河神2 20話・21話・22話(最終回) あらすじと感想

河神 1&2

河神Ⅱ 2020年 全24話 (BS11では全22話で放送)

dim-sumさん

第20話 あらすじと感想

第20話 「特殊能力」

郭得友は川の中で顧影と遭遇するが、2人は穴に落ち、洞窟に閉じ込められてしまう。水死処理隊は郭得友を捜索するが見つけられずにいた。そんな中、意識が遠のく顧影。死の淵に立った郭得友は幻の中で顧影に諭され、”幽霊秤(ゆうれいばかり)”を突き破ろうとする。そして、特殊な能力が備わった郭得友は、記憶にある劉呈懋の死体から糸口を見つける。

出典:BS12 河神Ⅱ-Tianjin Mystic-

棺桶職人の黄の話から、得友は李師匠の墓に金塊があると考え水中に潜って探して居ました。すると地図を元に陸から李師匠の墓を探していた顧影が得友と同じ穴に落ちてきて、盗掘を防ぐ仕掛け「幽霊秤」により水中に閉じ込められてしまいます。

そのころ戎医師から最後の治療を受けていた丁に、部下の魚四から丁が行方不明になったと連絡がありました。丁は急いで出掛け、死体処理隊や警察に指示を出し、水中を探させます。

一方水中では、得友が幻覚を見て奮起。「幽霊秤」を突き破り捜索隊と合流して、無事救出されました。

得友と顧影、丁と肖蘭蘭は4人で顧影の冒険譚を聞いています。得友は丁の髪に白い粉が付いているのを見て、それが影絵職人の劉の髪にもあったと思い出します。丁から粉が戎医師の治療プールの塩水の成分だと聞き、プールを調べると茶商会の汪が居て、丁を指さしある番地を伝えます。

川の中にある墓地の仕掛けが面白かった。ニセの墓には太鼓職人らしく、石でできた大きなダイヤル付きの太鼓が。それを河の祭礼のリズムに合わせて回すと、扉が開く仕組み。「太鼓の達人」か?その後も謎解きをしなければ真の墓地には進めず、進んだ先には墓泥棒が脱出できないよう仕掛けがあります。これはインディージョーンズかな。

得友の特殊能力は、記憶力と視覚、聴覚が更に鋭くなったことでしょう。戎医師が丁の治療のため封じた煙の術が、丁の治療が終わり得友自身の命が危険にさらされて倍増したかな?塩が付いた丁のふわふわ髪がレアで可愛いです。いつもの髪形はレトロというか、変。

伍司令官は秘密の武器工場で白リン弾を作り、市長を殺していました。得友と丁も危ないところを顧影の武術で難を逃れます。顧影と蘭蘭を守れと言われた范君尭が、かかと落としで机を壊す顧影を見て怯える様子がおかしかった。

プールの塩が劉に付き、茶商会の汪に銀鈴封を仕掛けて得友たちを秘密工場へ誘導したり、戎医師が黒幕なのでしょうか。

第21話 あらすじと感想

第21話「水命の娘」

“2虎”が消え、白リン弾工場の共同経営者が判明。肖蘭蘭の精査により、川の付け替え工事計画の真実が明らかになる。丁卯は崔にアスピリンを処方した医師・泰伯(タイ・ボー)を調査後、治水専門家のジークムントを訪ね詰問する。だが、ジークムントの口から出たのは恐ろしい警告だった。一方、郭得友は診察室で拾った赤い石を手がかりに捜査を続け…。

出典:BS12 河神Ⅱ-Tianjin Mystic-

得友たちは、白リン弾の秘密工場で司令官に追い詰められますが土壇場で逆転し、司令官たちを実験室に閉じ込めました。すると実験室に白リン弾が落ち、司令官は死んでしまいます。工場は司令官と「泰伯」の合同経営で、泰伯は一生門の崔にアスピリンを処方した医師。それが丁の主治医・戎医師でした。

蘭蘭の調査で河の工事が天津の農業、漁業に悪影響を及ぼすと知った丁は、治水専門家のドイツ人ジークムントに会いました。ジークムントは、中国を混乱させようとして、協会が妖怪を創り出したと言い、蘭蘭に危険が迫っていると警告します。

夜市の陸から20年前の日照りと老河神の話を聞いた得友は、行方不明の蘭蘭が残したメモを調べて「井戸」に居ると推測し潜入しました。

白リン弾で死んだ司令官の背中には、頭が無い2頭の龍の刺青があり、市長の遺品は「虎頭」の名前が付いたクルミでした。つまり2人が2虎だったんですね。では残る1鶏は誰なのか?

夜市の陸は、20年前の日照りの時起きた悲劇を得友に伝えます。それは老河神の言葉で海の妖怪を鎮めよう、と機運が高まった。それで「水命の娘」が井戸に落とされて赤い石を投げつけられた事件でした。その悲劇を再現するように「水命の娘」肖蘭蘭が、赤い石を持つ人間に囲まれて、池の上に吊るされています。

水命は、水を集める性質がある干支の「癸亥」年月日時生まれの人だそうです。民衆を先導していたのは戎医師で、怪しいと思ったんだよなと思う一方、実は好い人では?と考えたこともあったので残念でした。

いつも怪しい夜市の陸は、得友を見るなり「何かあったか?」と聞きます。得友が特殊能力を得たことが、一目見ただけでわかるとは。見た目が怪しいだけじゃなく本当に不思議な能力があるのかも。謎解き担当が陸なのはちょっと悔しい?ですが日照りと9牛伝説と妖怪が漸く結びつき、見応えがある回でした。

第22話 最終回 あらすじと感想

第22話「命ある限り」

郭得友たちは炎の中から命からがら脱出する。持ち帰った1冊の本に目を通した郭得友は、”君主としての尭”を書いたその本から、9牛2虎1鶏にまつわる事件において重要な事実を知る。これまでの事件で白リン弾が使われていないことから、郭得友は龍王の祭祀に目をつける。そして、郭得友たちは天津を守るべく、大船に乗り込む。

出典:BS12 河神Ⅱ-Tianjin Mystic-

肖蘭蘭が池に落ちそうになった所へ顧影と魚四が飛び込んで来て救い出し、丁に刺された戎医師は自ら妖怪が住む池に飛び込みました。戎医師の倒れていた場所から本を拾った得友は、線を引いた部分から黒幕は戎医師ではなく范君尭と推理しました。

河の妖怪を鎮める「龍王の祭礼」当日、大船から河岸で見物する市民に向け白リン弾が使われると考えた得友たちは、怪しい船を調べて范の計画を阻止することに。

調べた船には范が居て、事件の動機や経緯を告白します。得友たちは船の舵を操り岸から離れた所へ移動させる作戦でした。しかしこの作戦は顧影と魚四は范の手下に制圧され、作戦は失敗します。付課長が危険を察知し、市民を川岸から退避させました。

船内で范と1対1で戦う賭けに出た得友は…。

范は、ドイツで科学技術を身に着けて、無実のまま伝説の犠牲にされた母の仇を討つため天津に戻ってきたのですね。母を殺した人物だけでなく、伝説を信じ追い詰めた市民全てに罪がある、だから天津中を混乱させようと「9牛」伝説を使いました。戎医師は「銀鈴封」を使って天津の幹部たちから情報を抜き、外交官の結婚や金塊の輸送を知り、事件を計画したのですね。

河神ⅰでは魔古道の指導者も「人類の進化」と何度も言っていましたが、范たちも同様でした。得友や顧影に注射していたのは赤ヒルの解毒剤ではなく、魔古道のウイルスで「聖童」になった人物に何かを注入して人体を改造する薬品でした。戎医師の実験では、魔古道の連化青は獣になり妖怪に成り果て、顧影は毒を輩出して失敗。そして得友は成功例「歴史に残る奇跡」と。つまり得友の能力は、この注射で開花した?彼らの最終目的は何だったのでしょう?

得友は1鶏は天津人が好きな「酉」の時刻のことだと言いましたが、范の言葉「天津一のケチ(鶏頭)」「歴史に残る奇跡」と実験結果を踏まえると、得友が1鶏だった気がします。

長い旅の果て、すっきりしたような不安なような…。不思議なドラマでした。

【放送情報】

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