扶揺(フーヤオ)~伝説の皇后~ 2018年 全66話 原題:扶揺
第41話の見どころ
長孫無極の死が伝えられ、扶揺は絶望の淵へ突き落とされます。それでも「生きているなら会いたい、死んだのならこの目で確かめたい」という強い想いで葛雅砂漠へ向かう姿が胸を打ちます。一方、天権王宮では皇位継承を巡る駆け引きが激化し、皇后に長年毒が盛られていたという衝撃の真実も判明。長孫迦がついに立ち上がる決意を固め、物語は恋愛だけでなく王権争いも大きく動き始める、重要な転換点となる一話です。
第41話あらすじ
戦北野の陣営では、雅蘭珠が昏睡状態の戦北野を懸命に見守り続けていた。一方、夢の世界にいる扶揺の前には穹蒼の上仙・非煙が姿を現す。非煙は扶揺の命が尽きかけていることを告げ、「忠誠を誓えば命を救う」と取引を持ち掛ける。しかし扶揺は、自らの信念や忠義を裏切ってまで生き延びるつもりはないと拒絶する。姚城の人々に裏切られてもなお、大切な人を守るという信念だけは失いたくないという扶揺の言葉に、非煙は冷笑を浮かべ、「いずれ自ら助けを求めに来る」と言い残して姿を消す。
その頃、天権王国には長孫平戎から急報が届いていた。葛雅砂漠で長孫無極の石化した遺体を発見したという報告に、長孫迥は深い悲しみを抱きながらも、石化症の感染を恐れ、現地で埋葬するよう命じる。
やがて扶揺と戦北野は夢から目覚める。黒風騎は天煞へ帰還することになり、戦北野は扶揺にも姚城へ戻るよう勧める。姚城への複雑な思いから拒む扶揺だったが、人々が自らの過ちを悔い、彼女を捜し続けていると聞き、戦北野とともに再び姚城へ向かう。
姚城では住民たちが涙ながらに扶揺へ謝罪し、鉄成も官印を返そうとする。しかし扶揺は県令として戻ることを断り、「姚城はもうあなたたち自身で守るべき場所」と告げ、鉄成に町の未来を託す。そして、自分は長孫無極を探しに旅立つ決意を固める。
一方、天権の朝廷では太子死亡の報が広まり、重臣たちは新たな皇太子を立てるよう長孫迥へ迫る。しかし長孫迥はなお長孫無極の死を信じ切れず、長孫平戎と長孫迦の動きを見極めるため、あえて立太子を先送りにする。そして側近・長林を葛雅砂漠へ派遣し、遺体が本当に長孫無極なのか確認させる。
後宮では皇后が息子の訃報を聞いて倒れてしまう。彼女は南戎へ向かいたいと願うが、長孫迦は体調を案じて思いとどまらせる。その優しさの裏には、長年胸に秘め続けた皇后への想いがあった。
宗越のもとにも長孫無極死亡の知らせが届くが、誰一人として遺体を確認していない以上、真実とは限らないと冷静に判断する。しかし扶揺は待っていられず、一人で葛雅砂漠へ向かってしまう。戦北野は急いで彼女を追い掛け、「生きているなら必ず会える。死んだというなら、この目で確かめよう」と寄り添う。
葛雅砂漠では長孫平戎が石化した長孫無極を棺に納め、火葬の準備を進めていた。長林は弔意を示すふりをして棺を開けさせる。扶揺も弔問客に紛れてその場に潜入し、棺の中に横たわる石像を目にした瞬間、言葉を失う。長林もまた、その石像が間違いなく長孫無極であると認めるしかなかった。
耐え切れず駆け寄ろうとする扶揺だったが、戦北野は彼女を気絶させ、その場から連れ去る。目覚めた扶揺は復讐に燃え、長孫平戎を討つと誓う。戦北野もまた、その覚悟を受け止め、「一人ではない。共に戦おう」と力強く約束するのだった。
その一方で、長孫迦は皇后が日々服用している薬を密かに調べさせる。そして名医から、その薬は少しずつ命を蝕む猛毒であるという衝撃の事実を知らされる。長年、長孫迥は皇后を毒で支配し、それを餌に長孫迦を誘い出そうとしていたのだ。
真実を知った長孫迦は皇后のもとを訪れ、これ以上耐える必要はないと告げる。皇后はこれまでの苦しみと無極を失った悲しみを涙ながらに語るが、長孫迦は彼女の手を取り、「三日だけ待ってほしい。必ず迎えに来る。そして、この国を取り戻そう」と固く誓う。王宮でもまた、新たな反乱の火種が静かに燃え始めていた。
第42話の見どころ
戦北野は反逆の罪を着せられ、扶揺や仲間たちとともに危険な長瀚山を突破しようとします。仲間たちは命を懸けて戦北野を守り、その絆の強さが胸を打ちます。扶揺も長孫無極への想いを胸に決して希望を捨てず、森で長孫無極の幻影と再会。しかし彼の言葉に違和感を覚えた扶揺は偽物だと見抜き、自ら刃を向けます。その正しい判断によって幻の正体が暴かれますが、戦北野が身を挺して扶揺を守ることに。宮廷では長孫迦と皇后の悲しい別れも描かれ、激動の展開が続きます。
第42話あらすじ
長孫無極を失った悲しみを胸に抱えながらも、扶揺は戦北野や仲間たちと行動を共にしていた。一方、天煞国では戦北野を巡る情勢が急変する。戦南城は、長孫迥が戦北野の汚名を晴らそうとしていることを知り、先手を打つように「私兵である黒風騎を密かに率いていた」という新たな罪を着せる。さらに静太妃を人質に取り、十五日以内に帰還しなければ命はないと通告。戦北野は母を救うため、自ら危険な磐都への帰還を決意する。
扶揺や雅蘭珠、小七たちは、その危険な旅路に同行することを申し出る。仲間を巻き込みたくない戦北野は一度は拒むものの、固い友情に心を動かされ、ともに進むことを受け入れる。黒風騎は戦力を温存するため別行動を取り、扶揺たちは少人数で長瀚山の密林へ足を踏み入れる。
しかし、密林には数々の罠が待ち受けていた。戦北野を追う天煞の精鋭・天煞之金も迫る中、雅蘭珠は谷へ転落しかけ、戦北野は命懸けで彼女を救出。その際、大切な宝である攝坤鈴を失ってしまうが、仲間の命を優先して捜索を断念する。
さらに森の奥では濃霧に包まれ、一行は散り散りとなる。戦北野は部下の亡骸を見つけて駆け寄った瞬間、地中に仕掛けられた罠にはまり、王虎とともに底なし沼へ飲み込まれていく。扶揺たちは必死に救出を試みるが、周囲には人の肉を食らう恐ろしい蟻の大群が迫り、絶体絶命の状況となる。
その時、忠臣・紀羽は自らの腕を斬り落とし、その血肉で蟻を引き寄せるという壮絶な決断を下す。命を懸けた犠牲によって蟻は遠ざかり、扶揺たちは戦北野を救い出すことに成功する。仲間たちの献身を目の当たりにした戦北野は、自分のために多くの者が命を落としていく現実に苦しむが、扶揺は「生き残ることこそが亡くなった仲間への恩返し」だと励ます。そして戦北野もまた、扶揺に対し、長孫無極も彼女が希望を失うことを望んではいないと語りかける。しかし扶揺は「自分の目で確かめるまでは、無極の死を信じない」と強い決意を口にする。
その後、扶揺は食料を探すため一人で森へ入る。すると、目の前に長孫無極が姿を現した。思わず駆け寄り涙ながらに抱きしめる扶揺だったが、長孫無極は「もう天下のことにも、人々のことにも関わりたくない。ただ君と二人だけで生きたい」と語る。その言葉に違和感を覚えた扶揺は、無極なら決してそんなことは言わないと悟る。彼女は迷うことなく短刀を突き立てると、目の前の無極は黒い妖魔へと姿を変え、襲いかかってきた。
間一髪、戦北野が扶揺をかばって攻撃を受け倒れ、扶揺も衝撃で意識を失ってしまう。
一方、天権王宮では長孫迦が皇后を宮中から救い出そうとしていた。しかし皇后は、自分が残ることで長孫迦だけでも生き延びてほしいと願い、自由に宮廷を出入りできる「坤極令」を託して別れを告げる。愛する人を残して去らねばならない長孫迦は、悲痛な思いを胸に王宮を後にするのだった。
第43話の見どころ
昏睡状態の戦北野を救う唯一の希望・「攝坤鈴」を巡り、扶揺たちは天煞王宮への危険な潜入作戦に挑みます。しかし、その裏では長孫平戎が巧妙な罠を張り巡らせていました。一方、医術を失いつつある宗越が自らの運命を打ち明ける場面は切なく、長孫無極との固い友情にも胸を打たれます。さらに、戦北野を案じる扶揺に思わず嫉妬心をのぞかせる長孫無極と、それに応える扶揺の愛情あふれるやり取りも見逃せません。そして物語は、五洲最大の試練「天門墟」へ向けて大きく動き始めます。
第43話あらすじ
長瀚山での激戦を終えた扶揺たちは、昏睡状態に陥った戦北野を見守っていた。宗越は懸命に治療を試みるものの、戦北野を目覚めさせる術は見つからない。唯一の希望は、天煞王家に伝わる秘宝「攝坤鈴」だけだった。しかし名医として知られる宗越でさえ救えない現実に、雅蘭珠は怒りを爆発させ、宗越を厳しく責め立てる。
落ち込む宗越のもとを長孫無極が訪れると、宗越は自身の身にも異変が起きていることを打ち明ける。非煙から授かった医術は、内力と技術が一体となって成り立つものだったが、その内力が失われつつあり、やがて名医としての力を完全に失うというのだ。長孫無極は、非煙が必ず代償を求める人物であることを理解しており、どんな未来が待っていても共に乗り越えようと宗越を励ます。
一方、極寒の天煞王国・磐都では、長孫平戎が戦南城を訪問する。長瀚山で手に入れた攝坤鈴を献上し、戦南城の歓心を買うことに成功する。攝坤鈴は天煞の王を選ぶ神聖な宝とされており、戦南城は自らが正統な王であることを民に示すため、盛大な「接宝大典」の開催を決定する。そして長孫平戎に対し、長孫無極亡き後の天権太子として後押しすることを約束するのだった。
扶揺は戦北野を救えないもどかしさに沈むが、長孫無極はそんな彼女を優しく抱き寄せる。過酷な戦いを経ても変わらない扶揺の強さを信じ、自分は五洲すべてを手に入れてでも彼女を幸せにしたいと愛を誓う。そして護身のため、天煞の秘宝「聚坤鈴」を扶揺へ託す。さらに、本物の攝坤鈴を奪うため天煞王宮へ潜入する計画が動き始める。
その頃、長孫平戎は天門墟へ挑む決意を固めていた。天権の太子として真に認められるには、かつて長孫無極が越えた試練・天門墟を突破しなければならないからだ。戦南城は危険な場所だと忠告するものの、長孫平戎は攝坤鈴の力を借りて挑戦すると宣言する。戦南城も、混乱する天権が天煞に有利だと考え、その願いを受け入れる。
宗越は王宮の見取り図を入手し、攝坤鈴奪還作戦を立案する。扶揺と雅蘭珠が囮となって警備を引きつけ、その隙に長孫無極が宝物庫「吟霜闕」へ忍び込むという大胆な作戦だった。しかし雅蘭珠が仕掛けを作動させてしまい、天煞の精鋭・天煞之金に見つかってしまう。雅蘭珠は宿敵・古凌風と激しく戦うが、扶揺は任務を優先して彼女を連れて脱出する。
その裏で吟霜闕に現れた「長孫平戎」は、実は変装した長孫無極だった。見事に攝坤鈴を手に入れたかに見えた一行は、急いで戦北野のもとへ戻る。しかし鈴を使っても何も起こらず、小七が一目で偽物だと見抜く。すべては戦南城と長孫平戎が仕組んだ罠だったのである。
悔しさから再び王宮へ向かおうとする扶揺を、長孫無極は身を挺して止める。敵はすでに警戒を強めており、今向かえば命を落とすだけだと説得する。そして、扶揺が戦北野を案じ続ける姿に思わず嫉妬を口にし、「自分が代わりに倒れていた方がよかった」と本音を漏らす。扶揺はそんな長孫無極を強く抱き締め、自分が愛しているのはあなただけだと真っすぐな想いを伝える。
その頃、戦南城は長孫平戎に、長孫無極が盗んだのは偽物であり、本物の攝坤鈴は依然として自分の手元にあると告げる。長孫平戎はすべて計画通りだと笑みを浮かべる。偽の鈴を餌に長孫無極を誘い込み、三日後に挑む天門墟で心魔を突破させ、その力を利用する――それこそが彼の真の狙いだった。長孫無極は宗越からその情報を聞き、五洲でも最も神秘的な試練の地・天門墟へ向かう新たな戦いを覚悟するのだった。
第44話の見どころ
雅蘭珠が愛する戦北野を救うため、自ら失明する危険を承知で禁術を使う場面は涙を誘う感動の名シーンです。一方、扶揺と長孫無極は天門墟で自らの心魔と対峙し、それぞれの強さと絆を証明します。さらに、長孫平戎との激闘を経て鎖情毒の解毒法が判明し、長く続いた苦しみにようやく希望が見え始めます。戦北野の目覚めや、扶揺に秘められた「五色石の少女」の謎など、新たな物語の鍵も次々と明かされる見逃せない一話です。
第44話あらすじ
昏睡した戦北野を献身的に看病する雅蘭珠は、扶揺たちの姿が見えないことから、自分たちを置いて去ってしまったのではないかと誤解し、深い悲しみに包まれる。それでも彼女は戦北野のそばを離れず、初めて出会った日のことや、あの日から変わることなく抱き続けてきた想いを静かに語りかける。
戦北野の命が危険な状態にあると悟った雅蘭珠は、自らの命を削る邛葉族の禁術を使う決意をする。その術は成功すれば命を救える一方、術者は重い代償を払わなければならない。雅蘭珠は迷うことなく禁術を発動し、戦北野の容体は回復へ向かう。しかし、その代償として雅蘭珠は視力を失ってしまう。事情を知った小七は涙を流すが、雅蘭珠は戦北野に負担をかけたくないと、自分が失明したことを決して知らせないよう頼み、一人静かにその場を去ろうとする。別れ際、彼女は戦北野への想いを込めて天煞の民謡を歌い、涙ながらにその場を後にする。
一方、扶揺と長孫無極は天門墟で、それぞれが心の奥底に潜む恐怖や迷いと向き合う試練に挑んでいた。長孫無極は卓越した精神力で心魔を打ち破ることに成功するが、扶揺は幻境に囚われ、自らの心魔に支配されそうになる。危機を察した長孫無極は内力を使って扶揺へ呼びかけ、彼女はその声で正気を取り戻す。
扶揺は心魔との激しい戦いに挑むが、相手は自分自身の心そのもの。力では決着がつかないと悟った扶揺は、心魔が自分と完全に同調していることを利用し、自らの首に剣を当てるという大胆な行動に出る。その覚悟によって心魔は消え去り、扶揺は試練を乗り越えることに成功する。
しかし、その直後に長孫平戎が現れ、傷ついた二人を抹殺しようと襲いかかる。重傷を負った長孫無極は苦戦を強いられるが、意識を取り戻した扶揺が加勢し、二人は力を合わせて長孫平戎を追い詰める。渦へ飲み込まれそうになった長孫平戎は命乞いをし、扶揺と長孫無極は最後の最後で彼を見捨てず救い上げる。
天門墟の試練を終えた長孫無極は、五洲の太子として再び人々の前に姿を現す。彼の生還に天権の人々は歓喜し、侍官・長林も安堵の表情を浮かべる。一方で長孫平戎は不満を隠せないまま、その場を後にする。
実は天門墟で命を救われた見返りとして、長孫平戎は鎖情毒の解毒に必要な薬引きが「自分の血」であることを明かしていた。扶揺は念のため偽の毒薬を飲ませ、互いに解毒薬を交換する約束を取り付ける。宗越は長孫平戎の血を調べ、それが本当に解毒薬の材料になることを確認。残る薬材を集めれば、扶揺を苦しめてきた毒を完全に治せる希望が見えてくる。
さらに長孫無極と宗越は、長孫平戎を一泡吹かせるため、小さな悪戯を仕掛ける。扶揺が飲ませた毒薬は偽物であり、宗越が渡した「解毒薬」も実は下剤だったと明かされ、二人はしてやったりと笑みを浮かべる。
やがて戦北野も無事に目を覚ます。扶揺は攝坤鈴を返し、戦北野は夢の中で聞いた天煞の民謡について尋ねるが、雅蘭珠が歌っていたことは誰も伝えない。雅蘭珠はなお戦北野を想いながら、その献身を胸の内に秘め続ける。
その頃、宗越は扶揺の脈を診察し、鎖情毒が解けたにもかかわらず、体内に未知の力が目覚めつつあることに気付く。長孫無極は、天門墟で扶揺の封印が解かれた可能性を口にし、かつて穹蒼から命じられた「五色石の少女」を探す使命を思い出す。扶揺に隠された真実が、いよいよ明らかになろうとしていた。
一方、天権王宮では長孫迥が長孫無極の生還を知り安堵する。絶食を続ける皇后のもとを訪れ、長孫無極が生きていることを告げると、絶望していた皇后の表情には久しぶりに希望の光が戻るのだった。
















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