長安謀略~復讐の二十四計 2025年 全28話 原題:长安二十四计
第25話の見どころ
師匠・烛之龍と弟子たちの悲しい再会、そして鉄秣軍の長安侵攻が描かれる第25話。葉峥と小青への情が、烛之龍の中に残された最後の良心を呼び覚ます。一方、蕭文敬は兄・蕭武陽の命を盾に鉄秣軍の要求を伝えることに。長安が二十万の大軍に包囲される中、謝淮安たちは最後の戦いへ向けて動き始める。
第25話のあらすじ
謝淮安は蔵水川で烛之龍の追撃をかわしていた。そんな中、葉峥と偶然再会し、二人は言葉を交わすことなく笑みを交わす。一方、謝淮安を待ち伏せしていた烛之龍の前に現れたのは葉峥だった。烛之龍はすぐさま刀を抜くが、葉峥は落ち着いた様子で刀を収めるよう促す。長年、自分を育ててくれた師が、今は自分の顔さえ見たくないのかと問いかけるのだった。
そこへ、傷が癒えたばかりの小青も現れ、恐る恐る「師傅」と呼びかける。そして、長安人と鉄秣人は本当にそこまで違うのかと尋ねる。烛之龍は、自らの過去を二人に語り始める。鉄秣の厳しい寒さと飢えによって、一男一女の我が子を失ったこと。戦乱のため、二人の遺体を弔うことさえできなかったこと。その後、長安へ密偵として送り込まれ、劉子温の軍営に潜伏したこと――。長い年月を長安で過ごした烛之龍は、やがて葉峥と小青を引き取り、武術や医術を教えた。二人を我が子のように思う一方で、亡き子供たちへの思いを捨てきれず、心の中には常に葛藤を抱えていた。
烛之龍は再び刀を抜き、葉峥の腰を斬る。すると傷口から米粒がこぼれ落ちた。二人は、師が密かに供えていた二つの位牌のために、ずっと食料を届けていたのだと明かす。誰の位牌なのかは知らなかったが、師にとって大切な人だと知り、陰ながら祭っていたのだった。烛之龍は、自分が育てた二人をどうしても殺すことができない。刀を捨て、子供たちの位牌を祀る洞窟へ向かうと、何をすべきなのか苦悩する。
やがて烛之龍は水辺にたどり着き、無数の遺体を目にする。そして自ら小刀を取り出し、命を絶つ。そこへ姿を現した謝淮安は、烛之龍の二人の子供について、すでに自分が巫喜山の麓の町で弔っていると告げる。烛之龍はその言葉を聞くと、ようやく安堵したように倒れ、その生涯を終える。
一方、鉄秣軍の侵攻が迫り、蔵水川の人々は不安に包まれていた。陸小丙は妹の小丁とともに張父を待ち、蕭武陽との約束を果たすため、彼を湖州まで送り届けることを決意する。三人は別れを惜しみながら、蔵水川を後にする。
謝淮安は葉峥と小青を連れ、かつて国師だった岑偉宗の屋敷へ向かう。実は宮中の老宦官である岑偉宗は、漬物好きから「岑咸菜」と呼ばれていた。葉峥は、岑偉宗が自分を知っていることに驚く。岑偉宗は、この屋敷なら近隣の人々とも良好な関係を築いており、しばらくは安全だと説明する。しかし謝淮安は、鉄秣軍の侵攻を前に安全な場所など長くは残らないと告げる。岑偉宗は、鉄秣人に長安を奪われても、追い払っても、どちらにせよ自分は死ぬのだと語り、謝淮安に「生きる意味」を考えるよう促す。
その頃、蕭文敬は木箱を背負い、武陽軍の陣営へ向かっていた。蕭武陽の玉牌を見せて中へ入ると、木箱の中から現れたのは、なんと蕭武陽の片腕だった。蕭文敬は鉄秣人からの使者として、武陽軍に抵抗すれば蕭武陽の命はないと伝える。
そして二十万もの鉄秣軍が長安へ迫る。夜になると鉄秣軍は守備側の隙を突いて攻撃を開始し、ついに長安城の城門を突破するのだった。
第26話の見どころ
鉄秣軍によって長安が制圧される中、謝淮安は密かに反撃の準備を進めていた。偽皇帝を逃がす岑偉宗、潜入する武陽軍、そして謝淮安と葉峥の決意が交錯する。さらに、鉄秣人が蕭文敬に突きつけた過酷な条約が、長安の命運を左右することに。謝淮安はついに、自らの命を懸けた最後の計略へと動き出す。
第26話のあらすじ
謝淮安の指示を受けた岑偉宗は、偽の皇帝として利用されていた少年のために過所を用意し、長安から逃がす準備を進めていた。少年は、自分も罪を犯したのだから罰を受けるべきだと語る。しかし岑偉宗は、苦しめた相手はすでに彼を許しているのだから、自分自身を許してみるよう諭す。まだ生死を語るには若すぎるのだから、もっと広い世界を見て生きるべきだと伝え、少年を馬車に乗せて城外へ送り出す。
翌朝、長安の人々が目を覚ますと、街はすでに鉄秣人の支配下に置かれていた。各城門には鉄秣兵が配置され、延平門だけが出入りを許されている。
一方、蕭文敬は鉄秣人に監視されながら、失意の中を歩いていた。そんな彼を見つけたのが、馄飩店を営む老沙だった。蕭文敬が食事をする気も金もないと断っても、老沙は強引に店へ連れていく。そして一杯の白飯を指し、これは謝淮安が自ら作ったものだと伝える。「謝淮安」という名前を聞いた蕭文敬は再び気力を取り戻し、必ず耐え抜くと誓って飯を食べ始める。
その頃、謝淮安は小青を伴って街へ出る。まず鍋を扱う店に立ち寄り、壊れた鍋を修理に出す。そして医館では名医・佚之狐に診てもらう。佚之狐は小青を外へ出すと、謝淮安を一人の覆面の人物と引き合わせる。すべての準備が整っていることを確認し、謝淮安は「申の刻に動く」と告げる。
武陽軍の陣営では、兵士が小隊単位で失踪する事態が五日も続いていた。将軍が総責任者の向雪懐を訪ねると、彼は葉峥と悠然と茶を飲んでいる。実は五日前、芝英から届いた情報を受け、謝淮安の計画通り、失踪した兵士たちはすでに長安城内へ潜入していたのだ。向雪懐は情報漏洩を防ぐため、誰にも知らせず計画を進めていた。また芝英は四鎮節度使を説得し、鉄秣人への反撃を促していた。
謝淮安と小青が岑偉宗の屋敷へ戻ると、葉峥が食事を用意していた。しかしそこへ武器を手にした大勢の男たちが押しかけ、食事を要求する。岑偉宗は彼らを追い払うどころか食事を振る舞い、腹を満たした男たちはそのまま去っていく。謝淮安は、もはやこの屋敷が長安の人々にとって食料庫のようになっていると苦笑する。
一方、鉄秣王は房更輝から報告を受け、謝淮安の居場所は見つからないものの、老沙が蕭文敬に白飯を食べさせたことを知る。そこから鉄秣王は、謝淮安がすでに動き始め、岑偉宗の行方にもつながると推測する。
囚われた蕭文敬のもとには、鉄秣の密使・屋引冲が現れ、長安の割譲と莫大な賠償を含む条約を突きつける。毎年の黄金・白銀、絹布や食糧の貢納まで要求される内容に、蕭文敬は愕然とする。屋引冲は、受け入れなければ長安の民は命すら失うと迫る。
夜、謝淮安は一人静かに座り続けていた。葉峥が目を覚ますと、謝淮安は彼の刀を研ぎ終えていた。その髪は再び白くなっている。葉峥は、それが謝淮安の大きな決意の表れだと悟る。蕭文敬を救いたいという葉峥に対し、謝淮安は彼自身に救出を任せることはせず、別の場所へ向かうよう命じる。
自らの命が危険にさらされることを知りながら、謝淮安は「生きても白髪、死しても白髪。悔いはない」と語り、最後の戦いへ向かうのだった。
第27話の見どころ
長年にわたり長安侵攻を企ててきた鉄秣王と岑偉宗、その始まりとなった過去が明かされる。謝淮安は自ら囮となり、鉄秣王の懐へ乗り込む。一方、葉峥たちは救出作戦を進め、長安奪還への布石を打っていく。岑偉宗が鉄秣王に向けて下した決断とは――。
第27話のあらすじ
物語は過去へ遡る。かつて鉄秣の地で、長安の虎賁暗衛だった女性が七日七夜にわたり吊るされていた。鉄秣王は彼女の口を割らせようと待ち続け、若き日の岑偉宗もその場に食事を運んでいた。岑偉宗は、彼女が並外れた意志の持ち主であり、秘密を聞き出せれば新たな鉄秣王になれるほどの功績になると語る。
しかし鉄秣王は、王になったところで何が変わるのかと問い返す。鉄秣は貧しく荒涼とした土地であり、そこで生き続ける限り苦しみは変わらない。彼は、長安の劉子温が育てた虎賁暗衛が鉄秣各地に潜み、重要な情報を長安へ送り続けていることを説明する。ならば鉄秣人も長安へ暗衛を送り込み、各分野へ潜伏させ、将来の南下に備えればいい。二人はともに長安へ入り込むことを決め、互いの安全のため、現地では連絡を取らないことを約束した。
現在。蕭文敬は手枷と足枷をつけられ、鉄秣人に連行されていた。車に乗る際には口の中まで調べられ、屈辱を味わう。屋引冲は、これは自殺を防ぐためだと説明する。そして、この日、謝淮安が必ず彼を救いに現れると告げた。蕭文敬は謝淮安が現れれば、圧倒的な敵を前に命を落とすと心配する。
その謝淮安は、蕭文敬が宮中へ向かう道の途中で一人待っていた。酒屋の老人から長椅子を借りて座り、屋引冲と房更輝が率いる車列を静かに待つ。謝淮安を見つけた鉄秣人が捕らえようとするが、彼は自分は武術のできない書生であり、蕭文敬はかつての書童だから最後の別れを告げたいだけだと説明する。屋引冲は危険がないと判断し、二人の面会を許す。
久しぶりに顔を合わせた二人は、これまでの苦難を噛みしめる。謝淮安は蕭文敬に、決して諦めてはいけないと励ます。必ず皇宮へ戻り、民を思いやる仁厚な皇帝になるべきだと語り、自分はその時、再び彼の書童になると約束する。
その間、葉峥は指定された場所へ到着し、武陽軍の指揮官と合流していた。さらに車の停止に乗じ、武陽軍の兵士が車輪の陰に潜り込み、救出の機会をうかがう。
謝淮安は鉄秣王のもとへ連行される。そこで鉄秣王は肉を煮ていたが、火を起こせずにいた。謝淮安は何気なく薪をくべ、岑偉宗もその場へ現れる。二人はかつて奴隷の子として生まれ、奴隷主の狩りのために狼を誘い出すことだけを生きる目的としていた過去を語り合う。そして今や、自分たちが長安の人々の運命を左右する立場にいることを噛みしめる。
しかし次の瞬間、岑偉宗が刀を抜き、謝淮安の身体を刺し貫く。さらに鉄秣王も念を入れて刀を深く突き立て、謝淮安は床に倒れ込む。二人は彼を殺したと判断し、肉を食べ始める。岑偉宗は残った肉を近所の人々に分けたいと話し、その一人一人に、幼い頃に一緒に遊んだ奴隷仲間の名前をつけていたことを明かす。
その直後、岑偉宗のもとに「近所の者たちが家の物を奪っている」という知らせが届く。鉄秣王も興味を持って同行すると、岑偉宗は彼を一室へ誘い込み、外から扉を施錠する。鉄秣王はようやく罠だと気づき、なぜ裏切ったのか問い詰める。岑偉宗は、自分と鉄秣王はもはや進む道が違うのだと答える。
そのとき、鉄秣王の背後から、覆面の男が低い声で語りかける。その声を聞いた鉄秣王は、驚愕の表情を浮かべるのだった。
第28話の見どころ
謝淮安が仕掛けた最後の計略が、ついに動き出す。鉄秣王を長安城内へ誘い出し、潜伏する暗衛を一網打尽にするため、自ら傷を負って囮となる謝淮安。さらに、宿敵・言鳳山が鉄秣王の前に現れ、長年の因縁にも決着の時が迫る。長安の未来を懸けた最終局面で、謝淮安が選ぶ道とは――。
第28話のあらすじ
謝淮安は、佚之狐と会った時点ですでに一連の作戦を組み立てていた。疑い深い鉄秣王に岑偉宗の寝返りを信じさせるには、自分自身が危険を承知で計略の中へ入る必要があった。そこで謝淮安は、自分が蔵兵巷に閉じ込められたという偽情報を流し、長安に潜伏している鉄秣暗衛を一斉に呼び寄せる。そこを武陽軍が待ち伏せし、一網打尽にする作戦だった。
一方、谷倉に閉じ込められた鉄秣王は、覆面の男と激しく戦っていた。その正体は、かつて謝淮安の宿敵だった言鳳山だった。
言鳳山は死の間際、謝淮安に自分たちには共通の敵がいると伝えていた。それが鉄秣王だった。謝淮安は個人的な恨みを抱えながらも、長安と民を守るために言鳳山を殺さず、彼の偽首を使って四鎮節度使を説得し、撤兵させていた。そして言鳳山には、鉄秣王を討つという最後の役目が残されていた。
鉄秣王が蔵兵巷に囚われたと知った鉄秣人たちは、救出のため一斉に動き出す。しかし、それこそ謝淮安が仕掛けた罠だった。蔵兵巷では武陽軍が待ち伏せしており、鉄秣兵に向けて一斉に矢を放つ。逃げ場を失った鉄秣人は次々と倒れ、路上には大量の遺体が積み重なっていく。
その頃、蕭文敬も武陽軍によって救出されていた。彼は謝淮安が事前に用意していた終戦協定を手に、鉄秣人へ本来の領地へ戻るよう求める。しかし屋引冲は、鉄秣軍はすでに長安へ向かっており、占領は時間の問題だと強気の姿勢を崩さない。
そこで蕭文敬は、謝淮安がすでに四鎮節度使との交渉を進めていることを明かす。鉄秣人と戦わなければ、顧玉が意図的に残した白吻虎軍が背後から節度使たちを攻撃する。そうなれば節度使は自らの領地を失うことになる。屋引冲はようやく、自分たちが謝淮安の計略に乗せられたことを悟る。
さらに、御龍嶺では傷だらけの蕭武陽が鉄秣人に囚われていた。そこへ武陽軍が駆けつけ、激しい戦闘の末、蕭武陽を救出する。
一方、謝淮安は深手を負いながらも立ち上がり、ふらつく足で谷倉へ向かう。作戦前、彼は小青に計画を打ち明けていた。自分が負傷した際には佚之狐とともに救出し、必ず治療してほしいと頼んでいたのだ。しかし小青が矢筒を背負って駆けつけた時、そこに謝淮安の姿はなかった。
谷倉の中では、言鳳山と鉄秣王が最後の死闘を繰り広げ、二人とも瀕死の状態となっていた。言鳳山は懐から竹刻の吊り飾りを取り出す。それはかつて劉理へ贈った一歳の祝いの品だった。謝淮安から渡されたその品を見つめ、言鳳山は、自分が劉理を死へ追いやった罪を償う時が来たと悟る。そして「これで罪は償えた」と呟き、そのまま息絶える。
謝淮安は最後の力を振り絞り、谷倉へたどり着く。扉を開けると、倒れていた鉄秣王が目を覚ます。鉄秣王は、重傷を負った謝淮安が自分に何かできるはずがないと高をくくっていた。
しかし謝淮安は、十五年前、太学で鉄秣王が学生たちに教えていた言葉を持ち出す。それは「満屋子皆是粉塵、需降塵防火」という、粉塵が充満した場所では火災に注意せよという教えだった。
その瞬間、鉄秣王は謝淮安の意図に気づく。謝淮安は、自らの半身が傷つき、残された力がわずかでも、鉄秣王一人を倒せば自分の勝ちだと叫ぶ。そして火を起こすと、谷倉に充満していた小麦粉が一気に爆発する。
巨大な炎が夜空へと吹き上がり、謝淮安と鉄秣王は炎の中へ消えていく。
かつて謝淮安は佚之狐に、自分がいなくなっても長安に平穏が戻るのなら、それで十分だと語っていた。葉峥と蕭文敬は謝淮安の行方を必死に探し続ける。佚之狐と小青も、涙を浮かべながら彼の帰りを待つのだった。
















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