輝ける宝珠の如く 2022年 全24話 原題:珠玉在侧
第5話あらすじ
第5集 「嫉妬の炎と玉石競売への誘い」
蘇珏が部屋に戻ると、双双の姿が視界に入り、思わず警戒心を強めた。双双は鎮静剤を届け、落ち着くよう促したが、その純粋な行動は蘇珏には疑念と戸惑いを残した。双双が去った後、汪咎から報告を受けた蘇珏は、役所に押収されていた貨物を取り戻すことはできたものの、五千両もの損失が出てしまったことを知る。その損失は裴家の責任であり、必ず埋め合わせさせると決意を固めた。蘇珏は静かに怒りを胸に秘めながらも、競売大会で裴家に痛い目を見せる策を考え始める。
一方、単単は裴沛に食事を届ける日常を楽しんでいた。裴沛は昨夜のキスについて「酔ったせいではなく、正気の判断だった」と主張し、単単の顔を赤らめさせる。そこへ阿六が慌てて報告に来た。「債権者が取り立てに来た」と告げられ、裴沛は裴秦氏と共に急ぎ綺裴閣へ向かう。債権者たちは蘇玉軒の指示で来ていたが、単単は即座に機転を利かせ、一箱の銀を抱えて現れ、「数ヶ月で侍女として嫁入り道具を一箱分貯めた」と嘘をつく。債権者は驚きつつも信じられず、一時的に取り立てを断念した。裴沛はその機転に感心するが、自分が単単にそれほど嫌悪感を抱いていないことにも気づき始める。
翌日、裴沛は自ら単単を食事に誘い、玉石競売大会に参加するよう丁寧に誘った。図稿を渡すと、単単は喜びに胸を震わせた。裴沛はかつて裴楚風に折られた手首の力を鍛える練習に励み、豆つまみや弓射で柔軟性を回復する。単単は励ましながら裴沛に助言を与え、彼の心に眠る才能を引き出そうとする。裴沛は単単の真剣な眼差しに応えるように、彫刻の練習に没頭し始めた。
一方、蘇珏は鴛鴦の置物を制作し、双双は「鴛鴦の目を彫らない案」を提案する。伴侶の姿を見えなくしても生涯共に選ぶ意味を込めたその提案に、蘇珏は感嘆し、双双を福の星だと称賛した。裴沛も透かし彫りの技法を用いると明かし、二人は大会での勝利に向けて準備を進める。しかし双双は蘇珏への恩義から、単単との友情と競争の間で葛藤することになる。
裴沛は嫉妬心を募らせ、花満楼へ赴く計画を立てた。単単が譚清河と親しくしている姿を見て、心中で焦りが芽生える。嫉妬の炎が二人の間に微妙な緊張を生み出し、これからの関係に小さな波乱を呼び込む予感を漂わせた。単単は競売大会での成功を目指しながらも、裴沛との複雑な感情を抱え、前途は決して平穏ではなさそうである。
裴沛の嫉妬心と単単の機転が交錯し、二人の関係はより複雑化。玉石競売大会が間近に迫り、裴家と蘇家の策略が激突する。次回、第6集。「競売大会開幕――友情と策略、そして恋心が交錯する戦いの幕が上がる」。
第6話あらすじ
第6集 「玉石大会開幕――策略と嫉妬の交錯」
裴沛は花満楼で芸人の花佃と会い、玉美人の件について打ち合わせを行った。花佃が裴沛の前で甘えるような仕草を見せると、偶然そこにいた単単は目を丸くし、裴沛を見つめる。裴沛はもともと画師の件で嫉妬心を抱いていたため、わざと花佃に近づき、その場を自ら演出する。単単は巧みに、芸人の玲鳶が絵を修正したいと言っており、花佃も修正を望んでいるが画師の時間が取れるか分からないことを口にした。裴沛は銀を取り出し、単単を買収するように見せかけ、単単は画師が協力することを約束した。
花満楼を出た裴沛は、単単がまだ雑用に追われていることを責めたが、単単は反論する。「あなたは彫刻の研究を怠り、花満楼で遊んでいる」と鋭く指摘し、裴沛は思わず黙るしかなかった。一方、汪咎は綺裴閣で裴沛のコンテスト用設計図を入手し、玉玲瓏に彫らせて城主に贈る計画を立てる。自らの手土産として偽装し、盗作者が出場資格を剥奪されると確信していた。蘇珏は双双の助言を重視し、碧水鴛鴦を制作することで優勝を待つべきだと主張する。
裴沛と単単は花満楼の件で口論し、単単は嫉妬していたことを認めた。裴沛は喜び、彼女の唇に直接キスし、単単も応じる。二人の距離は急速に縮まり、阿六は呆れ顔でその様子を見守るしかなかった。玉美人の準備も進められ、単単は紅煙を招待し、綺裴閣が玉玲瓏を用意していることを伝える。紅煙は玉玲瓏と舞踊が融合できないことに気づき、裴沛は急遽玉扇を作る決意を固める。最初は不安だった裴沛だが、単単の励ましのキスで自信を取り戻し、夜通しで設計図を完成させ、玉扇を彫り上げた。
第十二回玉闘大会当日、単単は身支度を整え、勝負に挑む決意を新たにする。翠柳は彼女の髪の粗さを嘲笑したが、裴沛はその美しさを称賛。試合が始まるが、紅煙は現れず、裴沛はかつて花満楼で単単を見た時のことを思い出し、彼女に玉の美女役を演じさせることを提案した。単単は初めは渋ったものの、綺裴閣が正式に引き受けることを承知し、舞台へ向かう。
城主・司馬棟が観戦に訪れ、決勝には蘇玉軒、綺裴閣、玲瓏閣、祥玉館の四店舗が進出。玲瓏閣は玉製の阮を披露し、即興演奏で絶賛される。祥玉館は玉剣を展示し、剣舞が観客を魅了。蘇玉軒は碧水鴛鴦を展示し、抱き合う二羽の姿が感動を呼ぶ。城主は即座に蘇玉軒の優勝を決定。しかし最後に登場した綺裴閣では、裴沛が女装し玉扇を披露。会場の称賛を受けるが、城主は蘇玉軒の作品の方が優れていると判断する。しかし細部を観察した城主は、扇子に失伝した遊絲毛彫りの技法が用いられていることに気づき、裴沛の技術に驚嘆した。審査員の多くは蘇玉軒を評価し続け、城主は一時休憩を宣言した。
玉闘大会は最高潮に達し、裴沛と単単の連携が試される。蘇珏の策略と双双の知恵も絡み合い、勝利への道は予想外の展開を迎える。次回、第7集。「失われた技法の秘密――勝利か策略か、運命の審判が下される」。
第7話あらすじ
第7集 「玉扇騒動――裏切りと策略の夜」
城主は厳かに、綺裴閣と蘇玉軒が同点で第一位を獲得したことを発表した。しかしその直後、汪咎が突然立ち上がり、数日前に城主に贈った贈り物を見てもらうよう求めた。城主は観衆の前で贈り物を開封すると、それは扇子で、しかも綺裴閣が制作した玉扇と寸分違わぬものであった。この光景を目の当たりにした蘇珏は、綺裴閣が盗作したと糾弾。城主は瞬く間に、綺裴閣の永久出場停止を宣告し、官吏の品物に触れることも禁止した。借金取りが再び綺裴閣の品々を回収しようと現れ、裴沛は激怒。しかし裴秦氏は裴沛と単単を慰め、「ただ一試合負けただけ。またやり直せる。今回は内部の密告者がいないか徹底的に調査しよう」と語った。
その夜、裴沛と単単は煙紅を訪ね、蘇珏が綺裴閣と同じ扇子を作ったことを確認した。煙紅は玉の競売会に出席していなかったことを謝罪し、蘇珏との面会の詳細を語る。単単は煙紅に悪意はないと信じ、綺裴閣が彫刻しようとしていた作品を思い出し、蘇玉軒に先んじて作品を販売している可能性を考え、内通者の存在を疑う。汪咎は蘇珏に、市中の貴賓から贈られた祝儀品の確認を命じ、自ら工房へ向かう。
双双は扇子の彫刻技法を思い返し、裴沛の技能が予想以上であることに驚く。工房にやってきた蘇珏は、双双が簪を眺めているのを見て、素材の価値にこだわるなと諭す。双双は、高価であろうと安価であろうと、装飾品は誰にとっても美しくなる権利があると主張した。単単は庭掃除中に職人が端材を捨てるのを見つけ、夜中に塀を乗り越えて姉・双双にデザインを依頼。しかし翠柳に盗みの疑いをかけられ、老夫人の前で口論に発展した。単単は裴沛に目配せし、端材を活用して庶民層向けの作品を作る計画を説明。老夫人は郝掌柜に実行を命じた。
翌日、裴沛が単単の食事の世話をしていると、翠柳が自ら世話を買って出る。単単は翠柳に「裴沛に緑茶を淹れてあげて、口臭も改善」と助言。裴沛は単単の計画と機転を見て感心する。単単は職人に装飾品の開発を提案するが断られ、双双に協力を求める。双双は承諾するも、裴家の本心が敵か味方か判断できずに悩む。
その夜、双双は汪咎に汁物を届け、わざと「裴家が貧しいなら鳳凰冠の琥珀を売ればよい」と口にする。汪咎は「琥珀を売るなど死罪。裴家が追い詰められない限りありえない」と返答。翠柳は単単と阿六が一緒に歩く姿を見て、不義の関係だと誹謗し、裴沛に告げ口する。裴沛は激怒し、翠柳に過去の行いも持ち出す。翠柳はとっさに話題をそらし、単単への贈り物として口紅の箱を取り出す。裴沛はその挙動に不信感を抱き、翠柳自身に口紅を塗らせると、箱には麻黄が混ぜられ、塗ると単単の顔に潰瘍ができることが判明。裴沛は即座に翠柳を屋敷から追い出した。
内通者の影が濃くなる中、裴沛と単単は綺裴閣を守るため、策略と機転を駆使する。蘇珏の罠、城主の監視、そして翠柳の陰謀――次回、第8集。「裏切りの影と信頼の絆――綺裴閣は試練を乗り越えられるか」。
第8話あらすじ
第8集 「芳香玉器の挑戦――策略と協力の交錯」
双双は画稿を単単に渡し、単単は大喜びで職人たちの驚く姿を想像していた。そこへ、画師の譚清河が挨拶に訪れ、香料店を開いたことを報告し、姉妹に見に来るよう誘った。単単は画室をやめて香料商を営むとは思わず驚くが、譚清河は城主が民衆に香料商を奨励していることを理由に、自ら先手を打ったと説明した。裴沛は阿六から単単が工房を長く離れていることを聞き、すぐに香料店に向かう。一方、蘇珏も双双が工房に戻っていないことを知り、吉祥茶楼にいるとの情報を受けて確認に向かう。
しかし意外にも、裴沛と蘇珏は顔を合わせるや否や言い争いとなった。落ち着きを取り戻した後、二人は店主の双双と単単の行方を確認するため香料店に向かう。店に着くと、譚清河が姉妹に熱心に接しているのを目撃し、裴沛と蘇珏は危機を感じつつも平静を装い、その場を離れた。単単が戻ると、彼女の身体からは桃の花の粉の香りが漂い、裴沛は皮肉混じりに「昔の恋を忘れられないのか」と問いかける。単単は彼との口論を避けつつ、香料と装飾品の組み合わせが販路拡大に役立つと提案。裴沛は本業に向かう単単を知りつつも、わざと花満楼に散歩に行くと見せかけ嫉妬を誘った。
双双は、玉の競売大会で裴家がすでに苦戦していることを思い出し、砕けた玉の装飾品が致命的な一撃となれば、裴家が鳳凰冠の琥珀を手放す可能性があると考えた。その矢先、蘇珏が怒り狂って店に現れる。双双は意味が分からなかったが、蘇珏は自身の嫉妬心のせいで怒ったと率直に話した。双双は恋愛どころではなく、すぐに綺裴閣が砕玉商売をしていることを報告。蘇珏は即座に下人に急ぎの指示を出した。
裴沛が単単に桃花酥を届けに来ると、阿六は裴沛の好意をからかうが、裴沛は否定。単単は裴沛が工房に来たことに喜びを覚えつつ、平静を装う。その後、譚清河の面会が報告され、単単は迎えに行く。裴沛は一瞬落ち込み、単単は譚清河を裴秦氏のもとに案内し、香料と玉石を組み合わせた販売方法と協力案を提案。裴秦氏は承諾するが、裴沛は「下品だ」と評した。
さらに城主が裴沛を召集し、蘇珏も同席。城主は玉器を点検させ、香りの玉器が商人間で争奪戦を引き起こしていることを指摘。蘇珏は香り玉器製作に了承し、城主は両者が協力して真剣に取り組むよう命じた。単単は自ら譚清河との関係を説明し、裴沛にキスして和解。二人は芳香玉器の製作計画を練り始める。
一方、双双は裴家の芳香玉器案に関心を持ち、汪咎は譚清河と協力するよう勧めるが、蘇珏は双双が譚清河と接触することを望まなかった。裴沛は譚清河との交渉を避け、単単に任せるが、手がかりはなかなか得られない。単単は薄板技術を思いつき、石灰石を薄く削ってブレスレットの内側に貼ることを提案。郝店主は低価格アクセサリー販売に苦戦しており、蘇珏も低価格ジュエリーを展開していた。単単は事情を知るため双双に話を聞くが、双双は「昔から低価格ジュエリーを作っていたが売れなかった。蘇玉軒が突然売り出したのは売上のため」と嘘をついた。
裴沛と単単の芳香玉器作戦が本格化する中、蘇珏と双双の策略も絡み合う。低価格アクセサリー市場での争奪戦、内通者の存在、そして裴家再興の鍵となる秘技――第9集、「香りに秘められた策略と再起の兆し」が始まる。
輝ける宝珠の如く 9話・10話・11話・12話 あらすじ
















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