高潔なあなた 2020年 全24話 原題:一片冰心在玉壺
dim-sumさん |
第1話 あらすじ
宗の開封にある旅館で、姑蘇の織造府役人・白宝震が「五毒散」により殺され、現場には「蜀中六悪の探雲・李栩」と書置きがあった。白を汚職の件で調べる予定だった開封府(裁判所のようなもの)では、殺人事件の捜査を開始。開封府の展昭は街で李栩を捕え取り調べを始める。蜀中六悪に所属し、李栩の妹分を自称する女侠客・莫研は李栩に掛けられた冤罪を晴らすため開封府に侵入し、展昭に捕まる。
莫研は、開封府長官の包拯に対して李栩が白宝震を殺していない理由と証拠を明示し釈放を求めるが包拯は認めず、莫研が探し出した証拠の帳簿を取り上げ展昭に追い出されてしまう。その夜李栩を助けるため開封府に侵入するが、またも展昭に妨害を受け、更に李栩をワナにかけた黒幕と思われる人物に毒矢で射られ、証拠を奪われてしまう。
第1話感想
江湖の侠客から開封府の捕吏となった展昭は、物に動じないというかほぼ無表情で恋愛にも関心がないクールなイケメン。一方江湖の女侠客として兄貴分の李栩を助けようと必死な莫研はかなりのお転婆で男勝りですが愛らしい女性です。莫研の賢さに目を付けた包拯は、莫研を捕快に採用し、教育を展昭に任せます。展昭は迷惑そう…。
展昭と莫研が戦ったり2人で黒幕を追いかける様子は、迫力があって美しく、どきどきします。李栩が飼っているカラスから莫研が盗んだ帳簿の隠し場所を推測したり、開封府に仕掛けたワナを莫研が潜り抜ける場面は「どこかで見たか?」と思いましたが、莫研を捕まえる時でも節度を守り、紳士的な展昭にはちょっとときめきました。
義兄の李栩を助けるためとは言え、役所に近付くことすら禁じる江湖の掟を破って捕快(役人)になった莫研は、無事に李栩を救えるのか。開封府の検死人・馬大嫂が、検死しながら料理したり何故か「姐さん」と呼ばれるのを嫌ったり、豪快でまさに姉御肌、面白い女性。白大人殺人事件(開封府は汚職に関連ありと見ている?)や李栩に窃盗を頼んだ黒幕も気になるし、今後の展開が楽しみです。
第2話 あらすじ
捕快になった莫研は、早速李栩の冤罪を晴らすために捜査を申し出るが、展昭からは3か月は街の見回を行い、開封府の規則を暗記しろと命じられる。李栩の冤罪事件を捜査できず掃除と規則にしばられて不満を募らせていた。
そんな中皇帝の命令で刑部のに李栩を引き渡せ、と呉子楚が現れた。包拯と展昭が困っていると莫研が機転を効かせて呉を言い負かし、包拯は改めて彼女の機転に感心する。
殺人現場を訪れた莫研は、規則に縛られる展昭を横目に宿の主人を脅して真相を聞き出す。そして現場で殺人に使われた針の痕跡を見つけ、李栩が殺人犯ではなく、白から帳簿を盗むように依頼された事、その証拠まで発見した。
展昭は、真相を究明するため手段を択ばない莫研を非難し、開封府の捕快として品位が必要だと諭す。納得できない展昭は牢を訪れて李栩に会い、一緒に逃げようと話すのだが…。
第2話感想
莫研は規則を暗記して守るために筆写を命じられたのに、規則に縛られた展昭の捜査法では事が進まず李栩を救えないとイラつきます。そして証人を脅したりすかしたりして情報を得ますが、展昭はそれが気に入らない。面倒臭い人だと思いつつ展昭を「高潔な人だ」と好感を持ったのに歩み寄らないですね。
でも賢い莫研は、呉を撃退したり殺害現場で使われた凶器の痕跡を発見。李栩が雇われたのは、ただ一人彼だけが開けられるからくり箱に帳簿が保管されていたから、と推理しました。また遺品の香袋から、娘との関係まで推測、展昭も見直したようです。
掟破りを展昭に叱られ、泣いて許しを請うた莫研でしたが、単独捜査で本物の帳簿を開封府より早く探し出し、李栩を救う切り札にしようと決意しています。牢に居るのに余裕がある李栩の素振りも気になるし、謎は深まるばかりです。
第3話 あらすじ
展昭は、捜査の結果李栩は盗みに入っただけで殺人の実行犯は青衣の者、黒幕は不明と報告。包拯は帳簿がニセモノだと知れば黒幕が白宝震の自宅から本物の帳簿を盗むのではと心配する。展昭が本物を探しに行くと言い、側にいた莫研も同行を申し出た。
開封から姑蘇までの道中、莫研は展昭に自分の生い立ちや「蜀中六悪」のことを話し、ほんの少し打ち解ける。しかし2人の後をつけてきた「黒幕」の部下と展昭の会話を聞いた莫研は、展昭を誤解して先に本物の帳簿を手に入れようと白家に侵入する。
白家で本物の帳簿を見つけたが、展昭が現れたあとから「黒幕=寧晋王」の手下も登場して争い、帳簿を2つに引き裂いてしまう。その後呉子楚に連れられて寧晋王と面会し、寧晋王から帳簿を賭けて囲碁の勝負を持ち掛けられた。展昭はためらうが、莫研が賭けに応じる。
第3話感想
せっかく身の上話をするまで打ち解けた莫研ですが、黒幕の手下と話を合わせている展昭の様子を盗み見て、展昭が黒幕と結託して牢に入っている李栩を見捨てるのだと誤解しました。そもそも役人や役所を目の敵にする侠客で、裏表がない彼女には不正が許せないのでしょう。展昭たちを信じ始めたからこそ許せなかったのかも。
今回は普段強気な莫研が亡霊怖がったり、展昭が侠客だった頃に何か辛い目に遭い今でもそれを引きずっていることがわかりました。また包丞が、今回の捜査が危険だと展昭を心配する様子がまるで親のように見えて、部下に対する情の深さも感じ取れました。
今回登場した「寧晋王」は、黒幕にしては明るすぎてラスボス感がない。展昭と莫研の2人と帳簿を賭けて囲碁を指すと言いながら、自分は指さずに2人を対戦させてズルしてる?ようだし、ただのお調子者の皇子に思えました。
第4話 あらすじ
殺された白宝震の本物の帳簿を賭けて寧晋王と囲碁の勝負をする展昭と莫研は、賭けに勝つ。寧晋王宅から宿へ帰る途中白家の火事を見て、囲碁が本物の帳簿を奪うための時間稼ぎだったと確信、様子を伺う莫研は寧晋王に捕まってしまう。
その後解放された2人は状況を整理して、帳簿は白宝震の娘・白盈玉が持っていると推測。手に入れる作戦を立てる。その白盈玉は義母たちから司馬家への嫁入りを迫られ逃げた時、蜀中六悪の序列2位・萧辰と出会い助けられた。
莫研はひと芝居打って白盈玉の信用を得て帳簿を手に入れる作戦を立て、展昭も渋々これに従う。しかし、白盈玉から義兄の萧辰の薬の香りを嗅ぎ取った莫研は、おびえて作戦を中止し帰ってしまう。
そして、莫研は新たに白宝震の手紙を偽装して、帳簿を手に入れる作戦を提案。規則違反だと渋る展昭を説得する。
第4話感想
寧晋王はラスボスではなく白宝震殺害とは無関係で、単に帳簿を盗むよう李栩に命じただけでした。人殺しなどとんでもない、と白家放火の時も人命を優先するよう指示する善人です。
白盈玉は深窓の令嬢らしく、控え目で優しそうな女性。敬愛する父親が不正をして殺され、自分は継母たちに望まない結婚を強いられる苦しい立場です。一方莫研を探す萧辰は目が不自由ながら盈玉の気配で体調を察し薬を処方、気迫で人を威嚇する能力を持っている凄腕の侠客でした。強気な莫研でもこの人に捕まって捕快になったとバレたら大変なことになりそうです。
急いで帳簿を手に入れたいのに、展昭は規則や道徳に厳しくて莫研の作戦を頭ごなしに否定して反対するのが面白い。この2人を足して2で割れば丁度良いと思いました。
今話では白宝震を殺して帳簿を狙う「青衣」の人物は、役人張堯佐の義理の息子・張風と判明しました。展昭と莫研は張風を出し抜いて本物の帳簿を入手し、李栩を救い出せるでしょうか。
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