九州縹緲録 16話・17話・18話・19話・20話 あらすじと感想

九州縹緲録~宿命を継ぐ者~
NANAさん

第16話 あらすじ

#16 剣の覚醒

息衍(そく・えん)は翼天瞻(よく・てんせん)に蒼雲古歯(そううんこし)剣の在処を告げ、翼天瞻は幽長吉(ゆう・ちょうきつ)の死の真相を明かす。百里隠(ひゃくり・いん)は辰月(しんげつ)から天駆(てんく)が幽長吉を殺したと聞かされる。翼天瞻は天駆再興のため剣を得ようとし、辰月は百里隠を利用して剣を得ようとしていた。夜半、百里隠は羽然(う・ぜん)を拉致して阿蘇勒(アスラ)と姫野(き・や)を陵墓へおびき寄せる。その時、封印されていた剣が覚醒し…。

出典:チャンネル銀河 九州縹緲録~宿命を継ぐ者~

第16話 感想

幽長吉の息子である百里隠は辰月の者にそそのかされ、蒼雲古歯剣を抜いたけど、その剣を操ることはできず、命を落としてしまいました。父の剣を継承する者として認められなかったのです。辛い結果でした。しかし百里隠はその剣を離さず阿蘇勒を殺そうとしたのです。百里隠の振りかざした剣を防ごうとした阿蘇勒の手に、剣は渡ってしまいます。

そして剣は阿蘇勒を選びます。阿蘇勒こそが後継者なのです。百里隠は父の死が天駆の者の仕業と知って、天駆にかかわる阿蘇勒と姫野で最初の敵討ちをしようとして呼び出していたのです。でも逆に剣と阿蘇勒の運命を繋いでしまった。姫野も阿蘇勒も指輪を持つ者でしたから資格はありました。想像は付いていた結果だけど、剣を継ぐ者は姫野の方が良かったんだけど、私の予想は外れました。

幽長吉は天駆の英雄だと思っていたけど、話はそんなに簡単な問題ではなく、自分達の目指すものの為に皇帝を殺した謀反人だったのです。そんな幽長吉を愛していた蘇尚宮は彼の為に最愛の息子を引取り、わが子の様に愛情を注いで育ててきた。百里隠が死んだとき、蘇尚宮も共に死ぬことを選びました。最後に百里隠が「母上」と呼んだことは蘇尚宮にとってどんなに嬉しかったことか、あんなに反発していた百里隠だったのに、やはり母として認めていたのです。

幽長吉の死後長い歳月がたち今は息将軍を愛していたはずなのに、最後は彼と去るのではなく、死んだ百里隠の元に残ることを選びました。二人には幸せになって欲しかったのに残念です。

第17話 あらすじ

#17 選ばれし者

天駆(てんく)武士団を招集した翼天瞻(よく・てんせん)。そこに息衍(そく・えん)とともに阿蘇勒(アスラ)と姫野(き・や)がやって来る。剣に選ばれた阿蘇勒は新たな大宗主として紹介されるが、北陸人であることを理由に武士たちは納得しない。阿蘇勒もまた困惑していた。そんな阿蘇勒を励ます姫野。だが百里景洪(ひゃくり・けいこう)はこの機に天駆を追い込もうとしていた。そんな中、阿蘇勒が辰月(しんげつ)に連れ去られる。

出典:チャンネル銀河 九州縹緲録~宿命を継ぐ者~

第17話 感想

蘇尚宮が亡くなり、阿蘇勒も息将軍も彼女を思い出し悲しんでいました。息将軍の吹く尺八の音が物悲しく、亡くなった彼女の存在の大きさを感じさせます。庭に咲く紫琳秋が美しい、この花を調べたら九州世界の晋北 に咲く花とありました。見た目には藤のようだけど実際にはない花の様で、秋の寒くなるまでの短い期間しか咲かない花。

息将軍はこの花を長く咲かせるため、庭に池を作り温かくなる様にして丹精込めて咲かせていました。それは蘇尚宮がいつでも花を見に来れるようにと、少しでも長く彼女を待っていられる様にしていたためでしょう。花の香りはあるものの近づかないとその香りには気づけない花、この紫の衣装を着るのは私だけと言っていた蘇尚宮、この紫琳秋はまるで蘇尚宮そのものような花です。

阿蘇勒は剣に選ばれ大宗主になるよう息将軍や鉄皇・翼天瞻に言われましたが、自分はその器ではないと言いました。でも阿蘇勒は不思議な力を持つ子、選ばれたのも不思議ではない。だけど天駆武士団は皇帝と敵対している様子。阿蘇勒の立場はどうなるのか、彼自身が試されています。運命に従うしかないのでしょうか。

第18話 あらすじ

#18 裏切りの応酬

天駆(てんく)と辰月(しんげつ)が生まれたいきさつを阿蘇勒(アスラ)に語る息衍(そく・えん)。百里景洪(ひゃくり・けいこう)から天駆(てんく)一掃を任された拓跋(たくばつ)将軍は姫野(き・や)を利用するため、家族を人質に取る。拓跋将軍が赤牙(せきが)を率いていることを知って驚く百里景洪だが、黙って受け入れる。姫野は羽然(う・ぜん)と行動をともにするが、天駆や阿蘇勒を裏切り、家族まで巻き込んだことに打ちのめされる。

出典:チャンネル銀河 九州縹緲録~宿命を継ぐ者~

第18話 感想

家族を人質に取られ、義母を殺された姫野。天駆の仲間を売ってしまった。でも羽然はそのことを聞いても、まだ天駆の仲間を助けに行けばよいと諭してくれました。彼女の明るくてタフな性格が絶体絶命の姫野を救います。

姫野と羽然は天駆のアジトに行き拓跋将軍がくることを伝えます。まだ天駆武士団をよく知らない姫野と阿蘇勒に、この洗礼は可哀そうすぎます。天駆に入るってそういう事だったのかと、身をもって感じた事でしょう。でも姫野と一緒に逃げた羽然は自分の命をかけて、姫野を助けたい気持ちをハッキリと示していて、姫野への感情は友情ではなかったと気づきました。

天駆の武士たちは草原へ逃げ、そこで待ち受けてたのは拓跋将軍と赤牙でした。仲間を殺される様子を見た阿蘇勒は剣を抜き、敵を倒しまくります。そして謎の男も現れ天駆を助けようとするのですが、彼は息将軍の様でした。彼が天駆なのはまだ知られていない秘密なのです。

囮になり逃げる姫野を追いかける羽然。崖の上から二人で飛び降りた時・・・羽然の翼が開くかと思った。羽族だから、国師には翼あったし。まさかそのまま水の中へ落ちちゃうとは。羽然を危険にさらし過ぎて心配になります。彼女は宮殿に返すべきでした。この先3人はどうなってしまうのか、姫野と阿蘇勒はただ巻き込まれたようなものなのに。

第19話 あらすじ

#19 友を救うために

拓跋(たくばつ)将軍に追われる姫野(き・や)と羽然(う・ぜん)。逃げられないと悟った姫野は思わず羽然に口づけをする。剣を奪えなかった拓跋将軍は囮として姫野を連行する。百里景洪(ひゃくり・けいこう)は阿蘇勒(アスラ)が姫野を助けに来ることを見越していた。罠と知りつつ姫野のもとに向かう阿蘇勒。だがその行動は多くの犠牲を生むことに。百里景洪は姫野解放の条件に阿蘇勒と羽然の婚姻を提示する。

出典:チャンネル銀河 九州縹緲録~宿命を継ぐ者~

第19話 感想

拓跋将軍に追い詰められた姫野と羽然。「許してくれ 天の果てまで一緒に行けない」そう言いながら羽然に別れの口づけをして、兵士の元へ飛び出していく姫野と泣き叫ぶ羽然。若い二人がこんな目に合うなんて辛すぎて観ていられません。安らぐ家も家族もなく孤独な姫野がやっと見つけた最愛の人が羽然なのに、天駆になったらすべてのものを失ってしまいました。

姫野が拓跋将軍に捕まり城門につるされ囮にされ、それを知った阿蘇勒は1人で城門に現れました。阿蘇勒は自分の命と引き換えに姫野を助けて欲しいと訴えます。友のためなら命も捨てようとする阿蘇勒の友を思う気持ちにやっぱり3人とも助けてあげたいと思うと泣いけてきました。

そしていつの間にか羽然と姫野が愛し合いお互いを思う様子が恋人同士の様で姫野がいつもの何倍も男らしくカッコよく見えました。この人の命を守りたいと羽然と同じ位に思ってしまいました。

とにかく19話は辛すぎました。姫野を助けてあげたいと思ったら、阿蘇勒と羽然が結婚すれば、恩赦で姫野が助かるという条件を付けてきたし、拓跋将軍は羽然の前で赤牙と姫野を戦わせます。

目の前で彼の弟を殺させるのか、もう羽然には選択肢は一つしか残されていません。天駆の武士たちも沢山殺され、辛い決断だけが残ります。いつの間にか赤牙を手なずけていた拓跋将軍も恐ろしい男です。

第20話 あらすじ

#20 婚礼の儀

姫野(き・や)を助けるために婚姻を受け入れた阿蘇勒(アスラ)と羽然(う・ぜん)。百里景洪(ひゃくり・けいこう)は羽然への阿蘇勒の想いに気づいていた。だが阿蘇勒は羽然が姫野に想いを寄せているのを知っていた。2人はそれぞれの想いを胸に秘めたまま婚儀に臨む。同じ頃、姫野は牢からどこかに連れ出されていた。その夜、2人きりになると、阿蘇勒はついに羽然への想いを告げる。

出典:チャンネル銀河 九州縹緲録~宿命を継ぐ者~

第20話 感想

阿蘇勒と羽然の婚礼が行われた。世子と公主の婚礼らしく豪華な衣装と厳かな式がとても美しいのだけれど、羽然の気持ちを考えると切なくて胸が締め付けられる。阿蘇勒は羽然を好きなのだから妃に迎えられるのは嬉しいはずだけど、羽然の心の内を知っているから心の底からは喜べない様子。これが政略結婚なんだと、苦しく切ない気持ちになります。

中国の婚礼は赤い衣装が多いけど九州世界では違うのか、羽然の髪飾りも衣装も金色に光り輝きキラキラ眩しくて素敵、女の子ならみんな喜ぶはずの衣装なのに羽然の表情が暗くて残念。結婚相手が姫野だったら心の底から笑えるのだろうに。

婚礼の後、阿蘇勒は羽然に素直な気持ちを伝え離縁書を用意していました。姫野の事を思う羽然には、たとえ好きでも手を出さないという阿蘇勒。私はこんな阿蘇勒こそ抱きしめてあげたい。姫野のことも同じくらい好きだけど、世子に生まれても幸せとは言えない阿蘇勒の寂しさを知っていますから。そして羽然を好きだからそこ、羽然を守ってあげたい阿蘇勒の優しさにもっともっと泣きそうです。姫野も命だけは助けられたようで本当に良かった。きっとすぐに再会できる事を信じています。

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