万華楼~金糸が紡ぐ運命の恋~ 2020年 全36話 原題:九流霸主
dim-sumさん |
第9話 あらすじと感想
新たな挑戦
新絲路に住み込むことを条件に、竜竹幇が生糸を卸すという約束を取り付けた竜傲一は、苦手なそろばんをはじき、仲間たちに稼がせることを懸命に考えていた。帳場を封鎖され、資金を動かせない李清流は、元手をかけずに作れそうな女物の肌着を作るよう職人に命じる。竜傲一や李昭も加わって新たな肌着を考案し、試しに街で売ってみるが、それが波紋を呼ぶ。炎彬は講談本を贈ることで小芹との距離を縮めるが、李清流の方は素直になれず…。
引用元:万華楼~金糸が紡ぐ運命の恋~ DVD日本公式サイト
清流は、外国の女性肌着を職人に見せてこれを参考に新作を作れと命令し、困った職人の小悟が傲一に相談します。小悟に命じたのは職人の人望が厚く発想が柔軟な傲一をあてにした清流の作戦でした。
傲一は訪ねてきた昭王に肌着を見せて相談します。傲一が元の肌着にハサミを入れると、大胆なデザインを見た小悟は役所に捕まると心配し、清流に報告するよう促します。しかしその場にいた昭王が傲一を後押しし、胡椒のことを教えてくれた礼に協力を申し出ました。そして街で占い師に化け、試作品を上流階級の女性に販売します。
その後役人の朱が、上流階級の間で売られているこの肌着について事情を聴きます。しかし肌着について報告を受けていない清流は、確認するので時間が欲しいと答えました。
翌日職人を集めて誰が売ったのかと問い質す杜小仙に、傲一は自分が考えて作ったと名乗り出ます。小仙は風紀を乱す肌着を作って、新絲路の名前に傷をつけるつもりかと問い詰め、傲一は女性の着心地が良いものを作っただけと応じます。聞いていた清流は傲一と2人で話すことにします。
資金が無く仕入れができず、手元にある材料で新製品を作るらねばならない。清流は傲一の発想力と突破力に賭け、女性下着で勝負に出ることにします、大胆ですね。
清流が手本として見せた下着は、赤ちゃんが着るロンパースのような形で、着心地も通気性も悪そうです。対して傲一が作ったのは今でいうビスチェ型で、男性目線ならセクシーで不道徳に見えます。でも紐を後ろで縛る当時の女性肌着は、着心地が悪く1人では着られない。自分は着心地と動きやすさを重視し「不道徳」とは考えていない。傲一の言い分はもっともです。
小仙は上流相手の新絲路で、傲一の考えは不要と言いますが、職人たちは傲一の味方に見えました。銀城庶民の多くから支持され頼りにされる傲一は、一見荒っぽく見えて裁縫好きで手先が器用な面もあり、魅力的な女性ですね。
第10話 あらすじと感想
意外な才能
竜傲一が作った肌着は、街で評判になったものの役人に見とがめられる。杜小仙(としょうせん)は怒り心頭だったが、竜傲一は「肌着は着心地が大切だ」と譲らなかった。100着の注文も入り、得意げな竜傲一に対し、李清流は着心地と実用性を兼ね備えた、新しい胸当てを作るよう命じる。試行錯誤の末にようやく完成させた竜傲一だが、保管していた倉庫から火の手が上がり…。一方、杜小仙は李昭に、自分は父親の手駒であるという寂しい胸の内を吐露する。
引用元:万華楼~金糸が紡ぐ運命の恋~ DVD日本公式サイト
清流は傲一に胸を支え丈夫で、肌に縫い目が当たらないなどの改善を要求します。傲一は同居するばあやに相談し工夫した試作品を作成。清流は炎彬に、型紙を作って大量生産せよと命じます。
節度使の杜長風は、域外の商売が独占できる通関証を清流から取り上げよと部下の朱に命令します。朱は蛇幇の七眼に何とかせよと伝え、七眼は胡椒の密売人に対策を命じました。
新絲路副当首の小仙は、父の命令で昭王を湖に案内します。道中昭王は傲一を褒めますが、小仙は下流の者は油断できないと応じました。そして清流と新絲路を立ち上げた時の思い出を話します。更に昭王も自分も籠の鳥だから、自由な傲一や清流に惹かれるのだと語りました。昭王は途中傲一の好物・山竹(マンゴスチン)を獲り、土産だと渡します。
その夜胡椒の密売人が新絲路に侵入し、傲一を殴り放火しました。傲一は肌着を部屋の外に出し、閉じ込められます。清流は自ら盾になって傲一を救出し、心配していた昭王が傲一の手当をしました。
翌日清流は傲一を見舞います。親密な昭王と傲一を見て、礼を言う傲一に、店が全焼するよりも人が死ぬ方が費用が掛かる、と憎まれ口を叩き傲一を怒らせました。その後清流は役人から、放火は傲一を狙ったものと報告を受けます。
蛇幇では七眼が傲一がやけどで済んだと聞き、胡椒男を責めます。蛇幇参謀は七眼に役人に内通者がいるのか尋ね、それを胡椒男が立ち聞きしました。
清流は、女性用肌着の着心地にも詳しいとは意外でした。傲一はヒントを活かしてニワトリの羽をワイヤーのように使い、胸を安定?させたのですね。杜は朱に通関証を奪えと命じたのに、七眼は傲一を殺そうとした、つまり七眼と繋がっている役人は朱ではなく、他に居るのでしょうか。
ヤケドを手当してもらい、男性に興味を持たなかった傲一は昭王を意識し始め、炎彬と小芹が近づく中、清流は上手くいかないですねえ。意地を張っていると傲一を取られそうです。
第11話 あらすじと感想
まめな男 不器用な男
倉庫の火事で竜傲一はやけどを負ったが、命がけで商品を火事から守ったことで職人たちの人気者に。火の中から竜傲一を助け出したものの、手当てする役を李昭に取られ、商品を守ってくれた感謝を素直に伝えられない李清流。食事の席で優しさを見せようとしたり、贈り物をしたりするが、うまくいかない。竜傲一もその気持ちに気付けるはずもなく、李清流の行動を訝しがるばかり。いよいよ肌着の発売日を迎えるが、新絲路の前で蛇幇が暴れだし…。
引用元:万華楼~金糸が紡ぐ運命の恋~ DVD日本公式サイト
清流は、傲一と同居するばあやと食事をするため料理を持って来ました。そこで丁度入浴中だった傲一とばあやの話を立ち聞きしてしまい、傲一に気まずい思いをさせます。
一方の昭王は、わざわざ宮廷の医師を呼び傲一を診察させ、毎日看病すると言い出します。さらに傲一が好きなシャクヤクを取り寄せて喜ばせたり。清流は職人たちに女性の心を掴む方法を聞きますが、空回りするばかりで傲一に思いは伝わりません。
新絲路を何とかしろと蛇幇の七眼に命じた役人の朱は、新絲路に放火したのは七眼だと街で噂になった、銀城から出ていけと言い、新絲路は自分が始末をつけると話しました。
傲一のデザインした肌着は、1000着が2日で売り切れ店も大盛況。劉番頭も、傲一に褒美を出すよう提案します。清流に望みを聞かれた傲一は、利益の3割を終身で受け取りたいと提案。清流はならばデザインの更新を責任をもって行えと命じ、傲一は意匠室の室長になりたいと申し出ます。
そして竜竹幇にいつ帰るのかと聞く小芹には、暫く新絲路に留まり、技術を身に着けたいと話しました。
火事騒ぎにも係わらず、新絲路は傲一考案の肌着の販売も順調でした。朱は予想外の結果に苛立っています。
昭王は、闇の銭荘に財宝があったため、密輸品の胡椒の持ち主である朱の背後に、節度使の杜がいると考えました。そこで新絲路の封鎖を解いてより商売を盛んにすることで、杜をあぶり出そうとしています。
今回は、清流が傲一にアピールしようとするほど上手くいかないシーンが面白いです。特に昭王のシャクヤクに対抗して観葉植物を贈る場面。幾ら珍しいモノでも、葉っぱじゃあねえ。清流のこういう所が、ズレていて面白い。傲一と清流の2人は、商売のことや互いのあら捜しで言い合っている時が、小学生のケンカのようで楽しそう、微笑ましいです。
意匠室はデザインから縫製までを担当する、新絲路の心臓部です。傲一がこれからどんな働きを見せるのか楽しみです。
第12話 あらすじと感想
浮き浮き枕
デザイン部門である意匠堂の堂主になった竜傲一は、早速新しい商品の浮き枕を考案し始める。李清流とともに試行錯誤する中、竜傲一は李清流を連れて、なじみの南城の屋台に出かける。竜傲一に勧められ、こわごわ肉を食べ始める李清流だが、自分とは縁遠かった彼女が生まれ育った環境に親しみを感じ始める。その時、屋台の店主が不眠に悩んでいると知った竜傲一は、また新たな商売を思いつく。杜小仙は李清流と竜傲一の仲に嫉妬心を募らせ…。
引用元:万華楼~金糸が紡ぐ運命の恋~ DVD日本公式サイト
清流と傲一が意匠堂にこもって新製品を作っている、と侍女の月児の報告を受けた杜小仙は、気にしないふりをしながら、月児に竜竹幇の内情を探らせます。そして自分も竜竹幇の手下に会い傲一の情報を聞き取ります。
傲一は枕の改良を続け、羊革を使い中にガマの穂を入れた枕を作りました。庶民が気兼ねなく使えて、洗える素材なら何が良いか質問し麻を勧められます。そして安眠できるよう中に菊の花を入れた試作品を清流に渡しました。
庶民が使える安価な枕を、手頃で洗える麻布で作って竜竹幇で売ろうと考えた傲一。枕のデザイン画を小芹に見せて相談します。小芹から清流に相談した方が良いと言われますが、清流は不在。そこで小芹に別の店がニセ物を作ったらどう対応するか尋ねると、小芹からは却って新絲路の品の良さが評判になるから気にしないと言われました。そこで呂副幇主にデザイン画を渡し、麻布で作るよう命じます。
試作品を見るため昭王の助けを得て新絲路を抜け出した傲一と小芹。五香楼の女将に協力を得て、枕をプロモーションしますが客の受けは今一つ。そこで昭王が夫婦2人でも使えると言い出し、客は傲一と昭王で試せと言い返し大騒ぎになります。
小仙は見た目は仙女でも腹黒いですねえ、ニセ枕を作っていると知りながら黙っておいて、販売するところを清流に見せるとは。魚が引っかかった、釣りあげるまであと少しと言った顔は怖かった。プライドが高いお嬢様は、「下流の」傲一に清流と新絲路を取られるのが悔しいと。
傲一は職人から、新絲路が繁盛する商品を作る極意を教わり、熱心に商売を学んでいます。貯めたお金は5万3千から9万両近くに増えて帳場の封鎖も解かれ、怪我も治りもう新絲路に残る必要もなくなりました。清流は意地を張らずに行動しないと、傲一が竜竹幇に帰ってしまいそう。抜けているけれど、傲一のために穴掘りや枕のプロモーションを手伝う昭王の存在は、清流にとって気になるでしょうね。
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