扶揺

扶揺(フーヤオ)~伝説の皇后~

扶揺(フーヤオ)~伝説の皇后~ 57話・58話・59話・60話・61話 あらすじ

扶揺(フーヤオ)~伝説の皇后~ 2018年 全66話 原題:扶揺

第57話の見どころ

扶揺の出生の秘密が完全に明かされ、彼女こそが璇璣の正統な王女・鳳無名であることが証明される重要回です。祭壇で第三の封印が解かれ、火鳳凰を呼び覚ます圧巻のシーンは本作屈指の名場面。さらに、玉衡が長年探し続けた娘との涙の再会や、幼い扶揺と長孫無極の切ない過去も描かれます。宿命と陰謀が交錯する中、物語はついに璇璣王家の真実へ迫り、最終章へ向けて大きく動き出します。

第57話のあらすじ

死牢からの脱出を図る扶揺に、長孫無極は玉衡の過去を語ります。かつて玉衡は戦から帰還した際、妻・鳳琦と幼い娘が忽然と姿を消していました。二人の行方を知る唯一の人物が女王・鳳璇であり、玉衡は妻子との再会を願う一心で鳳璇と生死契約を結び、長年その命令に従い続けてきたのです。扶揺は、希望だけを支えに生き続けた玉衡の悲しみに胸を痛めます。長孫無極は玉衡との密約を明かし、牢を脱出して睿辰宮で真実を暴こうと決意します。

一方、鳳璇は亡くなった鳳浄執を弔いながらも、王位を守るためには実の娘さえ犠牲にせざるを得なかったと冷酷な本心をのぞかせます。さらに、自らが毒に侵されている原因が長孫無極にあることを知り激怒します。

やがて長孫無極は睿辰宮へ赴き、自ら鳳璇に毒を盛ったことを認めたうえで、十九年前に璇璣王宮で起きた事件の真相を問いただします。そこへ玉衡も現れ、鳳璇は長孫無極を討つよう命じます。しかし玉衡は剣先を鳳璇へ向け、妻と娘の行方を明かすよう迫ります。追い詰められた鳳璇は玉衡の心を揺さぶろうと、「長孫無極を殺せば真実を話す」と取引を持ちかけます。

その場へ扶揺も姿を現します。長孫無極は扶揺こそ玉衡が探し続けた娘・鳳無名だと告げますが、鳳璇は「鳳無名はすでに死んでいる」と言い放ち、扶揺は長孫無極が仕組んだ偽者だと吹き込みます。

真偽を確かめるため、鳳璇は璇璣に伝わる「開香炉・燃鳳胆」という血縁を判定する秘法を提案します。二人の髪を香炉で焚き、その髪が結ばれれば親子、黒煙が立てば他人という儀式です。しかし鳳璇は密かに細工を施し、香炉から黒煙を立ち上らせます。その結果を信じ込んだ玉衡は、長孫無極に欺かれたと思い込み、怒りのまま二人へ刃を向けます。

その頃、佛蓮は扶揺を始末するため牢へ向かいますが、すでに脱走したことを知り激怒します。そこへ非煙が現れ、佛蓮を鸑鷟淵へ連れて行きます。佛蓮は扶揺を殺してほしいと懇願しますが、非煙は「誰を殺しても扶揺だけは殺さない」と意味深な言葉を残します。そして、火鳳凰を呼び出せるのは真の鳳凰の霊性を持つ者だけだと告げます。自分こそ蓮から生まれた王女だと信じる佛蓮は必死に火鳳凰を呼ぼうとしますが、何も起こらず、自らには鳳凰の霊性がないという現実を突きつけられます。

一方、長孫無極は扶揺を守りながら玉衡との激しい戦いを繰り広げ、戦いの舞台は祭壇へ移ります。なおも扶揺を信じない玉衡でしたが、戦いの最中に負傷した扶揺の血が祭壇の鳳凰紋様を染めた瞬間、異変が起こります。祭壇の力によって扶揺の第三の封印が解かれ、失われていた記憶が一気によみがえります。

扶揺の叫びに応えるように、鸑鷟淵から神聖な火鳳凰が飛び立ち、彼女の頭上を舞います。その神々しい光景を見た玉衡は、扶揺こそ自分と鳳琦の娘・鳳無名であることを悟ります。非煙もまた、扶揺が第三の封印を解いたことに満足げな表情を浮かべ、佛蓮は自分こそ正統な王女だと信じていた思い込みが完全に崩れ去ります。

力を使い果たした扶揺は長孫無極の腕の中へ倒れ込み、ついに幼い日の真実を語り始めます。彼女こそ蓮から生まれた本物の王女であり、幼い頃に伯母・鳳璇が実母・鳳琦を殺害する場面を目撃していました。侍女・許宛は命懸けで扶揺を守り、七日七晩隠れ続けながら正体を隠して育てます。その逃亡生活の中で扶揺は廃れた蓮池で幼い長孫無極と出会い、いつか一緒に王宮を出ようと約束を交わしました。しかし約束の前夜、佛蓮が現れ、玄霊真葉を渡すよう迫ったことで、すべての運命が大きく狂い始めるのでした。

 

第58話の見どころ

ついに扶揺の出生の真実がすべて明らかとなり、璇璣王家の正統な後継者として火鳳を従える圧巻の展開を迎えます。玉衡との涙の親子再会、悪政を続けた鳳璇の最期、そして新たな璇璣女王として戴冠する扶揺の姿は、本作屈指の感動シーンです。一方で、帝非天復活の兆しという五洲全土を揺るがす新たな脅威も浮上し、物語はさらに壮大な戦いへ。長孫無極と扶揺が永遠の愛を誓い合う温かな場面も見逃せません。

 

第58話のあらすじ

扶揺は幼い頃の記憶をすべて取り戻し、自らが璇璣王家の正統な血を引く姫であること、そして長孫無極が幼少期に蓮池で出会い、救い出そうと約束した少女こそ自分だったと知ります。当時、扶揺は玄霊真葉を狙う仏蓮の裏切りによって居場所を鳳璇に知られ、命の恩人・許宛とともに捕らえられてしまいました。許宛は残酷な刑にかけられ、扶揺も処刑されるはずでしたが、情けをかけた兵士によって一命を取り留め、玄元山へ流れ着いて周叔に救われたのでした。

祭壇に舞い降りた祥瑞の火鳳を目の当たりにした玉衡は、扶揺が長年探し続けてきた実の娘・鳳無名であることを確信します。長年、娘を守れなかった自責の念に苦しんできた玉衡は深く詫びますが、扶揺は涙ながらに父を受け入れ、二人はようやく親子として再会を果たします。その姿は、十九年もの悲劇に終止符を打つ感動的な瞬間となります。

しかし、王位に執着する鳳璇は最後まで扶揺を「王位を狙う妖女」と決めつけ、鳳引閣に捕縛を命じます。ところが、火鳳を呼び出せる者だけが璇璣の正統な王であるという古来の掟を前に、兵たちは誰一人として扶揺へ剣を向けることができません。唐易中をはじめとする臣下たちは次々と扶揺へひざまずき、新たな王として忠誠を誓います。

長孫無極は鳳璇が妹・鳳琦を殺害し、長年にわたり王位を守るため数々の悪事を重ねてきたことを暴きます。さらに証人として現れた鳳五の証言によって鳳璇の罪は決定的となりますが、鳳璇はなおも生死契約で縛った玉衡に扶揺を殺すよう命令します。契約を破れば命を落とす運命にあった玉衡は、自害してでも娘を守ろうと決意。しかし長孫無極と扶揺は力を合わせて契約を解除し、玉衡を救い出します。すべてを失った鳳璇は絶望の末、自らの人生に幕を下ろすのでした。

その頃、幻生殿では非煙が眠り続ける帝非天へ吉報を伝えます。火鳳が飛び立ったことで封印が揺らぎ、帝非天復活への時が近づいていました。長孫無極もまた、璇璣の異変が五洲全土を巻き込む新たな災厄の始まりであることを察し、不安を募らせます。かつて長青子によって二つに分けられ封印された帝非天の残識が再び一つとなれば、世界は再び滅亡の危機を迎えるかもしれないのです。

悲劇を乗り越えた扶揺は、思い出の蓮池で長孫無極と静かな時間を過ごします。長孫無極は「これからは必ず君を守り続ける」と誓い、扶揺も彼との出会いが自分の人生に光を与えてくれたことへ感謝を伝えます。一方、玉衡は亡き鳳琦への贖罪の旅へと出発し、扶揺は母が最後まで父を愛し続けていたことを伝え、涙ながらに見送ります。

天煞では戦北野と雅蘭珠、そして宗越と斉韻も扶揺の戴冠を祝福します。そして迎えた即位の日、華やかな衣装に身を包んだ扶揺は群臣の祝福を受けながら王座へと進み、正式に璇璣の新女王として戴冠。長きにわたる宿命を乗り越え、ついに自らの運命を取り戻した扶揺は、新たな時代を切り開く王として堂々と歩み始めるのでした。

 

第59話の見どころ

長きにわたる戦いを経て璇璣女王となった扶揺は、残虐な「梳洗の刑」を廃止し、世襲制を見直して議政制度を導入するなど、新たな時代を切り開きます。一方で、長孫無極には穹蒼から「扶揺を討て」という過酷な使命が重くのしかかり、愛と宿命の間で激しく苦悩する姿が胸を打ちます。さらに徳王・長孫迦の挙兵によって天権王国は内乱の危機に陥り、物語は新たな局面へ。平和なひとときから一転、国家と運命を懸けた戦いの幕開けを予感させる重要な一話です。

第59話のあらすじ

璇璣の新たな女王となった扶揺は、即位早々、罪人に残酷な苦痛を与える「梳洗の刑」の廃止を宣言し、さらに逃亡中の仏蓮の行方を追うよう唐易中へ命じます。また、自らは王位に執着していないことを長孫無極へ打ち明けます。王位とは栄光ではなく、多くの犠牲と責任を背負う重い存在であり、真に国を導ける者へ託すべきだと考えていたのです。そこで扶揺は、代々続いてきた世襲制度を廃止し、七人の議政専員による合議制を導入するという大胆な改革を断行し、璇璣に新しい統治体制を築き始めます。

その頃、長孫無極は穹蒼の天機によって禁地へと呼び戻され、再び苛酷な試練を受けていました。長青子ゆかりの蓮池で天機は、扶揺がまもなく五色石の第四の封印を解くこと、そして彼女を討てる唯一の存在が玄霊真葉に選ばれた長孫無極だけであると告げます。さらに、かつて帝非天が五洲を戦乱へ陥れた惨状を見せつけ、扶揺を生かせば再び世界は滅びへ向かうと説きます。しかし無極は、愛する扶揺を手にかけることなど到底受け入れられず、使命と愛の狭間で深く苦しむのでした。

扶揺の戴冠を祝うため、戦北野と雅蘭珠、そして宗越も璇璣へ到着します。祝宴の夜、宗越は長孫無極の異変に気付き診察を行い、無極が穹蒼の「真葉懲戒術」によって命を削られている事実を知ります。穹蒼の術は並の力では抗えないと忠告する宗越でしたが、長孫無極は「愛する人のためなら見返りは求めない」と静かに語り、扶揺を守り抜く決意を改めて示します。

そんな折、天権王国から急報が届きます。三か月もの間姿を消していた徳王・長孫迦が軍を率いて国境へ迫り、皇都へ進軍を開始したというのです。長孫無極は直ちに帰国を決意し、扶揺もまた彼と行動を共にすることを選びます。一方、戦北野と雅蘭珠は天煞へ戻って兵を整え、必要とあれば援軍を送る準備を進めることに。宗越と小七は璇璣に残り、それぞれの帰還を待つことになります。

その頃、天権王宮では長孫迦の配下が侍女に変装し、皇后を宮外へ連れ出そうとしていました。しかし皇后は、長孫迦が反乱を起こしたと知ると同行を拒否し、何としても長孫無極に真実を伝え、兄弟同士が殺し合う悲劇を止めたいと願います。

帰国した長孫無極は父・長孫迥と対面し、反乱鎮圧の全権を委ねられます。さらに長孫迥は、これまで扶揺との関係に反対してきた態度を改め、二人の愛を認めて祝福します。長孫無極もまた、長年胸に秘めてきた秘密――皇后と長孫迦の関係を幼い頃から知っていたことを父へ打ち明けます。長孫迥は驚きながらも、それは息子が背負うべき苦しみではないと語り、むしろ長孫無極という優れた後継者を得られたことに感謝していると穏やかに微笑みます。

一方、長孫無極を待つ扶揺は皇后から密かに呼び出されます。皇后は璇璣女王となった扶揺へ敬意を示しつつ、母として最後の願いを口にします。それは、長孫迦の反乱にはやむを得ない事情があり、長孫無極が実の兄を討てば一生後悔を背負うことになるため、何とか彼を止めてほしいという切実な願いでした。しかし扶揺は、それは天権王国の政務であり、自分が介入すべきではないと静かに断ります。たとえ長孫無極の決断が誤りだったとしても、彼が自ら選ぶ道を信じ、支え続けることこそ自分の役目だと固く心に決めるのでした。

 

第59話の見どころ

璇璣の新女王となった扶揺は、残酷な「梳洗の刑」を廃止し、世襲制に代わる新たな統治制度を打ち立てます。一方、長孫無極は穹蒼の天機から再び「扶揺を討て」という過酷な使命を突きつけられ、愛する人と世界を守る使命の間で苦しむことに。そして天権では徳王・長孫迦の反乱が勃発し、平穏だった日々は一転。扶揺と無極は新たな戦いへと歩み始め、二人の運命はさらに大きく揺れ動きます。


第59話のあらすじ

璇璣の新たな女王として即位した扶揺は、即座に改革へ乗り出す。長年人々を苦しめてきた残虐な「梳洗の刑」を廃止し、逃亡した仏蓮の行方を追うよう唐易中へ命じる。さらに、自分は王位に執着していないことを長孫無極へ打ち明け、王位とは血と犠牲の上に成り立つ重い責任であると語る。賢き者が国を支えるべきだという信念から、璇璣の世襲制度を廃止し、七人の議政専員による合議制を導入。新たな時代へ向けた大改革を断行する。

その頃、長孫無極は穹蒼へ意識を引き戻され、禁地で師・天機と対峙する。天機は五色石の封印が第四段階へ近づいていることを告げ、扶揺こそが帝非天復活の鍵であり、五洲を守るためには彼女を討たねばならないと厳命する。さらに千年前、帝非天がもたらした戦乱の惨状を無極に見せ、長青子が命を懸けて世界を救った歴史を語る。扶揺への深い愛と世界を守る使命の狭間で苦しむ無極だったが、どうしても彼女を殺す決断はできず、運命に抗おうとする。

璇璣では扶揺の即位を祝うため、戦北野と雅蘭珠、さらに宗越も訪れる。宴の後、宗越は無極の異変に気付き診察を行い、彼が穹蒼の「真葉懲戒術」に苦しめられていることを知る。どれほど武功に優れていても穹蒼の術には抗えないと警告する宗越に対し、無極はそれでも扶揺を守り抜く覚悟を変えない。「愛する者のためなら見返りは求めない」という無極の想いに、宗越も言葉を失う。

束の間の安らぎの中、無極は扶揺に天権へ戻り父・長孫迥へ会いに行こうと誘う。しかしその矢先、天権から緊急の知らせが届く。三か月もの間姿を消していた徳王・長孫迦が大軍を率いて国境へ迫り、皇城は危機に陥っていたのだ。扶揺は迷うことなく無極と行動を共にすることを決意し、戦北野と雅蘭珠も天煞へ戻って援軍を整えると約束する。一方、小七と宗越は璇璣に残り、それぞれの帰還を待つことになる。

天権では長孫迦の反乱が本格化し、宮中でも混乱が広がる。皇帝・長孫迥はすべての軍政を無極へ託し、反逆者となった長孫迦を必ず討つよう命じる。また、これまで扶揺との仲を認めようとしなかった迥も、彼女を正式に受け入れ、無極との関係を祝福する。無極は父に対し、皇后と長孫迦の関係を以前から知っていたことを打ち明けるが、迥はそれを責めることなく、自らの胸中を静かに語るのだった。

その一方で、皇后は密かに扶揺を呼び出し、自らの立場を超えて「どうか長孫無極が長孫迦を討つのを止めてほしい」と懇願する。長孫迦の反乱にはやむを得ない事情があり、無極が彼を討てば一生後悔することになると涙ながらに訴える。しかし扶揺は、国家の大事に自分が口を挟むことはできず、無極が熟慮の末に下す決断を信じ抜くと毅然と答える。愛する人を支え、どんな結末でも共に背負うという扶揺の揺るぎない覚悟が示されるのだった。

 

第60話の見どころ

扶揺は「無極の決断を最後まで信じる」と皇后へ告げ、その揺るぎない愛が長孫無極の心を支えます。しかし皇后は長孫迦の秘密を明かせぬまま苦悩し、天権では陰謀がさらに激化。天機による苛烈な試練で無極の命は削られ、扶揺までも何者かに誘拐されてしまいます。一方、長孫迦にも思わぬ誤算が生じ、それぞれの思惑が交錯。愛と忠義、親子の因縁が複雑に絡み合い、決戦へ向けた緊張感が一気に高まる重要な一話です。


第60話のあらすじ

扶揺は皇后に対し、「人の選択に絶対の正解も不正解もなく、大切なのは何を守るために決断するか」だと静かに語る。そして、長孫無極が下す決断は必ず熟慮の末のものであり、自分はどんな結果になろうとも彼を信じ、共に責任を背負って歩むと断言する。その言葉を偶然耳にした無極は深く胸を打たれ、宮殿の外で扶揺を強く抱き締める。自分をここまで理解してくれるのは、この世で扶揺だけだと改めて実感するのだった。

その後、無極は皇后と再会し、久々に親子のような穏やかな時間を過ごす。しかし皇后は長孫迦だけは見逃してほしいと懇願する。無極は国を守る皇太子として、反乱だけは決して許せないと毅然とした態度を崩さない。皇后は長孫迦こそ無極の実の父であるという真実を打ち明けようとするが、そこへ長孫迥からの使者が現れ、話は遮られてしまう。秘密を胸にしまい込むしかない皇后は、ただ苦しみに耐えるしかなかった。

一方、反乱軍では長孫平戎が八万の兵を率いて長孫迦へ合流する。平戎は無極との戦いで情に流されることを危惧するが、長孫迦は、たとえ皇后のために兵を挙げたとしても、戦場では決して情けをかけないと誓う。その覚悟を認めた平戎は全面協力を約束し、宮中への策も実行に移される。しかしその裏では長孫迥も独自の策略を巡らせており、皇后は長孫迦の名を騙る黒衣の男たちによって拉致される。一方で長孫迦側が救出したのは皇后ではなく替え玉であり、双方の思惑は大きく食い違っていく。

皇后誘拐の報せを受けた無極が動こうとした矢先、意識は再び穹蒼へ引き戻される。天機は六塵花をさらに一輪摘み取り、無極へ容赦ない苦痛を与える。無極は天権の危機を収めるまで猶予を願うが、天機は「お前が時間を浪費するたびに天下の命運が削られる」と冷酷に言い放つ。現実へ戻った無極は扶揺の真気によって何とか回復するが、穹蒼の制裁は確実に彼の命を蝕んでいた。

その頃、扶揺は皇后失踪の裏には長孫迦がいると推測し、宮中で独自に調査を進める。しかし何者かに襲われ、そのまま拉致されてしまう。翌朝、扶揺失踪を知った無極は救出へ向かおうとするが、江楓は敵の罠だと必死に制止する。さらに長孫迥から呼び出された無極は、病床の王から宝剣を授けられ、「必ず長孫迦を討て」と命じられる。長孫迥は皇后と長孫迦がかつて恋仲だったこと、自身が裏切られ毒を盛られたことを涙ながらに語り、その姿に無極は深く心を揺さぶられる。そして父王の苦しみを終わらせるため、ついに長孫迦討伐を固く誓う。

一方、反乱軍の陣営では、救出した相手が皇后ではなく正妻・軒轅暁だったことが判明する。長孫迦は皇后の居場所を尋ねるが、軒轅暁は口を閉ざしたまま、これまで自分を顧みず皇后だけを想い続けた長孫迦への積年の恨みをぶつける。さらに彼女は過去に起きた悲劇をほのめかすが、真相は語ろうとしない。長孫迦は無理に問い詰めず休ませることを選ぶが、皇后救出を最優先すると決意し、危険を承知で出兵を決断する。しかし、その無謀な判断に失望した長孫平戎は兵を率いて去り、反乱軍は大きな戦力を失う。

その頃、扶揺が目を覚ますと、そこは天権でも最も厳重な地下牢だった。皇后も同じ牢に鎖で繋がれており、この牢獄から脱出することは極めて困難だと告げる。予想もしなかった事態に直面した扶揺は、長孫迦の真意に疑問を抱きながらも、迫り来るさらなる危機に備えるのだった。

 

第61話の見どころ

長孫迥が胸に秘めてきた真実がついに明かされ、天権王家を巡る因縁が衝撃の展開を迎えます。長孫無極出生の秘密と、皇帝が抱え続けた憎しみが交錯し、扶揺と皇后は究極の選択を迫られることに。一方、長孫迦の陣営でも裏切りが起こり、戦の火ぶたは目前。愛と憎しみ、宿命が複雑に絡み合う中、それぞれが守りたいもののために苦渋の決断を下す、物語の転換点となる一話です。


第61話のあらすじ

長孫平戎は長孫迦の陣営を離れ、側近とともに天権へ戻ろうとしていた。彼は密かに反乱軍の兵力配置を記した図面を作成しており、それを皇城へ届ければ自らの助命につながると考えていた。しかし、その矢先、最も信頼していた側近が突然裏切り、長孫平戎を刺殺する。側近は、敗北が見えている長孫迦軍に従い続ければ自分も命を落とすだけだと語り、生き残るために主人を見捨てたのだった。

一方、地下牢に囚われた扶揺は、一連の陰謀の黒幕が長孫迥であることを信じられずにいた。皇后は静かに過去を語り始める。若き日の皇后と長孫迦は深く愛し合い、結婚を誓い合った仲だった。しかし、長孫迥は勅命によって皇后を無理やり後宮へ迎え入れ、二人を引き裂いた。皇后と長孫迦は家族を守るため運命に従うしかなく、宮中へ入った皇后は、長孫迥の目的が愛ではなく、二人を永遠に引き離すことだったと知る。以来、彼女は長孫無極の存在だけを支えに生き続けてきたのだった。

その話を陰から聞いていた長孫迥が姿を現す。彼は無極がすでに出兵したことを告げ、自らの狙いが長孫無極にあることを明らかにする。そして長年胸に秘めてきた本心を語り始める。皇帝という地位は栄光ではなく呪いであり、かつて父王は優秀だった弟・長孫迦を寵愛しながらも、皇位に宿る短命の呪いを避けるため、自分を皇太子に据えて犠牲にしたという。長孫迥は自らの命を削ることで呪いを断ち切り、後継者には長寿をもたらしたが、その代償として病に苦しむ人生を送ることになった。

さらに彼は、最も許せなかった裏切りについて語る。皇后が密かに長孫迦と愛を育み、その間に生まれた長孫無極は、自分の実子ではなく長孫迦の子であるという事実だった。扶揺は無極には何の罪もないと訴えるが、長孫迥は「長孫家に生まれた者は皆、それぞれの宿命を背負う」と冷たく言い放つ。そして無極こそ自分が育て上げた皇太子であり、皇帝として孤独と苦しみを背負わせることこそ最後の試練だと語る。

長孫迥は扶揺と皇后に一本の毒薬を差し出し、残酷な選択を迫る。互いに毒を飲ませて一人だけ生き残るか、それとも二人とも毒霧に包まれて命を落とすか。密室には一炷香分の時間しか残されておらず、長孫迥はこれが無極へ授ける「帝王学最後の授業」だと告げて立ち去る。扶揺は無極が誰よりも敬愛する養父が、ここまで冷酷な人間だったことに衝撃を受けながらも、必死に打開策を探そうとする。

その頃、長孫迦は皇后が長孫迥に囚われたことを知り、自分たちの計画が完全に露見したと悟る。居場所は分からないものの、無極の援軍到着を前に決戦は避けられない。これ以上、正妻・軒轅暁を巻き込みたくない長孫迦は、彼女を安全な場所へ逃がそうとする。しかし軒轅暁は、長年放置され続けた恨みをぶつける。長孫迦は、彼女と娘の漣児を遠ざけたのは幸せを願ったからだと弁明するが、軒轅暁は悲しみを隠せない。

そして彼女は、これまで誰にも語らなかった過去を明かす。かつて娘を連れて宮中へ入った際、偶然長孫迦と皇后の密会を目撃してしまい、その場を離れた先で長孫迥の重大な秘密を聞いてしまった。そのため長孫迥に命を狙われ、館に火を放たれる。絶体絶命の中、彼女を救ったのは非煙だった。しかし非煙は命を救う代わりに、寿命と正気を代償として差し出す契約を結ばせたという。こうして命は助かったものの、娘・漣児とは生き別れとなり、今なお行方を探し続けているのだった。

 

扶揺(フーヤオ)~伝説の皇后~ 62話・63話・64話・65話・66話(最終回) あらすじ

扶揺(フーヤオ)~伝説の皇后~ 各話あらすじとキャスト・相関図

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