めぐり逢いの花婿

めぐり逢いの花婿

めぐり逢いの花婿 36話・37話・38話・39話・40話(最終回) あらすじ

めぐり逢いの花婿 2025年 全40話 原題:榜上佳婿

第36話 あらすじ

街を歩いていた宋青沼と簡明舒は、偶然にも皮影戏(影絵芝居)に出くわす。幕に映し出される物語は、かつて簡明舒と陸徜が共に過ごした日々を思わせる内容で、まるで二人の過去をなぞるかのようだった。その演目を目にした瞬間、簡明舒の胸には抑えていた感情が一気に溢れ出し、深い悲しみに包まれる。彼女はすぐに察していた――これは陸徜が自分に向けて贈った、謝罪と想いを込めた表現なのだと。

だが、簡明舒はその想いを受け取ることを選ばなかった。皮影戏が終わるや否や、彼女は人々の前で舞台の幕を引き裂き、陸徜に向かって「もう二度と、こんな無意味なことはしないで」と冷たく言い放つ。そして、二人の間にこれ以上の可能性はないのだと、はっきり突きつけた。宋青沼は、彼女の激しい言動の裏に、今なお消えない陸徜への想いがあることを見抜き、心のままに生きるべきだと諭すが、簡明舒は首を縦に振らない。

花琅阁に戻った二人を待っていたのは、さらに残酷な知らせだった。聞安县主から、聖上が簡明舒と宋青沼の婚約を正式に下賜したと告げられる。逃げ場のない状況に追い込まれた簡明舒は、この都に長く留まることはできないと悟り、密かに去る決意を固める。そして聞安县主に、婚事をできるだけ引き延ばしてほしいと懇願するのだった。

その夜、陸徜は最後の望みを託すように、簡明舒に私奔を持ちかける。誰も二人を知らない場所へ行き、過去をすべて捨てて生き直そう――それは彼なりの真心だった。しかし簡明舒は、心とは裏腹に、再び彼を拒絶する。言葉はあまりにも冷たく、「あの日、婚を破ったことを、私はまだ許していない」と突き放す。その一言は陸徜の胸を深く抉り、彼は何も言えぬまま去っていく。残された簡明舒もまた、部屋に閉じこもり、声を殺して泣き崩れるのだった。

翌日、宋青沼は一縷の望みを抱き、宮中へ向かい姨母である華貴妃に婚約の撤回を願い出る。しかし華貴妃は、これは彼一人の想いに過ぎず、すでに聖上の勅命が下っている以上、覆すことは不可能だと告げる。身分の釣り合いを考えれば、簡明舒にとっても決して悪い縁談ではない――そう言われ、宋青沼は言葉を失う。

追い詰められた簡明舒は、自らの人生を切り開くため、静かに行動を始める。戸籍の簿籍を手にし、名を「陸明舒」から、本来の「簡明舒」へと戻すことで、陸家との縁を完全に断とうとする。そして宋青沼に別れを告げ、彼の幸せを心から願う言葉を残すが、自分が間もなく都を去ることは伏せたままだった。

曾玉卿は、彼女が元の名に戻したことを知っても責めることはなく、むしろ覚悟を感じ取ったかのように受け止める。簡明舒は花琅阁の帳簿を託し、干女儿として迎えてほしいとまで願い出る。その場に現れた陸徜は必死に止め、自分はずっと彼女を妻にしたかったのだと公然と想いを告げる。しかしその言葉は、幼い頃にも聞いた約束だった。幾度も裏切られた今、簡明舒の心はもう揺れなかった。

彼女の不審な行動を察した陸徜は、計画を疑い、彼女を部屋に閉じ込めてしまう。監視役の応尋が付き添う中、簡明舒は最後の策に出る。酒と肴を携え、陸徜のもとを訪れ、わざと親しげに語り合うのだ。陸徜は彼女の企みを見抜きながらも、結局はその誘いに応じ、二人は昔話に花を咲かせる。簡明舒は、命を救ってくれたこと、居場所を与えてくれたことへの感謝を丁寧に伝える。その様子は、あまりにも穏やかで、まるで別れの挨拶のようだった。

気づいたときには、陸徜は薬酒により意識を失っていた。簡明舒は眠る彼に静かに口づけを落とし、二度と戻らぬ決別を告げてその場を去る。

翌朝、陸徜はかつて江临を去る日に、簡明舒を見送った夢を見る。必ず娶ると誓ったあの日――しかし現実には、彼女はもういない。愕然と目を覚ました陸徜は、彼女の部屋が空であることを知り、馬を走らせて城外へと追いかける。

一方、簡明舒は崔侍郎宛てに書き置きを残し、自身の身世と、喪中ゆえ婚姻できないことを明記していた。その手紙を読んだ華貴妃は激怒するが、瑞王は、幸いにも聖上の目に触れる前に止められたと語り、時間稼ぎを約束する。

物語の裏側では、蘇棠璃もまた動き始めていた。林家に近づくため、人牙子の李婆婆を探し出すが、彼女の不審な態度に疑念を抱く。折しも、別の被害女性が現れ、金を騙し取られたと訴える。蘇棠璃はその場で正義を貫き、李婆婆に金を返させ、自らの分と共に被害者の銀子も取り戻すのだった。

愛と決別、逃避と覚悟が交錯し、物語はついに終盤へと向かっていく。

 

第37話 あらすじ

都を離れた簡明舒は、ついに蘇棠璃のもとを訪ね、自らの決意を打ち明ける。今回ここに来たのは、単なる再会のためではない。二人の家族を滅ぼした共通の仇敵に復讐するため、手を組む覚悟を決めたのだ。蘇棠璃もまた、父の冤罪を晴らした後も心の傷は癒えず、仇を討つ機会を探していた。こうして二人は、血の宿命に導かれるように同盟を結ぶ。

蘇棠璃の調査により、現在林家を掌握しているのは林老太であり、彼女は来歴不明の女を決して雇わないほど警戒心が強いことが判明していた。そこで簡明舒は、自身が追ってきた曹海の行動履歴を語る。曹海は毎年名前を変えながらも、必ず一定の時期に寧安へ戻っていること、そして林老太もまた寧安と深い縁があり豫王と関係があることから、彼が林老太の息子である可能性が高いと推測する。もしそれが事実なら、簡家三十余名の命を奪った元凶が、この林家に潜んでいることになる。二人は林家に潜入し、仇を一網打尽にする計画を立てる。

計画の第一歩として、簡明舒は寺で斎戒沐浴していた林老太の前で「偶然」を装い救命劇を演じる。事前に斎飯に細工を施し、体調を崩した林老太を助けることで信頼を得るという策略だった。孤児であると偽った簡明舒の境遇に同情した林老太は、彼女を屋敷に引き取り、保護することを決める。こうして簡明舒は、ついに林府への潜入に成功する。

屋敷内を案内される途中、彼女は厳重に施錠された部屋を発見し、そこが曹海の居室である可能性を直感する。翌日、友人を心配する演技で蘇棠璃を呼び寄せる許可を得て、彼女も厨房の下働きとして林府に潜入する。二人の復讐計画は、着実に進み始めていた。

さらに簡明舒は、林府の奥に幽閉された一人の女を見つける。それは目が見えず足の不自由な周姨娘だった。かつて簡家を裏切り、悲劇の引き金となった女である。周姨娘は簡明舒の声を聞いてすぐに彼女だと気づき、涙ながらに懺悔する。曹海に騙され、簡家を陥れたこと、そして彼の子を宿したため命だけは助けられたが、林老太によって盲目と不具にされ追放同然に生かされていることを告白する。彼女は、簡家の財宝と証拠が林家祠堂に隠されていると打ち明け、曹海を殺してほしいと懇願する。林老太が出産後に彼女を始末するつもりであることも判明し、陰謀の闇がさらに深まる。

簡明舒は祠堂に忍び込み、かつて自宅にあった玉像を見つけて胸を痛め、父を思い出して涙を流す。彼女は林老太が曹海の母であるという事実を蘇棠璃に伝え、復讐の決意をさらに固める。蘇棠璃は黒市で爆薬を手に入れ、宴の開催情報を得た二人は、屋敷の地下に地雷を埋め、仇を葬る準備を進める。

その頃、簡明舒の行方を追っていた陸徜は、ついに彼女が林府に潜入していることを突き止める。夜更けに忍び込み、彼女の部屋に姿を現した陸徜は、驚く簡明舒を強く抱きしめ、情熱的に口づける。だが彼女は彼を突き放し、「私は愛より復讐を選ぶ」と冷たく告げる。それでも陸徜は、彼女を失う恐怖に耐えられず、地獄に落ちる覚悟で共に戦うと宣言する。簡明舒は彼を巻き込むまいと噛みついて拒絶するが、彼の決意は揺るがなかった。

翌朝、陸徜は朝食を用意し、変わらぬ優しさを見せる。簡明舒は、彼には大志ある未来があるのだからここを離れるべきだと説得するが、彼は頑として聞き入れない。そこで彼女は方針を変え、彼を一時的に受け入れ、計画のために利用するという苦渋の選択をする。自ら口づけを交わし、彼の心を繋ぎ止めながら、復讐の道を進む覚悟を固めるのだった。

愛と復讐、正義と私情が交錯し、物語はいよいよ最終局面へと突き進んでいく。

 

第38話 あらすじ

林府での決戦を目前に控えたある夜、簡明舒は陸徜の胸に身を寄せながら、幼い頃に父から贈られた一本の手镯(腕輪)を見つめていた。なぜか胸騒ぎがしてならず、この腕輪にはまだ知られていない秘密があるのではないかと感じていたのである。陸徜が注意深く調べると、腕輪の内側にごく小さな孔があり、そこから一枚の小さな鍵が滑り落ちた。その形状は、以前祠堂で見た玉像の凹みに酷似しており、簡明舒はこの瞬間、父が命を賭して隠した“証拠”の在処を悟る。

二人はすぐに河辺で蘇棠璃と合流し、この重要な発見を共有する。簡明舒は、個々の復讐に囚われるのではなく、背後で全てを操る豫王という巨大な権力を倒さねば、真の決着はつかないと訴える。蘇棠璃もその覚悟を受け止め、大義のために私怨を抑え、計画に加わることを決意する。

陸徜は次の一手として、曹海のかつての仲間である焦春柱に目をつける。焦春柱は曹海に裏切られ、今も命を狙われながら盗賊として各地を流浪していた。陸徜は漕幇からの情報を元に、焦春柱が離国の夫婦を狙っていることを掴み、あえてその罠を利用する策を立てる。本物の夫婦には水路で帰国させ、自分と簡明舒が夫婦に成り代わり、陸路を進んで焦春柱をおびき出すという危険な賭けだった。

簡明舒は妻役を完璧に演じるため、夫婦の出自や関係性を入念に頭へ叩き込み、二人は堂々と酒楼へ入る。陸徜はわざと気弱な婿を装い、簡明舒の言いなりになる姿を演じる。さらに彼女が軽んじられたと見るや、金塊を取り出して見せびらかし、周囲の注目を集める。この芝居は見事に功を奏し、詹義を通じて焦春柱の耳へと届いた。

翌日、待ち伏せされた山道で焦春柱一味は馬車を襲うが、箱の中身は石ばかりで、完全に罠にかかったことを悟る。逃げようとする彼らを陸徜が制止し、簡明舒は自らの正体と簡家の無念を語る。焦春柱もまた曹海に利用され、命を狙われた過去を持つ被害者であると理解を示し、簡明舒は彼を責めないと告げ、協力の見返りとして一万両の黄金を提示する。さらに林府に隠された簡家の財産を全て譲ると約束され、焦春柱はついに手を組むことを決意する。

京へ戻った簡明舒を待っていたのは、瑞王と宋青沼だった。聖旨により、彼女と宋青沼の婚礼が迫っていることを告げられるが、簡明舒は今はそれどころではないとし、曹海捕縛の計画を瑞王に打ち明ける。

計画は一気に実行へ移される。蘇棠璃は林府の食事に薬を仕込み、護院や使用人たちは次々と眠りに落ちる。簡明舒は林老太と共に祠堂で斎食をとり、やがて全員が昏倒する中、合図を送って焦春柱一味を招き入れる。白衣に身を包んだ簡明舒は、祠堂で玉像に手を合わせ、腕輪の鍵を使って中から父の遺した証拠を取り出す。

目を覚ました林老太は拘束され、自分を救った少女が簡家の遺孤であると知り愕然とする。しかし彼女は最後まで曹海の罪を認めず、息子を英雄だと言い張り、周姨娘への仕打ちすら正当化する。その言葉に、簡明舒の怒りと悲しみは頂点に達する。

その頃、曹海が伏兵を率いて現れ、林府は戦場と化す。一方、周姨娘は動乱を察し、逃げようとするも産気づき、運命から逃れられない。そこへ姿を現した豫王は冷酷に焦春柱の首を取れと命じるが、間一髪で瑞王が兵を率いて到着し、事態は一変する。瑞王は曹海と豫王の罪状を突きつけ、二人を捕縛する。

なおも暴れる曹海が瑞王を刺そうとした瞬間、簡明舒の放った矢が背中を射抜き、ついに仇は討たれる。こうして彼女は、長年胸に抱いてきた父の無念を晴らしたのであった。

翌日、周姨娘は難産の末に子を失い、自らも瀕死の状態となる。彼女は簡明舒に謝罪し、自分の罪と報いを静かに受け入れながら、命の灯を揺らすのだった。

 

第39話 あらすじ

豫王が京へ護送されたとの報を聞き、蘇棠璃は居ても立ってもいられず、大牢へと急ぐ。父の仇を討つ好機だと考えた彼女は、隙を突いて衙役を気絶させ、単身牢内へ潜入する。しかし、そこにいた「豫王」を前にした瞬間、彼女は恐怖に身をすくませる。よく見れば、その男はまったくの別人で、豫王の影武者にすぎなかった。

一方、簡明舒は自ら瑞王のもとへ出向き、これまでの一連の行動について罪を請う。陸徜と宋青沼も彼女を庇い、瑞王は事情を理解した上で、明舒を咎めることはなかった。やがて応尋の調査により、牢に入れられていた偽豫王は身分の低い者で、背中に胎記がある以外、命じられた通り動いていただけだと判明する。この事実から陸徜は、真の豫王はすでに動き出し、京へ戻って政変を起こすつもりだと推測する。

その頃、病床の聖上は陸文瀚を召し出し、太子人選を進めようとしていた。ところがその矢先、豫王が兵を率いて逼宮したとの報せが入り、聖上は激怒と衝撃のあまり吐血し、命の危機に陥る。豫王は華貴妃を拘束させ、堂々と朝堂へ姿を現すと、父の病は華貴妃の仕業だと虚偽の訴えを並べ、太医まで買収して罪をなすりつけようとする。

しかし聖上は、豫王の言葉の裏にある野心を見抜いており、華貴妃を信じる態度を崩さない。業を煮やした豫王は、配下に命じて朝堂中を捜索させ、兵権の象徴である虎符を探させる。だが虎符は、すでに陸文瀚の進言により宮外へ移されていた。捜索が空振りに終わったことで、豫王はついに本性を現し、自らが長子でありながら冷遇され続けた恨みを吐き出す。その激昂ぶりに、聖上は再び倒れてしまう。

陸文瀚は表向き豫王に従う姿勢を見せ、御医を呼ばせて時間を稼ぎながら、少しでも血を流さぬ形で事態を収めようと画策する。一方、宮門の外では瑞王、陸徜、鎮国公らが集結するも、宮中への立ち入りを阻まれてしまう。鎮国公は、今は瑞王の身を守ることこそ最優先だと説き、正面突破を避ける。

やがて魏卓が現れ、自身の持つ虎符の半分を瑞王に託す。残る半分さえ手に入れば、兵を動かすことができる──その矢先、簡明舒が何者かに連れ去られるという凶報が届く。陸徜と宋青沼は、豫王の仕業だと即座に悟り、救出へ向かおうとする。鎮国公は息子の身を案じて引き止めるが、宋青沼は「今こそ宋家のため、国のために力を尽くしたい」と覚悟を語り、父の庇護から自立する決意を示す。

その頃、豫王は宮中で虎符を発見するが、それは半分に過ぎなかった。問い詰められた陸文瀚は、残りの虎符がすでに宮外にあることを認める。やがて陸徜は、侍衛に扮した宋青沼と蘇棠璃を連れ、少人数で宮中へ入る。豫王は数が少ないことを見て油断し、彼らを通すと同時に、虎符を用いて密かに布陣を進める。

蘇棠璃は宮女に扮し、宮中で明舒の行方を探す途中、偶然にも陸文瀚と遭遇する。陸文瀚は彼女に密かに計画の一端を打ち明け、蘇棠璃はそれを胸に秘めて去っていく。陸徜は単身朝堂へと踏み込み、そこで「瑞王」の背中を目にするが、その人物が偽物であることに気づき、激しく刃を交える。

一方、虎符の行方に行き詰まった蘇棠璃は、ふと豫王が執着していた、あの手帕の存在を思い出す。そんな中、陸文瀚は腹痛を装い、公公に医師を呼ばせようとするが、「瑞王が降伏しない限り許可できぬ」と拒まれる。そこで陸文瀚は、自分が瑞王を説得すると申し出るのだった。

 

第40話(最終回) あらすじ

朝堂には、張り詰めた緊張が漂っていた。簡明舒は人質として豫王に連行され、冷酷な眼差しのもと、陸徜に刃を突きつける形で突き出される。豫王は彼女の命を盾に、陸徜を屈服させようとし、宮中は一触即発の空気に包まれる。

その刹那、蘇棠璃が一歩前に進み出る。彼女は、長い時間をかけて探し出したとされる虎符を差し出し、「これと引き換えに、簡明舒の命を解放してほしい」と毅然と言い放つ。明舒がゆっくりと陸徜のもとへ歩み寄る中、蘇棠璃は一瞬の隙を突き、虎符の入った箱を放り投げる。だが、箱から現れたのは虎符ではなく、豫王の生母の遺品だった。実は、蘇棠璃はすでに虎符を密かに宮外へ移しており、豫王を欺いていたのだ。

宮外では瑞王が兵を率い、事態を見据えて待機していた。華貴妃は公公によって連れ出され、緊迫した情勢がさらに加速する。そこへ現れた陸文瀚は、瑞王を説得しに来たと装いながら、突如として懐から真の虎符を取り出し、瑞王に託す。「今すぐ兵を動かし、聖上を救え」――そう言い残した瞬間、彼は公公の放った矢に射抜かれ、朝堂で命を落とす。

虎符を得た瑞王は、迷いなく兵を率いて宮中へ突入する。魏卓らと共に朝堂へ雪崩れ込む瑞王の姿に、形勢は一気に逆転する。なおも抗おうとする豫王だったが、配下の将までもが寝返りを見せると、怒りに任せて彼らを斬り捨てる。その残虐さに恐れをなした反逆者たちは、次々と瑞王側へ投降していった。

孤立無援となった豫王は、皇位の前へと歩み寄り、剣を抜いて自害しようとする。だがその瞬間、蘇棠璃の放った矢が彼の手を打ち落とす。豫王は、彼女がまだ自分に情を残しているのだと錯覚する。しかし次の瞬間、蘇棠璃は自らの手で彼の命を断ち切り、父の仇を討つ。豫王は、彼女の手にかかって死ねたことを、どこか救いのように感じながら息絶える。

だが蘇棠璃は、仇である男を愛してしまった自分を許すことができず、その場で自ら命を絶つ。深い愛と憎しみが交錯した末の、あまりにも悲しい結末だった。

陸徜は、虎符を託すため命を落とした陸文瀚のもとへ駆け寄り、最期の別れを告げる。その胸に込み上げる思いを抑えきれず、彼は初めて「父上」と呼びかけるのだった。誤解と距離の中にあった親子は、ようやくその瞬間、心を通わせる。

やがて聖上は瑞王に看取られながら、豫王を皇陵に葬るよう言い残し、国を託して崩御する。瑞王はその遺志を継ぎ、帝位に就く。殷淑君は国母となり、二人は共に新たな時代を歩み始める。

戦いが終わった後、陸徜は自ら願い出て江臨の知府となる。権力の中心ではなく、民の中で生き、国を支えたいという彼の強い意志だった。そして彼は、簡明舒と宋青沼の婚約破棄を奏上する。新帝は静かに微笑み、「そもそも陸明舒という者は存在しない」と告げる。

こうして簡明舒は陸徜と共に京を離れ、新しい人生へと歩み出す。人々に見送られながら、二人は喧騒を背に、未来へと旅立っていった。

陸徜は陸文瀚の牌位を陸家祠堂に迎え、深く頭を下げて詫びる。彼が表では慎重に振る舞いながら、裏では瑞王を支えていたことを、ようやく理解したのだった。

宋青沼は今も簡明舒に宛てて手紙を書き続けている。しかし、その一通も送られることはない。彼の想いは文字となり、自身の胸を癒すためだけに綴られていた。

二年後――
江臨では、陸徜が推し進めた新政により、天災に苦しむ民が救われ、彼は名知府として敬われていた。簡明舒もまた、花琅閣の分店を開き、義売や施しを通して人々を支える。ある日、彼女は全財産を載せた荷車を役所へ運び、新政のために寄進する。

二人は並んで立ち、同じ未来を見つめていた。
それは、悲しみと犠牲の果てにようやく辿り着いた、静かで確かな幸福だった。

 

めぐり逢いの花婿 全話あらすじ キャスト・相関図

 

 

 

 

 

 

 

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