長安謀略~復讐の二十四計 2025年 全28話 原題:长安二十四计
第1話の見どころ
新帝・萧武陽の長安入りによって、天下の勢力図が大きく動き始める。ところが、焼け落ちた太極殿から廃帝・萧文敬の遺体が見つからず、言鳳山が廃帝を連れ去った可能性が浮上する。そんな中、言鳳山への復讐を胸に秘める謝淮安の存在が明らかに。十五年前の惨劇を背負う青年が、ついに長安へ向かう。
第1話のあらすじ
乾盛二十八年、太祖が突然病に倒れて崩御すると、虎賁将軍の言鳳山が朝廷の実権を掌握。先帝の幼い皇子・萧文敬を即位させる一方、藩王たちを次々と討ち、王権を自らの手中に収めていた。やがて文承四年、先帝の長子・萧武陽が「君側を清める」と兵を挙げる。北方から南下した軍勢は規律を守りながら進軍し、各地の勢力を味方につけ、ついに長安へ迫っていた。
敗北を悟った萧文敬は太極殿に火を放って自害。ところが、鎮北侯・顧玉が身元確認のため焼け焦げた遺体を調べたところ、見つかった五体の遺体はいずれも萧文敬本人ではなかった。さらに、そのうち一体の腹から虎賁の令牌が発見される。これを見た顧玉は、単なる遺体のすり替えではなく、萧武陽を狙った何らかの企みだと察する。
一方、萧武陽は配下と戦況を分析していた。守備軍の李龍経が投降したことで、長安攻略は目前だと将軍たちは楽観していたが、萧武陽が言鳳山とその軍勢の行方を尋ねると、誰も答えられない。そこへ顧玉が現れ、萧文敬の遺体が見つからないことと、虎賁の令牌を報告する。萧武陽は、言鳳山が廃帝を密かに連れ去り、「天子を擁して諸侯に号令する」つもりなのだと見抜く。戦いはまだ終わっていなかった。
その夜、雨の中、一人の老臣が萧武陽のもとを訪れ、身を引きたいと申し出る。だが萧武陽は、相手が言鳳山である以上、誰にも一度で仕留めることはできないと慰める。すると老臣は、言鳳山を最もよく知る人物を推薦する。十五年前、虎賁軍の創設者である劉子温は、言鳳山の裏切りによって殺され、一族も皆殺しにされた。その中でただ一人生き残った男がいるという。絶世の才を持ち、十五年もの間、復讐の準備を続けてきたその男の名は、謝淮安。萧武陽は、彼を長安へ呼び寄せ、自ら見極めることにする。
舞台は淮南へ移る。県令の周墨は新帝を称えるどころか、熱心に討伐の檄文を書き上げていた。そんな中、邸報を手にした謝淮安は、萧武陽の軍が長安へ迫っていることを知る。やがて都から勅使が到着すると、周墨は自作の檄文を献上しようとするが、謝淮安はわざとそれを落とし、以前自分が書いた新帝即位の賀文を差し出す。勅使はその文章を絶賛し、謝淮安にも長安へ赴くよう命じる。
その夜、周墨たちは謝淮安の送別の宴を開く。謝淮安は、自分の一族を滅ぼした仇が言鳳山であり、長年復讐の機会を待っていたと打ち明ける。ところが周墨は複雑な表情を浮かべ、夜更けに刀を手に謝淮安の前へ現れる。実は周墨こそ虎賁の一員であり、言鳳山に命を救われた過去を持っていたのだ。
謝淮安は、自分の復讐を阻もうとする周墨を斬り伏せる。しかし、それは本当の殺害ではなかった。彼はすでに、自分が長安へ向かえば周墨にも危険が及ぶことを見越していたのである。雪が降りしきる中、謝淮安は一人、長安へと向かう。復讐の幕が、ついに上がろうとしていた。
第2話の見どころ
謝淮安は長安で新帝・萧武陽と対面し、その卓越した才知を示す。一方、言鳳山の手下である虎賁は、反逆者とされた者の家族まで容赦なく狙っていた。やがて謝淮安は、密かに匿われていた廃帝・萧文敬と再会。さらに自らの一族を滅ぼした仇敵への復讐計画を、静かに動かし始める。
第2話のあらすじ
張浩然は謝淮安が残した手紙を読み、周墨が本当に殺されたわけではないことを知る。謝淮安は、自分が無事に都へ到着すれば、必ず誰かが周墨を狙うと考えていた。そのため、周墨には一度「死んだ」ことになってもらい、新たな身分で生き延びてもらうつもりだったのだ。周墨は変装して県衙を離れ、張浩然とともに謝淮安がすでに長安へ入ったことを推測する。
その頃、長安では反逆者とされた画師・楊軒が、自らの不満を詠んだ詩を書き残して楼上から身を投げる。知らせを受けた弟子の白莞は、雪の中で師を弔おうとするが、そこへ金吾衛を率いた王校尉が現れる。反逆者を弔う者も反逆者だとして、白莞を連行しようとする王校尉。そこへ謝淮安が現れ、何の証拠もないまま罪人と決めつけるべきではないと抗議する。
王校尉が書生の謝淮安を見下して手を出そうとしたところ、李待詔が現れて制止する。謝淮安は白莞が遺体を守ることを許してほしいと願い、自分の傘を彼女に残してその場を去る。車中では刺客が現れたとの知らせが入るが、李待詔は新帝が長安を治め始めてから、すでに十二度も刺客が送り込まれていると語る。
やがて謝淮安は宮中へ入り、萧武陽と対面する。血の滴る刀を手にした萧武陽は、彼の才を試すため、十数篇の文章を床へ投げ出し、その中から自分が書いたものを一時間以内に探せと命じる。謝淮安はわずか半刻もかからずに正解を見つけ出し、萧武陽を驚かせる。だが萧武陽は、それだけではまだ十分ではないとして、さらに彼の力を見極めようとする。
一方、楊軒は死の直前、白莞に自分が虎賁のために働いていたことを明かし、死後は城外の廃寺へ行くよう伝えていた。白莞がそこへ向かうと、虎賁の青衣が現れる。白莞は隙を突いて刺そうとするが、簡単に見破られて捕らえられてしまう。青衣は、白莞が口を割らなければ、普段から彼女を気にかけていた于大人の命を奪うと脅す。
白莞が急いで于大人のもとへ駆けつけると、彼は苦しげに彼女を責める。虎賁から「白莞が来れば自分は死ぬ」と告げられていたのだ。そして于大人は白莞の目の前で自ら命を絶ってしまう。青衣は、白莞に恐怖を植え付けるための行動だったと説明する。
その後、謝淮安は萧武陽から言鳳山と萧文敬の行方を探すよう命じられる。謝淮安は、萧文敬は自分に、言鳳山は自分に任せてほしいと申し出る。萧武陽も、かつて言鳳山が劉子温を殺して一族を滅ぼしたことを知っており、言鳳山を捕らえた際には、その首を謝淮安に渡すことを約束する。
宮門を出た謝淮安は、待っていた李待詔の正体が高丞相であることを見抜く。高丞相は、謝淮安の並外れた洞察力に驚く。
謝淮安はその後、かつての実家へ向かう。十五年前、父が命懸けで自分を逃がしてくれた記憶が脳裏によみがえる。大門を開けた彼は、静かに「帰ってきた」とつぶやく。地下室へ進むと、そこには仲間の葉峥が待っていた。すべての準備が整ったことを確認した謝淮安は、さらに奥へ進む。
そこで彼を待っていたのは、赤い衣をまとった一人の男――かつての皇帝、廃帝・萧文敬だった。
第3話の見どころ
復讐を遂げるため、謝淮安は廃帝・萧文敬を別人に仕立て上げる大胆な計画を実行する。一方、最初の標的として選ばれたのは、言鳳山の配下であり、謝家の惨劇にも関わった劉子言。十五年ぶりに再会した叔父は、目の前の青年がかつて殺し損ねた甥だとは気づかない。復讐の刃が、ついに敵の懐へ迫る。
第3話のあらすじ
謝淮安の前で怯える萧文敬は、今の自分が言鳳山の手下たちから追われていることを理解していなかった。謝淮安は、屋敷の外へ出れば命を奪われると警告し、生き残るためには自分が立てた計画に従うしかないと告げる。
ところが謝淮安が立ち去ろうとすると、萧文敬は突然、食べ物を求めて叫び出す。長く食事を与えられていなかったためだった。謝淮安は葉峥から、萧文敬は食事を用意しても宮中の菓子が食べたいなどと文句を言っていたと聞かされる。
それでも謝淮安は自ら肉や野菜を調理する。葉峥がなぜそこまでするのか尋ねると、謝淮安は、自分のために命を懸けてくれた葉峥に料理を作るのは当然だと答える。二人はその後、密室へ向かう。壁には六枚の肖像画が掲げられていた。それは謝淮安が密かに調べ上げた虎賁の主要人物たちであり、いずれも劉家と謝家に関わる血の罪を背負った者たちだった。
その中には青衣、そして謝淮安の叔父・劉子言の姿もある。謝淮安は最初の標的として、言鳳山の配下でも最も腕の立つ殺し屋である劉子言を選ぶ。
一方、御龍嶺の洞窟では、劉子言が囚人の世話をしていた。彼は今回、自分の隊から一人が行方不明になったため、様子を見に行かなければならないと告げる。囚人は、劉子言の兄であり虎賁軍を創設した劉子温を言鳳山が殺したにもかかわらず、なぜ彼に従うのかと問いかける。
劉子言には、兄に対する複雑な感情があった。かつて自分の家族を裏切った者たちを殺したことで劉子温から罰を受け、それ以来、兄を恨むようになっていたのだ。そのため、言鳳山が兄を殺した後も、彼に従う道を選んでいた。
その頃、劉子言の部下たちは、廃帝・萧文敬が青衣の男に救い出されたことを突き止めていた。しかも、その男は虎賁の暗器を受けているという。劉子言は、虎賁の暗器で負傷したなら簡単には治療できないと判断し、引き続き捜索するよう命じる。
やがて劉子言は、かつての劉家の屋敷へ足を運ぶ。そこでは謝淮安が雪かきをしていた。十五年ぶりに現れた仇敵を前に、謝淮安は激しい憎しみを胸に押し隠す。しかし劉子言は、目の前の青年がかつて自分が殺し損ねた甥だとは気づかない。
謝淮安は、この屋敷を主人が買い取ったため掃除をしているのだと説明する。劉子言は自分がかつてこの家の管人だったと偽り、旧宅に残された物を探す。そして雪の中から、古びた小刀を掘り出す。
その刀を見た謝淮安の脳裏に、父が瀕死の状態で横たわる十五年前の光景がよみがえる。父を殺したのは、まさに劉子言だった。
一方、謝淮安と葉峥は萧文敬を烛之火のもとへ連れていく。そこで彼らは、長い間わずかな命を保たれている一人の男と対面する。烛之火は、彼の顔を保存するために生かしていたのだと説明する。
謝淮安は、その男の顔を萧文敬に移し、廃帝を完全に別人へ変える計画を実行する。手術が終わると、萧文敬はかつての書童・張默の顔を与えられ、張默として生きることになる。
やがて本物の張默が謝淮安のもとを訪れる。故郷の湖州へ戻り、妻と生まれたばかりの子どもたちのもとへ帰るというのだ。謝淮安は張默のために新しい靴を履かせる。長い別れを予感したのか、謝淮安の目には涙が浮かぶ。
ところが、張默が萧文敬に別れを告げた直後、萧文敬は突然彼を襲う。物音を聞いた謝淮安と葉峥が駆けつけると、張默は血まみれで倒れていた。仲間を失った怒りに我を忘れ、謝淮安は萧文敬を激しく打ち倒すのだった。
第4話の見どころ
謝淮安の復讐計画は、ついに劉子言を標的に動き始める。かつて言鳳山の命を受けて謝家を襲った劉子言に対し、謝淮安はかつて命を救った「送葬人」を刺客として差し向ける。一方、廃帝・萧文敬は張默の死をきっかけに予想外の行動へ。因縁が交錯する中、復讐の代償が静かに広がっていく。
第4話のあらすじ
長安のある家で葬儀が行われ、葬儀を取り仕切る「送葬人」が死者を弔う舞を披露していた。仕事を終えた彼は、いつものように金花が営む小さな酒場へ向かう。しかし送葬人という職業を嫌う客たちは、彼を見ると次々に席を立ってしまう。
そこへ謝淮安が現れ、送葬人の隣に座る。すでに彼の指示を受けて人員を集めていた送葬人に、謝淮安は「劉子言が戻ってきた」と告げる。その瞬間、送葬人の表情が変わる。彼の脳裏には、かつて劉子言に生き埋めにされた過去がよみがえっていた。
地面に首だけを出した状態で埋められ、死を待つしかなかったあの日。送葬人は劉子言への憎しみを抱え続けていた。謝淮安が「生きたままか」と尋ねると、送葬人は迷わず答える。「死んだほうだ」。さらに謝淮安は、張默のために法事をしてほしいと頼む。
その頃、萧文敬が目を覚ますと、そこは薪の山だった。頭から血が流れ、空腹に耐えられなくなった彼は、危険を承知で街へ出る。店先の包子を見つけると、我慢できずに手を伸ばして奪い取り、追いかけられても決して手放そうとしない。その様子を葉峥が遠くから見守っていた。
一方、劉子言は廃帝の行方を探すため、情報を扱う青衣を訪ねる。青衣は有力な手掛かりを得られていないと報告するが、劉家の旧宅ならまだ空き家のままだと告げる。家には多くの人が死んだという噂があり、誰も買いたがらないのだという。
劉子言は驚く。数日前、自分はその屋敷で「主人が買った」と話す若者に会っていたからだ。急いで旧宅へ戻るが、そこには誰もいない。謝淮安たちはすでに姿を消していた。
謝淮安は送葬人に張默の法事を任せ、ひとまず胸をなで下ろす。そんな中、葉峥は遠くの屋敷を指し、そこが謝淮安の妹・白莞の住まいだと伝える。謝淮安は、これまで葉峥の師妹・小青が自分と妹の間を取り持ち、白莞の無事を知らせてくれていたことに感謝する。
やがて劉子言が動き始めたことを知った謝淮安は、送葬人のもとへ向かう。すでに送葬人は決意を固めていた。彼は仲間たちに、これまで稼いだ金を分けるよう命じる。死人から得た利益は不吉だから、すべて皆に渡すというのだ。
唯一の心残りは、酒場の金花が一度も自分に笑顔を見せてくれなかったこと。謝淮安は金花に何かを伝えると、金花は遠くから送葬人に向かって微笑む。送葬人は満足そうに笑い、金花の笑顔を初めて美しいと思う。
その頃、葉峥は劉子言の手下を巧みに路地裏へ誘い込む。そこへ送葬人が現れ、一人で大勢の敵を相手に斬り伏せていく。戦いの場へ連れてこられた萧文敬は、目の前で次々と人が倒れていく光景に震え上がる。
やがて劉子言自身が姿を現す。送葬人と劉子言は互いの正体を認め、十五年前から続く因縁を剣に込めて激しく斬り結ぶ。葉峥と送葬人が力を合わせ、劉子言を追い詰めたその時、青衣が突然襲いかかる。
青衣は送葬人を攻撃し、その隙に重傷を負った劉子言を連れて逃走する。送葬人は深手を負い、謝淮安が駆けつけた時にはすでに瀕死の状態だった。
「任務を果たせなかった」と悔やむ送葬人に、謝淮安は静かに語りかける。かつて送葬人も言鳳山の命令を受け、父の殺害に加担した。しかし、その後に劉子言によって生き埋めにされた彼を救ったのも謝淮安だった。
謝淮安は、これで二人の間の借りはすべて清算されたのだと告げる。送葬人は穏やかな表情を浮かべ、静かに目を閉じる。
しかし、劉子言は生き延びた。謝淮安の復讐は、まだ始まったばかりだった。
















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