天地剣心 2025年 全36話 原題:「天地剑心」別名「狐妖小红娘・王権篇」
第7話のあらすじ
弟・清澄を救うため、清瞳は音夫人の命令に従い、王権富貴に「七遺恨」を仕込む。しかし、富貴を傷つけることをためらう清瞳は毒の量を密かに抑え、さらに自らも蠱毒を受けることで音夫人の疑いをかわそうとする。一方、富貴は自分の内力が失われ始めたことから、清瞳の失踪と毒が関係していると察する。風庭雲は清瞳を敵の間者だと考えるが、富貴は彼女をかばい、真実を明かそうとはしなかった。
音夫人は亡き夫の仇を討つため、王権家を滅ぼすことを誓っていた。その裏では権競霆とも手を組み、王権家への復讐を企てていた。かつて追放された権競霆は黒狐娘娘に身を寄せ、真龍の力を利用して復讐を果たそうとしていたのだ。富貴は清瞳が自ら望んで裏切ったのではなく、誰かに脅されていると推測し、毒に蝕まれながら白霧山の千絲洞へ向かう。
千絲洞では音夫人が小妖たちを率いて富貴を迎え撃つ。しかし兵人を恐れた妖たちは次々と寝返り、富貴は純質陽炎を放って敵を圧倒する。音夫人を退けた富貴は、清瞳がすでに弟の清澄を連れて逃げたことを知る。
清瞳は富貴を救うため、唯一の解毒薬を持って王権山荘へ向かうが、風庭雲に阻まれて重傷を負う。それでも富貴のもとへたどり着き、毒を盛った理由をすべて打ち明ける。清瞳が自分を傷つけたことを悔やんでいると知った富貴は、彼女を責めず、密かに解毒薬を飲ませる。そして自らは毒を耐えながら如沐とともに解毒に挑む。目を覚ました清瞳は清澄と束の間の再会を果たし、弟を守るため鹿村へ送り出す。その頃、黒狐娘娘は富貴が清瞳に情を抱いていることを知り、彼女こそ富貴の弱点になると見抜いていた。
第8話のあらすじ
剣塚を訪れた権競霆は、伝説の龍脊剣を抜こうとするが、どうしても剣を手にすることができない。そこへ黒狐が現れ、龍脊剣を手にするには自らが心から大切にする者を犠牲にしなければならないと告げる。権競霆は権陸を殺してその血で封印を解き、龍息による苦痛を受け入れることで、半人半妖の姿となり強大な力を手に入れる。
一方、風庭雲は清瞳に王権山荘を去るよう忠告する。しかし清瞳は、たとえ自分の命が尽きようとも、富貴のために淮水竹亭を描いた織錦を完成させたいと願う。清瞳の想いを知った風庭雲は葛藤しながらも、弘業には彼女の存在を告げない。さらに風庭雲は弘業に自分の恋心を打ち明け、彼から過去を手放すよう諭される。その後、富貴にも清瞳への気持ちを問いただすが、富貴は「清瞳には死んでほしくない」と答えるだけだった。好きなのかと重ねて問われても、富貴は答えを口にしない。風庭雲はそんな富貴を見て自らの想いに区切りをつけ、自由な剣客として生きることを決める。
弘業は、富貴が独断で千絲洞へ赴いたことを責める。富貴は妖にも善悪があり、すべての妖を無差別に殺すべきではないと反論する。弘業は激怒し、淮竹の墓前で富貴と剣を交える。激しい戦いの末、富貴は父を打ち破るが、弘業はそれでも息子の信じる剣道を認めようとはしない。そんな中、費総管から邪薬の出所が桃花塢であるとの報告が入る。そこは弘業の旧友の息子・張琦が築いた、人と妖がともに暮らす村だった。弘業は富貴に張琦を連れ帰るよう命じる。富貴は困難な任務だと知りながらも、かつての縁を守るため、清瞳とともに桃花塢へ向かう。
第9話のあらすじ
人と妖がともに暮らす桃花塢を訪れた王権富貴と清瞳は、そこに住む者たちが種族の違いを越えて穏やかに暮らしている姿を目にする。村を治めるのは「黒剣」と呼ばれる張琦だった。富貴を妖の討伐に来た人間だと誤解した狸妖の阿九は、桃花塢を守るため二人を瘴気林へ誘い込む。そこで清瞳は誤って毒に侵され、意識が朦朧とする中、富貴を小さなアヒルだと思い込んでしまう。そして無意識のまま、富貴と離れたくないという本心を口にする。富貴は結界を張って清瞳の毒を抜きながら、彼女への思いをわずかに覗かせる。
村では、張琦と蝶妖・卿離の種族を越えた恋や、村人たちから寄せられる張琦への信頼を目の当たりにし、富貴はこれまで信じてきた「人と妖は敵対するもの」という考えを揺さぶられていく。富貴は張琦と対峙し、桃花塢と邪薬「茶枯佤」の関係を問いただすが、張琦は関与を否定し、自ら村を徹底的に調べると約束する。
その一方で、清瞳は阿九から村人の情報が記された秘密の帳簿を手に入れる。平穏に見える桃花塢には、かつて妖界の情報を売買していた者や、世間から姿を隠して暮らす大妖まで紛れ込んでいた。さらに邪薬の手がかりは、幻惑作用のある花粉を放つ夜桃花へとつながっていく。富貴は人と妖が共存する桃花塢での出来事を通して、自らを「兵人」として育ててきた価値観に少しずつ疑問を抱き始める。そんな中、夜桃花が咲く季節を迎え、村人たちは一斉に花見の準備を始める。
第10話のあらすじ
桃花塢で邪薬「茶枯佤」の手がかりを追う王権富貴と清瞳は、人と妖が平和に暮らす村の中を調べていく。その過程で、村の象徴ともいえる夜桃の木に異変が起きていることに気づく。二人は住民たちを一人ずつ調べ、青妖の徐峰や蛇妖の福臨にも疑いの目を向けるが、いずれも邪薬に関与している証拠は見つからない。やがて富貴は鹿蜀に疑いを抱き、後を追うものの、敵の策略によって別の場所へ誘い出されてしまう。
その隙を突き、卿離は夜桃花の花粉を利用して蠱虫を活性化させ、村人たちを次々と操り始める。富貴と張琦は必死に村人を救おうとするが、すでに毒に侵された水婆婆や阿九ら19人の人間と妖が命を落としてしまう。さらに張琦自身も茶枯佤に支配され、富貴へ襲いかかる。清瞳も富貴に加勢し、二人は必死に張琦を救おうとする。
やがて卿離が姿を現す。彼女の正体は鬼面蛾妖であり、張琦の優しさを利用して人と妖の共存を装いながら、村人を茶枯佤の宿主として利用していたのだ。怒りに燃える富貴の額には神火の印が浮かび上がり、卿離と正気を失った張琦との最後の戦いが始まる。富貴は張琦の額に寄生した茶枯佤を剣で斬り落とし、彼を正気に戻す。
自由を取り戻した張琦は卿離を問い詰めるが、彼女はなおも人と妖が共存するという彼の夢を嘲笑する。大切な村と多くの命を失った張琦は悲しみと怒りに打ちひしがれ、最後には卿離を自らの手で討ち取る。夜が明けても、桃花塢には凄惨な光景が残されていた。人と妖がともに生きる未来の難しさを痛感した富貴と清瞳。別れを前に、富貴は清瞳に「問塵」という名の剣を贈り、自らの剣意を貫き続ければ、いつか必ず再び巡り会えると励ます。
第11話のあらすじ
桃花塢を守るため、張琦は自らの血肉を犠牲にして避瘴符を発動することを決意し、王権富貴に力を貸してほしいと頼む。富貴は張琦を救いたいと思いながらも、彼の決意を受け入れ、二人で符陣を発動させる。やがて張琦の霊力は尽き、彼の身体は灰となって消えてしまう。その瞬間、夜桃の木には一斉に花が咲き誇り、符咒は強固な結界へと変わって桃花塢全体を包み込む。こうして桃花塢は外の世界から完全に隔絶されることになる。
王権山荘へ戻った富貴は、なぜ桃花塢を救ったのかを弘業に説明する。しかし弘業は、妖に情を抱くこと自体が兵人として許されないと激しく叱責する。富貴は、人を守ることが兵人の使命ならば、善悪を見極めず妖を斬るべきではないと、自分の信じる剣道を貫こうとする。怒りに駆られた弘業は家法を執行し、富貴を激しく打ち据える。それでも富貴は決して考えを曲げず、弘業は怒りのあまり、誰も彼を降ろしてはならないと命じる。
そこへ王権長老や西門家主らが大勢で押しかけ、富貴が桃花塢の悪妖をかばったことを問題視する。兵人である富貴に反逆の心が芽生えたとして、厳罰を求める彼らに対し、弘業はすでに家法によって処罰したとして事態を収めようとする。しかし、そこへ権競霆が現れ、弘業の処分は周囲を納得させるための見せかけではないかと追及する。張り詰めた空気の中、富貴をめぐる対立はさらに激しさを増していく。
第12話のあらすじ
王権山荘の大広間で、権競霆は王権富貴が妖族と通じていると非難し、厳しい処罰を求める。王権守仁も、無塵の法宝によって富貴から俗世への執着や情をすべて取り除き、完全な兵器にすべきだと主張する。しかし弘業はその提案を拒絶する。
その頃、清瞳は権競霆に捕らえられ、激しい拷問を受けていた。それでも清瞳は、自分はただの間者にすぎず、富貴とは何の関係もないと言い張る。さらに権競霆こそ私怨を晴らすために他人を利用しているのだと反論する。しかし権競霆は、富貴の部屋から見つけた清瞳の織錦を証拠として示し、二人が特別な関係にあると追及する。
清瞳が捕らえられたことを知った富貴は、拘束を振りほどいて大広間へ駆けつける。弘業は権競霆の追及をかわすためにも、清瞳を殺して自らの潔白を証明するよう富貴に命じる。しかし富貴は拒絶し、「父にとって自分は人を斬るためだけの道具なのか」と問い返す。弘業がなおも命令を変えないため、富貴は剣を抜き、父と対峙する。そして、自分には自分の信じる剣道があると告げ、清瞳を縛っていた鎖を断ち切ると、彼女を抱えて大広間を後にする。
広場では各家の弟子たちが富貴を取り囲み、一斉に攻撃を仕掛ける。富貴は一切反撃せず、その身で無数の剣を受け止める。そこへ権競霆が龍脊剣を振るい、富貴を重傷に追い込み、その身体を妖化させる。再び攻撃を受けそうになった瞬間、富貴の額に宿る神火の印が覚醒。放たれた純質陽炎が無数の剣を焼き尽くす。富貴は自らの霊血で傷を癒やし、清瞳を連れて山荘を去ろうとする。
しかし弘業が立ちはだかる。富貴はすでに自分自身の道を見つけたと告げ、王権山荘を出る決意を伝える。弘業は苦悩しながらも、淮竹が残した言葉を思い出し、最後には富貴を行かせる。富貴は清瞳を抱き、山荘を後にする。その頃、結界の外では黒狐娘娘が富貴の動向を知り、嬉々として次の策を動かし始めていた。
















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