扶揺(フーヤオ)~伝説の皇后~ 2018年 全66話 原題:扶揺
第49話の見どころ
扶揺の策略がついに実を結び、宿敵・戦北恒が失脚。戦南城から天煞之金の兵権を託され、敵の懐深くまで入り込むことに成功します。一方、戦北野は伝説の隠軍を求めて夯蛟古城へ向かい、雅蘭珠との絆をさらに深めていきます。また、宗越は一族を滅ぼした斉震との因縁に決着をつける覚悟を固め、長孫無極も扶揺に自らの出生と家族への複雑な思いを初めて打ち明けます。それぞれが過去と向き合い、新たな運命へ踏み出す、人物描写の深みが際立つ一話です。
第49話のあらすじ
扶揺の周到な策略によって、戦南城は恒王・戦北恒の屋敷を捜索する。地下からは莫大な官銀に加え、大量の武器まで発見され、戦北恒は無実を訴えるものの、決定的な証拠を前に戦南城は耳を貸さない。疑い深い戦南城は、ついに戦北恒を天牢へ投獄し、自害用の毒酒を下して処刑を命じる。
その後、扶揺は自ら進み出て「今回の件で長孫無極とは完全に敵対することになった」と語り、戦北恒に追い詰められた末の苦渋の決断だったと説明する。そして、せめて磐都で静かに余生を送りたいと願い出る。その真摯な態度に戦南城は完全に心を許し、扶揺をさらに重用することを決意。ついには天煞最強の軍・天煞之金の兵権まで委ねるのだった。
一方、長孫無極は計画の成功を知り、静かに笑みを浮かべる。実は恒王府へ証拠を運び込んだのは、以前から潜入させていた鉄成であり、すべては長孫無極が描いた周到な策略だったのである。
その頃、戦北野たちは葛雅砂漠へ向かう旅を続けていた。危険な地へ入る前に、戦北野は雅蘭珠だけでも残そうとするが、雅蘭珠は「どこへ行こうと、私はあなたのそばを離れない」ときっぱり告げる。その深い愛情に胸を打たれた戦北野は、彼女を強く抱きしめ、ともに運命を歩む決意を新たにする。
やがて一行は、伝説の夯蛟古城へたどり着く。しかし城内は静まり返り、人影はまったくない。戦北野はここで隠軍が現れるのを待つことを決める。
一方、扶揺は最期を迎える戦北恒のもとを訪れる。戦北恒は、自分は生涯慎重に生きてきたにもかかわらず、最後は戦南城の猜疑心によって命を奪われることになったと静かに語る。そして、自らも兄弟を手にかけて生き延びてきた罪を認め、「これも報いだ」と受け入れ、祖先に詫びる覚悟を示す。
その頃、雲痕は宗越を訪ね、斉韻を探すため天煞へ来たと打ち明ける。しかし宗越は、その本当の目的が斉震を捜していることだと見抜く。雲痕はついに真実を話し、病に侵された斉震が罪を償うため斉韻を連れ帰り、龍鱗甲を軒轅王家へ返そうとしていることを明かす。しかし宗越は斉震の言葉を信じず、自ら因縁に決着をつけるため、死を覚悟して一人で斉震のもとへ向かう決意を固める。
また、扶揺の前には太妍が現れ、穹蒼の師・非煙からの伝言を長孫無極へ伝えるよう迫る。扶揺が拒否すると太妍は襲いかかるが、長孫無極が駆けつけて彼女を守る。しかし暗器の一つが扶揺の腕をかすめ、長孫無極は激怒して太妍を追い払う。
屋敷へ戻ると、長孫無極は扶揺の傷を手当てしながら、自身が穹蒼で修行した理由を初めて明かす。幼い頃から、母・皇后が本当に愛していたのは徳王であり、父・長孫迥との夫婦仲が偽りであることを知っていた彼は、その苦しみから逃れるため穹蒼へ渡ったのだった。そして、自分は完璧な皇太子であり続けようと努力してきたが、扶揺と出会ってからは父を失望させることになっても後悔はないと語り、二人は互いの存在が心の支えであることを改めて確かめ合う。
その一方で、夯蛟古城では戦北野が雅蘭珠へ、かつて黒風騎が財宝欲しさに五洲を裏切り、その罰として永遠に古城を守る隠軍となったという、数千年前の悲しい伝説を語るのだった。
第50話の見どころ
ついに戦北野が伝説の隠軍に認められ、天煞の未来を左右する大きな転機が訪れます。死を覚悟した戦北野と雅蘭珠が互いへの想いを確かめ合う感動の場面は、本話最大の見どころです。一方、宗越は宿敵・斉震との因縁に決着をつけるため危険な対決へ向かい、長孫無極は穹蒼の師・天機から扶揺を巡る過酷な使命を突き付けられます。愛と使命の間で揺れる無極、迫る戦北野軍、そして静太妃救出作戦が重なり、物語はいよいよ最終決戦へ向けて大きく動き始めます。
第50話のあらすじ
葛雅砂漠では、戦北野が致命傷を負い、自らの死を覚悟して雅蘭珠へ最後の想いを託します。天煞の未来を長孫無極に託し、自分のことは忘れて幸せになってほしいと願いますが、雅蘭珠は涙ながらに拒みます。二人は天煞の民謡を歌いながら最後の時を迎えようとしますが、その覚悟と蒼龍在野剣を手放す決断が伝説の隠軍の心を動かします。ついに隠軍は戦北野を真の主と認め、彼への忠誠を誓います。奇跡的に息を吹き返した戦北野は雅蘭珠と固く抱き合い、長年の願いだった強大な軍勢を手に入れるのでした。
一方、宗越は宿敵・斉震との決着をつけるため、単身で彼のもとを訪れます。重病の斉震は弱々しい姿を見せながらも最後まで策士ぶりを崩さず、宗越が診察に近づいた隙を突いて襲い掛かります。しかし宗越も衣服に毒を仕込んで備えていました。ところが斉震は非煙の力を借りて部屋全体に罠を張り巡らせており、宗越は逆に追い詰められてしまいます。二人の長きにわたる因縁は、ついに避けられない最終局面へと突入します。
磐都では、戦南城が扶揺への信頼をさらに深め、希少な氷人果を褒美として与えます。しかしその直後、戦北野率いる軍勢が怒涛の勢いで進軍し、都まで百里足らずの地点へ迫ったとの急報が届きます。戦南城は静太妃を処刑して見せしめにしようとしますが、扶揺は「戦北野の目前で処刑した方が効果的」と進言し、その場を収めることに成功します。さらに宮中の兵力不足を理由に、長孫無極の十万の兵を援軍として招く策を提案し、戦南城は苦渋の末にこれを受け入れます。扶揺は敵の懐に入り込みながら、着実に仲間たちの勝機を広げていきます。
その頃、穹蒼では長孫無極が師・天機によって強制的に呼び戻されていました。天機は五色石の少女である扶揺を連れ帰る使命を果たさない無極を厳しく叱責し、世界を守るためには扶揺を殺すことこそ最善だと言い放ちます。扶揺を守りたい無極は使命と愛の間で苦悩しますが、天機は罰として彼の修為の象徴である六塵花を摘み取り、その力を奪います。大きな苦痛を受けた無極は現世へ戻りますが、扶揺には真実を隠し、修行中の不調だったとだけ説明します。
その後、扶揺から戦北野が順調に進軍していること、そして静太妃の身が危険であることを聞いた長孫無極は、自ら静太妃救出を引き受けることを決意します。さらに鉄成から宗越が単独で斉震のもとへ向かったと知らされると、宗越の危機を察知してすぐに救援へ向かいます。それぞれが大切な仲間を守るため命を懸けて動き始め、天煞を巡る最後の戦いは、いよいよ目前に迫るのでした。
第51話の見どころ
宗越と斉震、そして斉韻を巡る長年の因縁が、涙なくしては見られない結末を迎えます。愛する者を守るため命を懸ける斉韻の決断は、宗越と雲痕、さらには斉震の運命までも大きく変えていきます。一方、扶揺と長孫無極の巧みな策がついに実を結び、戦北野率いる軍勢は磐都へ総攻撃を開始。宮門が開かれ、戦南城は追い詰められていきます。復讐、赦し、そして王朝交代への大戦が一気に動き出す、最終章を象徴する怒涛の一話です。
第51話のあらすじ
宗越と雲痕は、非煙から強大な力を授かった斉震に挑みますが、圧倒的な力の前に苦戦を強いられます。その瞬間、斉韻が宗越をかばって致命傷を負い、斉震の腕の中で倒れてしまいます。龍鱗甲に守られていたはずの斉韻が命を落としたことで、斉震は深い衝撃を受けます。娘の未来を守るためだけに復讐を続けてきた自分の生き方が、かえって娘を死へ追いやったことを悟り、すべてが無意味だったと絶望します。そして斉韻が密かに龍鱗甲を宗越へ託していたことを知ると、自ら命を絶ち、長年続いた二つの家の因縁は悲劇的な結末を迎えます。宗越と雲痕は最愛の斉韻を失い、深い悲しみに包まれるのでした。
その後、長孫無極が駆け付け、最後に残された霊薬・牧霊果を宗越へ渡します。宗越は斉韻に飲ませ、一命を取り留めさせることには成功しますが、非煙の猛毒は依然として体内に残っていました。宗越は決して希望を捨てず、斉韻を抱えて五洲中を巡り、必ず解毒法を見つけると決意します。一方、太淵は雲痕に託され、新たな時代へ向けて歩み始めます。
天煞では、扶揺が戦南城に長孫無極の条件を伝えます。援軍を送る代わりに、天煞軍の指揮権をすべて長孫無極へ委ねるという要求でした。戦北野軍が目前まで迫る中、戦南城は苦渋の決断でこれを受け入れます。やがて長孫無極は天煞軍を率いて出陣しますが、自軍を温存し、あえて天煞軍を前線へ送り出します。扶揺は不満を口にしながらも、それもまた戦南城の警戒心を解くための芝居でした。
戦北野率いる軍勢は伝説の隠軍を従え、磐都へ怒涛の進撃を続けます。城門を守る天煞之金は忠義を尽くして抵抗しますが、圧倒的な戦力の前に次々と突破されます。しかし最後の永欽門には古代の封印があり、隠軍は中へ入ることができません。戦北野は城内攻略を優先するため、雅蘭珠が自ら人質となって隠軍のもとへ残る決断を下し、苦渋の思いで彼女と別れます。
一方、長孫無極は紀羽と合流し、静太妃の救出に成功します。その後、戦北野軍と合流すると、両軍は宮城への総攻撃を開始。宮内では扶揺が密かに小七へ命令を託し、自らの権限で宮門を開かせます。こうして戦北野軍はついに王宮へ雪崩れ込み、戦南城は完全に孤立します。
扶揺は戦南城の前でついに正体を明かし、自分は最初から戦北野と長孫無極の仲間であり、一度も忠誠を誓ったことはないと宣言します。そして家臣たちへ戦北野への帰順を呼びかけますが、すでに戦南城には命令に従う者は誰一人残っていません。やがて戦北野は寒殿へたどり着き、最後まで抵抗した兵たちには情けをかけ、自ら戦南城の前へ進みます。かつて暴君として君臨した戦南城は、血に染まった戦北野の姿を前に恐怖し、命乞いを始めるのでした。物語はいよいよ天煞王朝の運命を決める最後の対決へと突入します。
第52話の見どころ
ついに天煞の王座をめぐる戦いが決着を迎え、戦北野は宿敵・戦南城との最後の対決に臨みます。新たな王として国を立て直す決意や、扶揺への褒賞をめぐる長孫無極の深い思惑も見逃せません。一方で、雅蘭珠は戦北野への想いを胸に傷つきながらも新たな試練に巻き込まれ、二人の恋にも大きな転機が訪れます。王朝再建と恋愛模様が交差する、新章の幕開けにふさわしい見応えあふれる一話です。
第52話あらすじ
寒殿へと追い詰められた戦南城は、弟・戦北野に命乞いをします。しかし戦北野は、これまで犠牲となった多くの将兵や、兄弟同士で命を奪い合う悲劇を思い返し、戦南城を生かせば民の心は決して安らがないと告げます。それでも生来の情の深さから、とどめを刺すことができずにいました。
ところが命を救われた戦南城は、その情けにつけ込んで不意打ちを仕掛けます。その卑劣な行動を見た花公公は、戦北野に代わって戦南城を討ち取り、長年の悲願を果たしました。こうして暴政は終焉を迎え、天煞には新しい時代が訪れます。
戦北野は葛雅砂漠で約束したとおり隠軍のもとへ戻り、雅蘭珠との再会を果たします。そして蒼龍在野剣と天煞双響の力によって長年封印されていた隠軍を解放し、彼らを故郷へ帰還させました。その功績によって戦北野は正式に天煞王として即位し、旧制度を改め、吟霜閣を解体するなど大胆な改革に着手します。
論功行賞の席では、長孫無極が扶揺の功績を高く評価し、瀚王として領地を与えるよう進言します。新王朝発足直後に藩王を置くことへ家臣たちは強く反発しますが、長孫無極は五洲の均衡を守るためにも長瀚山を扶揺に託すことが必要だと説得。戦北野もその真意を理解し、扶揺は瀚王の称号を授かるのでした。命を懸けて戦った三人の絆は、より強固なものとなります。
その頃、雅蘭珠は新たな王宮で静かな時間を過ごしていました。しかし偶然、静太妃と戦北野の会話を耳にしてしまいます。静太妃は国を安定させるため早く王妃を迎えるよう勧め、扶揺こそ相応しい女性ではないかと語ります。戦北野もかつて扶揺を想っていたことを認め、「扶揺以外とは結婚しない」と過去の誓いを口にします。その言葉だけを聞いた雅蘭珠は、自分の想いは報われないと思い込み、深く傷ついてその場を立ち去ります。
しかし雅蘭珠が知らなかったのは、その後に戦北野が「今は扶揺を仲間としてしか見ておらず、心から愛しているのは雅蘭珠だ」と語り、王位を失っても彼女を王妃に迎える決意を明かしていたことでした。二人はすれ違ったまま、運命は思わぬ方向へ進みます。
傷心の雅蘭珠は突然現れた謎の人物に連れ去られてしまいます。残された書状から相手が戦北野の師であり、五洲十聖の一人・雷動であることを知った戦北野は、雅蘭珠を救うため単身で向かう決意を固めます。長孫無極は、雷動には悪意はなく、この出来事が二人の心をさらに近づける試練になるかもしれないと扶揺へ語ります。
一方、雷動のもとでは雅蘭珠に対する厳しくもどこか温かな教育が始まります。戦北野の未来の王妃として刺繍や礼儀作法を教え込もうとする雷動でしたが、自由奔放な雅蘭珠は次々と彼を翻弄。最後には「盲目である以上、他の女性には敵わない」と厳しい言葉まで浴びせられます。それでも雅蘭珠は持ち前の明るさを失わず、この試練に立ち向かっていくのでした。
















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