21話 あらすじ
仏涙に隠された真実 ― 宗教と人心の交錯
◇ 事件の発端 ― 僧侶と未亡人の「徳」の問題
裴行倹(はいこうけん)が新たに取り組んでいた事件は、僧侶と庶民(孔家)との間に起きた信仰と金銭にまつわる騒動だった。
僧侶・義昭(ぎしょう)は、子どもが重病の未亡人に「善行を積まなかったからだ」と語り、翌日寺に来て懺悔するよう命じる。未亡人が寺で仏が涙を流しているのを目撃し、「これは霊験だ」と信じたことで感動し、以後、僧侶は頻繁に金を無心するようになる。
◇ 隠された関係と新たな証言
孔家の子どもはある日、僧侶・義昭(ぎしょう)と母親が一緒にいる場面を目撃。だが法廷では僧侶・義昭(ぎしょう)は「馬鹿げた話」と一蹴。そこに現れた韓思(ハン・シー)が、僧侶・義昭(ぎしょう)が確かに孔家にいたことを証言する。
さらに僧侶・義昭(ぎしょう)は「自分には孟二という双子の弟がいる」と告白。裴行倹(はいこうけん)は兵を派遣し、寺を調査。だが孟二は既に死亡しており、遺体で見つかる。
◇ 真相は双子のすり替え? 仏像の涙と冷凍遺体の謎
遺体を確認した僧侶・義昭(ぎしょう)は「これは自分の弟・孟二だ」と言うが、裴行倹(はいこうけん)は逆に「死んでいるのが義昭(ぎしょう)で、目の前の人物が孟二なのでは」と疑う。
未亡人李氏による確認と韓思の証言(李が妊娠を隠していた事実)により、死んでいたのは実際に義昭(ぎしょう)だと判明。孟二が兄になりすましていた可能性が浮上する。
その後、麴崇裕(きくすうゆう)も調査に加わり、仏像の中が空であることや、裏に氷室があることを発見。仏像の「涙」は氷に触れた銅製の器から生じた物理現象だったと判明する。
◇ 仏前での「審判」 ― 民衆心理を利用した公開裁き
翌日、裴行倹(はいこうけん)は公開裁判を寺で行い、「仏に裁いてもらおう」と宣言。仏像が再び涙を流すと、民衆はこれを“霊の現れ”と信じ、孟二を犯人として断罪する空気が形成される。
孟二は最後まで「殺していない、事故だった」と主張するが、周囲の空気に圧される。
◇ 家族の再会と、リウリの帰還
裁きが一段落した後、庫狄琉璃(こてきるり)が戻ってくる。裴行倹(はいこうけん)は、予定よりも早く戻ってきた彼女を見て駆け寄って抱きしめる。麴崇裕(きくすうゆう)とその父も、庫狄琉璃(こてきるり)の活躍によって家族と再会できたことを喜び、庫狄琉璃(こてきるり)に深く感謝する。
22話 あらすじ
◆ 感謝と陰謀 ― ペイ・シンジャンを巡る西域情勢
◇ 1. 感謝の宴 ― 庫狄琉璃(こてきるり)と裴行倹(はいこうけん)の功績
麹家は、庫狄琉璃(こてきるり)と裴行倹(はいこうけん)を夕食に招待し、孫に感謝の意を述べさせるなど、礼を尽くす。麴鏡唐(きくきょうとう)も、庫狄琉璃(こてきるり)が良き妹であることを認め、感情の交流が生まれる。
この場面では、裴行倹(はいこうけん)と麴崇裕(きくすうゆう)との関係が「苦悩を分かち合う兄弟」のように深まっていく様子が描かれている。
王君孟(おうくんもう)に対しても乾杯を交わし、裴行倹(はいこうけん)は彼の功績に感謝する。王君孟(おうくんもう)もまた、庫狄琉璃(こてきるり)たちがこの問題を事前に知らなかったとし、自分の情報提供が役立ったことに感動する。
◇ 2. 新たな脅威 ― 蘇将軍と10万人分の食糧問題
やがて、安三娘(あんさんじょう)が到着し、長安から大量の穀物と飼料を調達して戻る。その直後、蘇将軍(蘇南京)が現れ、配給問題を巡って裴行倹(はいこうけん)と交渉を始める。
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裴行倹(はいこうけん)は10万人分の兵糧を確保したが、
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蘇将軍は「12万人分が必要だ」と要求。
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残りの2万人分を確保するのは非常に困難な状況。
蘇将軍は「足りなければ将軍たちを処罰する」と脅し、明らかに裴行倹(はいこうけん)に対して敵意と権力を誇示している。
この時、裴行倹(はいこうけん)はあまりに不快を感じ、夕食後もワインを飲まずに退席するほど心が乱れる。
◇ 3. 庫狄琉璃(こてきるり)と仏師への願い ― さらなる支援の交渉
翌日、裴行倹(はいこうけん)と庫狄琉璃(こてきるり)は仏陀を拝みに寺を訪れ、尊師に西域の民のための兵糧提供をお願いする。
尊師は**「4万人分の穀物を寄付する」と約束**。裴行倹(はいこうけん)は喜ぶが、麹家の父は「部外者に頼らなければならなくなった」として複雑な感情を抱く。
しかし、最終的に彼も裴行倹(はいこうけん)の誠実さに心を打たれ、「必ず協力する」と誓う。
◇ 4. 蘇南瑾(そ・なんきん)の陰謀と証拠の捏造
蘇南瑾(そ・なんきん)は、穀物の数をごまかそうとしていた。最初は麴崇裕(きくすうゆう)を取り込もうとしたが、彼が裴行倹(はいこうけん)と深い信頼関係にあると知り、計画が崩れ始める。
翌日、穀物の計量が行われると、
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袋が不足している
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蘇南京は「不正だ」と騒ぎ出し
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その場にいた全員を衛兵で封じ込める
裴行倹(はいこうけん)も現場に駆けつけるが、現場の穀物が貧弱であることを知り、ただちに対応に入る。
◇ 5. 逆転の一手 ―裴行倹(はいこうけん)の反撃
裴行倹(はいこうけん)は蘇南瑾(そ・なんきん)の不正の証拠を掴むため、冷静に動く。そして最終的にこう述べる:
「西国全体で、真に“猫をかぶらない”勇気ある者は、この裴行倹(はいこうけん)ただ一人である!」
ここで裴行倹(はいこうけん)は自らの潔白と覚悟を公言し、蘇南瑾(そ・なんきん)を公然と非難し、追い詰めていく構図となる。
23話 あらすじ
尊師(寺院の長)が突然、寺から大量の食料を寄付したことで、蘇南瑾(そ・なんきん)の策略は失敗に終わりました。蘇南瑾(そ・なんきん)は本来、穀物の不足を理由に人々を責め立てようとしていましたが、寺の寄付によってその必要がなくなり、面目を潰されます。食料は正式に封印・計量される手はずとなり、蘇南瑾(そ・なんきん)は追及を免れぬ状況に。裴行倹(はいこうけん)は、兵士たちに正しい対応をさせつつ、蘇に一矢報いてバランスを取ることに成功します。
その夜、裴行倹(はいこうけん)が帰宅すると、庫狄琉璃(こてきるり)は二人の「最初の記念日」を祝うために手料理を用意して待っていました。庫狄琉璃(こてきるり)は彼が忘れているのではと不安でしたが、裴行倹(はいこうけん)は彼女のために髪飾りを用意していて、庫狄琉璃(こてきるり)も裴行倹(はいこうけん)に印章を贈ります。二人の絆はさらに深まり、庫狄琉璃(こてきるり)は「これからも一緒に年を重ねたい」と告げました。
一方、張敏娘(ちょうびんじょう)は、ずっと麴崇裕(きくすうゆう)に恋心を抱いており、正妻の座を狙っていますが、麴崇裕(きくすうゆう)は今でも本妻を想っていて、張敏娘(ちょうびんじょう)には冷淡です。父親は政略的な結婚を進めようとしますが、麴崇裕(きくすうゆう)は首を縦に振りません。
そのころ、長安から届いた手紙をきっかけに、米将軍の依頼で雲伊(※阿紅(あこう))という少女が庫狄琉璃(こてきるり)のもとに預けられます。阿紅(あこう)はかつて裴行倹(はいこうけん)に命を救われ、密かに恋心を抱いており、庫狄琉璃(こてきるり)に対して無意識に敵意を見せます。庫狄琉璃(こてきるり)もその気持ちを察し、警戒心を抱き始めます。
また、王君孟(おうくんもう)は麴鏡唐(きくきょうとう)を諦めきれず優しく接しますが、麴鏡唐(きくきょうとう)の心は依然として麹家にあり、二人の関係も曖昧なままです。
翌朝、阿紅(あこう)は蘇将軍に会いたいと裴行倹(はいこうけん)に懇願しますが、裴行倹(はいこうけん)は政務で忙しく断ります。庫狄琉璃(こてきるり)は阿紅(あこう)をなだめ、「時が来れば必ず将軍が迎えに来る」と諭しますが、阿紅(あこう)は納得できません。その後、町で数珠を見つけ、買いたくて一度帰宅してお金を取りに行きます。
24話 あらすじ
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