寧安如夢(ねいあんにょむ)~宮廷にふたたび舞い降りる愛~ 2023年 全38話 原題:宁安如梦
目次
第31話あらすじ「謝危、想いを明かし寧二を追う」
姜雪寧が京を離れると知った謝危は、激しく動揺し、感情を抑えきれず彼女を引き留める。困惑する姜雪寧に対し、謝危は「今の君は、私にとって以前とは違う存在だ」と語り、ついに想いをにじませる。その言葉から、姜雪寧は謝危の好意に気づくが、かつて彼に情を乞うて屈辱を受けた過去が蘇り、とても信じることができず、恐怖から逃げ出してしまう。
そんな中、呂顕は自ら姜雪寧を訪ね、謝危が潆県で民を救った過去や、表には出さぬ苦悩を語り、どうか彼を見捨てず、要の時には手を差し伸べてほしいと訴える。その言葉は姜雪寧の胸に静かに残る。
一方、国境では大月王子が使臣を斬殺し、沈芷衣を拉致するという凶報が届く。謝危は和談を名目に半数の通州燕家軍を率いて北上し、公主救出と敵情調査を行う決意を固める。事情を聞いた姜雪寧は、自分も同行すると強く願い、ついに大月行きが決まる。
その裏で薛遠は薛定非の動向を密かに探り、正体への疑念を深めていく。さらに謝危が密命を受け北上することを知った薛遠は、彼を抹殺する好機を狙い始める。出立の日、姜雪寧は孟氏から贈られた衣をまとい父に別れを告げ、追いかけてきた母の姿を胸に刻みながら京を後にする。
第32話あらすじ「強引な愛――謝危、寧二に激しい口づけ」
出発前、孟氏は長年求め続けた平安符を姜雪寧に手渡し、母としての葛藤と後悔を率直に語る。こうして母娘はついに心から和解する。姜雪寧は計画通り京郊外で謝危と合流するが、道中で刺客に襲われ、謝危は身を挺して彼女を守る。
二人は混乱の中で馬を走らせ山中へ逃げ込み、標高が上がるにつれ寒さが増し、雪の気配が漂う。謝危は木に目印を刻む最中、毒蛇に噛まれるが、姜雪寧を心配させまいと黙って耐える。夜、洞穴で休む中、姜雪寧は彼の異変と傷に気づき、ためらいなく毒を吸い出す。
雪が舞い始め、謝危は高熱と悪夢にうなされ、「定非」と呟く。その言葉から姜雪寧は、謝危こそが本当の薛定非であると悟る。さらに野猫が襲いかかり、姜雪寧は必死に追い払って謝危を守る。
目を覚ました謝危は、衝動のまま姜雪寧に口づける。姜雪寧は離魂症の発作だと思おうとするが、謝危は「自分は何をしているか分かっている」と告げる。やがて二人は発見され、驿站で休息を取る。姜雪寧は謝危に金石散への依存をやめるよう勧め、彼はその約束を受け入れる。眠る謝危の横顔を見つめながら、彼が背負ってきた過酷な人生に、姜雪寧は深い痛みと哀しみを覚えるのだった。
第33話あらすじ「雪寧、故土を捧げ芷衣を迎える」
辺境の炘州城で、呂顕は偽詔を示し、燕牧に燕家軍の指揮権を託す。唐突な命に驚きつつも、燕牧は謝危を信じ、軍を引き受ける。やがて姜雪寧一行は燕家父子と再会し、謝危は燕牧・燕臨に対し、自らの正体と覚悟を明かす。
謝危は、もはや薛氏の人間ではなく、燕家の血を引く者として生きると宣言する。その名「謝危」は、自分自身のためだけでなく、かつて犠牲となった三百人の義童のために背負う名だと語り、必ず彼らの無念を晴らすと誓う。
謝危は大月の動きに不審を覚え、平南王との裏の結託を疑う。一方、姜雪寧は燕臨と道端で馄饨を食べ、改めて彼の想いを断る。謝危は嫉妬心を隠さず、酸菜尽くしの食卓で不満を表す。
やがて謝危は大月王子の呼び出しに応じ、巧妙な策で相手を欺き、一気に制圧することに成功。沈芷衣は無事救出され、帰朝の際には万民が跪いて迎える。しかし平南王は自ら京へ向かい、薛定非捕縛を名目に薛遠へ密書を送り、謝危の真の正体を伝える。真実を知った薛遠は、もはや後戻りできないと悟り、謝危を京へ戻してはならぬと決意する。
第34話あらすじ「謝危、狂気の求愛」
薛遠は謝危の矫詔を奏上するが、沈琅は即座に反逆の罪を定めることを避け、事態を見極めようとする。姜雪寧は今後の身の振り方を問うが、自分はいずれ去る存在だと語る。それに対し謝危は拒み、なぜ彼女はいつも自分の気持ちから逃げるのか、何を恐れているのかと激しく迫る。
追い詰められた姜雪寧は、「もしあなたが私を殺したことがあるなら?」と叫ぶ。すると謝危は匕首を取り出し、彼女の手を引いて自らの胸へ突き立て、「これで愛していいか」と問う。その異常なまでの覚悟に、姜雪寧は恐怖し、将軍府を飛び出す。
その直後、平南王が現れ、姜雪寧を拉致する。目覚めた姜雪寧は帰一山庄に囚われ、平南王から謝危の多重の身分――大乾少師、定非世子、そして度鈞山人――を知らされる。さらに通州の戦で、平南王が小宝を殺した過去も明かされ、姜雪寧は言葉を失う。
駆けつけた謝危は平南王から鞭打たれ、姜雪寧は彼を守るため、偽りの協力を約束する。謝危もまた平南王に従うふりをし、燕牧へ密書を送り、五州への進軍を命じる。その命が謀反に等しいと知りながらも、燕牧は謝危の言葉を信じ、軍を動かす決断を下す。


















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