探偵麗女 29話・30話・31話・32話(最終回) あらすじと感想

探偵麗女〜恋に落ちたシャーロック姫

探偵麗女〜恋に落ちたシャーロック姫〜 2020年 全32話 (※BS11は全28話で放送) 原題:少女大人

Arisaさん

第29話あらすじ

裴昭(はいしょう)は、明鏡署の劉玄(りゅうげん)と羅鑫(らきん)が蔣希文(しょうきぶん)の亡骸を届けに来たことで彼の死を知る。ショックを受ける裴昭は、劉玄に蔣希文が牢の中で死んだ理由を問い掛ける。割れた碗の破片で手首を切った蔣希文は、罪を悔いて自害したようだと話す劉玄だが、裴昭は「罪を犯していないのになぜ自害する」と彼の死因に疑念を抱いていた。

劉玄は、蔣希文が田勇(でんゆう)を殺した証拠を差し出すが、凶器は未だ見つかっておらず、蔣希文を犯人だと決めつけるには不十分な証拠だと言えた事から、裴昭は「本件を徹底的に調査しろ」と命じる。

蔣希文のことを想い、悲しみに暮れていた裴昭にそっと寄り添う蘇瓷(そし)は、裴昭の盟友である蔣希文の死は無駄にしないと誓う。そこに蔣希文の義妹、宋瑶(そうよう)がやってくる。蔣希文と恋愛関係にあった彼女は彼に罪はなく、「私の名誉を守るために命を絶った」と話す。

蔣希文の骸が軍牌を握りしめていたことを知った裴昭は、蔣希文が何かを知らせようとしていたと気づく。裴昭たちは田勇の検視をし、彼を殺した犯人は相当腕の立つ者だと推測された。そして田勇の骸からは調書には記載されていない謎の粉が発見される。

翌日、蘇瓷と裴昭は田勇の遺体が発見された山奥を訪れるが、蘇瓷は田勇が殺害された場所は別の場所であると考える。そして2人は田勇の妻に話を聞きに行く。妻の話から田勇は死の直前、倉庫で盗みの計画をしていたと判明する。その一方で明鏡署にある牢の看守に話を聞いた董如双(とうじょそう)と謝北溟(しゃほくめい)は、蔣希文が亡くなるまでの間、牢に出入りしたのは明鏡署の者だけだったとの情報を得る。

その翌日、4人は倉庫を訪れたのだが、そこには大量の小麦粉だけが置かれていた。田勇の衣にあった謎の粉の正体が小麦粉であったと発覚したことで、事件の夜、田勇がこの倉庫を訪れていたと推測された。その倉庫は異常なほどの防湿対策がされており、その床には甕の跡が見つかる。

倉庫から見つかった虫の死骸を調べた董如双は、倉庫に劇毒が保管されていたと考える。董如双は少量でも死に至ってしまうこの毒の解毒剤を作るために奮闘する。その一方で、倉庫の所有者に話を聞くために調べていた蘇瓷と裴昭だったが、倉庫の所有者は救済銀の件で殺された沙度(さど)だと判明する。

そんな中、雲王(うんおう)の元へ向かった謝北溟は、蘇瓷を利用して裴昭を陥れようとする雲王に、3日後、皇太后の祝宴で大事な任を任せるつもりだと告げられる。一方その頃、蘇瓷にも皇太后の祝宴の招待状が送られ、一族の汚名をそそぐ機会が訪れたと喜ぶ彼女だが…。

第29話感想

今回は、蔣希文が牢で亡くなったと裴昭に伝えられました。悲しみに暮れる裴昭たちですが、彼らなら蔣希文の死を無駄にはしないと信じています。蔣希文が伝えたかったことをしっかりと受け取った裴昭たちが、事件の闇を暴いてくれることを期待しています。

このドラマも終盤に差し掛かり、どんどん陰謀が暴かれていくと思うので、これからのストーリーがどう展開していくのか楽しみにしています。

第30話あらすじ

皇太后の誕辰祝いに行われる宴の準備が進む中、準備に取り掛かっていた数名が激務からなのか、謎の病に罹ってしまう。その一方で、蘇瓷(そし)は劉玄(りゅうげん)に倉庫から毒が移送された形跡があったと報告する。この件が誕辰祝いの宴と関係があると睨んだ劉玄は、混乱を防ぐために毒のことは内密にするよう頼む。そんな劉玄の体調も思わしくなかった。

宴が翌日に迫る中、劉玄は蘇瓷を呼び出し、城外の朱水村で水による中毒が起きたと伝える。朱水村の川は都に流れ込んでおり、毒が入った水が流されてしまえば都にも危険が及んでしまうことから、蘇瓷は捜査を急ぐことに。

蘇瓷、謝北溟(しゃほくめい)、董如双(とうじょそう)は朱水村の川へと向かい、その川からは毒と見られる赤い粉が発見される。董如双はそれを採取し、調べることに。蘇瓷たちは朱水村の村長に話を聞くのだが、そこで出会った将作監の職人は、都には無い毒に侵されていた。彼は皇太后の誕辰祝いに備えて花火を作っていたと話し、その話を聞いた蘇瓷は花火に毒が混入していることに気づく。花火が打ち上がってしまえば都が危ないと蘇瓷たちは急いで都に帰ろうとする。

しかし蘇瓷たちが京都へ向かう途中、刺客が現れ、彼女たちを足止めする。謝北溟と董如双は刺客を誘き寄せ、蘇瓷を先に都へ向かわせる。蘇瓷は城の門が迫る寸前で都に到着するのだが、花火の打ち上げはすでに始まっていた。その一方で、雲王(うんおう)は王妃の病状が急変したとの知らせを受け、宴を後にする。そして謝北溟と董如双も都へ到着し、花火に毒の粉が入っている事は裴昭(はいしょう)にも知らされる。

蘇瓷は、毒が混入された花火が打ち上げられそうになった寸前で点火を止めるが、その際に頭を打ち、意識を失ってしまう。そこに駆けつけた裴昭は、蘇瓷を連れて董如双に診察させる。

一方その頃、謝北溟は雲王の元へ行くのだが、雲王は花火が打ち上がらなかったことに動揺を見せず、「真の切り札はこの後だ」と話す。「何があろうとも今夜、私が玉座を奪う」と宣言した雲王は、「斉王(せいおう)は謀反を企てた。兵を率いて陛下を守れ」と謝北溟に命じる。

花火に毒が混入していた事を知った皇太后が裴昭に怒りをぶつける中、雲王はこの事件の捜査を明鏡署に任せるよう促す。そして容疑がかかっている裴昭は、事件が解明するまで宮中にとどまるよう命じられる。

事件の捜査をすることになった劉玄は、「花火の製作について聞きたいことがある」と言い、裴昭を外へ連れ出す。そんな中、飛鳶(ひえん)は蘇瓷の元へ行き、裴昭に危険が迫っていると伝え…。

第30話感想

今回は皇太后の誕辰祝いの宴が行われることになりましたが、この宴で雲王はまた何か企んでいるようでした。毒の入った花火の点火は未然に防がれましたが、雲王には他の切り札があるようです。この事件がどういう方向に向かっていくのか気になります。

そして宴の準備に取り掛かっていた数名と劉玄が、原因不明の体調不良に悩まされていました。彼らは毒に侵されている可能性が高いと思っているのですが、蘇瓷の恩師である劉玄が毒によって命を落とさないでほしいと強く願っています。

第31話あらすじ

頭を打って意識を失っていた蘇瓷(そし)は目を覚ましたのだが、そこに飛鳶(ひえん)が慌てて現れ、雲王(うんおう)が裴昭(はいしょう)を謀反の疑いで追及をし始めたと伝える。まだ体調がすぐれない蘇瓷は、無理をしてまで裴昭の元へ向かう。

一方その頃、明鏡署の劉玄(りゅうげん)は花火に毒が混入した事件の詳細を陛下たちに説明していた。そこで雲王は「裴昭が首謀者」だと彼を責めるが、そこに蘇瓷と董如双(とうじょそう)が「裴昭は犯人ではない」と駆けつける。そこで陛下は蘇瓷の話を聞くことに。

蘇瓷は毒混入事件の経緯を説明し、「真の首謀者は劉玄」だと告げる。言い逃れしようとする劉玄と彼の肩を持つ雲王だが、劉玄には毒に侵された跡があり、これは彼が将作監に侵入し、花火に毒を混入させたという動かぬ証拠だった。

追い詰められた劉玄は罪を認め、自分は白良族の生き残りだと明かす。彼は白良族の恨みを晴らすため、この事件を企てていた。そして蘇瓷が白良族だと知っていた劉玄は、彼女を人質にとったふりをし、「雲王に用心しろ」と伝える。そして劉玄は自分のことを刀で刺し、そのまま息絶える。

蘇瓷が劉玄の死にショックを受ける中、雲王は「蘇瓷も白良族の生き残り」だと暴露してしまう。さらに裴昭はそれを知っていたのにも関わらず、蘇瓷を匿い、花火による殺人を企てたとデタラメな事を言い、陛下に両名の処刑を求める。

そこで裴昭は身の潔白を証明するため、死亡したはずの花火職人3人を連れてくる。花火職人の死は、黒幕を捕らえるための偽装だった。実は、前もって花火に毒が仕込まれたと気づいた裴昭は、そのことを陛下に報告し、犯人を誘き出す作戦を計画していたのだ。

そして裴昭は、毒混入事件は劉玄だけの計画ではないと話し、「彼に力を貸した人物こそ雲王」だと明かす。裴昭は、花火職人の元に毒を届けた雲王の侍女である梨雨(りう)の事も捕らえていた。

そして蘇瓷は、先帝の殺害を命じたのが雲王であるという証拠を陛下に提出する。しかしそれでも言い逃れようとする雲王に、裴昭は怒りをあらわにする。そんな中、雲王は「私の精鋭軍が皇宮を包囲した」と宣言する。そこに現れた謝北溟(しゃほくめい)は…。

第31話感想

今回は、花火に毒を混入させた首謀者が劉玄だと明かされました。結果的に劉玄は悪者になってしまいましたが、今までの蘇瓷に対する劉玄の優しさに嘘はないと思っています。蘇瓷のことを守り続けてくれた劉玄の死はとても悲しい出来事ですが、蘇瓷には劉玄の死を乗り越えて、さらに強くなってほしいです。

劉玄が命を落とし、蘇瓷も白良族の生き残りであると暴露されてしまいました。裴昭のことを追い詰めていく雲王ですが、裴昭にはまだ策がありそうです。今回は雲王の軍が皇宮を包囲し、謝北溟が現れたところで終わりましたが、次回最終回ということでこのストーリーがどう終わりを迎えるのか、期待していますし、とても楽しみにしています。

第32話(最終回)あらすじ

皇宮を包囲した雲王(うんおう)の元に現れた謝北溟(しゃほくめい)。彼は裴昭(はいしょう)と協力して義父である雲王の謀反を止めようとするが、それでも雲王は暴れ出し、兵を次々倒していく。そして傅子佑(ふしゆう)は雲王を斬ろうとするが、謝北溟はそれを庇う。命懸けで大切な義父の謀反を止めようとした謝北溟を見た雲王は、ショックを受けながら、兵に刺され、そのまま息絶える。

こうして雲王の謀反計画は終わり、大梁国には平和が訪れる。陛下は白良族の無実を宣言し、白良族の汚名はそそがれる。そして陛下は裴昭に対し、蘇瓷(そし)との結婚についても許可を下す。

その一方で、董如双(とうじょそう)は一向に目を覚まさない謝北溟をそばで見守り続けていた。このまま目を覚まさないのではないかと不安になっている彼女に裴昭は、謝北溟が、雲王から董如双を守ろうとしていたことを明かす。それを聞いた董如双は、前向きな気持ちで彼を目覚めさせるために奮闘する。そしてついに謝北溟は目を覚ます。

こうして久しぶりに揃った5人は、飛鳶(ひえん)が作った料理を囲み、祝杯をあげる。5人で楽しい時間を過ごしたその日の夜、裴昭は2人の縁を結んでくれた手錠を蘇瓷にプレゼントする。そして裴昭はもう1つ贈り物があると言い、蘇瓷に目を瞑らせる。裴昭の合図で蘇瓷が目を開けると、目の前には綺麗な花火が打ち上がる。そして裴昭は、蘇瓷に対する最後の要求として、彼女にプロポーズをし、2人は熱いキスを交わす。

こうして結婚することになった裴昭と蘇瓷が食事をしようとしていると、謝北溟の伝書鳩が到着する。その手紙には「とある場所で奇妙な音が聞こえる」と書かれていた。事件の予兆かもしれないと睨んだ蘇瓷たちは、出会った頃と同じように5人で捜査をすることになり…。

第32話(最終回)感想

ついにこのストーリーも終わりを迎えてしまいました。このドラマの主なストーリーは不可解な事件を解決していくということでしたが、それだけではなく、普段は凛としている蘇瓷が不意にみせる可愛さのギャップや、裴昭の蘇瓷に対する溺愛ぶりなどキャラクターも魅力的な作品で、とても好きなドラマだったので終わりを迎えてしまい寂しいです。

そして今回の最終回では、謀反を計画していた雲王が兵に刺されて命を落としました。個人的に雲王が亡くなるシーンはとても印象に残っています。謝北溟が雲王のことを庇って倒れてしまった中で、最愛の息子が倒れたことにショックを受けてもなお、雲王が陛下の座に執着していたということがとても印象的でした。人生をかけてまで手に入れたかった陛下の座をもっと別の方法で目指すことができていれば、こんなことになっていなかったのだろうと思うと少し悲しくなりました。

こうして雲王の謀反が阻止されたことにより、白良族の汚名はそそがれ、裴昭と蘇瓷は結婚することになりました。最終的に2人が幸せな形で終わってくれて本当によかったですし、とても良い終わり方だったと思います。

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