南城宴~乱世に咲く宮廷の恋~ 2024年 全24話 原題:南城宴
第5話あらすじ 小強子、督軍として晏長昀を振り回す
百叩きの刑を受けた晏長昀のもとへ、小強子は真心を込めて謝罪に訪れる。自ら薬を塗ろうと衣をめくると、背には生々しい傷と無数の刀痕が走っていた。戦場で命を賭して戦い、かつては皇帝を救った証でもある。その痛ましい背を見て、小強子は思わず息を吹きかける。晏長昀の胸には、幼い頃に出会った泡遊びの少女の面影がよぎる。
やがて小強子は督軍の任を得て、誇らしげに大きな督軍牌を掲げる。さらに皇帝にひそかに進言し、千羽衛の軍餉不足と自身の“懐事情”を同時に解決する策を授ける。江南の税銀が魏国公府に前倒しで届くと、晏長昀と小強子は聖旨を携えて査察へ。庫に収められた銀の中に偽物が混じっていることを小強子が見抜き、捜索の末、密室から大量の官銀を発見する。朱銀粉は出なかったが、横領は明らか。国銀は国庫へ戻り、軍餉も支払われる。
報奨金を手にした小強子は、命綱である解毒薬を晏長昀から“購入”。だが刀哥が横からぱくぱくと食べ始める。それは御医の山楂丸――ただの健胃薬だった。怒りと不安で詰め寄る小強子に、晏長昀は「解毒薬など最初からない」と正直に告げる。玉の指輪の行方を探るため近くに置いたはずが、いつの間にか情が芽生えている自分に気づく晏長昀。夜、彼は詫びとして玉骨の笛を贈る。「危険なときに吹け。必ず駆けつける」
朝廷では皇帝が戸部尚書に国庫監督を命じ、内廷の実権を取り戻す。丞相は晏長昀を弾劾するが、彼はあえて捜査権を刑部へ譲る。敵の目を逸らし、秦家滅門の真相に迫る布石だった。
一方で小強子は督軍の権限を振りかざし、笛を吹いては晏長昀を呼びつける。洗濯、給仕、按摩まで命じる大胆さに周囲は呆れるが、彼は本気で千羽衛の名誉を守ろうとしていた。市井で「千羽衛に連れて行かれるぞ」と脅す母を諫め、「千羽衛は民の守り手だ」と言い切る。そして、皇帝の名のもとに民へ奉仕する部隊へ変えようと提案する。
権力を得て増長しているようで、その実、小強子の胸には揺るがぬ思いが芽生えていた。
千羽衛を、そして晏長昀を――守りたいという思いが。
第6話あらすじ 千羽衛、宮外で民に仕える
小強子は宮外で大量の品を買い込み、その中には晏長昀の傷に効く軟凝膏もあった。彼女は「千羽衛こそ民のために働くべき」と進言し、翌日、隊を率いて街へ出る。掃除や力仕事、老弱の手助けまでこなす姿は、これまで恐れられてきた千羽衛の印象を一変させるものだった。
「将こそ率先して」と小強子が煽った直後、晏長昀は突然、父親に剣を向ける。騒然とする群衆。だが真相は、壊れた筆を直そうと持ち帰った少年を父が盗人と誤解し折檻していたというもの。小強子が剣を奪い取り誤解を解くと、晏長昀は「再び子を打てば軍法に処す」と告げ、民の前で弱き者を守る姿勢を示す。薪を割り、屋台で野菜を刻み、子どもに果物をむく晏長昀。その横で子どもと無邪気に遊ぶ小強子を、彼はどこか懐かしげに見つめていた。
一方、丞相は晏長昀が宮外で“雑事”にかまけている隙に、朱銀粉の件を探らせる。さらに蕭権は覆面で白師父のもとを訪れ、拂暁が失憶のまま宮中で太監を装い千羽衛に近づいていると告げる。毒で人質に取り、協力を迫る冷酷さが、背後の大きな陰謀を匂わせる。
街では、関酉の変に連座し乞食に落とされた家族たちと遭遇する。晏長昀は老父を自ら抱き起こし、食を分け与える。悪口を言う者に食ってかかる小強子を制しつつ、黙々と世話を続ける姿に、彼の胸にある悔恨と責任が滲む。
そこへ師妹が現れ、拂暁を連れ戻そうとする。記憶のない彼女は戸惑い、笛を吹く。玉骨の音に応じて晏長昀が駆けつけ、師妹を退けるが、小強子は脚を負傷。背負って帰る道すがら、二人の距離は確実に縮まる。
やがて皇帝が小強子の菓子で甲殻類アレルギーを起こし昏倒。晏長昀が紫蘇葉の汁で救うが、その対処法は“秦琰”しか知らぬはず。趙沅の胸に疑念が芽生える。夜、悪夢から目覚めた皇帝の前に現れた晏長昀は、偶然知った民間療法だと弁明。皇帝は半信半疑のまま褒美を与える。
食事の席で小強子は晏長昀を褒めちぎり、皇帝はさりげなく胸の傷を探るが手がかりは得られない。そこへ皇后が現れ、二人を引き離すため小強子を自分のもとへ配することを決める。
民の中で芽生えた信頼と、宮廷で深まる疑念。
千羽衛の変化は、やがて王朝の均衡をも揺らし始めていた。
第7話あらすじ 小強子は皇后に身をもって秘伝を試された
皇后のもとへ移された小強子は、複雑な立場の中でさらに翻弄されていく。
ある夜、遅く部屋へ戻った小強子を晏長昀は問いただす。小強子は、皇帝が直々に武芸を授けてくれているのだと得意げに語り、いずれ晏長昀にも勝てると笑う。しかし晏長昀は、その裏にある皇帝の真意に気づいていた。皇帝はなおも晏長昀の正体を疑っており、小強子の武功を利用して探ろうとしているのだ。
数日後、皇帝の命で小強子と晏長昀は比武を行う。小強子が繰り出したのは、かつて晏長昀と皇帝が幼少期に鍛えた“秦家の剣法”。その瞬間、晏長昀は皇帝の狙いを悟る。彼はあえて攻撃を避けず、小強子の刃を受けて負傷する。皇帝は自ら傷を確かめ、胸にあるはずの“過去の傷”を探るが見当たらない。実は晏長昀は事前に皮膚を細工し、疑念をかわしていたのだった。
皇帝は帰路、幼い日に玉璽を押され、その結果として秦琰一家が滅んだ過去を思い出す。秦琰への罪悪感は今も消えず、だからこそ確かめずにはいられないのだ。
一方、小強子は自分が晏長昀を傷つけたと深く後悔し、今後は寸歩も離れず世話をすると誓う。しかしそこへ皇后が動く。皇帝の関心を引くため、小強子を自らの側近に置こうとするのだ。晏長昀は反発するかと思いきや、あっさり小強子を手放し、荷物まで外へ放り出す。その冷淡な態度に、小強子の胸は強く痛む。
皇后は小強子に「皇帝を喜ばせる百の秘策」を書かせる。だが実験台にされたのは晏長昀だった。甘い言葉も通じず、芝居の負傷も見抜かれ、ついには皇后の命で奇妙な拷問まで受ける羽目に。笑い続けて一日が終わるという屈辱の中で、小強子の心は次第に傷ついていく。
夜、こっそり様子を見に来た晏長昀は、彼の傷が偽りだと知り怒って去る。そのすれ違いは決定的だった。
小強子は辞別の書を残し、わざとゆっくり宮門へ向かう。誰かが引き止めてくれることを願いながら。しかし最後まで追ってきたのは別件の常勝だけ。
千羽衛に入って以来、ずっと晏長昀に守られてきた――そう信じていた小強子は、冷たい現実に打ちのめされる。
「望み通り、去ってやる」
そう胸に刻み、小強子は独り宮門を出ていくのだった。
第8話あらすじ
宮中を飛び出した拂暁(小強子)は、晏長昀が引き止めてくれるとどこかで期待していた。しかし現実は違い、意地を張って出てきたものの行くあてもない。そんな彼女の前に現れたのが青雲だった。自らを万事閣の弟子だと名乗り、腕に現れた毒の症状を見せて信用させると、解毒薬を手渡す。そして拂暁こそ万事閣の高弟であると告げるのだった。
だが青雲はさらに衝撃的な事実を語る。すでに師姉が彼女の暗殺を図り、師門では拂暁が任務を忘れ晏長昀と親しくしていると吹聴されているという。裏切り者とされた彼女が名誉を取り戻すには、晏長昀を討つしかない――。拂暁は動揺しながらも、潔白を証明するため自ら手を下すと口にする。
一方、晏長昀は偶然、小強子の辞別の書を見つける。しかし彼女の身に宿る“秘密”がまだ必要だと考え、今は追わないと決める。
街をさまよう小強子は、自分が絶世の高手だと誤解し滑稽な騒動を起こすが、やがて再び宮門へ戻る。皇后のために縁結びの符を得たと偽り、巧みに皇帝を皇后のもとへ向かわせる。皇帝は皇后との一夜を過ごすが、子をなすことには複雑な思いを抱えていた。萧家に権力を握らせれば国が揺らぐ――。小強子は皇后の孤独に同情しつつも、皇帝の苦悩を理解する。
その夜、毒が再発した拂暁は苦しみの末に青雲の解薬を服用する。晏長昀が様子を見に来たとき、彼は昏倒した小強子の正体――女性であることを知る。動揺しながらも彼女を守るため急いで衣を整え、太医に治療を命じる。毒は一時的に抑えられたが、根治には至らない。
自らの出自を知った小強子は、晏長昀を殺す任務と彼への想いの間で揺れ動く。
やがて千羽衛は刺繍店に潜む裏切り者・方游を追う。女装した小強子も潜入するが、背後では萧権が朱銀粉を巡り暗躍していた。騒動の末、小強子は疑いをかけられ連行される。
誤解に腹を立てた彼女は、武芸指南を口実に晏長昀へ「非礼だ」と叫び仕返しをする。しかしその最中、初月に異変が起きたとの急報が届く。
新たな波乱が、静かに迫っていた。
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南城宴~乱世に咲く宮廷の恋~ 全話あらすじ キャスト・相関図
















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