韶華若錦

韶華若錦

韶華若錦 13話・14話・15話・16話 あらすじ

韶華若錦 2025年 全30話 原題:韶华若锦

第13話の見どころ

翟念慈の策略によって危険な目に遭った明檀を、江緒が間一髪で救い出す。彼女を傷つけた高琛には容赦ない制裁を加える一方、明檀を守れなかったことを悔やむ江緒。そんな二人の前に、太后が送り込んだという謎の女性・雲姨娘が現れる。江緒との親しげな様子を目にした明檀は、彼女こそ夫の想い人なのではないかと疑い、ついには離縁まで考え始める。

第13話のあらすじ

白敏敏は周公子との縁談の席で、彼が文書の内容を延々と語るばかりで、自分の話を聞こうともしないことに困惑する。そこで夫婦のあり方について尋ねてみると、周公子は結婚後、妻は夫を支えて子どもを育てるべきであり、女性が外で目立つようなことをしてはならないと、一方的な考えを述べる。あまりに時代錯誤な発言に、白敏敏はすっかり嫌気が差してしまう。そこへ章懐玉が迎えに現れ、周公子と口論になる。章懐玉は白敏敏の手を取ってその場から連れ出し、周公子を置き去りにするのだった。

一方、江緒は明檀の誘拐事件について調べ、宿文淳が関与している可能性が高いことを突き止める。捜査の過程で、柳姓の孤児が事件に関わっていることも判明した。その人物はかつて思大哥に学問を教わり、京城へ連れてこられたという。江緒は、その孤児こそ柳陌ではないかと疑い始める。

その頃、明檀は見知らぬ部屋で目を覚ます。身体を縛られており、どれだけ抵抗しても逃げ出すことができない。そこへ高琛が入ってくるが、彼女を翟念慈と勘違いしていた。実は翟念慈が仕組んだ罠だった。彼女は高琛との縁談を壊すだけでなく、明檀の名誉まで傷つけようと考え、侍女にわざと煙を立てさせて人々を集める。大勢の前で明檀と高琛の関係を疑わせ、二人の評判を落とそうとしたのだ。

明檀は自分が郡主ではないと必死に説明するが、高琛は聞き入れず、強引に迫ろうとする。明檀が行方不明になったと知った江緒は、寺院中をくまなく捜索していた。まだ調べていなかった皇族ゆかりの寺院から煙が上がっているのを見つけると、急いで駆けつける。遠くから明檀の助けを求める声が聞こえ、江緒は迷わず部屋へ飛び込むと、高琛を蹴り倒した。

江緒の姿を見た明檀は、安心したように彼の胸に飛び込み、泣きじゃくる。白敏敏が明檀を連れて帰った後、江緒は剣を手に高琛へ近づき、彼に容赦のない制裁を加える。高琛は去勢され、二度と女性に危害を加えられない身体となった。

白敏敏は、今回の事件が翟念慈の仕組んだものだと見抜き、南枝に官府へ通報するよう命じる。さらに、翟念慈が太后の命令で高琛と縁談を進めていたことを利用し、彼女を高琛と同じ部屋に閉じ込める。外には大勢の人々が集まっていたため、白敏敏は郡主が太后の命を受けて高公子と会っているのだと大声で告げる。これにより、二人の関係は人々の知るところとなる。

明檀は事件の恐怖から震えが止まらず、江緒の手を握って離そうとしない。江緒が自分を責めているのではないかと不安になるが、江緒は彼女を抱きしめ、守ってやれなかったことを悔やむ。

その後、江緒は宮中へ向かう途中、追影に錦衣衛から腕の立つ者を一人選ぶよう命じる。皇帝は、江緒が大騒動を起こしたうえに遅れてやって来たことを叱責する。机の上には江緒を弾劾する奏状が山のように積まれていた。しかし、江緒は翟念慈が自ら招いた結果だと平然と言い放つ。彼女はすでに大宗正司に拘束されており、太后が命令を出したとしても、今後はおとなしくせざるを得ないという。皇帝は江緒の対応に満足し、心配して損をしたと笑う。もっとも、臣下たちへの説明も必要なため、表向きは江緒に杖刑六十回を命じるふりをする。

宿文淳は、翟念慈と高琛の縁談を成立させる計画こそ失敗したものの、高家と定北王の間に遺恨を残せたことは収穫だと考えていた。江緒が処罰を受け、半月ほど外出できなくなれば、その間に次の計略を進められると踏んでいた。

一方、白敏敏は明檀を訪ね、江緒がどれほど彼女を大切にしているかをうらやましがる。しかし、太后が定北王府に側室を迎えさせようとしているという話を聞かせる。明檀は新婚早々そんなことがあるはずがないと信じようとしないが、白敏敏はこの機会に早く子どもを授かり、王府での立場を確かなものにするよう勧める。

そこへ、雲姨娘という女性が明檀に挨拶にやって来る。気品ある立ち居振る舞いと堂々とした態度に、明檀と白敏敏は戸惑う。白敏敏は明檀のために一矢報いようとするが、雲姨娘は軽功を使って落ちかけた杯を受け止める。二人は、彼女が並外れた腕前を持つ人物だと知る。将軍のような風格を備えた雲姨娘を見た明檀は、彼女こそ江緒が心を寄せている女性なのではないかと誤解し、二人が一緒に武術の稽古をする姿まで想像してしまう。

その後、江緒は人に支えられて王府へ戻ってくる。明檀に心配をかけまいと、書斎で休むつもりだと管家に伝え、負傷したことを隠すよう頼む。ところが管家は、明檀に看病してもらおうと、王爷がけがをしたと大声で知らせてしまう。知らせを聞いた明檀と白敏敏は、江緒が処罰を受けたのなら当然の報いだと、意外にも落ち着き払っている。

雲姨娘が傷薬を差し出すと、管家は彼女がいつの間に王府に来たのかと不思議がる。そもそも定北王府には側室などいないと説明するが、明檀はすっかり疑心暗鬼になっていた。雲姨娘に江緒の世話を頼むと、彼女は普段から追影が江緒の身の回りを世話しており、ほかの者では慣れないと答える。その言葉から、江緒と雲姨娘が長年親しい関係にあると思い込んだ明檀は、深く傷ついてその場を立ち去る。そして、江緒と離縁することまで考え始めるのだった。

第14話の見どころ

雲姨娘を江緒の側室だと思い込んだ明檀は、嫉妬心から彼に冷たい態度を取る。江緒は理由が分からず戸惑うが、やがて誤解の原因を知り、雲姨娘の正体を明かす。一方、京城には利州から多くの難民が押し寄せ、明亭遠の災害救済をめぐって新たな疑惑が浮上する。夫婦の仲が深まるなか、明檀の父に危機が迫る。

第14話のあらすじ

江緒は、太后が自分の知らないところで側室を迎えさせようとしていたことを、周囲の話から初めて知る。太后の狙いは、翟念慈に恥をかかせた江緒への仕返しだった。明檀との仲を引き裂くため、側室を迎えさせようと考えたのだ。

その頃、明檀は金創薬を手に江緒のもとを訪れる。表向きはけがを心配しているものの、心の中では雲姨娘への嫉妬が渦巻いていた。薬を塗ってあげたい気持ちと、素直になれない気持ちの間で揺れ動く明檀は、わざと寛大な妻を演じ、江緒のために自分で美しい女性を選んであげるとまで言い出す。舒二公子や管家は彼女の言葉に隠された怒りを察するが、江緒だけは本気にしてしまい、明檀が自分の側室を選んでくれるのだと勘違いする。

その後、舒二公子は屋根の上にいる女性に目を奪われる。夢中になって見つめる彼の様子に、雲姨娘は不快感を覚える。一方、明檀は江緒のけがを理由に、油っこい料理を避けてあっさりした食事だけを届けるよう管家に指示する。江緒は出された質素な料理を見て、王府の財政が苦しいのかと心配する。しかし、明檀自身は別の場所で豪華な料理を楽しんでおり、二人の食卓には大きな差が生まれていた。

その夜、明檀は気晴らしに外出しようとする。ところが、雲姨娘が当然のように明檀の馬車に乗り込んできた。正妻と側室が同じ馬車に乗るのは礼儀に反すると、素心は怒りをあらわにする。しかし、雲姨娘は江緒から明檀のそばを離れず護衛するよう命じられていると説明する。明檀はそれさえも江緒が自分を怒らせるために仕組んだことだと思い込み、悲しみに沈んだまま街を歩く。

その道中、明檀は柳陌と出会う。しかし、江緒との思い出に気を取られ、最初は彼に気づかない。江緒は柳陌がその夜、南御河街に現れるという情報をつかんでおり、実際に柳陌もそこへ姿を現していた。柳陌は明檀に声をかけ、かつて琴店で出会ったことを話し始める。琴の修理代を払えなかった彼は、店主に頼んで働いて返済しようとしていた。そのとき、琴を持って店に来た明檀が彼の琴の腕を気に入り、琴を贈ってくれたのだった。柳陌はその恩をずっと忘れずにいたという。

ようやく柳陌を思い出した明檀だったが、彼の好意を受け入れるつもりはなく、きっぱりと距離を置く。そのとき、柳陌から漂う香りに覚えがあることに気づく。かつて自分を誘拐した男からも、同じ香りがしていたのだ。

そこへ江緒が現れ、明檀の手を取ってその場から連れ出す。明檀は江緒を怒らせようと、柳陌とは五年前からの知り合いだと告げ、雲姨娘まで王府に迎え入れているのに、なぜまだ隠し事をするのかと問い詰める。ようやく江緒は、明檀が雲姨娘のことで嫉妬していたのだと理解する。

江緒は、雲姨娘は側室ではなく、自分の暗衛だと説明する。明檀が誘拐された事件の後、太后から側室を押しつけられることを防ぐため、雲姨娘を側室のように見せかけて王府に置いたのだという。さらに、明檀を守るための護衛役でもあった。誤解が解けた明檀は、なぜもっと早く説明してくれなかったのかと不満をぶつける。江緒も彼女を不安にさせたことを詫び、二人はようやく仲直りする。江緒は明檀に口づけしようとするが、けがのため思うようにいかず、断念する。

翌日、明檀はたくさんの料理を持って江緒を見舞う。そこで江緒は、ここ数日、自分に質素な食事ばかり出されていた理由が明檀の仕業だったと知る。明檀はこの日、城外で粥を振る舞う予定だった。江緒は雲姨娘に、明檀を必ず守るよう念を押す。白敏敏は、明檀が時折うれしそうに笑っている理由を尋ね、雲姨娘が江緒の愛情の表れだったと知ると、二人の誤解が解けたことを喜ぶ。

ところが翌日、京城には大量の難民が押し寄せる。江緒のもとには、岳父である靖安侯・明亭遠に問題が起きたとの知らせが届く。利州から来た難民たちは、明亭遠の娘が定北王妃だと知ると、彼こそ自分たちを家も故郷も失う境遇に追い込んだ張本人だと非難し始める。明亭遠が災害救済に失敗したばかりか、洪水対策のために若者たちを徴用し、その多くが洪水に流されて命を落としたというのだ。明檀は父親に対する非難を前に、胸騒ぎを覚えるのだった。

第15話の見どころ

利州の難民たちから非難を浴びた明亭遠に、朝廷からも次々と弾劾の声が上がる。江緒は背後に陰謀があると見抜き、岳父を守るために動き出すが、何者かが明亭遠の命まで狙っていた。一方、明檀は柳陌の香りから誘拐事件とのつながりを疑い、義父・宿文淳に助けを求める。しかし、宿文淳の口から語られたのは、父を追い詰める冷酷な言葉だった。

第15話のあらすじ

利州から来た難民たちは、明亭遠が災害救済を怠ったために自分たちが家を失ったのだと非難する。怒りの矛先は娘の明檀にも向けられ、京城では靖安侯を弾劾する官員が相次いだ。江緒は、この騒動の背後には何者かの策略があると見抜く。明亭遠を守るため、彼はすでに部下に命じて父親を京城へ護送させていた。

宿文淳は、郭炳茂を現地の事後処理に当たらせ、災害救済の指揮を任せるよう提案する。ほかに適任者がいなかった皇帝は、やむなくその案を受け入れる。その後、皇帝は江緒が明亭遠を護送させた本当の目的を察し、彼を保護しようとしているのだと気づく。さらに、誰かが明亭遠の口を封じようとしている可能性まで疑い始める。

その夜、護送中の明亭遠のもとへ一人の男が近づいてくる。男は定北王の配下だと名乗り、彼を救出しに来たと告げる。明亭遠は半信半疑ながらも男についていくが、男は人目につかない山道へと彼を誘導する。そして、隙を見てひそかに匕首を抜くのだった。

一方、明檀は父親の身を案じていた。さらに難民たちが騒ぎを起こし、靖安侯府の周囲を取り囲んでしまう。明檀は屋敷に残る嬷嬷の身を心配し、帰宅しようとするが、門前で人々に阻まれてしまう。そこで陸殿帥に伝言を託し、嬷嬷に屋敷の者たちを守ってほしいと伝える。

江緒は騒動を起こしている難民の中に不審な人物がいることに気づく。先頭に立って騒ぎを扇動していた者たちを捕らえ、背後に指示を出す者がいるはずだと追及する。男たちは最初こそ否定するが、江緒が彼らの行動の矛盾を指摘し、一人を厳しく問い詰めると、残る二人も恐れをなして口を割る。彼らは海幽門から指示を受けていたと白状する。

さらに将兵から、軍中に潜んでいた内通者を発見したとの報告が入る。驚くべきことに、その人物は定北軍の兵士だった。彼は明亭遠の暗殺を試みたものの失敗し、最後には毒を飲んで自害していた。

宿文淳は明亭遠への処分として、官職を剥奪して平民に落とし、財産を没収したうえで、関係者を離散させるよう提案する。靖安侯府から追われた嬷嬷は明檀のもとへ身を寄せる。明檀は嬷嬷を家族同然に思っており、父親が罪を犯したとは信じられなかった。

その夜、皇帝は身分を隠して寺院を訪れ、江緒と密談する。二人は今回の災害救済をめぐる不自然な動きを検討し、江緒は海幽門が深く関わっていると報告する。さらに、敵がまだ別の策を用意している可能性も指摘した。陸停は部下を率いて農家を調べ、そこに隠された問題を発見する。一方、江緒も明亭遠を暗殺しようとした兵士について調査を進める。彼は数か月前に入隊したばかりで、家には病気の兄弟がいた。江緒は、何者かに買収された可能性が高いと判断する。

陣営に戻った江緒は、眠っている明檀を見つけ、そっと衣を掛けてやる。明檀は目を覚ますと、父親の状況を尋ねる。江緒はひとまず危機を免れたと説明するが、明檀の不安は消えない。父の無実を証明してほしいと懇願され、江緒は必ず力を尽くすと約束する。

やがて明亭遠が京城へ護送される。道中、難民たちは彼を罵倒し続けた。明亭遠は娘にそんな姿を見せたくないと考え、明檀に早く立ち去るよう促す。明檀は父親のために多くの品物を用意し、牢獄へ届けさせる。

その頃、京兆府の高斌が定北王府に現れ、捜索を命じる。しかし、明檀は彼が持つ捜索令状に疑問を抱く。宮中から正式に出されたものではないと見抜き、捜索には協力するが、まずは自分たちの者に令状を確認させるべきだと主張する。高斌はこれを拒み、背後にいた者たちも王府の護衛と刀を交える。そこへ江緒が戻り、高斌に誰の命令で来たのかと問いただす。高斌は皇帝の命令だと主張するが、江緒は海幽門が動き始めたと察する。沈玉たちに王府を守らせ、自ら宮中へ確認に向かうと告げると、高斌は一行を連れて退散した。

一方、明檀は柳陌から漂う香りが、かつて自分を誘拐した男のものと同じだったことを思い出す。災害救済をめぐる事件にも義父の宿文淳が関わっているのではないかと疑い、父を救ってほしいと直接頼みに行く。しかし、宿文淳は明亭遠が敵国と通じ、密貿易を行ったのだから自分にはどうすることもできないと言い放つ。

同じ頃、江緒は皇帝から明亭遠の通敵を示す書状を見せられていた。そこには明亭遠が敵国と結託したかのような内容が記されていたが、江緒には明らかな捏造としか思えない。明檀も父が敵国に通じるはずがないと信じていたが、宿文淳は次々と証拠を並べ、明亭遠の罪を断定する。さらに、事件の背後にいる真犯人は定北王だとまで言い放つのだった。

第16話の見どころ

父・明亭遠を救うため宿文淳に頼った明檀だったが、彼の冷酷な本性を知り、ついに義父との縁を断ち切る。一方、江緒にも明亭遠を救うための残された時間はわずか三日しかない。彼は宿文淳の本拠地・霊州に狙いを定め、海上貿易の税金をめぐる不正を暴こうと動き出す。追い詰められた二人は、それぞれの方法で真相に迫っていく。

第16話のあらすじ

明檀は、父・明亭遠を救ってほしいと頼った宿文淳が、私利私欲を優先し、長年の情も顧みない人物だったと知る。彼の冷酷な態度に失望した明檀は、義母からかつて贈られた腕輪を外し、宿文淳との親子の縁を断つ決意を固める。

王府に戻った明檀は、沈玉に父親が京城へ護送される途中で暗殺されかけた事件について尋ねる。沈玉によれば、江緒は事前に手を打っており、暗殺を試みたのは定北軍の兵士だったという。事情があったため、江緒はその兵士にも一定の配慮をしていたと聞かされる。だが、明檀は宿文淳の言葉を思い出し、父を陥れた黒幕は本当に江緒なのではないかと誤解してしまう。

一方、皇帝は明亭遠が敵国と通じていたかどうかを確かめるため、郭炳茂を呼び出す。郭炳茂は、かつて南律と交易について交渉したことがあり、互市に関する書簡を一、二通やり取りしたこともあると説明する。しかし、その手紙に何が書かれていたかまでは分からないという。

その夜、郭炳茂は霊芝を伴って宿文淳を訪ねる。宿文淳は彼を味方に引き入れるため、皇帝に働きかけて西路の軍権を任せるよう取り計らう。郭炳茂は大いに感激し、今後は宿文淳の指示に従うことを誓う。

江緒は沈んだ表情で王府に戻る。明檀は彼の様子を見て、父親について何が判明したのかと尋ねる。江緒は、明亭遠にどのような罪が着せられているのかを説明する。すでに証拠がそろったとされ、皇帝は三日後に処刑を執行するよう命じていた。明檀は悲しみに打ちひしがれ、せめて父親に最後の別れを告げたいと願う。

江緒は牢獄を訪れ、岳父の明亭遠と今後の対策を話し合う。しかし、残された時間はわずか三日。今から罪を覆すのは難しい状況だった。明亭遠は自分の身を案じるよりも、江緒に娘の明檀を大切にしてほしいと頼む。

江緒は宿文淳を追い詰めるため、彼の故郷である霊州から攻めるという策を思いつく。霊州を押さえれば、宿文淳も平静ではいられなくなるはずだと考えたのだ。

その頃、章懐玉は陸停と舒二公子に支えられ、ある部屋へ連れてこられる。彼は自分が皇后の弟であることを持ち出し、誰がこんな失礼な呼び出し方をしたのかと声を荒らげる。ところが部屋に入ると、そこにいたのは皇帝だった。章懐玉は思わず「義兄上」と呼び、恐れおののく。

皇帝は、章懐玉が酒楼をうまく切り盛りしていることを評価し、目の前にある帳簿に不審な点がないか調べるよう命じる。帳簿に精通した章懐玉は、すぐに不正を見抜いた。霊州の海上貿易に関する税収のうち、六割から七割もの金額が隠されているというのだ。国庫の財政難に頭を悩ませていた皇帝は、霊州から不足分の税を取り戻せれば状況を改善できると考える。舒二公子たちが章懐玉に視線を向けたことで、彼は自分が霊州の税務調査に派遣されるのだと察する。これまで何度も調査団が送り込まれながら成果を上げられなかった土地だけに、危険な任務になることは明らかだった。それでも皇帝の頼みを断れず、章懐玉は調査を引き受ける。

出発を前にした章懐玉は、身につけていた品々をすべて白敏敏に預ける。今回の旅が危険なものになると覚悟していたのだ。白敏敏は心配するどころか、危険を恐れない人物を選んだのだと語り、彼が無事に戻るまで待っていると約束する。

一方、明檀が父親のことで食事も喉を通らないと知った白敏敏は、彼女を訪ねて励ます。周囲の人々も心配するなか、嬷嬷は明檀が大切にしている布の虎を取り出す。それは、かつて明亭遠が誕生日に贈ってくれた思い出の品だった。明檀は、身近な人々が次々と定北王を黒幕だと疑っていることを思い返し、江緒と結婚したことを後悔し始める。自分が彼の妻になったせいで、父親を窮地に追い込んでしまったのではないかと苦しむ。

その夜、明檀は舅の助けを借りて軍営に忍び込み、父親との面会を果たす。一方、江緒は追影に命じ、靖安侯の名を使って宿文淳を呼び出させる。宿文淳は指定された場所へ酒と料理を携えて現れ、明亭遠との昔の思い出を懐かしむように語り始める。しかし、明亭遠はその芝居がかった態度を見抜き、今となっては取り繕う必要などないと冷たく言い放つのだった。

 

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