万華楼(ばんかろう) 1話・2話・3話・4話 あらすじと感想

万華楼~金糸が紡ぐ運命の恋~

万華楼~金糸が紡ぐ運命の恋~ 2020年 全36話 原題:九流霸主

dim-sumさん

第1話 あらすじと感想

万華楼(ばんかろう)での大勝負

シルクロード貿易が盛んな唐代末期。絹織物産業で栄える銀(ぎん)城は、上流階級の住む北城と庶民が住むにぎやかな南城に分かれていた。とある日、その境目にある万華楼(ばんかろう)で、2つの会合が開かれていた。李清流(りせいりゅう)が率いる都でも大人気の絹織物商店・新絲路(しんしろ)による新作発表会と、南城の覇権を争う二大組織・竜竹幇(りゅうちくほう)と蛇幇(じゃほう)による商売の権利をめぐる会合だ。竜竹幇の新しい女幇主・竜傲一(りゅうごういつ)は、持ち前の度胸と知恵で蛇幇から権利を勝ち取るが…。

引用元:万華楼~金糸が紡ぐ運命の恋~ DVD日本公式サイト 

南城の会合は、今後の争いを減らすため互いが持つ賭博や妓楼などの経営権を賭博で決めようとしていました。3回戦で2勝した方が商売の権利を1つ受け取るルールで、竜竹幇の幇主・竜傲一がまず1勝。2戦目では相手の蛇幇幇主・七眼が卑怯な手を使い、竜は新絲路の発表会場に落下、そこで当主の李清流に出会います。

1勝1敗で並んだ両者は、互いが持つ全ての権利を掛けた大勝負をすることに。しかし七眼が予め大金を用意していたのに対し、傲一は持ち金が無く、賭けが成立しません。このままでは負けてしまうのですが、そこへ清流が現れ、儲けの半分を条件に資金を援助。物乞いの子供が持つ皿を使った賭けに傲一が勝ち、竜竹幇が利権を総取りしました。

しかし李が提供した土地の権利書は偽物で、賭けは成立しないと七眼が言い出し両幇が争います。その隙に清流が戦利品を横取りして逃げ、竜が追いかけました。全部自分のモノと主張する傲一に、は一つだけ欲しいものがあると訴えます。

この賭けの様子を、塩鉄史として銀城の調査に来た皇帝の第3皇子李昭が見ていました。そして節度使の杜長風に、官吏が絹糸の税を徴収する令牌を賭けたと話します。杜は勘違いだと否定しました。

新絲路の発表会と竜竹幇、蛇幇の賭けが行われた立春は、春節=日本のお正月です。発表会を開いた当主の李清流は、街の絹織物業界代表で、街でも評判の美男子でもありました。彼が店の前へ出ると女性が大騒ぎ。そして傲一に邪魔された発表会でも、逆境をチャンスに変える頭の回転の速さも持ち合わせています。

一方の傲一は、女性ながらも大酒飲みで、武術は得意じゃなく、文学の知識も無いみたい。でも荒っぽい手下を従え、物乞いの子を思いやったり、七眼から種繭を奪って養蚕業者を助けたいと願う正義漢?です。

美男子の清流は傲一と2人接近すると、固まったりめまいがしたりします。理由は不明ですが何かありそう。クールな切れ者と情熱的な暴れん坊、対照的な2人の活躍が楽しみです。

第2話 あらすじと感想

盗まれた金糸

賭けに負け、繭の取引権を竜竹幇に奪われた蛇幇は、承服できずに奪還の機会を狙っていた。賭けの様子を見ていて興味を持った第六皇子の李昭(りしょう)は、配下に調べさせ、竜傲一が五雲(ごうん)閣という妓楼に住んでいることを知る。その頃、新絲路には刺繍に使う金糸が届くが、箱を開けてみると中は空で、盗まれていた。盗人の物と思われる服の切れ端から、竜傲一の住む五雲閣に手がかりがありそうだと知り、乗り込んでいく李清流だったが…。

引用元:万華楼~金糸が紡ぐ運命の恋~ DVD日本公式サイト

新絲路では、新作発表会で金糸を使った衣装の注文も受けていました。当主の李清流は金糸を盗んだ人物を調べ、現場に残された布から五雲楼一番の妓女が関係していると突き止めます。金糸を取り戻すため炎彬には闇市を調べさせ、清流自身は五雲楼を調べに行きます。

清流は、運悪く入浴中の竜傲一の部屋に紛れ込んでしまいました。その後鳳女将に店一番の妓女を呼ばせると、出てきたのは傲一。清流は盗んだ金糸を返せと詰め寄りますが、傲一は盗んでいないと言い張ります。その後清流が傲一の入浴を覗いたと解り、妓女たちに追い出されました。

一方節度使の杜長風は、娘で新絲路の副当主でもある小仙に李昭の接待を命じます。李昭は長風に銀城は栄えているのに税収が年々減っているのは何故かと尋ねます。長風は南城の者たちが税を納めず、北城も税逃れしていると答え、近いうちに策を実施すると応じます。

翌日清流と炎彬は、金糸を取り返すため盗品が出品される闇市に向かう途中傲一と小芹に遭います。その場には李昭が、部下の武林と密輸品を抑えようと潜入していました。競りの最後に特別な品が出品されると聞き、清流は、それが金糸だと信じて傲一と競り合いました。しかし落とした品物は金糸ではなく、清流はこの競りも含めて傲一の嫌がらせだと考えます。

皇子の李昭が傲一を「勧善懲悪の英傑」と褒めたのに対して、小仙や清流は南城の人たちを見下します。一方の小芹や傲一も妓楼に来る男性たちをとことん嫌っている様子。銀城の中では、北と南の間に溝があってお互いを良く思っていないですね。

現場に落ちていた布が傲一が率いる竜竹幇の衣装と知り、清流は完全に傲一が金糸を盗んだと決めつけ、炎彬は役所に訴えようと言います。でも小仙が父に金糸盗難の話をした時話をそらす様子を見て、私はこの父が怪しいと思いました。

それにしても美男子で評判の清流が女性が近づくとめまいがする体質とは、面白いですね。

第3話 あらすじと感想

二人一緒に

競りで竜傲一に勝ち、金糸を1万両の高値で買い戻せたと思っていた李清流だが、箱の中にあったのは別物だった。李清流は金糸を盗んだのは竜傲一だと疑い、彼女を捕らえた拍子に、その場にいた李昭を負傷させてしまう。そのことで2人とも牢獄に入れられ、翌朝まで同房で過ごすことになる。投獄の知らせを聞いた炎彬(えんひん)と小芹(しょうきん)は差し入れを持って面会に訪れるが、竜傲一は小芹から、町で竜竹幇の悪口が広まっていることを聞かされる。

引用元:万華楼~金糸が紡ぐ運命の恋~ DVD日本公式サイト

傲一を金糸泥棒と信じて疑わない清流は、牢内でも関わり合いたくないと冷たく対応します。対する傲一も無実を主張し、自分を陥れた者には賠償を求めると怒り、2人は牢内でも小競り合いを続けます。

その後竜竹幇の小芹が差し入れに来て、闇市から逃げた大春は、闇市には珍しいモノを出品すると言っていたこと、清流が証拠だと言う布は大春の衣服だったと報告します。

一方の清流は、役人の朱から絹を国外に輸出する時使う「通関証」を役所に託せば、牢から早く出られると示唆されます。

そのころ新絲路の小仙は、董当主に土地と引き換えに金糸を買いたいと申し出ていました。嫌味を言いながらも一度は応じた董ですが、小仙の父杜長風から金糸を売らないように、と使いが来ました。

竜竹幇の呂副主が大春の家を見張る中、大春は自分に金糸を売るよう持ち掛けた男に自殺に見せかけ殺されました。男は金糸を持ち町から出ようとますが、警備が厳しく中々逃げられません。

傲一が牢に入り、皇子にケガをさせたと噂が広まり、求心力を失った竜竹幇から敵対する蛇幇に人が流れていました。幇主の七眼は、金糸を盗んだ罪を竜竹幇に着せたことは、一石三鳥の効果があったとほくそ笑んでいます。

ケガをした李昭の母・徳妃は、宮廷の実力者でした。そこで杜が罰を受けないように、大げさに騒いで傲一と清流を牢に入れたんですね。ついでに傲一の力を削ぎ、清流からは通関証を奪って利権を得て官が儲けようとします。

清流は役人に自分が牢内に居るデメリットを話して、通関証は守りましたが、傲一は牢内に居る罪人たちには人気でも、役人には対抗できないでしょう。

同じように七眼は、賭けに負けて傲一に奪われた繭の販売権を取り返し勢いを取り戻し、更に自分のアヘン窟に通う牢の役人を使って、傲一を陥れようとしています。如何にも悪人顔の七眼はやはり悪い奴でした。傲一は生きて牢を出られるか、雲行きが怪しくになってきました。

第4話 あらすじと感想

馬子にも衣装

李昭を負傷させた罪で投獄された竜傲一と李清流だったが、銀城の町では、金糸を盗んだのは竜竹幇の仕業だという噂が広まっていた。金糸が無くなったせいで新絲路の職工は仕事を失い、その恨みから竜竹幇の縄張りの店に難癖をつける騒ぎまで起きていた。そんな中、七眼(しちがん)の指示で牢獄に入り込んだ蛇幇の構成員が、竜傲一の暗殺を試みる。しかし、李清流がそれを阻止。誤解が解けて2人が釈放された頃、李昭が新絲路にやってきて…。

引用元:万華楼~金糸が紡ぐ運命の恋~ DVD日本公式サイト

牢に入れられた竜竹幇の手下は、大春が傲一の命令で金糸を盗んだと遺書を残し、首吊り遺体で見つかったと伝えます。手下は親思いの大春が鐘も残さず死ぬはずない、汚名を晴らしたいと訴えました。

そこへ役人が来て、清流は釈放されることに。清流は傲一は昭王の友人だし、一緒に捕まった自分が釈放されるなら傲一も釈放されるはずと口添えし、傲一と手下たちも牢から出ます。傲一は金糸を探すため、清流と新絲路へ向かいます。

新絲路では昭王が、店の品を見て文句を付けていました。そして現れた清流に衣装を作りたいと申し出ます。清流は昭王の難題に応えるため、新製品の布を見せると、昭王は布を傲一の寸法に合わせて仕立てるよう命じました。そして衣装を着た傲一に、節度使・杜長風の宴会に同行するよう頼みます。

宴会には新城北に住む上流人達が出席し、礼儀を無視して食事する傲一を下流人と見下します。その席でも、清流と昭王は互を牽制し合い、座の雰囲気が白けてしまいました。

杜は場の雰囲気を変えるため、娘小仙に舞を披露するよう命じますが、小仙は奇才が集まる下流の芸が見たいと言い、他の参加者からも舞えば褒美をやると声が掛かります。止める清流を振り切って、傲一は中央に出て舞を披露します。

昭王は傲一をかなり気に入った様子でした、清流は何故かそれが面白くないようで、3人並んで馬車に乗るときも真ん中に座るし、話しかけようとする昭王の邪魔をします。中々面白かったです。清流は流石に布を扱うだけあって自分で布を裁ちあっという間に衣装を仕立て、その上傲一が試着中に破いた衣装を目隠ししたまま繕います。まるでマジックでした。その衣装を着た傲一はまさに馬子にも衣裳、お行儀は悪くても目を見張る美しさです。

清流が好きでビジネスパートナーでもある小仙はやきもちで傲一を煽って舞いを披露させたのでしょうが、傲一を見下しあざ笑う自称・上流人の参加者たちが不愉快でした。

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