大明皇妃 1話・2話・3話・4話 あらすじと感想

大明皇妃 -Empress of the Ming-

大明皇妃 -Empress of the Ming- 読み方:だいみんこうき エンプレス・オブ・ザ・ミン   2019年 全62話 原題:大明風華

dim-sumさん

第1話 あらすじ

第1話 引き裂かれた姉妹

建文4年、明の第2代皇帝・建文帝の政策に反発した燕王・朱棣が反乱を起こし、南京を攻め落として第3代皇帝・永楽帝として即位する。この靖難の役で、御史大夫の娘・若微は両親を殺され、妹・蔓茵とも生き別れてしまう。若微はかつて父親と交流があった孫愚に育てられ、蔓茵は永楽帝の息子・朱高熾と孫・朱瞻基に助けられ宮中で胡尚儀に胡善祥という名を与えられ育てられていた。時は流れ、親征していた永楽帝が都に凱旋するが刺客の襲撃を受け…。

出典:kandera 大明皇妃 -Empress of the Ming- ストーリー

第1話 感想

朱元璋が建国した明は皇太子が早世し、皇太孫の朱允炆が2代目建文帝として即位しました。しかし地方にいる王=叔父たちは皇帝の領地削減策などに不満を持ち、中でも一番力があった燕王・朱棣が反乱(靖難の変)を起こします。物語はこの迫力満点の靖難の変で両親を殺され、景若微と妹・蔓茵が生き別れになるシーンから始まります。

姉若微は、父を恩人と慕う孫愚将軍に助けられて逃げ、10年後都に戻って永楽帝暗殺に加わることに。この時若微は男装し、錦衣衛に捕まったら直ぐ死ねるよう、決死の覚悟で毒薬を口に含み戦おうとします。永楽帝の凱旋を狙い綿密に立てたはずの計画は失敗し、同志は捕らえられました。そのころ妹の蔓茵は、宮中で尚儀の胡に育てられ、名前を胡善祥と替えて尚儀として働いています。

皇太子高熾の子で永楽帝の孫瞻基は、皇帝に命じられ錦衣衛に入り調査を行い、孫愚と若微の骨董店を捜索し矢を一本見つけます。若微が隠しますが見逃さず、帰り際に明日一緒にお茶をしよう、お嬢さんと誘いました。男装もバレていたのです。

若微は男装しているせいか、凛々しく中世的な女性です。親代わりの孫愚を尊敬し慕っているようですが、男装のせいか言葉遣いはラフな感じ。妹善祥は宮女らしく仕草が美しい女性に成長しました。

燕王朱棣は、叔父甥の親族同士で殺し合い永楽帝になった直後、前皇帝の寵臣たち全員を「九族皆殺し」にし非道振りを発揮。幼い孫の瞻基が殺りくシーンから目を背けようとすると「見なければ成長しない」と酷なことを言う反面、同夜2人で屋根に上り「自分は未来永劫の賊になった、後悔している」と涙を流す複雑な人物です。

そして不仲な皇太子と漢王の主張のどちらも理解したうえで、前皇帝の影響力を排除するため瞻基に調査を命じます。息子たちよりも孫の瞻基に親しい感情を持っているようです。瞻基が若微と出会い、どんな物語を紡ぐのか楽しみです。

第2話 あらすじ

第2話 危険な賭け

錦衣衛(きんいえい)として骨董店を調べた瞻基は、床に落ちていた矢をわざと見逃し、若微と酒楼で会う約束を取りつける。

一方、永楽帝の親征中、留守居を務めていた皇太子の高熾は、その間に扱った文書の提出を求められ、皇帝の信頼を得られなかったと嘆いていた。約束の日、若微は指定された酒楼へ向かうが、彼女は瞻基を殺すよう命令を受けていた。店には錦衣衛と若微の仲間の双方がいる。一触即発の状態の中で、2人は酒を酌み交わす。

出典:kandera 大明皇妃 -Empress of the Ming- ストーリー

第2話 感想

皇太子朱高熾は、弟の漢王朱高煦と言い争っていました。皇太子の子瞻基は、2人の間に割って入り、永楽帝の暗殺を阻止できたのは漢王の情報があったから。情報源となった人物を教えて欲しい、捜査のために会いたいと頼みます。しかし漢王は拒否、皇太子も犯人扱いするなと話が大ごとに。そこへ永楽帝から出征中の文書を提出するよう皇太子に命令が下り、漢王はほくそ笑み帰って行きました。

瞻基は永楽帝の軍師だった僧侶姚広孝に会い、永楽帝が皇太子に文書を提出されて嘆き、退位を願い出ようとしていると相談します。姚広孝は高煦は永楽帝に似て策士、皇太子は2人にないものを持っている、殺されないから安心せよとアドバイス。瞻基は暗殺事件の黒幕を探すと言い帰ります。

そのころ孫若微は孫愚とある場所を訪れていました。そこは地下に武具工場があり孫愚が「皇帝」と呼ぶ人物が居ます。「皇帝」は若微に、武夷山で10年間何を学んだか尋ね、若微は武術も医学もダメで期待に沿えませんでした、と答えます。表裏なく正直で良いとほめ「皇帝」は鍵を渡して去っていきました。帰宅後孫愚は若微に、明日錦衣衛の男に会って暗殺せよと命じます。

若微は男装して船で乗りつけます。1階には同士が刀を持って座り、錦衣衛の男=瞻基は3階で若微を迎えます。若微の招待を知ろうと質問を重ねますが若微は素性を明かさしません。瞻基は若微のような女子は始めて見たと笑い、2人で船に飛び移りました。

錦衣衛は、秘密警察であり軍事組織のようなもの、酒楼に呼ばれた時点で孫若微の両親の名前や生年月日迄すべて調べられていました。流石孫愚が錦衣衛に捕まったら閻魔より恐ろしい、と言ったのはそういう事なんですね。永楽帝が側に置くだけあって朱瞻基は(イケボだし)頭脳も優秀なようです。それにしても瞻基暗殺を命じた「皇帝」は建文帝なのでしょうか?

第3話 あらすじ

第3話 虎の親子

永楽帝は、皇太子である高熾に虎の親子が描かれた絵を与え、その絵に詩を添えるよう命じる。高熾は、皇太子を辞めたいと皇帝に請願するが激怒される。

一方、若微は瞻基と詔獄(しょうごく)に潜入するが、突然第2皇子・朱高煦(しゅこうく)の視察が入り、間一髪、謎の”陛下”からもらった鍵で脱出する。その後、瞻基から詔獄の鍵を持っていた理由を問い詰められ困窮した若微は、虎の絵に目をとめ、詩を作る代わりに今夜は質問をしないでほしいと申し出る。

出典:kandera 大明皇妃 -Empress of the Ming- ストーリー

第3話 感想

孫若微は瞻基と会い、詔獄に入り仲間を探しますが見つけられないまま、何故か若微が持っていた鍵で門が開き2人逃げ出せました。その後鍵の由来を聞く瞻基を、若微はお腹が空いたとはぐらかします。食事の場でトラの絵に眼を止め「趣ある絵、あなたの祖父と父の親子は気が合わないの?画から感じ取れる」と話します。瞻基は若微が正確に画を解釈したことに驚きます。

永楽帝は夜半に眠れないと皇太子を呼び出しました。皇太子は尚も弟の高煦を皇太子にと願い出ます。話を聞くと永楽帝は怒り出し、高煦を呼び出します。皇太子を任命するのは皇帝である自分、お前たちは謀反を企てるのかと激高し始め、遂には刀を抜き皇太子に高煦を殺せと命じます。慌てた皇太子が気をそらすためトラの絵を見せると、永楽帝は詩に感銘を受け涙を流します。

夜が明けて自室に戻った皇太子は「自分の人徳が認められ死なずに済んだ」と妃に話しました。妃は永楽帝が認めているのは瞻基、でなければ皇太子は殺されていると言いました。

戻った若微に孫愚は、若微のせいで計画が台無し。自分たちは交替することになったといい、若微は錦衣衛を1人殺しても何もならない、誰が命じたのかと尋ねます。

皇太子朱高熾は、人は好さそうですが身体が弱く、父永楽帝の前に出るとうまく言葉が出ないようです。息子瞻基はそんな父を理解していますが、妃は夫を舐めている感じ。そんな皇太子も弟の高煦を噂を流して雲南へ追いやり、皇太子の座を安泰にしたいのかも。

それにしても瞻基の錦衣衛の制服は、手が込んだ刺繍が施されとても美しいです。日本の西陣織のような重厚さ。皇太子や妃の衣装も綺麗ですが、私の好みは錦衣衛。色使いも渋くて品があり、手に取って見たいです。若微は正義感が強く仲間思い、また意外にも絵画と詩に造詣があるようです。

第4話 あらすじ

第4話 帰還の日

高煦は皇太子の座を狙うも永楽帝の逆鱗に触れて失敗に終わり、永楽帝は改めて皆の前で皇太子は高熾であると宣言する。追い詰められた高煦は弟の第3皇子・朱高燧(しゅこうすい)に、自分の配下にある兵と御林軍(ぎょりんぐん)と錦衣衛とで内外で天地を覆そうと誘うのだった。

一方、若微は投獄されている仲間を見捨てることに納得がいかないまま帰還の日を迎える。そんな若微のもとを瞻基が訪れ、面白い場所があると連れていくが、着いた場所は天牢(てんろう)だった。

出典:kandera 大明皇妃 -Empress of the Ming- ストーリー

第4話 感想

孫若微は納得がいかないと孫愚に訴え、皇甫雲和は若微が仲間を救い出すというと無理だと笑います。孫愚も川が逆流するようなものと若微を諭します。

永楽帝は鶏鳴山に皇太子と高煦ほか朝臣たちを集め、皇太子は決まり天下は安定した。自分達家族を父は不徳で子は不孝という者は許さない、口にすれば切り捨てると宣言し、高煦も叩頭します。

永楽帝は瞻基の詩を褒め、褒美に何でもやると言います。高煦は結婚相手を自由に決めたい、名門の娘は堅苦しく耐えられないと言います。永楽帝は自分の世が盤石になれば、誰でも嫁にできる、自分が納得できる相手を連れてまいれと。

若微を面白い所へ連れて行くと言った瞻基は、天牢に連れて行き地下牢に降ります。そして謎の鍵を誰に貰ったのか、皇帝暗殺との関りなどを厳しく尋ねました。何も言わない若微を、どんな極悪人も3日で自白すると言われている牢に置き去りにして、数日後にまた来ると出て行きます。

永楽帝は、鶏鳴山で夢を見ます。それは先帝建文が、初代洪武帝と2人で永楽帝をあざ笑い、永楽帝の母が鎖で繋がれ連れていかれる様子でした。その後洪武帝は刀を抜き、永楽帝を切り殺そうとします。目を覚ました永楽帝は僧の姚広孝に、先帝は本当に死んだのか?と尋ねると姚広孝は水辺で生きているという噂もありますと答えました。

永楽帝は、甥は皇帝の器になく看過できないとし靖難の変を起したはず。でも明で最大の罪を犯したと自嘲し、謀反を起こしたことが心の奥に引っかかっているようです。それで皇太子が体調を理由に弟に位を譲りたい、と言っても素直に受け取れず、子供の謀反を疑うのでしょう。一方正義感が強い若微は、これまで瞻基を躱していましたが、遂に牢に閉じ込められました。気が強いようでも生き別れた妹と遊んだ石に縋る様子からは、恐怖感が伝わってきます。彼女は天牢の恐怖に耐えて無事出られるのでしょうか。

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