錦嚢風月譚(きんのうふうげつたん) 清光が照らす真実

錦嚢風月譚

錦嚢風月譚(きんのうふうげつたん) 5話・6話・7話・8話・9話 あらすじ

錦嚢風月譚(きんのうふうげつたん) 清光が照らす真実 2025年 全36話 原題:錦囊妙錄

第5話 あらすじ「戻れぬ岸辺」

絡み合った嘘と血縁の糸は、ついに“真実の子”という残酷な答えへと辿り着く――。

夜の闇の中で捕らえられた李逢春は、刃を向けたまま斉夢麟に銃口のような視線を突き刺し、動くなと命じる。
羅疏は震える子供を抱き寄せ、県令の許しを得て一歩ずつ李逢春に近づく。
その足取りは慎重でありながら、決意に満ちていた。

「あなたがこの子に手を下せない理由――
それは、この子が“あなたの子”だからではありませんか?」

羅疏の言葉は、張り詰めた空気を切り裂く。
眉、目元、輪郭……
子供の顔は、驚くほど李逢春に似ていた。
否定しながらも動揺を隠せない李逢春の前に、林雄が現れ、かつて“噂を隠すための偽装結婚”の真相を語る。

未亡人となった李家の娘――
生活に困り果てていた林劉氏と、世間体を守るため“子供”を必要としていた林雄。
二人の利害が一致したことで結ばれた結婚は、愛ではなく、体裁のための契約にすぎなかった。

その告白は、李逢春の心を打ち砕く。
自分は崖から落ちて死んだと思われていたが、実は生きており、這うようにして戻って来たのだと語る。
だが帰郷した彼を待っていたのは、“すでに別人の人生を生きる妻”と、「子供は最初から林雄の子だ」という歪んだ噂だった。

真実を知らぬまま、裏切られたと思い込んだ李逢春は、復讐の刃を振るい、愛する妻を手に掛けてしまった。
そして、自分の血を引く子供にまで刃を向けていたのだ。

斉夢麟は激昂する。
「命を、こんなにも軽く扱うのか。
一人は人を“隠蔽の道具”として利用し、もう一人は、何も信じずに殺した――二人とも、男として失格だ!」

理想と現実の狭間で揺れてきた斉夢麟が、初めて“悪を憎む”という自らの信念を、はっきりと口にする瞬間だった。

翌日。
林雄は子供を連れて故郷へ帰る準備を進める。
「この子は、私が必死に求めた命だ。
大切に育てることで、自分の罪を償う」
そう語る林雄を、人々は相変わらず噂話で包囲する。
事実よりも刺激を好み、嘘を“真実”として語り続ける町の姿に、斉夢麟の心は沈み、羅疏もまた“人は変えられない”という現実を噛みしめる。

その一方、県衙の片隅では、金描翠が新しい生活に耐えきれず、大妈との衝突を繰り返していた。
些細な嫌味が、ついには殴り合いへと発展し、彼女の心は深く傷つく。
羅疏は希望を語り、「脱籍すれば、ここから出て、もっと良い生活が待っている」と励ますが、金描翠の胸には、“どこへ行っても同じではないか”という諦念が芽生え始める。

斉夢麟は羅疏の裁断の腕前に感服し、“通りがかり”を装って彼女を待ち伏せする。
羅疏はその嘘を承知しながらも、何も言わず、彼を遺体安置所へ連れて行く。
「ここだ」と告げ、中へ入った斉夢麟を外から施錠する――
羅疏流の、少し意地の悪い“試練”だった。

だがその帰り道、二人の前に立ちはだかったのは、鳴柯坊の“母親”――
羅疏と金描翠を連れ戻そうとする過去の鎖だった。
県令の制止により、二人は辛うじて県衙に留め置かれる。

その夜、金描翠は静かに決意する。
「……私は、帰る」

ここでの生活も、外の世界も、彼女にとっては、どこか居場所ではなかった。

“自由”の先にあるのは、希望か、それとも、さらなる孤独か――。

物語は、新たな別れの予感を孕みながら、静かに次章へと進んでいく。

 

第6話 あらすじ「川面に沈む秘密」

運命は時に、最も残酷な形で真実を突きつける。
そしてそれは、誰かの“目覚め”と、誰かの“後悔”を同時に生み出す――。

金描翠が静かに県衙を去ろうとするその時、斉夢麟は偶然にも彼女とすれ違う。
彼は羅疏が“密かに愛人を匿っている”と早合点し、苛立ちと焦燥のままに羅疏へ銀子を投げ渡し、「その者を追って金を持ち帰れ」と命じてしまう。

その横柄な態度は、羅疏の胸に、抑え込んでいた怒りを呼び覚ます。
貧しくとも必死に生き抜こうとする人々と、何ひとつ自らの力で築いたもののない斉夢麟。
彼女はこの青年に対し、初めてはっきりとした失望を覚えるのだった。

一方の斉夢麟は、理由もわからぬまま胸騒ぎに囚われ、軽率な思いつきから“恥をかかせるための薬”を買い、羅疏に飲ませようとする。
彼は遠巻きに彼女の様子を窺い続けるが、羅疏はただ黙々と水を飲み、やがて一人で川辺へ向かう。

そこで斉夢麟が目にしたのは、羅疏が靴を脱ぎ、その下に覗いた――刺繍の施された、明らかに“女物”の靴だった。

衝撃は雷のように彼の心を打つ。
羅疏が“女性である”という事実。
それを、斉夢麟だけが知らなかったのだ。

混乱と動揺のあまり、彼は足を滑らせて川へ転落し、岸辺に漂う“死体”を目にして悲鳴を上げる。
使用人たちに助け出された彼は、そのまま屋敷へと運び込まれる。

目を覚ました後も、斉夢麟の胸には後悔が渦巻く。
“自分は女性を大切にしてきた”――
そう信じてきたはずなのに、羅疏に向けてきた数々の言動は、女性であると知った今、あまりにも無神経で、傲慢で、浅ましかったのだ。

見舞いに訪れた羅疏を前に、斉夢麟は目を覚ましているにもかかわらず、気まずさから“眠ったふり”をしてしまう。
だが彼の従者は、「わざわざ来てくれたのだから、きっと怒ってはいない」と諭し、斉夢麟はようやく自らの未熟さを認めるのだった。

その翌日――
県衙は再び、不穏な空気に包まれる。

川から引き上げられた変わり果てた死体。
検死官は“溺死、死亡推定三日”と判断するが、羅疏は直感的に“殺人”であると確信する。

斉夢麟と羅疏は共に捜査に乗り出し、川辺での聞き込みから、「船を借りたまま返さなかった男」の存在に辿り着く。
その船から見つかった一本の簪――
そして、行方不明となっている若者・馮二郎。

馮二郎の家で見つかった香袋、港で聞き出された証言、かつて親しかった娘・梅娘、そして彼女を無理やり他家へ嫁がせようとする兄の存在。
点と点は、少しずつ“歪んだ恋と利害の鎖”として繋がり始める。

やがて浮かび上がる名は、教師・孟樵生。

彼の住まいから見つかる簪、そして似た香袋。
すべてが、川に沈んだ命と、隠された情事、そして取り返しのつかない選択へと収束していく。

斉夢麟は、捜査を共に進める中で、初めて“並んで歩く”という立場に立つ。
もはや、命令する者ではなく、共に考え、共に真実へ迫る者として。

川面に沈んだのは、ひとつの命だけではない。
それは、斉夢麟の未熟な自尊心と、羅疏への軽率な見下しでもあった。

真実は、すでに水底で、静かに彼らを待っている――。

 

第7話 あらすじ「沈黙の理由」

川に沈んだ一つの命は、人々の“秘密”と“名誉”を抱えたまま、まだ語られるべき真実を水底に残していた――。

羅疏と斉夢麟は、姿をくらました馮二郎の母を密かに尾行する。
そしてその読み通り、彼女は息子・馮二郎を匿い、逃亡の手助けをしようとしていた。

羅疏が近づいた瞬間、母は羅疏の足を掴み、「逃げろ!」と必死に息子へ叫ぶ。
斉夢麟はとっさに馮二郎を追い、ようやくの思いで取り押さえるが、縄を探す騒ぎの中、野次馬が押し寄せ、なぜか斉夢麟まで一緒に縛られてしまうという騒動に発展。
駆けつけた県令により、事態は何とか収拾される。

県衙へ連行された馮二郎は、「孟樵生を船に乗せ、殴った。だが彼は自ら川へ飛び込んだ」とだけ供述し、それ以上は何ひとつ語ろうとしない。
県令は彼を“致死の責を負う者”と断じ、十日後の斬首刑を宣告する。

だが羅疏と県令は感じていた。
馮二郎は、何かを“守るために”沈黙している――。

真実に辿り着くため、羅疏は侍女の装いで梅家へ赴く。
斉夢麟は自ら小僧役を買って出て、彼女に同行する。
梅紅英は、馮二郎が殺人を犯すはずがないと断言し、裁判への出廷を決意する。

だが、法廷で彼女が何度問いかけても、馮二郎は沈黙を守り続ける。
兄は“家の名誉”を守るため、この事件を口外しないよう周囲に口止めを頼むが、梅紅英はその“沈黙”こそが、さらに馮二郎を追い詰めていることに気づいていた。

羅疏は梅紅英の兄の動向に疑念を抱き、あの夜どこにいたのかを問いただす。
兄は「工房で働いていた」と答えるが、梅紅英は涙ながらに訴える。
「兄が私と馮二郎の仲を引き裂かなければ、こんなことにはならなかった」と。

やがて、再び面会に訪れた梅紅英の必死の説得によって、ついに馮二郎は重い口を開く。

――あの夜。
彼は梅紅英と“駆け落ちの約束”をしていた。
梅紅英の寝床に忍び込んだ彼が連れ出したのは、布団に包まれた、裸の孟樵生だった。

怒りと裏切り、屈辱と絶望が一気に噴き出し、彼は孟樵生を殴りつけた。
だが、その“恥辱の真実”こそが、馮二郎が語れなかった理由だった。

川に沈んだのは、ただの命ではない。
それは、“言えない真実”と“守られるべき誰かの名誉”だったのだ。

沈黙の裏に隠された、あまりにも苦く、あまりにも痛ましい真実が、ついに姿を現し始める――。

 

 

第8話 あらすじ「借刀の罪」

沈黙は、誰かを守るためにあるのか。
それとも、誰かを壊すためにあるのか――。

羅疏と県令は、馮二郎は真犯人ではないと断言する。
梅長雄と陸晏如――
事件当夜のアリバイを主張する二人のうち、どちらかが必ず嘘をついている。
そう確信した二人は、真相を暴くため独自の調査へと動き出す。

斉夢麟は彼らの不在に気づき、迷うことなく後を追う。
県令は急用で引き返し、羅疏と斉夢麟の二人で梅家へ向かうこととなる。

梅家で出迎えたのは陸晏如。
彼女は、梅紅英の学業を監督するために書斎に出入りしていたと説明し、孟樵生とは簾越しにしか会っていないと主張する。
だが羅疏は、そこに残された“香袋”に違和感を覚える。

やがて現れた梅紅英は、陸晏如が嘘をついていると告発する。
自分が授業をサボるたび、二人きりになる時間が生まれていた――
それは疑念ではなく、確信に近い叫びだった。

追い詰められた陸晏如は、「名誉を失うくらいなら死んだ方がまし」と自ら命を絶とうとする。
羅疏の機転により一命は取り留められるが、梅家の中には、言葉にできない歪みが深く沈殿していく。

その後の調査で、陸晏如の実家には彼女の確かなアリバイがあること、一方、梅長雄の“工房でのアリバイ”は思い込みに過ぎないことが判明。
さらに斉夢麟は、川辺の船に残された爪痕と、孟樵生の爪に付着していた泥と木屑の符合に気づく。

点と点が、静かに、しかし確実に繋がり始める。

やがて梅長雄は、長年知っていた妻・陸晏如と孟樵生の不倫を認める。
陸晏如もまた、「家が没落していなければ、彼とは結婚しなかった」と冷酷な真実を吐露する。
激情の中、梅長雄は彼女の喉元に手をかけるが、「これで孟樵生のもとへ行ける」という言葉に、手を緩めてしまう。

そしてついに明らかになる真相。

偶然にも二人の不倫を知った第三者が、梅紅英と馮二郎の関係を“利用”し、“借刀殺人”という残酷な策を仕組んでいたのだ。

守るための沈黙は、誰かの人生を守ると同時に、誰かの人生を壊していた。

馮二郎は釈放され、梅紅英は彼を迎えに走る。
深く、強く抱き合う二人の姿は、失われかけた未来が、ようやく息を吹き返した証だった。

だがこの一件は、羅疏と斉夢麟に、“真実を知ること”の重さと、“正しさの代償”を、静かに刻み込んでいく――。

第9話 あらすじ「遺言と酒の香」

人の“想い”は、文字になった瞬間から、誰かを守る“証拠”にも、誰かを裁く“刃”にもなる。

静かな朝。
羅疏は焼売を作り、県令に振る舞おうとしていた。
通りかかった斉夢麟は、それが自分の好物であることに気づき、内心複雑な思いを抱くが、羅疏は意に介さない。
焼売を囲む和やかなひとときの中、県令は羅疏の意外な才覚――囲碁の腕前を知り、二人は“君”と呼び合う私的な距離で碁盤を挟む。
さらに県令は、羅疏の琵琶の話題に触れるが、羅疏は「今はもう弾きたくない」とだけ答える。
彼女の過去と、胸の奥に沈んだ事情が、言葉の隙間から静かに滲み出る。

その穏やかな時間を切り裂くように、喬家から訃報が届く。
酒蔵を切り盛りしてきた喬如蕙が急死したのだ。

何慎微は、遺体を早々に棺に納めようとするが、妹・喬若蘭はこれに激しく反発。
姉は何慎微に殺されたのではないかと主張し、県令に徹底した再調査を求める。

検死官と羅疏の立ち会いによる検視の結果、喬如蕙は病死であり、毒や外傷の痕跡は見当たらない。
さらに何慎微は、喬如蕙の筆跡による正式な遺言書を提示する。
そこには、酒蔵を何慎微に託すという内容が記されていた。

喬若蘭は激しく反発する。
「何慎微は婿養子。 酒蔵は本来、喬家の血筋が継ぐべきものだ」と。だが遺言書の存在は重く、県令は酒蔵を何慎微のものと認める判決を下す。

判決後、何慎微の酒蔵には暗い影が落ちる。
秘伝の酒“金蕊酒”の仕込みを控える中、喬若蘭が職人たちを連れ去ったことで、酒造りは頓挫の危機に陥っていた。

「姉が本当に酒蔵を譲るつもりなら、 なぜ秘伝のレシピを残さなかったのか」
――喬若蘭の疑念は、
相続争いではなく、“姉の死の真相”へと向けられていた。

羅疏は、喬若蘭が職人を引き抜いた理由が、復讐でも強欲でもなく、“姉の異変を知りたい一心”であることを見抜く。
幼い頃から二人きりで育ち、深い絆で結ばれていた姉妹。
頻繁に交わしていた手紙――
それらが、姉の急死に対する疑念をさらに強くしていたのだ。

羅疏は、「その手紙を見せてほしい」と告げる。

遺言という“文字の証拠”と、手紙という“心の証拠”。
どちらが真実を語るのか――。

酒の香りに包まれた喬家で、新たな謎が、静かに、そして確実に動き出していた。

 

錦嚢風月譚(きんのうふうげつたん) 10話・11話・12話・13話・14話 あらすじ

錦嚢風月譚(きんのうふうげつたん) 清光が照らす真実 全話あらすじとキャスト・相関図

【放送情報】

以下 放送予定の記事は

中国ドラマ 放送予定順

にてご覧ください。

錦嚢風月譚(きんのうふうげつたん) 清光が照らす真実錦嚢風月譚(きんのうふうげつたん) 1話・2話・3話・4話 あらすじ前のページ

錦嚢風月譚(きんのうふうげつたん) 10話・11話・12話・13話・14話 あらすじ次のページ錦嚢風月譚(きんのうふうげつたん) 清光が照らす真実

関連記事

  1. 錦嚢風月譚(きんのうふうげつたん) 清光が照らす真実
  2. 錦嚢風月譚(きんのうふうげつたん) 清光が照らす真実

    錦嚢風月譚

    錦嚢風月譚(きんのうふうげつたん) 10話・11話・12話・13話・14話 あらすじ

    錦嚢風月譚(きんのうふうげつたん) 清光が照らす真実 2025年 全…

  3. 錦嚢風月譚(きんのうふうげつたん) 清光が照らす真実

    錦嚢風月譚

    錦嚢風月譚(きんのうふうげつたん) 1話・2話・3話・4話 あらすじ

    錦嚢風月譚(きんのうふうげつたん) 清光が照らす真実 2025年 全…

コメント

  • コメント (0)

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

カテゴリー
  1. Be My Princess ~太傅のプリンセス~

    中国ドラマ

    Be My Princess ~太傅のプリンセス~ キャスト・相関図 あらすじ
  2. 花渓記<かけいき>~君が空から舞い降りて~

    中国ドラマ

    花渓記~君が空から舞い降りて~ キャスト・相関図 あらすじ
  3. 唐人街探偵 スピンオフドラマ版 1話・2話・3話・4話 あらすじと感想

    唐人街探偵-DETECTIVE-

    唐人街探偵 スピンオフドラマ版 1話・2話・3話・4話 あらすじと感想
  4. コード/CODE 悪魔の契約

    台湾ドラマ

    コード/CODE 悪魔の契約 (台湾ドラマ) キャスト・あらすじ
  5. 悲しみより、もっと悲しい物語

    悲しみより、もっと悲しい物語

    悲しみより、もっと悲しい物語 The Series (台湾) キャスト紹介と全話…
PAGE TOP