菲への拝帖が届く。
祖母と父の心配をよそに、芳菲はあえて挑発的な言葉を口にし、長公主に自分の存在を刻み込む。
沈玉容への一目惚れ、嫉妬に燃えた長公主の怒り、そして今度こそ、すべてを“誤解”として終わらせないために――。
薛芳菲は、ついに宿命の舞台へと歩みを進める。
第31話・32話 感想 (46・47・48話感想 ※60話VER)
蕭蘅が危険だとの忠告を無視した「姜梨」は、過去を持ち出し沈玉容を追い詰め、自分を襲ったと訴え出て彼を大理寺の牢に入れました。これは「前世も今世も他人のために己を曲げるな」との蕭蘅の願いに反するし、何より名誉を汚されることは、薛芳菲が一番嫌ったのに。
一方の公主は、皇帝のけん制にも全く引かないですね。沈玉容と一緒に「姜梨」の名前を出されて益々「姜梨」に怒りが向いたと感じます。対して牢内の沈玉容は公主や過去の全てに疲れ切り、投げ出したがって見えました。
沈玉容を助けたいと李仲南と成王に相談して断られて、公主と2人の距離ができた様子。そして李仲南は支配下の皇城司を失い、徐々に皇帝・蕭蘅が優勢になりつつある感じです。
葉世傑は「姜梨」が薛芳菲と知って彼女を見守っているのに、蕭蘅との関係にも気付いていて切ないですね。大昭国君の妹・九月も蕭蘅と「姜梨」の間に割り込めず、苦しい思いで国に帰りました。何だかんだ仲が良い柳絮と姜景睿だけが救いですね。
墨雨雲間~美しき復讐~ 33話・34話・35話・36話 あらすじと感想
墨雨雲間~美しき復讐~ 全話あらすじと感想 キャスト・相関図















この記事へのコメントはありません。