花小厨~しあわせの料理帖~ 21話・22話・23話・24話 あらすじと感想

花小厨~しあわせの料理帖~

花小厨~しあわせの料理帖~ 2020年 配信版全38話 (※オリジナル・DVDは全36話、BS11版は全31話です。)

原題:人間煙火花小厨

dim-sumさん

第21話あらすじと感想

郁槐のおかげもあって満足いく食材で名仕宴を迎えた小麦は、参加者たちを大満足させた。そんな中、妊娠中の二蕎が食欲不振になったと聞いた小麦は食欲を増す料理を作ってあげる。一方、陶知県も同様に妻の食欲不振に悩んでおり、小麦に料理を依頼。陶知県の妻を案じる気持ちに心打たれた小麦は、唐辛子を使った料理などをふるまってみるが…。

引用元:GYAO! 花小厨~しあわせの料理帖~

名仕宴の文人たちは、小麦の料理を見て前の年と同じだと言います。しかし韓至風から料理の解説を聞くと気を取り直して箸を伸ばし、やがて夢中になって食事を始め「これこそが美食」と感激し、陶知県に礼を言いました。韓は心配して眺めている小麦に、成功だと合図します。

小麦は、知県から出産後食欲が戻らない妻を心配するあまり、名仕宴を利用して料理人を探したと聞きました。妻を思う知県に感動して引き受けたものの、色々な料理人が挑戦してダメだったのに自分が解決できるのかと少し弱気になる小麦。相談された郁槐からは、自信がありそうに見えると言われました。

小麦が4品の料理を作ると、夫人は食事を完食しました。喜んだ陶県知は多額の謝礼を渡そうとしますが、小麦は料理を作っただけだから、と断ります。

小麦から結果を聞いた鏢局の柯頭は、どんな方法を使ったのかと興味津々。小麦は唐辛子を使った料理が効果を上げましたと言い、柯と郁槐に唐辛子入りの麺料理を振舞いました。

小麦は、味はもちろん詩人の作品も踏まえた料理を作って文人たちに好評を得ました。知県夫人に作った料理も、揚げ物ではなく生春巻きにしたり、辛みや酸味で食欲をそそるものでした。最後のデザートも見た目で興味を引いて、口に残った辛みを甘みと冷たさで中和、その上乳製品で滋養も取れる逸品です。夫人が美味しそうに食事をし、その様子をさも愛し気に眺める知県の表情が印象的でした。

小麦は夫人と知県に、食事は空腹を満たすためだけでなく、大切な人との会話や見た目、味の緩急というかメリハリを感じて楽しむことも大切、と料理で伝えたのだと思います。

第22話あらすじと感想

柯震武から郁槐と母の間に何があったかを聞いた小麦。思い切って郁槐に母との関係を尋ね、彼の想いを知り一緒に乗り越えていくことにする。そんな中、小麦の調味料の醸造場に出資者が現れたが、それは韓風至と陶知県だった。断るつもりで郁槐と陶知県を訪ねた小麦だったが、彼らに企みがないことが分かり挑戦してみることにするが…。

引用元:GYAO! 花小厨~しあわせの料理帖~

暫くして、知県から珍しく高額な香辛料が、次には荷馬車いっぱいのキノコ類が届けられます。困った小麦は調味料醸造所の件も併せて断りに行くため、夫の郁槐と一緒に知県に会いに出かけます。

知県からは贈った物の礼など不要、夫人が食欲を取り戻した謝礼は、幾ら支払っても足りないと言われます。また醸造所は、小麦が経営できるように火刀村に作る、双方に理があることだと言われ、小麦もこの話を引き受けることにしました。

郁槐の勧めもあって、小麦は以前醸造所で働いていた雷安を雇うことにします。調味料の販路を開拓するため、まず少量の調味料を無料で村人に配り、気に入ったら買って貰うことに。その後大口の取引先を探すため県内の酒楼へ営業に回りました。しかし「万記」という店が近くにでき安く販売を始めた、そちらと契約済みだと言われ、中々契約が取れません。

知県からは、醸造所が100年続く老舗になれば、配当で子孫まで潤うのだから無謀な投資ではない、と説得されました。投資と言いながら、夫人が健康を取り戻したことに対する謝礼でしょう。小麦も知県の感謝の気持ちを理解し、出資を受けても自分の手を離れないと安心して決断したと思います。

商品を買って貰うためにまずは村人にタダで配って口コミで販路を広げる、とは今風ですが効果的だと思います。ただ大口の取引先が見つからないのは厳しい。このままでは知県のいう老舗になるどころか潰れてしまいそう。

小麦が雷安が作った料理を素直に美味しいと感じ、彼の言う「我が家の味」について考えて夫の好みを聞くところが面白かったです。凄腕の料理人だからこそ、常に味の探求を忘れないのですね。

第23話あらすじと感想

小麦は桐安府内の酒楼に調味料を売り込みに行くが、時を同じくして商売敵が現れて契約が取れないで苦労していた。そんな中、仲間から裏切られ心労で柯震武が倒れてしまう。心配した小麦は薬湯を作って励ますことに。一方、郁槐の売り込みと品質の良さのおかげで順調に客を獲得しはじめた浣花園。だが大晦日の夜、小麦の店が放火にあい…。

引用元:GYAO! 花小厨~しあわせの料理帖~

小麦の商売敵・万記は、値段を抑えようと粗悪な材料を使ったため、商品が傷んでいました。そのため酒楼は契約を破棄し、小麦の浣花園から調味料を買い始めます。

鏢局の柯は、一緒に鏢局を立ち上げた後故郷に帰った相棒に、配当金を支払って来ました。相棒の死後、息子が別に鏢局を立ち上げると聞き、出資分を現金で精算し手渡し協力します。なのに高額の給料で柯の部下数人を引き抜かれてショックを受けたのです。

郁槐は弱った柯を元気づけようと、小麦に鏢局での年越しを提案。小麦は魚形の煮凝りを作って、料理も人も実際に体験しないと解らない、と柯と郁槐に伝えます。

一方1人で年越しをする義母は酔って誰も居ない小麦の店へ行き、店に放火している男を見つけます。義母は男を追い払って火を消し、帰ってきた小麦と郁槐に会いました。

翌日郁槐は現場を調べて、靴跡から犯人が2人で職人であること、背の高さや脚が不自由だと分析し。更に壺の破片も入手します。

1か月前に開業した商売敵に、取引先を奪われた小麦は縄張りで負けるのが悔しいと郁槐に訴えました。郁槐は近県の有名な料理店に売り歩いて協力し、売り上げに貢献します。なのに、小麦が義母1人で年越しは気の毒だと小麦が言っても郁槐は取り合わず、母親に冷たい。

残された義母は、鏢局には息子が1人で行けば良いとか文句を言って酒を飲み、悪酔いして店で放火犯に遭遇しました。

郁槐も父の死が母のせいじゃないと解っているなら、意地を張らずに仲良くしないと小麦が言うように亡き父が悲しみます。それにしても小麦の努力もあって、母子2人とも小麦が大好きですね。姉は心配していましたが、良い母子の家に嫁ぎました。

第24話あらすじと感想

小麦を安心させるために、郁槐は現場の証拠から放火犯を捕まえた。だが、郁槐がヒョウ局に泊まり込むことになり、小麦は郁槐の母と2人きりで過ごすことになる。そんな中、忙しい郁槐と一緒に過ごす時間を増やしたいと思った小麦は、ヒョウ局の近くに酒楼を開こうと考える。場所選びに苦戦していたが、韓風至の紹介で店舗を貸してくれる人が現れて…。

引用元:GYAO! 花小厨~しあわせの料理帖~

郁槐が捕まえた放火犯は、客を奪われた万記の店主から報復のために放火を命じたと告白しました。逆恨みだと怒る小麦に、郁槐は証拠も揃っているから役所に任せようと話します。

小麦は昼間店に来るよう義母に言いますが、人が多い所は嫌いと断られます。それでも食事に惹かれた義母は店に顔を出し、やがて店を手伝い初め、春喜や弟子の蕓児は驚きます。小麦は義母が本当は優しい人で夫を大切に思っているのに伝わっていないと言いました。

韓の仲介で県城に店を開くことになり一家で引っ越すことになった小麦。義母は近所の友人に嫁自慢をして羨ましがられます。隣に住む関蓉の母親が娘が金持ちと結婚すると自慢げに話すと、義母は自分は3人で仲良く暮らすし、直ぐ孫も授かると言い返します。

新しく店を開く、と聞いた村の胡四が小麦を訪ねてきて、唐辛子のタネを譲って欲しいと訴えます。小麦と郁槐が困っていると、義母は村人を呼び出して、唐辛子は譲らないときっぱり宣言し撃退。嬉しくなった小麦は義母に抱きつきました。

唐辛子がお金になると知った村人が、美味しいトコ取りをしようとする、と怒る小麦。でも郁槐は年長者は尊重しないとと強く出られません。そこで怖いものなしの義母が現れて、村人たちをやり込めるシーンはスカッとしました。

小麦は、気付いていない調味料の醸造所に続き大きな店を持つことに、流石に欲張りかもと不安になります。その小麦を「君のしたいことは全力で応援するよ」という郁槐。優しく頼りになる夫です。その優しさを母親にも少し分けて欲しいなあ…。

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