桃花、江山(こうざん)に燃ゆ~命がけの政略結婚~

桃花、江山(こうざん)に燃ゆ~命がけの政略結婚~

桃花、江山(こうざん)に燃ゆ~命がけの政略結婚~ 13話・14話・15話・16話 あらすじ

桃花、江山(こうざん)に燃ゆ~命がけの政略結婚~2025年 全36話 原題:桃花映江山

第13話あらすじ

春猟の場で、世子は祁王に囲猟の勝負を提案し、祁王もこれを面白がって承諾する。優勝者には新たに得た汗血馬が与えられると発表され、場は一気に緊張感に包まれる。世子は密かに沈在野へ宣戦布告し、今度こそ逃がさないと息巻くが、沈在野は意に介さない様子を見せる。

競技開始前、沈在野は影武者として湛卢を自分に仕立てて狩りに向かわせ、自身は別行動を取る。姜桃花はその場に残り、周囲に疑念を抱かせない役目を担う。彼女は沈在野に慎重な行動を強く念押しする。

その頃、向清影が乗る馬が突然暴走する。彼女は制御しようとするが逆効果で、危険な状態に陥る。そこへ穆无瑕が駆けつけ、命がけで馬を止める。これを見ていた兰王妃は彼の勇気を称賛するが、祁王は特に言葉を発さずその場を離れる。助けられた向清影は動揺しながらも穆无瑕を責めるが、彼は彼女の無事を第一に考えていた。さらに彼は暴れた馬を処分しようとする兵を止め、「馬に罪はない」と優しく諭す。その姿に向清影は心を動かされる。

一方で、孟蓁蓁は狩りをしている“沈在野”が偽物だと見抜き、孟怀瑾へ報告。孟怀瑾はただちに異変を察し、世子へ伝えると自らも動き出す。これに気づいた姜桃花は沈在野の危機を察し、穆无瑕に助けを求めようとするが、孟蓁蓁に引き止められる。主母としての立場を盾に脅され、動けなくなる姜桃花だったが、そこへ穆无垠が現れ、彼女を囲碁に誘うことでその場から救い出す。姜桃花は隙を見て行動に移る。

その頃、沈在野は鉱山に潜入し、囚われていた鉱夫たちを解放する。しかし脱出直前、黒衣の刺客たちが現れ、洞窟の入口を封鎖して矢を浴びせる。多くの鉱夫が倒れる中、瀕死の工頭は仲間を救ってほしいと沈在野に託し、彼はそれを受け入れる。沈在野は鉱夫たちを隠し、自ら囮となって敵と戦うが、数の差により負傷してしまう。

やがて狩猟競技は終了し、“沈在野”が勝利する。祁王が褒賞を与えようとしたその時、世子は本人不在を指摘して挑発する。しかし直後、本物の沈在野が姿を現し、祁王は大いに喜んで汗血馬を与える。裏では穆无瑕が姜桃花の知らせを受けて鉱夫たちの救出に成功していた。

姜桃花は安堵し、小莲と兄が再会できると信じるが、穆无瑕から渡されたのは一本の櫛だった。それは兄が小莲のために買ったものであり、彼は脱出を試みた際に命を落としていたと知らされる。姜桃花は自分の弟姜长玦を思い出し、不安に胸を締め付けられる。

その後、青苔は世子と孟怀瑾が沈在野暗殺を計画していたことを思い出し、姜桃花に伝える。やがて森の中で沈在野と歩いていた姜桃花に向けて矢が放たれ、彼女はとっさに身を挺して彼をかばう。沈在野は激しく動揺し、彼女を抱えて急ぎ手当てを受けさせる。

沈在野は祁王に対し、今回の狙いは自分であり姜桃花は巻き添えだと訴え、徹底調査を求める。祁王は即座に命を下す。一方で世子は自分の関与を否定し、孟怀瑾も一応それを信じつつ、念のため右相へ連絡を取る。

昏睡状態の姜桃花を前に、沈在野は焦りを隠せない。かつて神仏を信じなかった彼だが、今回は青苔とともに寺へ赴き、彼女の無事を祈願する。護符を彼女の手に握らせると、やがて姜桃花は奇跡的に目を覚ます。沈在野は安堵しつつも感情を抑え、静かにその場を離れる。

実は姜桃花は事前に暗殺計画を知っており、胸に仕込みをして致命傷を避けていた。青苔は彼女が沈在野を想っているのではと疑うが、姜桃花は否定する。その夜、姜桃花は向清影を招くが、彼女は穆无瑕も連れてきて賑やかな時間となる。やがて向清影が、沈在野が寺で祈願していたことを口にする。

皆が去った後、姜桃花は青苔に向かって静かに告げる。
――すべては計画通りだと。

 

第14話あらすじ

孟蓁蓁の部屋では、侍女が心配そうに姜桃花の見舞いを勧めていた。だが孟蓁蓁は静かに首を横に振る。あの日、自分が姜桃花を引き止めたこと、そして一連の流れから見て、姜桃花の聡さならば自分がこの件に関わっていることをすでに察しているはずだと理解していた。今さら顔を出しても意味はなく、むしろ余計な疑念を招くだけだと感じていた。

その頃、世子・穆无垢はついに鉱夫たちの潜伏先を突き止める。彼の目には迷いも躊躇もなく、ただ冷酷な決意だけが宿っていた。証拠を完全に消し去るため、彼は即座に配下に命じ、鉱夫たちを一人残らず始末するよう指示を出す。側近は一度孟怀瑾へ報告すべきではないかと進言するが、世子はそれを一蹴する。孟怀瑾は慎重すぎるうえに優柔不断で、このような決断には向かないと考えていたからである。自分こそがすべてを掌握できると信じて疑わなかった。

しかし、刺客たちが夜陰に紛れて茅草屋へ忍び込んだとき、そこにはすでに人影はなかった。静まり返った空間に不穏な空気が漂う中、突如として背後から現れたのは沈在野だった。彼は冷ややかな眼差しで刺客たちを見下ろし、配下とともに一気に包囲する。刺客たちは抵抗する間もなく制圧され、全員が捕らえられた。

沈在野はその場で首謀者に詰め寄り、誰の命令かを吐かせようとする。そして間を置かず、外に向けて信号を放つ。それは単なる合図ではなく、事件を隠蔽させないための決定的な一手だった。

一方、孟怀瑾は世子のもとを訪れ、怒りを抑えきれず問い詰める。世子は悪びれる様子もなく、口封じを命じたことを認める。その態度に孟怀瑾はついに激昂し、手にしていた酒を世子の顔へと浴びせた。そして冷たい声で告げる。「もう遅い。すべては露見した」と。信号がすでに上がり、多くの者の目に触れた以上、もはや隠し通すことは不可能だった。

その言葉に世子はようやく事の重大さを悟り、顔色を失う。先ほどまでの余裕は完全に消え去り、焦りと恐怖が入り混じった表情で孟怀瑾に助けを求める。しかし孟怀瑾は静かに首を振るだけだった。そこへ祁王の命を受けた兵が到着し、世子はそのまま拘束される。

やがて朝廷の場にて、祁王は提出された証拠と罪状を目の当たりにし、激しい怒りを露わにする。震えながら弁明する世子の言葉には耳を貸さず、その場で世子の廃位を宣告する。これにより、長らく続いた世子の地位は一瞬にして崩れ去った。

その場に立つ沈在野は、さらに一歩踏み込み、世子の背後で支えていた孟家の責任についても言及する。世子の行動は決して単独ではなく、孟家の支えがあってこそ成り立っていたと主張し、厳罰を求める。しかし祁王は表情を曇らせ、口では同意を示しながらも、その場での処断を避けるように話を打ち切る。そしてそのまま早々に退朝してしまう。

この対応に、沈在野の胸には強い失望が広がる。どれほど証拠を揃え、命を懸けて動こうとも、最終的な判断は祁王の意志一つに左右される。自分はあくまで「使われる側」に過ぎないという現実を、改めて突きつけられたのだった。

その後、急ぎ帰京した孟仲言は牢にいる孟怀瑾と対面する。二人の間には重い沈黙が流れるが、やがて孟怀瑾は静かに口を開き、自らがすべての責任を負う覚悟であることを告げる。そして唯一の願いとして、妹である孟蓁蓁のことだけは守ってほしいと父に託す。孟仲言は苦しげな表情を浮かべながらも、その願いを受け入れる。

別れの時、孟怀瑾は深く頭を下げる。もはや父のもとへ戻ることはできないと理解していた。そして後日、彼は獄中で自ら命を絶ち、その生涯に幕を下ろす。孟家はこの一件によって大きな犠牲を払うこととなった。

一方、屋敷へ戻る馬車の中では、静かな時間が流れていた。姜桃花は青苔に薬を飲まされながらも、どこかぼんやりとした表情で外を見つめている。隣に座る沈在野は何も語らず、ただそっと懐から蜜餞を取り出して差し出す。その無言の気遣いに、姜桃花は一瞬驚きながらも受け取り、胸の奥に温かさと切なさが同時に広がるのを感じる。

屋敷へ戻った後も、沈在野は彼女の体調を気遣い、厨房に対して食事内容を調整するよう命じる。表立って優しさを見せることはないが、その行動一つ一つには確かな変化が表れていた。

さらに彼は青苔を通じて、姜桃花に宮中で開かれる賞花会へ出向くよう勧める。気分転換の意味もあったが、それ以上に彼女を一人の存在として認めている証でもあった。そして何よりも大きな変化は、その呼び方だった。これまでの「姜娘子」ではなく、はっきりと**「公主」**と呼んだのである。それは彼の中で姜桃花の立場と存在が大きく変わったことを示していた。

姜桃花は北苑の菓子を口にしながら、静かに微笑む。激しい政争と陰謀の渦の中にあっても、確かに存在する小さな優しさ。そのひとときだけは、すべてを忘れられるような穏やかな時間だった。

 

第15話 あらすじ

沈在野はまず側近の湛卢に対し、今後は姜桃花を「姜娘子」ではなく正式に「公主」と呼ぶよう厳命する。呼び名ひとつで立場を明確にし、周囲への牽制とする狙いだった。また同時に、孟家の動向、とりわけ孟蓁蓁の様子を細かく監視するよう命じ、裏で進む思惑に警戒を強めていく。

その頃、孟蓁蓁は急ぎ孟家へ戻り、棺に横たわる兄・孟怀瑾と対面する。これまで心の支えでもあった兄の死に直面し、彼女は抑えきれない悲しみを爆発させるが、父である孟仲言はそれを厳しく制する。孟家はすでに衰退の道を辿っており、今は感情よりも家の存続が最優先であると冷徹に言い放つ。

さらに孟仲言は、家を守る最後の手段として、孟蓁蓁に衝撃的な選択を突きつける。それは夫である沈在野に毒を盛ることだった。夫婦という関係だからこそ隙が生まれる――その現実的で非情な判断に、孟蓁蓁は強い葛藤を抱く。彼女はこれまで家のために生きてきたが、その人生に疑問を抱き始めていた。そしてついに、自分自身の意思で運命を選ぶ決意を固めていく。

一方、沈在野は姜桃花への対応を一段と変化させる。豪華な衣装や宝飾品を用意し、誰の目にも明らかなほど彼女の格を引き上げる。それは単なる寵愛ではなく、彼女を守るための布石でもあった。姜桃花はその厚遇に戸惑いながらも、なぜここまで自分を引き上げるのか、その真意を測りかねていた。

やがて宮中での宴の日を迎え、沈在野と姜桃花は共に出席する。道中、姜桃花は外の賑わいに目を細め、束の間の自由を楽しむ。その様子を見つめる沈在野の視線には、これまでとは異なる柔らかな感情が混じり始めていた。

宴の席では、勢力図の変化がはっきりと表れていた。かつて栄華を誇った孟家は明らかに扱いが下がり、代わって他家が台頭している。そんな中、沈在野は些細な違和感を見逃さず、姜桃花に出された茶を制止する。そして毒を見抜く仕掛けによって、その場の異変を白日の下に晒すこととなる。

やがて毒の黒幕として名乗り出たのは、他でもない孟蓁蓁だった。彼女は表向きは嫉妬を理由に挙げるが、実際には自らの立場としがらみから抜け出すための決断だった。すべてを背負い、自ら悪役となることで自由を手に入れようとしたのである。

父である孟仲言は娘を救うため、自身の地位を差し出す覚悟を見せる。権力を失ってでも娘を守ろうとする姿に、場の空気は大きく揺れる。結果として孟蓁蓁は命を許されるが、その代償として沈在野との関係は完全に断たれることとなる。

宴の後、孟蓁蓁は静かに二人に別れを告げる。彼女は家に縛られる人生から解き放たれた一方で、すべてを失った孤独も背負うことになる。その背中を見送りながら、姜桃花は自分もまた似た境遇にいることを痛感する。自由に見える自分もまた、別の形で縛られている存在だと気づくのだった。

その夜、橋の上で再び出会う沈在野と姜桃花。言葉は交わさず、ただ目の前で弾ける鉄水花を見つめる二人。光が夜空を彩る中、互いに抱く感情は確実に変化していた。しかしそれを言葉にすることはなく、静かな沈黙だけが二人の間に流れ続ける。

 

第16話 あらすじ

鉄水花が夜空を鮮やかに染め上げる中、向清影と穆无瑕もその光景を見つめていた。きらめく火花を眺めながら、向清影は「一緒に鉄水花を見た者同士は長く添い遂げられる」という言い伝えを口にし、そのまま勢いで自分たちもそうなりたいと願う。しかし穆无瑕はその言葉を軽く受け止めず、恋人とは遊びではなく真剣なものだとしてきっぱり拒絶する。帰った後もその言葉は彼の胸に残り続け、理性と感情の間で揺れ動くことになる。

一方その頃、姜桃花は体内の毒が再び発作を起こし、激しい苦痛に襲われていた。沈在野の監視が厳しく、自由に動けない彼女はやむなく青苔を連れて灡衣阁へと向かう。閉ざされているはずの店内に忍び込むと、奥で交わされる不穏な会話を耳にする。そこでは宦官を前にした男が、郘后の腰牌を示した直後、ためらいなく相手を殺害していた。その正体は穆无垠だった。

血しぶきが扉の隙間から飛び散り、姜桃花の衣に付着する。わずかな物音に気づいた穆无垠はすぐさま警戒し、追跡を開始するが、姜桃花は辛くもその場を逃げ出す。同じ頃、別の場所では穆无瑕と向清影が蔵書閣に忍び込み、危機一髪で発見を逃れていた。二人はとっさに水の張られた容器に身を隠し、全身ずぶ濡れとなる。その際、穆无瑕は思わず向清影に見とれてしまい、逆に彼女から大胆に距離を詰められて狼狽し、逃げ出してしまう。

その後、穆无垠は「盗み聞きした者は血痕を残しているはず」と考え、徹底的な捜索を命じる。彼はまず衣を替えた穆无瑕に疑念を抱き、さらに血の付いた袖を見せた姜桃花にも目を向ける。動揺する姜桃花はその場を取り繕い、急いで灡衣阁へ向かうが、到着と同時に毒が回り吐血してしまう。

杨万青は遅れた報告への罰として、姜桃花に半分の解薬しか与えず、命は繋ぎつつも苦しみを長引かせる。彼は血痕を毒の影響と判断し疑いを解くが、穆无垠はなおも疑念を抱き、別の策に出る。彼は毒薬を姜桃花に渡し、蔵書閣に火を放つよう命じる。狙いはそこへ通う穆无瑕を葬ることだった。

毒の危険性を確かめた姜桃花は慎重に行動を考えるが、その真意までは読み切れない。一方、穆无瑕は自分を尾行する者の存在に気づき警戒を強めるが、その背後にはさらに沈在野が暗中で状況を監視していた。沈在野は刺客を捕らえようとするが、相手は自害し、黒幕の意図は掴めないままとなる。

沈在野は、普段は距離を置いている穆无瑕を守るため、あえて関係を隠し続けていた。今回の件を機に敵の全貌を暴くため、あえて警戒を緩める策に出て、網を広く張り直す決断をする。

その夜、姜桃花は庭で酒を飲む沈在野のもとへ向かう。静かな時間の中で、彼女はかつて北苑で母と過ごした記憶を思い出し、失われた日々への想いを語る。沈在野の傷に気づいた彼女は、そっと薬を塗り、その距離は以前よりも確実に近づいていく。

外では青苔が食事を運んでくるが、湛卢に止められ、中へは入らない。二人は外で言葉を交わし、穏やかな時間が流れる。一方で、裏では杨万青と穆无垠が状況を分析し、配下が消されたことから沈在野の監視を確信する。彼らにとって、今や唯一利用可能な駒は姜桃花であり、翌日の計画は絶対に失敗できない局面へと進んでいく。

それぞれの思惑が交錯する中、運命の歯車はさらに大きく動き出そうとしていた。

 

桃花、江山(こうざん)に燃ゆ~命がけの政略結婚~ 17話・18話・19話・20話 あらすじ

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