大明皇妃 57話・58話・59話 あらすじと感想

大明皇妃 -Empress of the Ming-

大明皇妃 -Empress of the Ming- 読み方:だいみんこうき エンプレス・オブ・ザ・ミン   2019年 全62話 原題:大明風華

dim-sumさん

第57話 あらすじ

第57話禅譲の詔

吹雪が続くある日、エセンが北京へ使者を送り明と和睦を結ぶとの知らせが祁鎮たちのもとへ届く。それを聞いた徐浜は、喜寧(きねい)に使者団への同行を願い出るも一蹴されてしまう。だがチムグの説得により同行できることに。さらに、祁鎮の帰還の障壁となっているものの一つを排除すべく、徐浜らはバヤン・テムルに協力を仰ぎ、先だって宣化(せんか)城へ密書を届けて欲しいと頼む。そして徐浜、喜寧を含むオイラトの使者団は北京への道中、宣化城へ立ち寄り…。

出典:kandera 大明皇妃 -Empress of the Ming- ストーリー

第57話 感想

吹雪の中徐浜が戻ると祁鎮が居らず、不審に思って探すと半裸で雪原に寝そべり死のうとしていました。徐浜は祁鎮を奮起させるため、自分が永楽帝を暗殺しようとしたことや若微と思い合っていたことを話し、祁鎮は蘇生しました。

そのころ北京では、若微が善祥と2人きりで会い、祁鎮を戻して欲しいと頼みます。善祥は本来なら自分が皇太后だと恨み言を言います。若微は先帝が決めたことで自分にはどうしようもない過去の事と言っても、善祥は過去ではない、自分に逆らえば祁鎮は死ぬと笑います。

徐浜は喜寧たちと宣大へ向かう前に、祁鎮を守ってくれているバヤン・テメルに頼み事をし、エセンたちが明を攻める計画を伝えます。そして徐は宣大城で喜寧の首をはね、エセンが明に攻め込もうと待機させてていた10万もの大軍の足止めに成功します。無事北京に戻った徐を若微が城外で出迎え、苦労を掛けたと泣きました。

徐は朝廷で祁鈺に対し、オイラトが貢物を送って来たのは誠意の表れだと話し、若微がオイラトの捕虜を解放したため、祁鎮は厚遇を受けている。和睦をすれば祁鈺の徳が後世に伝わりますと言います。そして祁鎮からの禅譲の詔を渡すと、祁鈺は飛び上がらんばかりに大喜び。手のひらを返したように祁鎮の解放のためオイラトが望むだけの金銀を送るよう命令。そして立太子の儀式を急ぐよう、于謙に命じます。

善祥は、夫の瞻基が自分と若微の扱いに差をつけてた仕打ちが赦せない、今でも繰り返し思い出していると話しました。そもそも自分の栄達が一番で漢王・高煦と通じたことが原因だったのでは?寺に預けられても反省せず、却って恨みを増幅させたようですね。若微が罰を受ける様子を見ていたいとは恐ろしい。祁鈺も自分の子が立太子できることになり、手のひら返しで上機嫌に。怒りに任せて打ち殺した後、野ざらしだった大臣たちの遺体もようやく埋葬が赦されました、恐ろしい親子も居たものです。

第58話 あらすじ

第58話宮中の惨事

立太子を祝う宴になかなか姿を現さない皇后と皇太子。宦官が様子をうかがいに行ったところ、毒を飲んで自害していたことが判明し、祁鈺は大きな衝撃を受ける。深夜、屋根で大声を出していた徐有貞は九門都督府に連行されるが、そこで石亨と出会い、一悶着を起こす。そこへ曹吉祥がやって来て、宮中で起こった大惨事を告げる。一方、徐浜は若微がエセンに贈る品物を携えてオイラトへ戻り、エセンに祁鎮を解放するよう頼む。

出典:kandera 大明皇妃 -Empress of the Ming- ストーリー

第58話 感想

義理の母善祥から虐待され、若微に助けて貰えなかった皇后は、皇太子を道連れに自殺。それを善祥が主催する立太子を祝う宴会中に知らされ、皇帝祁鈺は皇后に会いに行きます。そして現れた母善祥を皇后に会わせない、と突き飛ばしました。

若微は先帝の祁鎮をオイラトから取り返すため、手元にある全財産を徐浜に渡して交渉を頼みました。目録を見て結納品だと笑う徐に、若微は夫の宣徳帝・瞻基から貰ったものだと言い、足りなければ宮中の皿を持たせる、自分にはもう何もない。必ず連れ帰って欲しいと頼みました。

徐がオイラトへ着くと、バヤンは約束を守ったと歓迎します。エセンに面会して目録を渡すと、内容に失望したと言われました。そして、祁鎮には強靭な精神力がありまだ若く、自分の死後またオイラトを攻めて来るのが心配だ、明へ返さないと言い出します。

そこで徐が仲介し、祁鎮が生きている限りオイラトと友好を築き裏切らないと誓います。エセンもようやく納得し、祁鎮が娘のチムグを連れて北京へ帰ることを認めました。

徐は北京へ帰る途中で、若微から祁鎮あての手紙を渡します。そこには必ず生きて帰り、平穏な一生を送って欲しいという母の願いが書かれています。

善祥に反抗する祁鈺は初めて見ました。そんなに妻子が大切なら毒母をどうにかすれば良かったのに。善祥も皇太子(孫)の死がよほどショックだったのか、葬儀で柱にもたれかかって座る様子は、髪は灰色に変わり皮膚もどす黒く変色し病人のようでした。

悲しい思いをしても祁鎮を救うお金は出さず、若微が手持ちの財産で身代金を用意し、見かねた女官たちが宝石を差し出すほどでした。

祁鎮は、無駄な親征で多くの兵を殺しましたが、苦労を経てエセンも一目置く器量の持ち主に成長したようです。これで若微が望む平穏な暮らしが送れると良いのですが、祁鈺は妻子の死後廃人のようになっても嫉妬深そうで、祁鎮を陥れるのではと心配です。

第59話 あらすじ

第59話 母の祈り

祁鎮は北京へ無事に帰還を果たし、チムグと子とともに南宮に住むこととなる。三辞三譲(さんじさんじょう)の儀で、祁鎮は自分に復位する意思がないことを皆の前で宣言。だが、皇帝の祁鈺はその言葉を信じることができず、帰還を祝して若微を含めた家族だけで開かれているささやかな宴を興安(こうあん)に探りに行かせるのだった。宴席では、祁鎮とチムグがオイラトでの徐浜との様子を若微に話して聞かせていた。そんな時、3人の前に肉料理が運ばれ…。

出典:kandera 大明皇妃 -Empress of the Ming- ストーリー

第59話 感想

オイラトから戻った祁鎮は大勢の役人や将を前に儀式を行い、自分は帝位に就くつもりはない、南宮に隠居して国事に関わらないと宣言しました。

南宮では若微が祁鎮の手を取りやっと戻ったと泣き崩れます。側に居るチムグに自分を母と呼ぶように言い、子を抱いて嬉しそうに微笑みます。

3人が食事を摂る南宮は、壁も屋根も抜けた部屋とも言えない状況でした。祁鎮は徐浜と食事がしたいと言いますが、若微は禁宮なので祁鈺が外部の人間が立ち入ることを禁じていると話します。祁鎮は自分の安全に祁鈺が配慮してくれていると感謝しました。

太監の金英が肉料理を運んでくると、チムグは自分の刀を取り出し取り分けます。祁鎮は衛士以外は宮中で刀を持てないと取り上げ、何もないから礼にと金英にこの刀を授けました。

その3人を、祁鈺付きの太監・興安が見張っていました。祁鎮は報告を聞き、金英から話を聞き出せと命じます。若微付きの太監・金英には手が出せないと一度は断った興安。結局金英を捕らえて拷問にかけ、祁鎮と若微が反乱を計画していると供述書を偽造します。

将軍の石亨はその供述書を持って祁鎮に相談を持ち掛けます。石亨は身を守るためウソの供述をしたと金英を処刑するよう助言しました。祁鎮は石亨に借金を申し込み、その金で金英に棺を用意し埋葬して欲しい、金は若微から返すと頼みます。石亨は一介の太監にそこまで報いるとはと感激して涙しました。

祁鎮と並んだ祁鈺は病のせいかやつれて弱々しい感じです。若微は徐浜に、祁鎮が夫瞻基に似てきたと愚痴を言い、徐は自分の教育ではなく、朱家の血のせいだと応えました。落ち着いて見える祁鎮ですが、若微に徐を軍師にしたいと匂わせ、何かしそうな雰囲気。祁鈺は太監を捕まえて祁鎮を謀反の罪に陥れようとし、何もしないとチムグや子まで殺されそう。これなら北京に戻らない方が良かったというのは祁鎮の本音かも知れません。

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