大明皇妃 -Empress of the Ming- 読み方:だいみんこうき エンプレス・オブ・ザ・ミン 2019年 全62話 原題:大明風華
dim-sumさん |
第17話 あらすじ
第17話 姉妹の再会
霊山(れいさん)寺からの帰り道、何者かが永楽帝を暗殺しようと襲い掛かる。若微は刺客を矢で射たが、その者が聶興だと気づいて動揺する。なんとか聶興を助けようとする若微だったが、2人の話は口論に発展し、もみ合いの末に彼女は負傷してしまう。傷ついた若微を自分のもとで養生させた瞻基は、若微との間に運命を感じて別れたくないと思うようになる。一方、朝儀の結果、永楽帝は高熾を監国(かんこく)に復帰させるが、自分を翻弄する永楽帝のやり方に朱高煦(しゅこうく)は反発を覚えていた。
出典:kandera 大明皇妃 -Empress of the Ming- ストーリー
第17話 感想
若微は自分と居る運命だと考える瞻基は、徐浜に勝負を持ち掛け、自分が勝ったら若微を置いていくよう言いました。結果徐浜は瞻基に勝ちを譲ります。
若微は命を取り留めました。若微は聶興を見逃した礼を言い、瞻基は若微に恨まれたくなかったと応え、まだ徐浜たちと放浪するつもりか尋ねます。恩は忘れないと言う若微に、瞻基はそれなら恨みを忘れしっかり生きろと応じます。続けて昨日は若微が皇帝に正しい判断をさせてくれたからまた会えた。自分は皇帝に、刺客と若微の怪我の言い訳を考えなければ、何処へでも行ける若微が羨ましいと言います。そして若微に、自分とここで芝居を続けないかと持ち掛けました。
永楽帝は朝議を行い、異民族を征伐し領地を奪うと決めました。その後3人の皇子を呼びつけ、監国を高煦から皇太子に戻し高煦と高燧を連れ異民族征伐に親征を決めます。さらに高燧に靖難の遺児たちの人数を境遇を調べ、彼らの待遇を改善し医療を受けさせることや子女の科挙受験を許可することを命じました。そして瞻基の婚儀を済ませて遷都の日取りを決めれば、安心して出発できると呟きました。
胡善祥は、薬を持って若微を訪ね互いに本名を確認します。若微は善祥に、昔一緒に遊んだおもちゃを見せて妹と確認し、2人は抱き合って喜び合いました。
高煦は監国の資料を皇太子に返し、皇帝に振り回されたと不満をぶつけます。皇太子はいつも手のひらで転がされていると笑いますが、高煦は「皇太子は揚士奇と解氏を利用して上手くやりましたね」と嫌味を言い去りました。
初めから振り回されていると理解している皇太子と違い、高煦は自分が皇太子になれると思って監国を務めたのでしょうね。皇太子の態度も余計彼を苛立たせるのでしょう。一方10年ぶりに再会した若微たち。恐らく皇帝は若微を瞻基に嫁がせようとしていて、善祥は秀女を諦めていない様子。やっと再会した姉妹が争うのは見たくないなあ…
第18話 あらすじ
第18話 妹の決意
再会を果たした若微と善祥。若微は善祥から秀女(しゅうじょ)になりたい理由を聞かされその決意を知る。瞻基は永楽帝から若微の生年月日や出自を報告するよう催促され、徐浜に若微を渡すよう申し出るが反発されてしまう。一方、朱高燧(しゅこうすい)は瞻基と若微のせいで計画が崩れたことに焦りを感じていた。だが同時に瞻基と若微の婚姻を好機と見て、新たな策を考えるのだった。その頃、瞻基は孫愚のもとを訪れて永楽帝に嘘が見抜かれないような若微の経歴書作りを進めるが…。
出典:kandera 大明皇妃 -Empress of the Ming- ストーリー
第18話 感想
朱家一族の側に居ると危険だから、2人で都を離れようと言う若微に対し、善祥は一緒に瞻基に嫁ごうと提案。そして皇子を生んで、皇帝に即位したら両親たちがどんな目に遭ったか教えようと持ちかけます。そして2人が姉妹であることは秘密にするよう話しました。
瞻基は若微と徐浜を野駆けに誘い、若微を自分の妻にするための経歴をどうするか相談を持ち掛けました。断固拒否する若微に、瞻基は永楽帝と建文の面会は一大事、それを知る者は都から出さない。命があるだけありがたく思えと吐き捨てます。
若微は徐に自分を連れて逃げてと頼みますが、徐は遺児の救出に命を懸けると誓った手前できないと断り、若微は落胆しました。
そのころ善祥は発熱した胡尚儀を看病し「自分だけでなく皇太子妃にも頼れ」とヒントを与えられ、皇太子妃に女官から貰ったご祝儀を渡します。皇太子妃は朱高煦の名を挙げ、高煦を訪ねた善祥は、秀女への推薦を願い出ます。
瞻基は孫愚に会い、若微のニセの経歴を一緒に考えようとします。しかし嘘が苦手な孫愚の文書には満足できません。孫愚は瞻基の若微を大切にし一生守ると誓わせ、完璧な経歴を作って後から届けると言いました。
孫愚は若微に経歴を渡し、完璧に覚えて皇帝の前では間違えないようにと念を押します。若微は孫愚に瞻基を信じられるのか、見染められたら嫁がねばならないのかと尋ねました。
徐と若微はお互い想い合っているのですね。孫愚と瞻基もそれを承知の上で皇孫妃にするのは、若微が命を狙われる危険があり、それを避けたいのも理由でしょうか。善祥は4歳から宮中で育ち、辺境の流刑地で苦労はしても伸び伸び育った若微よりも強かでした。朱一族に復讐を考えていて、そのためなら曲者の高煦の力を借りるのも厭いません。そんな苦労をして姉と共に皇孫妃になるより、一見怖くても実は優しく、的確なアドバイスをくれる胡尚儀の側で宮女でいる方が幸せでは?と考えてしまいました。
第19話 あらすじ
第19話 義父の愛
若微の経歴を完璧なものにするため、義父の孫愚は自ら命を絶つ決心をし毒をあおる。止めようとした若微が孫愚のもとへ駆けつけたが、間に合わなかった。靖難の遺児たちを救うことはもちろん大事だが、孫愚の願いは、若微が瞻基に嫁ぐことで幸せになることだった。若微は喪に服し、せめて3カ月は孫愚の墓を守ろうと心に決める。一方、宮中では瞻基の婚儀の準備が進められていたが、高額な費用に張妍は頭を悩ませていた。
出典:kandera 大明皇妃 -Empress of the Ming- ストーリー
第19話 感想
孫愚が亡くなり若微と徐浜が参拝していると、どこからか聶興が現れました。若微の宮中入りを阻むため連れ去ろうとし、徐浜と言い争いになります。若微は自分は恨みを忘れて入内する。3か月服喪した後喜んで嫁ぐ、2人のように復讐の道は歩かないと拒否。自分は誰の考えにも染まらない、自分の道を自分で歩いていくと宣言しました。
皇太子妃の張妍は、嫁は自分と気が合う娘が良いが、秀女の候補者には居ないと言い、善祥はどんな娘かと尚儀に尋ねます。胡尚儀は涙を流し、後宮は牢獄で、辛いことや争いが多い。善祥は何もわからない子供、赦してくださいと応えました。張妍は今の答えは不敬に当たると言い、誠実か賢いかだけを答えなさいと命じます。尚儀は誠実で賢い娘ですと応じます。
善祥は侍女の心眉から、宮女たちが善祥が瞻基の妃に選ばれる前提で礼服を用意していると聞かされ、急ぎ変更を命じます。そして漢王高煦から届け物があると聞かされ箱を開けると、高価な髪飾りが入っていました。
皇太子府では、皇太子が張妍から、瞻基の婚礼にかかる莫大な費用について説明を受けます。張妍は、盛大な式にしないと皇帝に叱られる。これは国と皇太子の為でもある、ケチると痛い目に遭うと皇太子を脅します。
若微は孫愚が死の前に、心から慕ってくれる人を得るのが難しいこと、大事をなすためには犠牲を伴う事を聞かされ、孫愚が自分の行末を託せる人物として瞻基を選んだと気付いたのでしょう。恨みを忘れて自分の道を歩く、と決然と話す様子に惚れ惚れしました。善祥も胡尚儀が自分の事を本当に大切に思っていると理解できているでしょうか。
善祥に取り入ろうと宮女たちが善祥サイズで妃の衣装を作っていると聞き、慌てて止めさせた善祥。この時のセリフ「天知る地知る己知る」は中国では「悪事はすぐにばれる」という感覚なんですね。国により解釈が違うという事なのでしょうか。
第20話 あらすじ
第20話 棺の中の皇子
永楽帝は「永楽大典(えいらくたいてん)」編纂の資金が止まっている理由を高煦に問いただす。高煦は遷都や「永楽大典」編纂、運河の建設などで出費がかさんでいるところに各地で干ばつが起こり、資金繰りが困難を窮めていると説明するも、すべて監国であった高煦の力が及ばないせいだと永楽帝に叱責されてしまう。その剣幕に堪忍袋の緒が切れ開き直った高煦は屋敷に戻り、自ら棺桶に見立てた箱の中に閉じこもる。そこに高燧を呼びよせ…。
出典:kandera 大明皇妃 -Empress of the Ming- ストーリー
第20話 感想
永楽大典編纂を遺業にしたいと考える永楽帝にとって、大典が完成しないのは我慢が出来ないのか、呼びつけた高煦を激しく罵倒します。初めは監国として仕事ができていないと指摘、皇太子と比べて人相に徳がない、遂には先帝の子孫に皇帝の座を譲るとまで言い出しました。
高煦はこれを聞き、今までの堪忍袋の緒が切れ「大典には、謀反を起こした皇帝は順当に即位したとは書かれない。自分は罪人なので家で死罪の連絡を待ちます」と帰って行きました。
皇太子は、皇帝と高煦錯乱の知らせを受け、弟の高燧と高煦宅を尋ねます。すると、盛大に高煦の葬儀が行われていました。2人は高煦を宥め皇帝に謝罪するよう勧めますが、高煦は棺に見立てた箱に入り謝罪を拒否します。そこへ皇帝付き太監が皇帝の命令として「7日後棺を埋めよ」と告げ、高煦が入った箱に蓋をして釘で打ち付けました。
孫愚の墓近くで寝泊まりを続ける若微を、瞻基が迎えに来ます。自分を恨んでいるかと聞く瞻基に、若微は「過去の事は全て墓に埋めた」と言います。瞻基は逆賊だった頃は貴妃のように威厳があったのにと言い、孫愚が作った経歴の内容を確認します。そして気持ちが籠っていない、若微も自分を騙すのか?と聞き、若微は自分の真心は寺で徐浜と瞻基に殺され、瞻基が望む気持ちはないと応じます。
若微は、瞻基に壁ドンされても全く動じることなく淡々と応じます。早く素直にならないと、孫愚の教えと犠牲が無駄になってしまうのに。とはいえ今まで敵同士だったのに突然豹変してしおらしくなるのも無理でしょう。対する瞻基は、若微なら腹を割って話せる相手になると思っていたのに落胆したでしょう。
一方皇帝と高煦の間は、皇帝は謀反のこと、高煦は皇太子に比べられ、お互いに一番言われたくないことを言い合い、最早修復不可能な領域に達したように思います。皇帝は高煦の奮起を願ったのでしょうが、完全に裏目に出たと感じました。
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