扶揺(フーヤオ)~伝説の皇后~ 2018年 全66話 原題:扶揺
第37話の見どころ
扶揺と長孫無極の誤解がついに解け、二人が再び強い絆で結ばれる感動の回です。玄霊真葉によって長孫無極の本心を知った扶揺は、これまで信じ込んでいた裏切りが皇帝の策略だったと理解し、涙ながらに和解します。一方、黒戎寨の陰謀や雅蘭珠との再会、新たな因縁も描かれ、物語はさらに壮大な展開へ。恋愛、友情、政治、そして五洲の宿命が複雑に絡み合い、長孫無極が扶揺を命を懸けて守る決意を改めて示す、愛と覚悟に満ちた重要なエピソードです。
第37話のあらすじ
扶揺は長孫無極への怒りと戸惑いから、彼の訴えを受け入れようとせず距離を置き続けます。そんな彼女を気遣った鉄成は、気分転換のため南戎砂漠の名所「幻境鳴沙」へ案内します。そこでは砂の響きとともに見る者の心を映し出す幻想が現れ、扶揺は玄元山や太淵、そして何より長孫無極の姿を目にし、自分の中にある想いを改めて自覚します。
そこへ長孫無極が現れ、扶揺を連れ去ります。扶揺は彼と仏蓮の婚約を理由に心を閉ざし、皇帝から見せられた二人の仲睦まじい幻影を信じてしまっていました。しかし長孫無極は、真実を映し出す玄霊真葉を使って自らの本心を証明します。扶揺は彼が政略結婚を拒み、仏蓮にも婚約破棄を迫っていた事実を知り、これまで見せられていた光景が皇帝・長孫迥の策略だったことを悟ります。
誤解が解けた扶揺は涙ながらに長孫無極の胸へ飛び込み、二人はようやく心を通わせます。その夜、山中で過ごした二人は穏やかな時間を共有し、長孫無極は扶揺への愛は誰にも負けないと真っすぐな想いを伝えます。扶揺も彼の言葉を素直に受け止め、再び強い信頼で結ばれるのでした。
一方その頃、黒戎寨の頭目・赤鬼は密かに兵を動かし始めます。長孫無極と扶揺はその動きを探る途中、黒戎寨に追われていた雅蘭珠を救出します。雅蘭珠は戦北野を追って神秘の葛雅砂漠へ向かったものの見失い、その後父に連れ戻されて無理やり結婚させられそうになった末、逃げ出してきたことを語ります。
長孫無極は雅蘭珠が邛葉族北王の娘であることを見抜きます。しかし扶揺の体内では再び「鎖情毒」が発作を起こし、長孫無極は秘術「魂熄術」で命を救います。その術を見た雅蘭珠は彼が天権太子だと知り、邛葉族を南北に分裂させた張本人として激しい憎しみをぶつけます。長孫無極を狙った刃は扶揺が身を挺して受け止め、雅蘭珠は深く後悔します。
その後、長孫無極は雅蘭珠に、かつて五洲の均衡を守るため邛葉族を分裂へ導いたことを認めたうえで、将来彼女が真の北王となった時には正々堂々と戦うことを約束します。その誠実な態度に雅蘭珠も復讐心をひとまず胸に収め、扶揺との友情を優先することを決意します。
姚城では南戎最大の祭り「沙神節」が始まり、人々は久しぶりの平和を楽しみます。長孫無極は宗越に、自分はいずれ王宮へ戻って長孫平戎との戦いに臨まなければならないと語ります。それでも扶揺を守りたいという想いは弱点ではなく、自分を支える力なのだと力強く言い切ります。
祭りでは鉄成が弓術勝負を挑み、敗北した後に扶揺へ求婚します。しかし長孫無極は圧倒的な腕前で鉄成を退け、自然な形で扶揺を守ります。夜には篝火を囲む華やかな祭りが続き、美しい娘・胡桑が今年一番の美女に選ばれます。伝説では、その娘の手帕を手にした男は花嫁として迎えられるとされ、祭りは思わぬ恋模様を予感させながら幕を閉じます。
第38話の見どころ
長孫無極と扶揺が互いへの深い愛を再確認する一方で、二人を待ち受ける過酷な運命が動き始めます。病に倒れた皇帝の急報を受けた長孫無極は、命懸けで天権へ戻る決意を固め、扶揺は姚城を守る使命を引き受けます。さらに長孫平戎は黒戎寨を動かして反乱を開始し、圧倒的な兵力差の中で扶揺は知略を尽くして迎え撃つことに。愛する者との別れ、皇位を巡る陰謀、そして壮絶な攻防戦が一気に展開する、物語が大きく動き出す緊迫のエピソードです。
第38話のあらすじ
長孫無極は一人、砂漠で酒を飲みながら思い悩んでいました。そこへ扶揺が現れます。長孫無極は、互いに想い合っているにもかかわらず、なぜ扶揺は自分を遠ざけ続けるのかと問いかけます。扶揺は涙を流しながら、自分が拒み続けてきた本当の理由を打ち明けます。体内にある「鎖情毒」は治る見込みがなく、自分はいずれ命を落とす運命にあるため、愛する長孫無極を悲しませたくなかったのです。
しかし長孫無極はそんな言葉を受け入れません。強く扶揺を抱き寄せ、口づけを交わしながら、必ず解毒薬を見つけて彼女を救うと誓います。その夜、二人は神鳥・流光が舞う幻想的な砂漠で花火を眺めます。流光は美しい姿を持ちながらも一か月足らずの命しか生きられない神鳥であり、その儚さに二人は自分たちの運命を重ね合わせます。扶揺は長孫無極の肩にもたれ、彼とともに生涯を歩みたいという願いを胸に刻むのでした。
そんな穏やかな時間は長く続きません。天権から急報が届き、皇帝・長孫迥が重病に倒れたことを知った長孫無極は、すぐに帰宮を決断します。長孫平戎が帰路に伏兵を配置していることは明らかでしたが、安全な街道は封鎖される可能性が高く、最も危険とされる葛雅砂漠を突破するしかありません。宗越も同行を申し出て、二人は命懸けの旅へ出発します。
一方、王宮では皇帝の病をきっかけに後継者争いが激化していました。長孫迥は長孫無極への期待を抱きつつも、命令違反を繰り返す息子を厳しく戒めるため、あえて長孫平戎にも機会を与えます。そして皇位は血を流して勝ち取るものだと語り、長孫平戎が長孫無極を襲撃する計画を暗黙のうちに認めるのでした。
姚城では扶揺が長孫無極のために手作りの香袋を縫い、別れの準備を進めていました。長孫無極は鉄成を正式に弟子として迎え、自分が留守の間は扶揺を守るよう託します。事情を知った扶揺は寂しさを押し隠し、国を守る責任を果たしてほしいと長孫無極を送り出します。長孫無極も愛犬・元宝を扶揺のもとへ残し、再会を誓って旅立っていきます。
その頃、徳王・長孫迦は密かに情報を集め、長孫平戎が兵を動かしていることを知ります。皇位争いへの思いを語る一方、想いを寄せる紅瀛を争いに巻き込みたくないと考え、安全な場所へ逃がす決断を下します。
一方、長孫平戎は黒戎寨の首領・赤鬼と正式に手を組み、黄金の武具を提供する代わりに姚城攻略を命じます。姚城を落とした後は皇城へ進軍し、自ら皇位を奪う計画でした。長孫無極と宗越も葛雅砂漠へ向かいますが、伏兵の追撃は激しく、援軍も現れません。王宮ですでに異変が起きていると悟った長孫無極は、宗越と別行動を取り、自ら危険な葛雅砂漠へ足を踏み入れます。
その頃、姚城には五万を超える黒戎寨と長孫平戎の連合軍が迫っていました。対する姚城は住民を含めても三千人ほどしかおらず、食糧も五日分しか残されていません。絶望的な戦力差を前にしても扶揺は決して諦めず、市民を鼓舞して士気を高めます。そして姚城の堅固な地形を利用し、「空城の計」で敵を城内へ誘い込んだ後、一気に火攻めを仕掛けるという大胆な作戦を実行します。扶揺の卓越した知略は、数で勝る敵軍を大きく揺さぶり、姚城防衛戦は激しい戦いの幕を開けるのでした。
第39話の見どころ
姚城を巡る戦いが最高潮を迎え、扶揺の覚悟と犠牲が胸を打つ一話です。民を守るため自ら「裏切り者」の汚名を背負い、単身で敵陣へ乗り込んだ扶揺は、赤鬼を討ち取るという大胆な作戦を成功させます。しかし命懸けで戻った彼女を待っていたのは、救われたはずの民衆からの裏切りでした。一方、長孫無極も葛雅砂漠で追手との死闘を繰り広げ、生死の境をさまよいます。愛する者たちがそれぞれ極限の試練に立ち向かう、涙なくしては見られない名場面が続く感動のエピソードです。
第39話のあらすじ
天権国には不吉な黒雲が立ち込め、災厄の前兆とされる「黒渡鴉」が空を覆います。皇后は異変を察して皇帝・長孫迥に面会を求め、長孫無極だけは助けてほしいと懇願します。しかし長孫迥は、王命に背いた長孫無極には相応の代償が必要だとして、その願いを退けます。
一方、姚城では扶揺が火攻めによって黒戎寨を一時退けることに成功します。しかし城内では食糧が底をつき始め、もはや長く持ちこたえることはできません。扶揺は長孫無極が別れ際に託した錦嚢を開きますが、中に入っていたのは「逃」という一文字だけでした。その言葉に失望しながらも、彼女は城を見捨てる決断だけはできません。
その頃、長孫平戎は約束通り赤鬼へ金銀財宝を渡し、姚城攻略を急ぐよう命じます。赤鬼は兵糧攻めだけでは埒が明かないと判断し、住民ごと皆殺しにして城を奪う「屠城」を決意します。長孫平戎もこれを黙認し、さらに扶揺の首を必ず持ち帰るよう命じます。
黒戎寨は城外に「今なら降伏すれば命だけは助ける」と偽りの布告を出します。飢えに苦しむ住民たちは最後の希望にすがって城門を開きますが、それは罠でした。城外へ出た人々は一斉に矢で射殺され、城門前は無数の亡骸で埋め尽くされます。扶揺は命懸けで幼い少女を救い出しますが、自らも背中に矢を受けてしまいます。
援軍が必要だと悟った扶揺は、小七と雅蘭珠にそれぞれ天権と天煞へ救援を求めるよう命じ、自分は最後まで姚城に残ることを決意します。
その一方で長孫平戎は、葛雅砂漠へ向かった長孫無極の援軍を密かに引き離していました。護衛を失った長孫無極は追撃を受けながら砂漠を進み、ついには最後の水も尽きます。それでも迫る敵兵を一人で討ち果たしますが、自身も力尽き、広大な砂漠へ倒れ込んでしまいます。
王宮では皇后が徳王・長孫迦へ助けを求めます。長孫迦はすでに密かに精鋭を派遣していたものの、長孫無極は流砂に飲み込まれ消息不明だと明かします。そして長孫平戎の動きを探るため、あえて彼に協力するふりをして内情を探ることを決意します。
姚城では扶揺が民衆の前で突然「城を捨てる」と宣言し、自ら官印を持って黒戎寨へ向かいます。人々から裏切り者と罵られながらも、彼女には秘策がありました。扶揺は降伏を装って赤鬼に近づき、盟約の儀式である血盟まで交わして完全に信用させます。そして油断した赤鬼へ一気に襲いかかり、配下を次々と倒した末、ついに赤鬼の首を討ち取ることに成功します。
騒ぎを聞きつけた黒戎寨の兵が押し寄せますが、長孫無極が密かに残していた隠衛たちの援護によって扶揺は脱出します。一方、砂漠で意識を取り戻した長孫無極は、倒した敵兵が石刻の毒によって石像へ変わる異様な光景を目にします。極限状態にあっても彼の胸にあるのは扶揺の身を案じる思いだけでした。
扶揺は赤鬼の首を掲げて姚城へ戻り、自分の降伏はすべて敵を欺くための作戦だったと訴えます。しかし城内の住民は誰一人信じようとせず、城門は固く閉ざされたままでした。鉄成だけは扶揺を信じ、必死に城門を開けようとしますが、人々は胡桑が鎖で固めた門を決して開こうとはしません。
やがて黒戎寨の追手が到着し、隠衛たちは扶揺を守るため次々と命を落としていきます。命を懸けて姚城を守り続けた扶揺は、救おうとした民衆から見捨てられ、深い絶望に包まれます。それでも彼女は空を見上げ、自らの信念だけは決して間違っていなかったと叫びながら、最後まで戦い抜こうとするのでした。
第40話の見どころ
扶揺は姚城での壮絶な戦いを終えるものの、人々に裏切られた傷は深く残ります。絶体絶命の危機に現れた戦北野は黒風騎を率いて彼女を救い出し、さらに命を削る秘術で扶揺を救おうと決断。一方、葛雅砂漠では長孫無極が石化の呪いに侵され、生死の境をさまよいます。夢の世界で再会を目指す扶揺と戦北野、そして現実世界で奔走する宗越たち。それぞれが大切な人を救うため命を懸ける姿が胸を打つ、幻想的かつ緊迫感あふれる一話です。
第40話あらすじ
姚城の城門前で孤立した扶揺は、最後まで彼女を守り抜こうとした上陽宮の隠衛たちが次々と命を落とす姿を目の当たりにする。城内では鉄成だけが必死に城門を開けようとするが、人々は扶揺を裏切り者と決めつけ、助けようとはしなかった。すべてを失った扶揺は自害を決意するが、その瞬間、一筋の矢が飛び込み彼女を救う。
現れたのは戦北野だった。精鋭・黒風騎を率いた戦北野は圧倒的な戦力で黒戎寨の軍勢を撃破し、扶揺を救出する。ようやく城門を開いた姚城の人々だったが、彼らの身勝手な態度に扶揺の心は完全に離れてしまう。彼女は戦北野とともに姚城を後にし、その地を去るのだった。
一方、葛雅砂漠では元宝が倒れていた長孫無極を発見し、彼を目覚めさせる。無極は自らの体よりも扶揺の安否を案じ、元宝を彼女のもとへ送り返す。しかし、自身は石化の呪いに侵され、過酷な砂漠の中で生死の境をさまよい続けていた。
戦北野の陣営では、扶揺は重傷のため昏睡状態に陥る。目覚めた彼女は長孫無極が青い霧に包まれた砂漠で石化していく悪夢を見たと語る。その場所が葛雅砂漠の禁域だと知る戦北野は、無極が石化症にかかった可能性を察するが、扶揺をいたずらに不安にさせまいと真実を伏せる。
しかし小七が思わず口を滑らせたことで、扶揺は長孫無極の危機を知ってしまう。無理にでも彼を助けに向かおうとする扶揺だったが、傷が癒えておらず再び意識を失ってしまう。
扶揺を救うため、戦北野は秘宝「摂坤鈴」を使う決断を下す。この秘術は自らの神識と命を相手に結び付ける危険な術であり、失敗すれば二人とも夢の世界から戻れなくなる恐れがあった。それでも戦北野は迷わず術を施し、自らも意識を失って扶揺とともに夢の世界へ入り込む。
夢の中で二人は長孫無極を探し続けるが、そこで太古の呪いを受けた「夯蛟隠軍」という謎の存在に遭遇する。夢の世界とはいえ命の危険は現実と変わらず、戦北野は扶揺を守りながら脱出を目指す。しかし夢は人の心を惑わせる力を持ち、扶揺は次第に現実の記憶を失い、永遠の眠りへ引き込まれそうになる。
扶揺を正気に戻すため、戦北野は自らの体を傷つけるという苦渋の手段を選ぶ。命を共有しているため、自分を傷つければ扶揺にも刺激が伝わるのだ。彼の犠牲によって扶揺は我に返り、二人は再び長孫無極を探す決意を固める。
現実世界では宗越と雅蘭珠が駆けつけるが、扶揺は毒と重傷、戦北野は秘術の反動によって、二人とも昏睡したまま。宗越でさえ治療法が見つからず、唯一救える可能性を持つ人物の存在を思い出す。
その頃、天権では長孫平戎が長孫無極失踪の報を受け歓喜していた。無極さえ消えれば皇位は自分のものになると確信し、砂漠中を捜索して遺体を探し出すよう命じる。さらに次の標的を徳王・長孫迦に定め、皇位争いは新たな局面へと突入していく。
夢と現実、それぞれの世界で命を懸けた救出劇が進む中、扶揺と長孫無極の運命は、さらに大きな試練へと向かっていく。

















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