長楽曲~白い愛、黒い罪~ 

長楽曲~白い愛、黒い罪~

長楽曲~白い愛、黒い罪~ 21話・22話・23話・24話・25話 あらすじ

長楽曲~白い愛、黒い罪~ 2024年 全40話 原題:长乐曲

第21話 あらすじ

鏡像人の血と揺らぐ誓約

顔幸来羅織から託された処方箋を手にし、ついに顔采薇を救う道が開けたと喜ぶ。しかし必要な材料のひとつは、すでに絶命したはずの鏡像人――陳火蛾の心臓の血だった。陸垂垂も驚愕する中、顔幸は「もう一度探すしかない」と決意を固める。

その頃、沈渡景林から顔家が助力を求めてきたと聞き、不機嫌を隠せなかった。「皆が頼るのに、顔幸だけは私を避けるのか」と――。一方、韓世元永安公主に救いを請うが、冷酷に退けられる。毒を仕掛けた張本人は別にいる。事態はますます複雑さを増していった。

沈渡は真相を探るべく来羅織の屋敷を訪れる。無人の屋敷に足を踏み入れると濃霧が立ち込め、謎の影と剣を交える。現れた来羅織は「女眷を追い回すとは体裁が悪い」と皮肉を放つが、やがて「確かに“物”はここにある」と口にする。差し出された一杯の茶を景林は毒と疑うが、沈渡は迷わず飲み干す。杯に封じられていたのは、特注品に封じ込められた鏡像人の心臓の血だった。来羅織は「今日の恩は倍にして返せ」と誓約を迫り、沈渡は承諾する。

一方、賢王は権力争いに翻弄される張相の策謀を知り、静かに疑念を募らせていた。「権力とは本当にそこまで魅力的なのか」と。だが顔幸の家では、姉を救うための焦燥が渦巻いていた。母・楊夫人は「たとえ采薇沈渡を裏切ったとしても、姉である以上必ず助けてくれる」と訴える。その言葉通り沈渡は現れ、心臓の血を差し出した。

顔幸は急ぎ薬を調合し、自ら試飲して効能を確かめる。沈渡もまた迷わず杯を干した。顔幸が驚き問い詰めると、沈渡は「羅織が渡した物なら確かだ。ただ、毒を盛るべきだった」と冷ややかに笑う。そして「顔幸が困ったとき、真っ先に思い出してほしい」と静かに告げるのだった。

その頃、来羅織の妹は兄に問いただす。「なぜ毒を盛った上で解毒剤を渡し、正体まで明かしたのか」と。来羅織は答える。「すべては家族の犠牲を無駄にしないためだ」と――。

姉妹の命運を左右する解毒の行方。沈渡来羅織の危うい誓約。第21話、信頼と裏切りの境界線が揺らぎ始める。

 

第22話 あらすじ

婚礼の喜びと甘南道の闇

顔采薇が薬を飲み、ついに目を覚ました。家族は歓喜し、永安公主も玉如意を贈って二人の深い絆を称え、対の品を託して末永い幸せを祈る。その姿に顔幸も安堵する。これで永安公主韓世元への執着を断つだろうと。

一方、顔四娘は夫家に戻ることを拒み、離縁を望むが、家の面子を重んじる父は強く反対する。だが顔幸は「面子では命も苦難も救えない」と言い切り、采薇も「世元沈渡もそんなことを気にしない」と背を押す。母・楊夫人の賛同もあり、父はついに承諾するのだった。

その頃、沈渡は科挙試験で首席合格を果たし、文官への道を開いた。だが人事調令には厳大人の名がなく、背後に動いた力を察した顔幸沈渡に問いかける。沈渡は否定するが、顔幸は彼の沈黙を感謝の証として受け取る。やがて采薇韓世元の婚礼の日、来羅織も現れ、沈渡と鋭い皮肉を交わす。だが式は盛大に執り行われ、家族は一瞬の安らぎに包まれるのだった。

しかしその喜びも束の間、甘南道から緊急の報せが届く。「首なし鬼」による連続殺人が民を恐怖に陥れているという。太皇太后沈渡顔幸を呼び寄せ、調査の勅命を下す。さらに顔幸にだけ密かに一枚の衣を授け、その裾に縫い込まれた秘旨で「甘南道刺史・莫謙之に反心の有無を探れ」と命じる。なぜ沈渡ではなく自分に――顔幸は疑念を抱く。

師匠の言葉で真相が明かされる。莫謙之はかつて沈渡の父の弟子であり、沈家の冤罪事件で命がけで師を弁護し、沈渡を救った。その功績ゆえに逆に辺境へ追いやられたのだ。太皇太后沈渡には渡せなかった密旨――そこに潜む政治の深淵を、顔幸は悟る。

出立の支度を整える顔幸のもとに、母と陸垂垂も駆けつけ、多くの物資を託す。道中、揺れる車内で体調を崩す顔幸を気遣う沈渡。だが顔幸が積んだ荷はすべて薬膳であり、沈渡を思いやって黙していたと景林が告げる。沈渡の胸に、彼女への信頼が深まっていく。

その夜、斉野雲顔幸の前に現れ、弟子入りを懇願する。顔幸は同行を許すが、後に帰らせると約束する。そして二人はついに甘南道へ到着。沈渡が「師兄」と呼ぶ莫謙之が姿を現すが、その表情にはかつての温情ではなく、冷ややかな影が宿っていた――。

 

第23話 あらすじ

文通の真実と失踪花嫁の謎

甘南道に着いた沈渡顔幸を迎えた莫謙之は「捜査が最優先」と告げ、まず遺体のもとへ案内する。顔幸が検視した遺体は首を完全に切断されており、手口からは武術の達人の犯行、あるいは深い恨みを抱いた者の仕業と見立てられた。容疑者として浮かび上がったのは、事件前に口論していた被害者の弟。しかし、真相はなお闇の中にあった。

そこへ潘馳が姿を現す。遺族の依頼で調査に来たという彼は顔幸と鋭い意見を交わし、その親密さに沈渡は不機嫌を隠せない。強引に顔幸を外へ連れ出し「腹が減った」と薬膳を作らせるが、火加減は斉野雲に任せ、顔幸は“文通相手”との約束の場へ向かってしまう。

待ち合わせの場に現れたのは、意外にも潘馳だった。顔幸はずっと相手を女性と思い込んでいたが、実際には彼が気まぐれに花柄の便箋で返事をしたための誤解だった。潘馳は「会うことはないと思っていた。性別は関係なく、事件を語り合えればそれでよかった」と淡々と語り、顔幸も納得する。二人は贈り物を交換し、潘馳が差し出した西域の雑談集には数々の道具が記されていた。その中の“湾刀”の図が、遺体の切り口と一致することに顔幸は気づき、手がかりをつかむ。

一方、沈渡顔幸潘馳が親しげに語らう姿を目撃し、苛立ちを募らせる。そんな中、外から太鼓を打ち鳴らす冤罪の訴えが響く。駆けつけた二人の前で告げられたのは、杜家の娘・杜小婉が婚礼の直後に失踪したという衝撃の事実だった。夫となった李子墨は深い不安に駆られ、父親も必死に捜索を依頼する。

捜査に加わる中、婚礼の司祭であった許己則が慌ただしく駆け寄り「遺体が見つかった」と報告。案内された先で沈渡が発見したのは一つの井戸だった。潘馳が命じられて中へ降り、失踪した杜小婉を無事に見つけ出す。だが井戸には、もう一人の死体が沈んでいた……。

許己則は「娘が連れ去られるのを目撃し、助けようとしたが、呼びに行かず直接追いかけてしまった」と弁明する。しかし証人も物証もなく、言葉だけでは真実を証明できない。李子墨は「絶対にこの件でわだかまりを持たない。杜小婉が語ってくれれば犯人を突き止められる」と誓うが、花嫁の口が開かれるその時まで、事件はなお謎に包まれていた――。

 

第24話 あらすじ

婚礼の闇と過去の記憶

失踪していた杜小婉が口を開く。新婚の部屋に入った直後、意識を失い、連れ出される途中で言い争う声を聞いたという。井戸に投げ込まれたとき、別の人間も同じように放り込まれたことに気づいたが、その正体までは掴めなかった。

許己則に疑いがかかる中、顔幸は彼の衣服に着目する。桃の花の刺繍が施された上着は“一式”のはずなのに一枚足りず、さらに衣の粉の正体を問うと、許己則は答えを濁す。景林が上着を持ち帰ったことで決定的証拠が露わとなった。肌着に糸が引っかかり、ポケットからは曼陀羅の花粉――新婦を昏倒させる薬効を持つものが見つかったのだ。

追い詰められた許己則は、婚礼の司祭という立場を悪用し、新婦たちを次々に薬で眠らせていたと告白する。「書物の中に美人あり」という言葉に失望し、現実に歪んだ欲望を抱いたのだと。共犯者の名は不明だが「二賴皮」と呼ばれる男の存在を明かし、事件当夜、彼と口論になった末に二賴皮が死亡したと語った。しかし証拠はなく、話の真偽は定かではない。莫謙之は「殺人の真相はさらに調査が必要」としながらも、許己則の悪行は明白として拘束を命じる。

その夜、眠れぬ顔幸のもとに沈渡が現れ、強引に睡眠薬を飲ませ休ませる。徐婉が届けた手紙に顔幸は気まずさを覚えるが、沈渡は「好きに見てよい」と淡々と告げる。やがて眠りについた顔幸は悪夢にうなされ、目覚めると部屋には一羽の鳩が。壁にぶつかるその姿に、太皇太后が語った「城内に鳩を用いた内通者がいる」という言葉が蘇る。

薬材を求める顔幸は鹿茸が手に入らず、代用として肉蓯蓉を調達する。一方で、莫謙之の屋敷には誰も入れぬ秘密の庭があるとの噂を耳にし、心を惹かれる。沈渡莫謙之を訪ね、父を救うための嘆願について語り合った。莫謙之は「後悔はない。沈家の恩を返さずにいられるものか」と言い切る。

やがて話題は、かつて共に学んだ莫繍繍へと移る。顔幸の記憶に蘇るのは、藤草で編んだ小さな子豚。自分が作ったそれを莫繍繍が交換し、沈渡へ贈った品だった。顔幸はその瞬間、沈渡がかつて莫繍繍を想っていたことを悟る。

婚礼の闇に潜む真実と、過去の想いが交錯する第24話――。謎と心の影が、さらに深まっていく。

 

第25話 あらすじ

半面鬼の影と告白の口づけ

顔幸と潘馳は再び「無頭鬼殺人事件」の遺体を検視する。遺体には青い痕跡があり、防腐液を塗ると浮かび上がったのは、かつて火蛾たちが残した不気味な言葉だった。米のとぎ汁で記した文字が、薬で甦る――西域で伝え聞いた技が、今まさに真実を示していたのだ。だが浮かび上がった言葉は、顔幸への警告。事件を追い続ければ身近な者を守れなくなる、という不穏な示唆だった。

紀大福が現れ、複雑な立場を語る。被害者も容疑者も義兄にあたる彼は、事件を早く終わらせ葬儀を行いたいと願っていた。潘馳は「犯人は半面鬼」と断じるが、莫謙之は容易には信じない。さらに潘馳は許己則の自白供述を示し「軽い判決で済む可能性がある」と語るが、莫謙之は営州の現実を語った。「戦乱に疲れた民を守るには、事件は必ず解決し、賊は必ず捕らえる。それが秩序だ」と。彼の言葉に潘馳は圧倒されつつも、許己則の首が晒されぬよう配慮する約束を受け取る。

一方、顔幸は観察を重ねた末、太皇太后へ報告を送る。その中には沈渡莫謙之の関係についても記されていた。潘馳許己則を訪ね、彼が吐き出した絶望の言葉を胸に刻む。「中途半端な知識人でいるくらいなら、来世は字も読めぬ農民で構わぬ」と。

約束の場を外した顔幸は、酒に沈む潘馳と偶然出会う。失意に揺れる彼を前に「出自に失望する必要はない。一人ひとりの努力が未来を変える」と励ます。その言葉に潘馳は再び力を得、「また歩き出せる」と笑みを取り戻す。だが彼が触れたのは、顔幸沈渡の関係。顔幸は「彼の心にはすでに別の人がいる。それは私ではない」と静かに答えた。

その頃、莫謙之顔幸沈渡のために湯池を用意する。監視の目を避けるため、二人は同じ湯船に身を沈めることとなった。湯気の中、沈渡は過去を語る。牢獄にあった日々、犬用の穴から密かに通い食べ物を運んでくれた少女。彼はいまも彼女が贈った藤編みの子豚を大切に持ち続けていた。

その瞬間、顔幸は悟る。沈渡が語る「心の中の人」とは自分だったのだと。沈渡は想いを隠さず告白し、二人はついに深い口づけを交わす。事件の闇が渦巻く中、揺るぎない絆が結ばれる――。

 

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