狼殿下-Fate of Love- 41話・42話・43話・44話 あらすじと感想

狼殿下-Fate of Love-

狼殿下-Fate of Love- 2020年 原題:狼殿下 The Wolf 配信版 全54話 ※オリジナル版は全49話 

NANAさん

第41話 あらすじ

柏ショウ(はくしょう)城での決戦で渤王は剣を使わず、矢を浴びて死のうとしていた。その命で全てを償うという。もう馬摘星を自由にさせてあげたいと思っているからだ。狼骨花の秘密も渤王自ら溍国軍に教えていた。2日間の猶予もそれがどういう意味なのか全て知った上で決戦の日まで待っていたのだった。

開戦の時、城の前に渤軍の大軍が陣取り、その中を渤王一人が城に向かって歩いていく。そして矢の射程圏内まで入り立ち止まる。狼骨花の汁を付けた沢山の矢が降る様に飛んでくるが避けようともせず微笑んでいる。今世では生き方を選べなかった渤王にとって、この選択は自分自身で選んだ結末で自分の為に生きている証だったのだ。

でも渤軍は渤王を見捨ててはおけなかった。兵士たちは皆走っていき盾でバリアを張ったように渤王を守る。それを機に戦は始まってしまった。だが城を出て渤王を殺しに来た馬摘星が落馬してしまう。敵兵に囲まれ窮地に陥った馬摘星を救ったのは渤王だった。戦場を駆けて、馬摘星の鈴の音を頼りに彼女を連れ去った。彼女を死なせたくなかったのだった。

その頃楚馗の陣営の中では有禎が楚馗から政権を奪おうとわなを仕掛けていたのだが、気づかれてしまい逆にとらえられていた。渤王も仲間だとバレてしまった。しかし疾沖が楚馗の陣営に奇襲をかけて、あと一歩で皇帝を仕留められそうだったが逃げられてしまう。有禎も行方不明になってしまった。

渤王は馬に乗り山の中を逃げると一軒の家にたどり着く、そこには僧がおり馬摘星を治療してくれたのだが、渤王は自分はそのままで建物の前で跪くのだった。

第41話感想

この41話はメチャメチャ心が震えました。自らの命を燃え尽きさせる選択で生きてることを感じるって泣けました。狼骨花を用意したのもすべて渤王がやらせた事、ここまで切ないシーンは久しぶり死を持って償うというのに渤王の清々しい顔が余計に涙をそそる。

それから戦闘にのシーンも美しくて、矢が雨の様に降って来たけど兵たちが命がけで盾で防いでくれたから渤王は死なずに馬摘星を助けられました。どんなに苦しい時でも馬摘星の鈴の音を聞けばどこにいても駆けつけてくれる渤王に惚れてしまいます。どんなに傷付いても清々しい笑顔の渤王が素敵すぎます。

有禎が楚馗を仕留められれば良かったけど、残念ながら失敗してしまい皇宮に逃げられました。戦も渤王がわざと負けたのだから楚馗にバレたらどうなってしまうのか。

こんなにも渤王に愛されてる馬摘星が羨ましい、もし本当の事を知ったとしたら、本当の敵は楚馗なのですから、一緒に楚馗をやっつける方がいいのに・・・

山の中で二人を助けたお坊さんは事情通で驚きました。名乗らないのに二人を知っていたし、都まで偵察してくれてました。こんな人に助けられるなんて運良すぎです。

今回の戦での渤王はまるでスーパーマンみたいにカッコ良くて心に残る勇姿でした。馬瑛大将軍はきっと渤王の事を許してくれてると思います。娘を託したいとも思ってくれてるはず・・・

第42話 あらすじ

皇宮に戻った楚馗は夜煞隊の隊長に遥姫を任命し、国政には第二皇子・允王 楚有圭を衝かせるため禁足を解いた。まだ生きていたのか、もう頼れる息子は有圭しかいないのだろう。

渤王は馬摘星を溍国へ安全に送り返す為に険しい山道を選び歩いて行く。途中逃げようとする馬摘星には傲慢な態度をとるが、その裏では気付かれないよう川を担いで渡ったり、暑さ寒さをしのぎながら歩いて行く、もちろん水や食べものにも細心の注意を払っていた。

ただ山河を歩いていくだけの二人だけど、途中からその様子に気づき始めた馬摘星は、渤王の優しさに心揺さぶられるのだった。そして渤王の中に狼仔を見つけていた。しかし渤王の体には狼骨花の毒が回り始めた。

もし正気を失ったら馬摘星を縛ったままでは逃げることができない、苦しみながらも馬摘星を縛ったツルをほどく渤王。一度は逃げようとした馬摘星も渤王の変化に気づき戻って来る。ギリギリのところで耐える渤王、その苦しみは壮絶なのだろう。

でも馬摘星は以前に狼仔に優しく触れた時と同じように渤王に接すると渤王はなんとか正気に戻る。そんな山の中での二人の様子をそっと見つめる者がいた・・・

第42話感想

允王、楚有圭は生きてたのか、ずっと出てこなかったから殺されたと思っていました。以前の様子だと悪い人ではないけど、渤王を良くは思っていないだろう。

また何か起きそう、有圭にも考える事があるはず。楚馗の横暴な態度に牙をむくことだってあり得るかも。ここまでやり過ぎた孤独の皇帝・楚馗にもう従順にはなれないと思う。

山の中を歩く二人の様子が淡々と描かれていたけど、なぜかずっと見ていたい光景です。他の誰も邪魔しない静かな時間でもっともっとこのまま時間が止まればいいとさえ思いました。昔の狼狩山で遊んでいたころの二人が思い出されます。

どんなに隠しても渤王の優しさがここそこににじみ出ていて、それに少しずつ気付く馬摘星。敵だと思う一方で心がつながっているような気もして、馬摘星でさえ二人の関係を少し忘れてるみたい。私も渤王にこんなふうに守られたいです。

川に流してしまった着物を取ってあげるシーンは渤王が照れててとっても可愛かった。裸じゃないんだからちょっとくらい見たって平気じゃんと思いました。そのあと焚火で温めてくれて、「狼仔が恋しい」って馬摘星が言ってたけど、もうここにいるでしょって言いたかった。あなたの目の前にいるよって・・・

馬摘星が眠りについた後、渤王はそっと枯草をマットの様に敷いて寝かせていた。その姿を見てた人がいたけど、あれは疾沖だよね。渤王の本当の気持ち気づいちゃった様です。

馬摘星が渤王に「その地位や権力が大事か」と聞いてたけど、そんなこと渤王は一回も思ってないはず。ただ拾ってくれた皇帝に忠誠を誓っているだけ、それが渤王の優しさなんです。皇帝はそれを利用してるだけなのです。

第43話 あらすじ

疾沖は昨夜から二人の様子を見ていて、渤王の芝居にも気づいた。口では酷い言葉を浴びせかけながらも眠ってしまった馬摘星を見つめる優しい眼差しには愛情があふれている。

翌朝疾沖は思い切って渤王に尋ねたが、もう騙しきれないと悟った渤王は真実を疾沖に話した。そして自分は死ぬから馬摘星を頼むと語ったのだ。偶然同じ女性を愛してしまった二人、もし彼女の事がなければ疾沖と渤王は友になれたのかもしれない。敵同士ではあるが互いを認め合うが疾沖にとってこの別れは心残りに違いない。

渤王は義弟の有禎を助ける為に煬国に戻った。皇宮に向かう前に密かに遥姫を呼び出し、有禎と夜煞隊の事を彼女に託す。そして有禎を助ける為なら命を差し出すという。渤王は大切にしていた短剣を遥姫にあげた。遥姫は渤王を見送りながら絶対に一人では死なせないと呟いたのだった。もうこれで思い残すことが無くなった渤王は一人で皇宮に戻り天牢に入れられた。

一方溍国に戻った馬摘星と疾沖は、味方の中に渤王と馬摘星の中を疑う者がいることを聞かされる。あの戦場で渤王が馬摘星を助けたところは皆に目撃されていた。かつて恋人だった二人は復縁したとささやかれていた。

その噂を打ち消したい疾沖は馬摘星の潔白を証明するため婚礼を決意する。

第43話感想

今までライバルだった疾沖と渤王。何度も戦い互いの強さは認め合っていたけど、恋のライバルだもの仲良くなれっこない関係だった。でも山の中での渤王の馬摘星への態度を見て疾沖は渤王の中の狼仔をみつけ考えを変えたのだと思う。

そして二人が心の底では愛し合っていることも知った上で、馬摘星の為に結婚するってみんなに宣言しました。渤王も疾沖も男らしくてカッコイイ。こんな男性たちに好かれる馬摘星も羨ましいです。

渤王は自分が死んで、一人寂しがっている兄のところへ行くっていうのが何とも切ない。馬摘星を疾沖に預けたのは疾沖を認めてるって事。乱世じゃなかったらきっと彼らは親友になれたと思います。

疾沖も渤王の本心を聞いてしまって心中複雑なはず、でも馬摘星を守りたいのは二人とも同じで疾沖の馬摘星への愛も本物なのです。

禁足だった允王(いんおう)が戻って来たけど、なんだかとっても怖い人になってる。いきなり渤王を片付けるって言ってるし最初の時の優しそうな允王はもう消えちゃったのかな、子供を死なせたのは自分なんだからもっと反省して王妃の気持ちを考えてあげて欲しい。

楚馗の事信じても何かあったらまた道具の様に使い捨て委されちゃう。今は兄弟3人で楚馗を倒すこと考えた方がいいと思うのですが・・・

第44話 あらすじ

馬摘星は渤王と山の中をさまよっていた日々を思い出しながら渤王の気持ちがわからず悩んでいた。

そんな時疾沖が自分を妃にすると宣言したと聞く、馬摘星は疾沖との婚礼は運命に任せると言う。今目の前にある選択が最良だと伝えた。

そして馬摘星は皇女の名誉を守るため娶ると決めた疾沖に救われたと感謝するのだった。だが皇女を崇拝する兵士の為に結婚を決めたという馬摘星の言葉に複雑な気持ちになる。疾沖は馬摘星の本心に気づいているからだ。

婚礼の前日馬摘星は渤王との婚礼のまねごとをした時を思い出していた。やはり心の中には渤王がいるのだろう。そして婚礼の日の同じ時刻に渤王が処刑されることが決まる。

疾沖は婚礼の前に馬摘星にこの事実を伝えるが、彼女は動揺する様子もなく、これから先はあなたと歩むと疾沖に言った。疾沖も生涯馬摘星を愛し守り抜くと誓った。

処刑場には允王が現れ死刑を執行しようとする。そして馬摘星の婚姻を渤王に知らせるのだが、渤王は安堵の表情を浮かべた。いよいよ処刑が始まるが薪に火がつけられると雷が処刑場内に落ちた。渤王は神に守られているのかもしれない。

第44話感想

馬摘星の婚礼衣装が豪華でいつも以上に美しかった。欲を言えば疾沖の衣装ももっとゴージャスにして欲しかった。皇女を娶るのだからそんなものなのか地味に感じました、とにかく馬摘星の衣装と髪飾りが綺麗で彼女の顔に凄く映えてウットリしてしまった。

馬摘星をを演じるリー・チンは時々目が覚めるほど美しく見える時がある。この婚礼の時もまさにそんな感じでとっても素敵でした。

疾沖は結婚すると宣言して、婚礼の日にも馬摘星を生涯守ると言っていたけど、心の中では渤王との関係を気にしてるし、馬摘星に隠し事をしているからか、素直に婚礼を喜べないのかも。

でも渤王だってこのまま馬摘星を幸せにしてあげてと言ってたし、敵討ちを成し遂げたと安心して嫁がせたいと言ってた。疾沖は後ろめたさを感じてるのかも、渤王が死ぬことを知っていて婚礼を持ち掛けたのですから。

渤王の処刑の時、允王は渤王の命乞いが見たかったみたい、堂々としている渤王に面食らってた様。楚馗も処刑場に現れなくて卑怯者でしかない。養子にしたのだから渤王の最期の時を見届けてやるのが親の責任だと思う。こんな奴の為に死ぬのかと思うと絶対に死なせてはいけないと叫びたくなりました。ラストシーンで処刑場に落雷があったけど、これは渤王が神に守られてるのか、あるいは兄の楚有裕が現れて助けてくれるのかもしれません。

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