剥繭(はっけん)-絡み合う罪の糸-

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剥繭(はっけん)-絡み合う罪の糸- 16話・17話・18話 あらすじ

剥繭(はっけん)-絡み合う罪の糸- 2025年 全21話 原題:剥茧

第16話の見どころ

陳楚川への疑いが深まる中、斉思哲は胡潔殺害の真の第一現場が診療所だったと推理する。さらに樊降雪の死に隠された意外な真相も明らかになり、陳楚川自身の記憶が揺らぎ始める。証拠がないと主張する陳楚川に対し、斉思哲は巧妙に残された痕跡を追い、ついに決定的な手掛かりを見つけ出す。

第16話のあらすじ

韓烽は白念局長に、現在までの捜査状況を報告する。警察はすでに陳楚川が殺人事件に関与している可能性を確認しており、白念は正式な報告書を作成するよう指示する。ただし、捜査を進めるにあたっては慎重に判断する必要があると念を押す。

韓烽と祝青越は斉思哲のもとを訪ね、陳楚川がなぜ彼のところへやって来たのかを尋ねる。斉思哲は、陳楚川が自分は濡れ衣を着せられていると訴えていたことを正直に話す。韓烽も、もし本当に冤罪なら、警察が必ずその証拠を見つけ出すと答える。

その後、韓烽と祝青越は陳楚川を取り調べ室へ連れていく。陳楚川は過去を思い返しながら、胡潔が殺害されたことについては何も知らないと主張する。しかし、樊降雪についてなら知っていることがあるという。

十数年前、美術コンテストの会場で陳楚川は胡潔と出会った。胡潔から李家鎮へ写生に行こうと誘われ、陳楚川も同行することになる。

そこで陳楚川は、樊降雪に出会った。彼女の姿に心を奪われ、一目で恋に落ちてしまう。陳楚川の気持ちに気づいた胡潔は嫉妬し、樊降雪のもとへ行って陳楚川と二度と会わないよう激しく警告する。

樊降雪を失うことを恐れた陳楚川は、彼女と植物園の小屋で会う約束をする。しかし、その途中で胡潔が突然現れる。

胡潔は焦った様子で、樊降雪が誤って転倒し、重傷を負ったと告げる。陳楚川は慌てて胡潔とともに裏山を探し回るが、樊降雪の姿はどこにもない。

後になって陳楚川は、樊降雪が小屋で不幸な死を遂げたことを知る。

それから長い年月が流れ、1カ月ほど前、突然胡潔が陳楚川を訪ねてきた。彼女は、過去に関係するあの絵をもう一度描いてほしいと要求する。

しかし陳楚川は拒絶する。樊降雪が死んで以来、一度も絵筆を握っていないと話すのだった。

すると胡潔は激しく取り乱す。彼女は、樊降雪には重度の花粉アレルギーがあり、自分は樊降雪を助けようとしていたと告白する。ところが、持っていた万年筆が誤って刺さり、頸動脈を傷つけてしまったという。

そして、そもそもの原因は陳楚川だった。彼が樊降雪を小屋へ呼び、さらに花を持ち込んだため、樊降雪のアレルギーが悪化したのだと胡潔は責め立てる。

陳楚川は胡潔の話を信じ切れなかった。しかし、心理を専門とする自分から見ても、胡潔の目や仕草には嘘をついているような様子がなかった。

真実を確かめるため、陳楚川は再び李家鎮へ向かい、14年前の現場を自分の目で確かめようとする。

その頃、警察は陳楚川の行方を追っていた。胡潔が殺害された夜、陳楚川は斉思哲と一緒にいたと主張する。斉思哲も、その日は確かに診療所にいたと証言する。

韓烽は、陳楚川が警察に証拠がないことを確認し、さらに斉思哲という証人までいると判断したからこそ、警察へ姿を現したのではないかと疑う。

高元が陳楚川の血液を調べたところ、薬物の残留は確認されなかった。

そこで斉思哲は、胡潔事件の第一現場をもう一度調べる必要があると主張する。

現場を詳しく検証した結果、捜査班は犯人があらかじめ胡潔の家に潜んでいた可能性に気づく。胡潔が帰宅した瞬間を狙って襲撃したと考えられた。

しかし、蘇懐寧の調査によって、胡潔が殺害された夜にはマンション全体で断水していたことが判明する。

この事実から斉思哲は、別の可能性を考える。阮明宇が胡潔の家を出た後、つまり水道が復旧した後に、犯人が室内へ入り、そこを第一現場に見せかける偽装工作を行ったのではないか。

そして斉思哲は、真の第一現場は診療所ではないかと疑い、韓烽に陳楚川を自分一人で取り調べたいと申し出る。

白念の許可を得た韓烽は、取り調べを全過程監視することを条件に認める。

取り調べ室で斉思哲は、樊降雪と胡潔の傷口は一見似ているものの、実際には犯行の手法がまったく違うと指摘する。

胡潔を殺した犯人には迷いがなかった。一方、樊降雪の傷は、急性アレルギーを起こした人間を救命するため、首の血管付近に緊急処置を施そうとした位置と一致していた。ただし、処置に失敗し、万年筆が頸動脈を貫いてしまった可能性がある。

それでも陳楚川は、斉思哲が自分のアリバイを証明する証人だと主張する。

斉思哲は冷静に、胡潔を殺害した本当の第一現場は診療所のトイレだと告げる。

陳楚川は薄く笑い、推理は見事だが、捜査には証拠が必要だと反論する。診療所は隅々まで調べられており、ルミノール反応も出ていないという。

しかし、その言葉を聞いた斉思哲は、別の疑問を抱く。陳楚川は、新型薬物が幻覚を引き起こすことを知っているようだった。

やがて12時間の取り調べ時間が終了し、陳楚川は警察を後にする。

陳楚川が去った後、斉思哲はふと気づく。診療所のトイレは、血液を消すためにキレート剤のような特殊な薬剤で清掃されたのではないか。

もしキレート剤の痕跡を検出できれば、そこが本当の第一現場だったことを証明できる。

高元が診療所を改めて検査すると、ついにキレート剤が検出される。

斉思哲の推理が、ついに証拠として形を持ち始めるのだった。

第17話の見どころ

万国新が突然殺害され、祝青越は最も身近な存在を失う悲劇に直面する。しかし、斉思哲は現場の違和感から単純な相打ち説を否定し、第三者の存在を突き止める。さらに陳楚川の患者から新型薬物が次々と検出され、事件はついに「原鑽」と新型薬物の核心へと迫っていく。

第17話のあらすじ

祝華涛の墓前で、一人の女性が帽子を深くかぶり、声を押し殺して泣いていた。そこへ万国新が現れ、彼女を励ます。

祝華涛は生前、立派な警察官になることを夢見ていた。そして女性には、女性自身が抱く「宇宙飛行士になる」という夢を必ずかなえてほしいと語りかける。

しかし、その直後、事件が起こる。

交通事故の現場で車内から発見されたのは、万国新の遺体だった。身体は激しくねじれ、すでに息絶えている。そして、車から少し離れた場所には崔浩の遺体も横たわっていた。

現場状況と初期の検視結果から、捜査班は崔浩が万国新を刺し、万国新が死の直前に銃を発砲して崔浩を射殺した、いわゆる相打ち事件と考える。

しかし、遺体を詳しく調べた斉思哲は違和感を覚える。さらに崔浩が車から倒れていた距離を測定し、韓烽の推測を否定する。

そこへ祝青越が駆けつける。

万国新の遺体を見た瞬間、祝青越は言葉を失い、激しく泣き崩れる。万国新は、彼女の兄・祝華涛のかつての相棒だった。兄を失った後も、万国新は本当の兄のように祝青越を気にかけ、支えてきた。

韓烽は悲しみに暮れる祝青越に、ただ静かに肩をたたくしかなかった。

やがて全員が気持ちを切り替え、事件の捜査へ戻る。

蘇懐寧が万国新の所持品を調べると、手術用のメスが発見された。韓烽は李筱希に監視カメラの確認を命じ、万国新が第一人民医院を訪れていなかったかを調べさせる。

一方、斉思哲は車の周囲を歩き回り、現場の状況を分析する。そして、現在遺体が見つかった場所は第一の犯行現場ではないと判断する。

ほどなく李筱希は、万国新が第一人民医院を訪れていたことを確認する。

韓烽が病院周辺を調べ、斉思哲も現場へ向かう。詳しい検証の結果、そこが本当の第一現場であることが判明する。

草むらからはタイヤが一つ見つかり、高元がルミノール試薬を使って車を調べると、後部座席から大量の血痕が検出された。

検視結果では、万国新の身体には複数の刺創と打撲傷があり、死因は手術用メスによって大腿動脈を切断されたことだった。一方、崔浩は銃撃によって死亡しており、弾丸は万国新の拳銃から発射されたものだった。

蘇懐寧の調査から、崔浩は第一人民医院で薬品の管理と在庫確認を担当していたことが分かる。万国新は、院内からエーテルとジゴキシン系薬物がなくなっていることから、崔浩に疑いを抱いていた。

その薬物の一つは李一斉の死に使われ、汪辰の体内からも大量のエーテルが検出されていた。

さらに高元は、崔浩の自宅から李淑婷らのものと同じ新型薬物を発見する。

斉思哲は一連の状況を分析し、崔浩を殺害したのは万国新ではなく、別の第三者だった可能性が高いと推測する。

その時、韓烽の脳裏に、タイヤに残されていた傷が浮かぶ。

捜査班は、万国新が警察署へ戻る途中で車を止めた理由を推測する。

走行中、車に異常が発生し、万国新が降りて点検していた。そこへ犯人がバイクで猛スピードで突っ込み、万国新を倒した。そして拳銃を奪ったのだ。

万国新は崔浩に逃げるよう叫んだ。しかし崔浩は犯人と通じており、背後から万国新を押さえつけた。

その結果、万国新は刺殺され、用済みとなった崔浩も犯人によって射殺された。

一方、高元は陳楚川が患者に処方していた薬を調べ、その中から新型薬物と関連する成分を4種類検出する。

斉思哲が患者たちの記録を確認すると、彼らには共通点があった。全員がうつ病などの精神疾患を理由に陳楚川の診療所を訪れていたのだ。

さらに李筱希は監視カメラ映像から、首に特徴的な刺青のある男が病院内で万国新を監視していたことを発見する。

斉思哲は、陳楚川も同じ男の次の標的になる可能性があると判断する。

韓烽はすぐに陳楚川を追う。しかし、陳楚川はすでに国境方面へ向かっていた。

その頃、陳楚川は新型薬物を服用していた。すると、胡潔と口論した日の記憶が幻覚のようによみがえる。

胡潔は、樊降雪の重度の花粉アレルギーを知りながら、わざと花を置いて刺激したことを認める。激しく動揺した陳楚川は、手にした万年筆を胡潔へ突き刺す。胡潔は血の海へ倒れ込む。

陳楚川は錯乱し、車のハンドルを何度も叩く。そして、さらに薬を飲む。

すると幻覚の中に樊降雪が現れる。

陳楚川は樊降雪に謝り、自分は故意に彼女を傷つけたわけではないと訴える。そして、樊降雪がアレルギーを起こした際、必死に救命しようとして万年筆を刺し、誤って頸動脈を傷つけてしまった記憶がよみがえる。

その後、陳楚川は刺青の男と合流する。

男の車に乗り込んだ陳楚川だったが、移動中、突然男に襲われる。抵抗する間もなく刃物が身体を貫き、陳楚川はその場で命を落とす。

第18話の見どころ

陳楚川の死をきっかけに、新型薬物が「原鑽」と同じ原子構成を持つことが判明する。さらに、その薬物はまだ実験段階であり、患者たちを利用して改良されていた可能性が浮上。禁毒部門も捜査に加わり、事件は巨大な薬物犯罪へと発展していく。

第18話のあらすじ

ある男が建物の廊下を歩いていると、突然、誰かに室内へ引きずり込まれる。そして首を折られ、命を奪われる。

警察が現場へ駆けつけると、遺体には粉末が付着していた。しかし高元は、その粉末が死後に撒かれたものだと見抜く。そして、ふと顔を上げ、廊下の監視カメラに視線を向ける。

その夜、斉思哲が現場へ駆けつけた時には、陳楚川の遺体はすでに冷たく硬直していた。

斉思哲は遺体を見つめながら、複雑な思いに胸を締めつけられる。かつて陳楚川は、自分の夢は優秀な法医学者になることだと語っていた。その姿が、斉思哲の脳裏に蘇る。

一方、祝青越は万国新の遺品を整理していた。机の上に置かれていた3人の写真を手に取ると、そこにはかつての笑顔が残されている。しかし、もうその時間は戻ってこない。

警察では万国新のために厳かな告別式が営まれ、全員が帽子を脱いで黙とうする。

捜査班は指紋と皮膚組織から、万国新殺害事件の容疑者として王波を特定する。王波は4年前、故意傷害で服役していたが、出所後は行方をくらましていた。

祝青越は王波に范暁という恋人がいることを突き止め、すぐに彼女のもとへ向かう。

その頃、斉思哲は研究室で昼夜を問わず実験を続けていた。

李一斉から陳楚川まで、これまで新型薬物を体内から検出された人物を比較すると、その薬物は完成品ではなく、すべて実験段階のものだった。

さらに化学分子式は試作品ごとに少しずつ変化している。

斉思哲は、これは新型の違法薬物であり、現在も改良が続けられていると判断する。

事態を重く見た省公安庁は、専案班を立ち上げる。禁毒総隊第一支隊隊長の曹亮が責任者となり、禁毒部門と刑事部門が合同で捜査することになる。

禁毒隊の関立興と刑警隊の韓烽は、それぞれが追ってきた事件の情報を持ち寄る。

陳楚川から薬を処方されていた患者は、いずれも精神疾患を抱えていた。そして、その薬には新型薬物の成分が含まれていた。

しかも、その成分はまだ広く流通しておらず、試験段階にあるものだった。

一方、禁毒隊が長期間追っていた麻薬密売人ノシャが突然動き始める。

これは、新型薬物がすでに実際の取引段階へ移ったことを意味していた。

斉思哲は薬物の変化をさらに分析する。新型薬物は改良されるにつれて使用者に現れる症状も変化するが、初期には幸福感や多幸感が現れ、摂取量が増えると幻覚や恐怖を引き起こし、最終的には依存や自傷、暴力行為へとつながるという。

そして驚くべきことに、新型薬物と「原鑽」は原子レベルの成分構成が一致していた。

斉思哲にとって、それは過去の事件がまだ終わっていなかったことを意味していた。

さらに刑警隊は、新たな死者を発見する。遺体の周囲から採取した粉末を分析すると、そこにも新型薬物の成分が含まれていた。

監視カメラを調べた結果、容疑者として浮上したのはノシャの配下にいる范彪だった。

韓烽は、過去の「原鑽」事件で自分が誤った判断をしていたと認める。そして斉思哲も、小菲事件の真犯人を必ず突き止めると決意する。

祝青越と蘇懐寧は范彪の追跡に乗り出す。追い詰められた范彪は蘇懐寧ともみ合いになり、突然、拳銃を取り出す。

その瞬間、韓烽率いる部隊が范彪の潜伏先を急襲し、屋内にいた別の人物を拘束する。祝青越も現場へ駆けつけ、逃走しようとする范彪を撃って確保する。

その後、韓烽と祝青越は范彪と「烏鴉」をそれぞれ取り調べる。

二人は強気な態度を崩さず、何も話そうとしない。

そこで捜査側は、二人の利害関係を利用した心理戦を仕掛ける。さらに斉思哲も協力し、二人の供述に矛盾が生じるよう仕向ける。

やがて心理的な防御が崩れ、二人は自分たちが新型薬物を探すためにこの地へ来たことを認める。

しかし、取引相手に騙されたため、口封じとして殺人まで行ったという。

范彪は、ノシャから「心理クリニックを経営し、医学的な知識を持つ人物」を探すよう命じられていたと供述する。しかし、2日間にわたって電話をかけても誰も応答しなかった。

そしてノシャは、この新型薬物の背後には、さらに優れた「毒師」がいるはずだと話していたという。

一方、烏鴉はノシャから「阿蛇」という人物と取引するよう指示されていたことを明かし、取引の時間と場所も供述する。

韓烽は危険な潜入捜査を決意する。

その一方で、斉思哲の胸には、俞菲の記憶がよみがえっていた。

かつて斉思哲は法医学の客員教授を務め、俞菲は彼の優秀な教え子だった。勤勉で優秀な彼女が、いつか立派な法医学者になることを斉思哲は信じていた。

しかし韓烽は当時、俞菲に法医学の道を諦めさせるよう斉思哲に忠告していた。

俞菲はそれでも夢を諦めなかった。

そして彼女が事件に巻き込まれた後、斉思哲は「自分が守れなかった」と自責の念を抱き続けていた。

その後悔は、今も彼の心に深く残っていた。

 

剥繭(はっけん)-絡み合う罪の糸- 19話・20話・21話(最終回) あらすじ

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