彼女は薔薇 2024年 全38話 原題:玫瑰的故事
第21話 あらすじ
黄亦玫と方协文は延吉での結婚後、家族との関係や新たな生活に直面していく。まず、方家での顔合わせでは、方协文の母親が標準語で話すものの、普段は朝鮮語を使うため、黄亦玫とは会話がかみ合わず、どこかぎこちない空気が流れる。母親は、これまで大切に育てられてきた黄亦玫が、実生活で苦労に耐えられるのかを不安視し、息子にはもっと相応しい相手がいるのではないかと感じている。方协文は必死に彼女をかばい、彼女の人柄や努力を説明するが、母親の疑念は簡単には消えない。
結婚式に関しても価値観の違いが表れる。母親はこれまでのご祝儀を回収したいという思惑があり、盛大な式を望むが、黄亦玫は形式にこだわらず簡素な式を選ぶ。親戚からの祝儀だけを受け取り、派手さを避けた形となる。方协文は母親をなだめつつ、「将来は上海で家を買い、一緒に暮らそう」と約束し、その場を収める。
その夜、ホテルに戻った黄亦玫は、隠していた事実を打ち明ける。先ほどの電話は元恋人の庄国栋からで、彼が延吉へ向かっているというのだ。恋愛経験の少ない方协文はどう対応すべきか分からず、不安と戸惑いを隠せない。一方、庄国栋は黄振华から方协文の実家の住所を聞き出し、すぐに向かってしまう。後になって事の重大さに気づいた黄振华は激しく後悔し、恋人の苏更生からも厳しく叱責される。
延吉に到着した庄国栋は、すぐに黄亦玫へ連絡を取り、彼女はあえて方协文と共に彼の前に現れる。そしてすでに入籍していることを明確に伝え、関係に終止符を打つ。方协文も礼儀正しく彼を迎え、「結婚式に来てくれてありがとう」と感謝を述べる。自分の遅れを悟った庄国栋は、「新婚おめでとう」とだけ言い残し、静かに去っていく。
その後、黄亦玫は誰が住所を教えたのかを確認し、黄振华の行動を知る。苏更生は、そもそも方协文に元恋人を会わせるべきではなかったと指摘し、彼の強い劣等感が今後悪影響を及ぼす可能性を警告する。黄亦玫は事態の深刻さに気づくが、今からできることは少なく、方协文自身が乗り越えるしかないと悟る。
翌日、二人は結婚写真を撮影し、その後正式に結婚証を取得する。しかし方协文は終始無口で、心の奥に残るわだかまりを拭えずにいる。やがて上海へ戻ると、彼はすぐに仕事へ復帰し、チームと共に開発していたソフトウェアがついに顧客から高評価を得る。達成感に包まれる一方で、彼の心にはまだ複雑な感情が残っている。
ある日、方协文は自ら庄国栋を呼び出し、改めて対峙する。彼は結婚の証として喜糖を手渡し、事実を突きつけるような態度を取る。対する庄国栋は冷静に対応し、かつて黄亦玫と共に過ごした日々や彼女の価値観の深さを語る。そして彼女を本当に理解し、大切にできるかどうかを問いかけ、「彼女を幸せにしてほしい」と告げる。食事後、彼は料理を持ち帰るよう勧めるが、自分の手元に残った喜糖は捨ててしまう。その行動には、過去への未練と決別の決意がにじんでいた。
帰宅後、黄亦玫は料理を見て喜び、それが彼女の好物ばかりであることに気づく。方协文が用意したと思い込み、無邪気に食べる彼女の姿に、彼は複雑な思いを抱きつつも何も言えない。
一方で、会社では大きな動きがある。姜雪琼が辞職を決意し、後任として苏更生が新たに責任者に任命される。重責に戸惑いながらも彼女は覚悟を決め、早速組織改革に乗り出す。反発する韩樱に対しても毅然とした態度で臨み、実力主義の人事を断行する。その姿勢は周囲に強い印象を与える。
私生活では、黄振华が昇進した苏更生を祝うために料理を振る舞い、二人は穏やかな時間を過ごす。関係は以前よりも深まりつつあり、互いに支え合う存在となっていく。
そして物語の終盤、黄亦玫に新たな変化が訪れる。彼女は自分が妊娠していることを知り、方协文にその事実を伝える。思いがけない知らせに、方协文は驚きながらも心から喜び、未来への希望に胸を膨らませる。
過去の影を引きずりながらも、新たな命と共に前へ進もうとする二人。その先に待つ現実と試練を予感させながら、物語は次の展開へと続いていく。
第22話 あらすじ
苏更生が頭金を支払っていた新居がついに引き渡され、彼女は黄振华とともに現地へ向かう。正式な契約を終え、「自分だけの家」を手に入れた瞬間、彼女は感極まり涙を流す。これまでの苦労が報われた瞬間だった。黄振华も心から喜び、内装について積極的に意見を出す。しかし、浴室に大きな浴槽を設置しようと提案したとき、苏更生は強く拒否する。彼女にとって浴槽は、過去のトラウマ――義父による性被害の記憶を呼び起こす存在であり、どうしても受け入れられないものだった。
一方、黄亦玫は妊娠が判明し、生活に大きな変化が訪れる。方协文は彼女の体調を気遣い、食事や栄養補助食品を買い揃え、献身的に支えようとする。しかし彼女の体重は逆に減ってしまい、方协文は仕事の負担が原因ではないかと心配し、退職して安静に過ごすよう勧める。だが黄亦玫は自立心が強く、仕事を辞めるつもりはなく、その提案を断る。そこで方协文は、母親を延吉から呼び寄せて世話をさせようとするが、これも彼女は遠慮する。
その頃、企業間の動きとして、戈蘭グループによるアジア太平洋地域での芸術展プロジェクトが始動し、庄国栋が代表として苏更生のもとを訪れる。彼女はこの案件を韩樱に任せ、プロジェクトは新たな局面へ進む。
家庭では、黄亦玫が両親の黄剑如と吴月江とビデオ通話をするが、やつれた様子に家族は心配を募らせる。方协文は彼女が無理をして働いていると訴えるが、兄の黄振华はそれを軽く受け流し、防護服などの過剰な心配を笑う。そのやり取りを見た方协文は、自分が見下されていると感じ、再び劣等感に苦しむ。
さらに事態は悪化する。黄亦玫は通勤途中に倒れ、病院へ搬送される。医師は妊娠高血圧症候群の疑いを指摘し、入院を勧めるが、彼女は費用や仕事を理由に拒否する。これを受けた方协文は強引に出版社へ行き、彼女の退職手続きを進めてしまう。本人の意思を無視した行動に、後に大きな亀裂が生じる。
やがて方协文の母が同居を始めるが、生活習慣や価値観の違いが顕著に表れる。母親は味付けの濃い料理を作り、部屋を自分流に変え、さらには黄亦玫が大切にしていた装飾植物を抜いて別のものを植えるなど、配慮を欠いた行動をとる。言葉も通じにくく、ストレスは増すばかり。黄亦玫は別々に住むことを提案するが、方协文は受け入れず、「我慢してほしい」と説得するため、彼女の不満は募る。
仕事面でも問題が起きる。方协文は優秀な人材の採用を感情的な理由で拒否し、会社の運営にも影響が出始める。共同経営者の昊子はこれに反発し、二人の関係は険悪になる。さらに方协文は、将来的に黄亦玫の持つ株式を自分に集約する考えまで口にし、周囲を驚かせる。
一方で、黄亦玫は自分が知らぬ間に退職させられていたことを知り、大きなショックを受ける。仕事に誇りを持っていた彼女にとって、それは自分の人生を否定されたも同然だった。
その頃、苏更生の新居は完成し、黄振华が尽力した内装も整う。しかし浴槽を見た瞬間、彼女の表情は凍りつく。過去の記憶がよみがえり、耐えきれず撤去を決断する。事情を知らない黄振华は強く反発し、二人は激しく衝突してしまう。
やがて黄亦玫と方协文の間でも対立が激化する。生活、仕事、家族――すべての問題が重なり、口論が絶えなくなる。さらに母親が朝鮮語で彼女を非難し続けたことで、ついに黄亦玫は我慢の限界に達し、「理解できる言葉で話してほしい」と訴える。これに激怒した母親は声を荒げ、場は混乱に包まれる。
方协文は何とか母親をなだめてその場を収めるが、夫婦の間に生まれた溝はすでに深く、簡単には埋まらないものとなっていた。
仕事、家族、過去の傷、そして新しい命――それぞれの重圧が重なり、登場人物たちは大きな試練の中へと踏み込んでいく。物語はさらに緊張感を増しながら、次の展開へと進んでいく。
第23話あらすじ
方協文が黄亦玫の意思を無視して出版社を辞めさせたことが引き金となり、二人の関係は大きく揺らぐ。黄亦玫は抑えきれない不満と孤独を抱え、実家の父黄剣如とビデオ通話をして胸の内を打ち明ける。母の吴月江は不在だったが、黄剣如は娘の異変にすぐ気づき、優しく励ましながらも「自分の気持ちに正直に生きるべきだ」と諭す。通話後も不安が拭えない彼は、妻と相談して上海へ様子を見に行く決意を固める。
一方、苏更生は黄振华との関係修復のため、自ら彼のもとを訪れ、北京ダックを手土産に謝罪する。浴槽をめぐる衝突の裏にある彼女の過去――継父から受けたトラウマ――を察した黄振华は深く反省し謝罪するが、その後も些細なことで再び衝突してしまう。これ以上関係を悪化させたくない苏更生は、その場を離れて距離を置く選択をする。
その頃、方協文は130平米超の広いマンション購入を計画し、母と黄亦玫、そして生まれてくる子どもと「三人+母」で暮らす将来像を描いていた。しかし黄亦玫は義母との同居に強い抵抗を示し、同じマンション内で別々に住む案を提案する。だが方協文はこれを拒否し、海外で成功している人々を引き合いに出しながら、自身の理想を押し通そうとする。その言動の裏には、元恋人である庄国栋への強い対抗意識があり、黄亦玫はそれに気づきながらも、これ以上衝突することを避けて口を閉ざす。
黄振华の側でも転機が訪れる。彼は旧知の白尔儒から別荘地開発プロジェクトの設計を依頼され、その才能を高く評価される。さらに会社設立や副社長ポストの提案まで受け、安定した職場に残るか、新たな挑戦を選ぶかで葛藤することになる。
家庭内では、方母と黄亦玫の関係がさらに悪化する。生活習慣や価値観の違いから衝突が絶えず、方母は常に彼女を監視するような態度を取り、自由を奪われた黄亦玫は精神的に追い詰められていく。ある日、彼女は耐えきれず外へ飛び出し、街をさまよいながら束の間の解放感を味わう。帰り道に自分のために花を買うが、それすらも浪費だと責められ、さらに疑念まで向けられる始末だった。
経済面でも不安は増す。方協文が住宅購入の頭金不足を理由に相談すると、黄亦玫は手元に残っていたわずかな貯金2万元を差し出す。しかし彼女自身は自由に使えるお金もほとんどなく、街で気に入った絵を買うことすらできない。行き場のない苦しさから、彼女は苏更生に電話で涙ながらに訴えるが、金銭的援助は拒み、「お金では解決できない」と語る。
そんな中、ついに吴月江と黄剣如が上海に到着する。だがその時、黄亦玫は外出中で不在。家では方母が「毎日しっかり世話している」と自慢げに語り、方協文も辞職の経緯を説明するが、両親は表面上理解を示しつつも違和感を抱く。
帰宅した黄亦玫は両親の姿を見た瞬間、張り詰めていた感情が一気に崩れ、母に抱きついて号泣する。その姿に黄剣如は強い心配を抱き、娘の置かれている状況の深刻さを実感する。一方で方母は、彼女が親に告げ口をしたのではないかと疑い、さらに不穏な空気を生む。
夕食をめぐっても価値観の違いが露呈する。外食を提案する方協文に対し、方母は出費を嫌がるが、自分で料理するのも面倒だと難色を示す。最終的には外食に同意するものの、場の空気はぎこちないままだった。一方、吴月江と黄剣如は北京から食材を持参しており、「家でゆっくり食べたい」と申し出て自ら台所に立つ。彼らは観光や新居見学よりも、何より娘と過ごす時間を優先したいと考えていた。
その夜、黄亦玫は両親に「しばらく北京に戻りたい」と本音を漏らす。その会話を偶然聞いてしまった方協文は、表面上は冷静を装いながらも、内心では強い不安と焦りを募らせていく。
第24話あらすじ
吴月江と黄剣如は、娘の様子を心配して上海を訪れる。久しぶりに両親と再会した黄亦玫は、堪えていた感情が一気に溢れ出し、その場で号泣する。やつれた顔を見た二人は、彼女が相当なストレスを抱えていることを悟り、しばらく滞在して支えようと決意する。そして、義母である方母を一度実家に帰して休ませてはどうかと提案するが、これに方母は強く反発し、「家を奪いに来たのではないか」と被害妄想を膨らませる。
両親は北京から持参した食材で手料理を振る舞い、久しぶりに黄亦玫は心からの笑顔を見せる。しかしその様子が、これまで彼女を厳しく管理してきた方母の癇に障り、家庭内の空気はさらにぎくしゃくしていく。
食後、黄剣如はさりげなく会社の状況を尋ねるが、方協文が「より大きなオフィスへ移転したい」と語ると、無理な拡大は危険だと忠告する。この助言は本来善意からのものだったが、劣等感の強い方協文は「自分の能力を疑われた」と受け取り、内心で不満を募らせる。
ホテルへ戻る途中、黄剣如は娘の変化を嘆く。何不自由なく育った黄亦玫が、結婚後は常に思い詰めた表情をしていることに心を痛め、「北京に連れて帰るべきではないか」と考えるが、吴月江はまず様子を見るよう説得する。
一方で、方協文の被害妄想は悪化していく。彼は両親の訪問を「監視」だと思い込み、黄亦玫が裏で不満を訴えたのだと疑う。さらに彼女が外出することや義母との関係を持ち出して責め立て、感情をぶつけたまま話を聞かずに寝てしまう。息苦しい状況に、黄亦玫の精神的負担は限界に近づいていく。
その頃、黄振华は人生の岐路に立っていた。実業家の白尔儒からホテル設計と会社設立の話を持ちかけられ、安定した職場に残るか、独立するかで悩む。恋人の苏更生は、過去の縁も踏まえつつも彼の挑戦を後押しし、最終的に投資を受ける決断を支持する。
家庭内では再び対立が起きる。黄亦玫は両親としばらく過ごしたいと望み、義母を帰郷させたいと提案するが、方協文は拒否。さらに彼女が北京へ戻ることさえ疑い、「庄国栋に会いに行くつもりだろう」と決めつける。怒りが頂点に達した黄亦玫は、彼が常に元恋人を意識していること、大きな家を買ったのも見栄や対抗心からだと指摘し、激しい口論へと発展する。
その後、方母は一度は帰郷を口にするものの、生活費の増額を条件に上海に残ることを選ぶ。家庭の緊張状態は解消されないまま続いていく。
やがて、関係に一時的な転機が訪れる。外出中の黄亦玫は、胎動を初めてはっきりと感じ、命の存在を実感する。その喜びを苏更生に伝え、彼女の助言もあって、夫婦関係を修復しようと心を動かされる。一方、酒に逃げていた方協文も自分の不安と弱さを吐露し、帰宅後に必死に謝罪。「もう争わない」と誓い、二人は一度和解する。そして彼はお腹の子の鼓動を聞き、涙を流して感動する。
やがて時は流れ、2008年。北京オリンピック開会式当日、黄亦玫は予定より早く出産の時を迎える。難産に苦しむ彼女を前に、病院では無痛分娩を巡って対立が起きる。方母は自然分娩に固執し、黄振华は激しく反発。緊迫した状況の中、最終的に方協文が同意書にサインし、出産は進められる。
長い苦しみの末、黄亦玫は無事に女の子を出産する。初めて我が子を抱いた彼女は深い感動に包まれ、「この子を必ず守る」と強く誓う。方協文は名前をいくつか用意し、その中から「方太初」が選ばれる。しかし、男児を望んでいた方母は内心で不満を抱き、喜びに影を落とすのだった。
彼女は薔薇 25話・26話・27話・28話 あらすじ
















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