春花焔~Kill Me Love Me~

春花焔~Kill Me Love Me~

春花焔~Kill Me Love Me~ 17話・18話・19話・20話 あらすじ

春花焔~Kill Me Love Me~ 2024年 全32話 原題:春花焰

【17話の見どころ】

穏やかな村での暮らしが続く中、慕容璟和の眉林への想いは日に日に強くなり、嫉妬心を隠せなくなっていきます。一方、宮中では太子が殷落梅への求婚に本気で向き合い、それぞれの恋模様も大きく動き始めます。甘く微笑ましい場面の裏で、新たな陰謀も静かに動き出す見逃せない一話です。

第17話 偽りの夫婦、募る恋心

宮中では、太子が殷落梅への想いをますます募らせていた。景王の行方が分からない今こそ、自分の気持ちを伝える最後の機会だと考え、数々の宝石を持参して皇后のもとを訪れ、殷落梅との縁談を取り持ってほしいと頼み込む。

皇后は太子の真剣な気持ちを理解しながらも、殷落梅が誰よりも自分の意思を大切にする女性であることを知っていた。それでも太子は、「即位後は殷家を大切にし、外戚として支えていく」と約束し、「今この想いを伝えなければ、一生後悔する」と真っ直ぐな胸の内を打ち明ける。

一方、村では子ども同士の喧嘩が始まる。慕容璟和は優しく言い聞かせて仲裁しようとするが、眉林は迷うことなく泣いている少女を抱き上げ、その場を収めてしまう。

その姿を見た慕容璟和は、「幼い頃のお前は相当なお転婆だっただろう」と笑う。眉林は昔を懐かしみながら、「近所の子の歯を折ってしまったこともある」と照れ笑いを浮かべる。そして、自分を止められたのは幼なじみの阿寧だけだったと語る。

眉林は今度は慕容璟和へ問いかける。武芸を好む彼が、なぜ毎日欠かさず書をしたためているのか不思議だったのだ。

慕容璟和は、幼い頃は落ち着きのない性格だったため、母后から心を静めるために毎日書を習うよう命じられたことを打ち明ける。しかし結局、自分は母の期待に応えられなかったと寂しそうに笑う。

さらに慕容璟和は胸の奥に秘めていた想いを一人噛みしめる。「もし青州の悲劇がなかったなら、自分と眉林はどんな形で出会っていただろうか」。叶うはずのない未来を思い描きながら、静かにため息をつくのだった。

その頃、殷落梅は相変わらず叔母から縁談を勧められていた。彼女は「今は仏門の静かな場所でそんな話はしたくありません」と断ろうとするが、案内された先には太子が建立した祠があった。

太子が長年自分のために尽くしてきたことを知る殷落梅は、その誠意に心を動かされる。しかし、まだ答えを出すことはできず、「もう少し考える時間が欲しい」とだけ伝える。

叔母は殷落梅へ太子との縁を真剣に考えるよう諭し、その場を後にする。

やがて太子が静かに姿を現すが、皇后は「今は急がせてはいけない」と彼を制する。太子は焦る気持ちを抑えながら外でじっと待ち続ける。

殷落梅は太子が自分のために積み重ねてきた数々の行動を思い返し、その誠実さに深く感謝していた。しかし、それでも今はまだ自分の気持ちを整理できないと正直に伝える。

彼女を見送った後、太子は一人で祠へ跪き、「すべては私の欲によるものだ。たとえ地獄へ落ちようとも、この想いだけは貫きたい」と神へ誓う。その真摯な姿に、殷落梅の心も少しずつ揺らぎ始めるのだった。

一方、李青は医師の懸命な治療によって容体が安定していた。清宴はここも安全ではないと判断し、体力が回復し次第、別の隠れ家へ移す準備を進める。

その知らせは村に身を潜める慕容璟和にも届く。あと十日ほどで李青を動かせると知り、彼はようやく計画が前へ進み始めたことに安堵する。

しかし慕容璟和の頭を悩ませていたのは、別の問題だった。

村の青年・衛老三が相変わらず眉林へ積極的に近づいてくるのである。慕容璟和は露骨に二人の間へ割って入り、「眉林は龍の肉しか食べない」と無茶なことを言って追い払おうとする。

困った眉林は「私は何でも食べます」と慌てて否定するが、その言葉は衛老三に「自分にもまだ望みがある」と勘違いさせてしまう。

慕容璟和はさらに蛇羹を作り、「これは妻のための料理だ」と意味深に口にする。

その直後、衛老三は意を決して眉林へ想いを告げる。しかし慕容璟和は迷うことなく二人の前へ進み出ると、「眉林は私の妻だ」と堂々と言い放つ。

突然の宣言に衛老三は失恋を悟り、その場で泣き崩れながら去っていく。

村人たちは二人を本物の夫婦だと思い込み、おばさんは「夫婦なら寝床も一緒でいい」と布団を一組だけ残して部屋を出ていく。

こうして二人は同じ布団で眠ることになってしまう。

互いを意識してしまい、どちらもなかなか眠れない。静かな夜の中、慕容璟和は「こんな穏やかな日々がずっと続けばいいのに」と密かに願い、戦いや復讐とは無縁の未来を初めて思い描くのだった。

宮中では、皇帝が景王の行方について何の知らせも届かないことに焦りを募らせていた。

子顧は以前のような明るさを失い、毎日皇帝のそばで寄り添い続ける。皇帝は、自分が厳しく接したことで彼女まで萎縮させてしまったのではないかと気付き、少しでも元気づけようと越秦から届いた知らせを聞かせる。

その頃、西焉では越秦が新たな策を巡らせていた。

信仰心の厚い父王の性格を利用し、大祭司の権威を借りながら「神女は大炎にいる」と信じ込ませることで、大炎へ渡る大義名分を得ようとしていた。

その真の目的はただ一つ――。

再び眉林を自分のもとへ迎え入れ、今度こそ彼女を守り抜くことだった。

 

【18話の見どころ】

村での穏やかな暮らしの中、慕容璟和はついに眉林へ自分の本当の想いを伝えます。一方、宮中では太子が殷落梅との婚姻を成し遂げるため大胆な策に出て、ついに運命が大きく動き始めます。幸せな時間の終わりと、新たな戦いの幕開けが描かれる重要な一話です。

第18話 告白、そして別れの旅立ち

村ではいつものように穏やかな朝を迎えていた。眉林は村人たちと一緒に肉龍作りに挑戦し、慣れない手つきで具材を刻んでいた。そこへ慕容璟和が現れ、嬉しそうにその様子を見守る。眉林は彼に包丁を渡して別の作業へ向かうが、実は肉龍を作るのは初めてで、失敗しないかと内心では緊張していた。

慕容璟和はそんな彼女を安心させるように、「村のみんなには、私たち夫婦が作るものなら何でも食べると言ってある」と笑って話す。「夫婦」という言葉を耳にした眉林は思わず手を止め、複雑な表情を浮かべる。

その後、眉林が生地をこね始めると、慕容璟和は横から「ああじゃない、こうした方がいい」と口を出し続ける。ついに我慢できなくなった眉林は、「そんなに言うなら薪でも割ってきて」と追い払ってしまう。

作業の合間、眉林は幼い頃から人より力が強かったことを思い出す。母は「力持ちで料理も子育てもできる婿を迎えたい」とよく話していたという。慕容璟和は思わず笑い、「それは婿ではなく働き手を探していただけじゃないか」と冗談を飛ばす。

そして何気なく、「お前はどんな人と結婚したいんだ」と尋ねる。しかし眉林は少し考え込んだ末、「そんなことは考えたことがない」と静かに答えるのだった。

やがて肉龍が完成すると、慕容璟和は満足そうに頬張り、「やっぱりうちの妻が作った料理は最高だ」と皆の前で誇らしげに口にする。

その言葉に眉林は嬉しさを覚えながらも、どこか胸が痛む。今の暮らしは永遠には続かず、いずれ二人は元の立場へ戻らなければならないことを誰よりも理解していたからだった。

そんな彼女の表情の変化に気付いた慕容璟和は、そっと二人きりになる。

そして静かに口を開く。

「私は、この世で一番素敵な娘を好きになった。」

武芸に優れ、笑顔が美しく、誰よりも真っ直ぐな女性――。

「もしその人と一緒に生きられるなら、一生負け続けても構わない。」

遠回しではあるものの、その言葉は紛れもなく眉林への愛の告白だった。

突然の想いに眉林は胸を熱くし、思わず微笑みを浮かべる。しかしその甘い空気は、二人を呼びに来た村の子どもによってあっさり遮られてしまう。慕容璟和は「本当に間の悪い子だ」と肩を落とし、眉林は思わず笑ってしまう。

夜になると村では宴が開かれる。

衛老三は相変わらず眉林へ好意を寄せ、近くへ座ろうとするが、慕容璟和は当然のように間へ入り込み、代わりに酒を飲み始める。

さらに村人たちの前で、「私はこの家の婿養子です。義母にも認めてもらっています」と堂々と言い放つ。

その様子に村人たちは大笑いし、場は和やかな雰囲気に包まれる。

王大娘から「景王に満足しているか」と尋ねられた眉林は、少し照れながらも「私は十分満足しています」と素直に答える。

その言葉を聞いた慕容璟和は思わず眉林の手を引き、人目のない場所まで連れて行く。

「今の言葉、本心だったのか。」

そう尋ねると、眉林は真っ直ぐ彼を見つめ、「私は嘘をつきません。口にしたことは全部、本当の気持ちです」と静かに答える。

慕容璟和はその一言だけで十分だった。

二人の間に流れる穏やかな空気を、近くを通りかかった阿牛が不思議そうに見つめる。慕容璟和は慌てて話題を変え、子どもを別の場所へ連れて行くのだった。

一方、宮中では太子が慕容璟和捜索を続けようとしていた。しかし皇帝が密かに監視役を付けていたため、自由に動くことができない。

それでも太子は諦めず、王権へ薬を渡し、殷落梅へ盛るよう命じる。

殷落梅は叔母に呼ばれて宮中を訪れる。部屋では香炉から怪しい香が焚かれており、次第に意識がぼんやりしていく。

そこへ太子が姿を現す。

薬の効果を知っていた太子は、殷落梅を傷つけたくない一心で距離を取ろうとする。しかし理性を保つため、最後には自ら簪を腕へ突き刺し、激しい痛みで意識を保ち続ける。

その姿を目の当たりにした殷落梅は、太子の誠実さに大きく心を揺さぶられる。

やがて皇帝も現れ、その場の異様な空気を察する。

皇后は太子が計画を途中で変えた理由を理解できず戸惑うが、皇帝は太子が慕容璟和を死へ追いやったことをすでに悟っていた。

さらに、殷落梅を得るためには自分をも脅そうとする太子の姿を見て失望を深める一方、これまで慕容璟和ばかりを可愛がり、太子の孤独を見過ごしてきた自分にも責任があることを痛感する。

熟考を重ねた末、殷落梅はついに太子との婚姻を受け入れる決断を下す。

太子は喜びながらも、「私が欲しかったのは、最初から君の心だけだ」と静かに語り、彼女の意思による決断であることを何より大切にするのだった。

その頃、李青は完全に意識を取り戻していた。

彼は太子を失脚させる決定的な証拠を握っていると語るが、その内容は景王本人にしか明かせないという。

清宴からの返書を受け取った慕容璟和は、もはや自分が京へ戻るしかないと決意する。

眉林もまた、この穏やかな村での日々が終わることを悟っていた。

慕容璟和は「今度こそ太子を倒せる」と静かに語り、この戦いが終わった後の未来を眉林とともに思い描く。

翌朝、旅立ちの日。

村人たちは皆、二人との別れを惜しみ、温かく送り出す。

衛老三は最後まで眉林について行こうとするが、慕容璟和は露骨に嫌そうな表情を浮かべ、何とか引き留めようとする姿に村人たちも苦笑する。

一方、皇帝は長く続く捜索にも成果がないことから、ついに「老三はもう戻らない」と現実を受け入れ始める。

そして子顧には、「眉林も死んだものと思いなさい」と告げさせるが、その言葉には息子も眉林も失ったと思い込もうとする父としての深い悲しみが滲んでいた。

その頃、西焉の少君・越秦は大炎へ戻る途中、妹・子顧から届いた手紙で眉林失踪の知らせを知る。

彼は一刻も早く眉林を見つけ出そうと決意し、すぐに行動を開始する。

一方、京へ到着した慕容璟和と眉林は、城門の警備がかつてないほど厳重になっていることを知る。

正面突破は不可能――。

二人は新たな潜入方法を探ることを余儀なくされる。

そしてその頃、太子は越秦を自らの陣営へ引き入れようと動き出し、新たな駆け引きが静かに幕を開けようとしていた。

 

【19話の見どころ】

死んだはずの景王・慕容璟和がついに京へ帰還。太子が築き上げてきた優位は一気に揺らぎ始めます。一方で、眉林との愛はさらに確かなものとなり、越秦や皇帝、それぞれの思惑が交錯。ついに青州虐殺の真相が皇帝の前で暴かれようとする、物語が大きく動き出す重要な一話です。

第19話 帰還した景王、暴かれる青州の真実

京の城門近くまでたどり着いた慕容璟和と眉林は、街道を進む越秦の姿を見つける。眉林は咄嗟に、自ら編んだ組み紐を越秦へ投げる。身に覚えのあるその紐を見た越秦は、眉林が近くにいることを悟るが、すぐに太子が姿を現したため、何事もなかったかのように馬を降りて出迎える。

太子は越秦を厚く歓迎し、これまで以上に親しげな態度で接する。しかし越秦の胸にあるのは眉林の安否だけだった。太子との会話にも上の空で応じながら、どう行動すべきかを冷静に見極めていく。

一方、慕容璟和は、この状況を打開するには自分が生きていることを民衆の前で公にするしかないと考えていた。正面から帰還を示せば、太子も簡単には手を出せなくなる。眉林の身を案じる慕容璟和に対し、彼女は「私はそんなに弱くない」と力強く答える。

それでも慕容璟和は、越秦と再会しても自分の立場や心情を誰にも説明しないよう眉林へ念を押す。「自分たちだけが真実を知っていれば十分だ」と語り、軽率な行動がすべてを台無しにしかねないことを伝える。

その頃、越秦は太子へ婚礼の祝いを贈る。しかし、それはあくまで外交上の礼儀だった。太子が再び協力を持ち掛けると、越秦は「同じ船に乗るつもりはない」と穏やかに断る。唯一の皇位継承者となった自分に逆らう者はいないと信じる太子だったが、越秦はその思い上がりを内心で冷ややかに見つめていた。

さらに越秦は、太子がこれほど自分を取り込もうとしているのは、景王が生きている可能性を恐れているからだと察する。そして今はまだ眉林も安全だと判断し、密かに彼女へ夜の密会を知らせる。

夜になり再会した越秦は、無事な眉林の姿に安堵する。子顧も彼女の生存を知っていること、そして今は太子の監視が厳しく身動きが取れない状況であることを伝える。それでも越秦は、眉林の復讐にも力を貸すと約束し、彼女は心から感謝するのだった。

一方の太子は、殷落梅へ贈るため自ら甲冑作りに励んでいた。家臣たちは、国中が景王の死を悼む中で派手な婚礼を行えば非難を浴びると忠告する。しかし太子は意に介さず、殷落梅へ最高の婚礼を贈ることだけを考えていた。

皇帝は、以前とは別人のように愛へ執着する太子の姿に違和感を覚える。一方で、自身もまた長年子顧との距離を考え続けていた。彼女をそばへ置けば自由を奪うだけであり、両国の平和は個人の感情ではなく信頼関係によって築くべきものだと、自らに言い聞かせる。

やがて太子は盛大な婚礼の準備を整え、殷落梅へ正式な結納品を届ける。殷落梅の心も少しずつ太子へ傾き始めていた。

その時だった。

死んだはずの慕容璟和が堂々と馬を駆って姿を現す。

思いもよらぬ帰還に、その場は騒然となる。殷落梅は思わず駆け寄り、太子は一瞬で表情を失う。殷落梅は景王失踪の裏に太子が関わっていたことを察していたが、それでも「私はもう太子を選びました」と静かに告げ、自らの決断を口にする。慕容璟和は彼女の覚悟を受け止め、それ以上何も語らなかった。

景王生還の知らせは瞬く間に宮中へ広まり、多くの者が歓喜する。

その後、慕容璟和は李青と再会する。李青は、自分には太子を失脚させる決定的な証拠があると話す一方、自分は皇族を翻弄してきたことに歪んだ満足感を見せる。そして自身が軒轅氏の一族であることを明かし、慕容氏への強烈な憎しみを隠そうとしなかった。

慕容璟和は、ついに太子の罪を皇帝へ訴える時が来たと決意する。

その頃、眉林は慕容璟和が以前から自分のために住まいを用意していたことを知り、胸を熱くする。慕容璟和は「明日になればすべてが終わる」と語るが、同時に眉林の体内に残る毒が再び悪化し始めていることにも気付き、解毒薬を急いで探さなければならないと焦りを募らせる。

宮中では、皇帝もまた慕容璟和の生還を知り、深い安堵から激しく咳き込むほど喜ぶ。子顧も無事に戻った眉林と再会し、涙ながらに抱き合う。

さらに眉林は子顧へ、慕容璟和と互いに生涯を誓い合った仲であることを打ち明ける。子顧は驚きながらも、二人を心から祝福するのだった。

そして慕容璟和は皇帝への拝謁に臨む。

太子は父帝の体調を理由に発言を制止しようとするが、慕容璟和は一歩も引かない。皇帝は二人の激しい応酬に怒りを見せる中、慕容璟和はついに決定的な一言を口にする。

「青州虐殺を命じたのは――太子です。」

突然突き付けられた告発に、その場の空気は凍りつき、太子自身も驚愕の表情を浮かべるのだった。

 

【20話の見どころ】

ついに青州虐殺の真相が皇帝の前で暴かれ、太子との全面対決が始まります。しかし皇帝が突然倒れたことで宮中は混乱し、太子は皇位奪取へ大きく動き出します。一方、眉林は命懸けで宮中に残り、慕容璟和を支え続けます。陰謀が渦巻く中、それぞれの覚悟が試される緊迫の一話です。

第20話 皇帝倒れる、動き出す皇位争い

慕容璟和は皇帝の前で、青州虐殺の真犯人が太子・慕容玄烈であると改めて告発する。十年前、太子は偽の軍令書を作り、張印率いる墨脈の死士を威北軍に変装させて青州へ潜入させた。そして町へ火を放つ一方、軍師・李青に民衆を扇動させて軍営を襲わせることで、忠義に厚い威北軍を罪人へと仕立て上げたのだった。その結果、十万もの罪なき民が炎に包まれ命を落としたのである。

しかし太子は一切罪を認めず、「慕容璟和こそ皇太子の座を奪うために虚偽を並べている」と逆に非難する。慕容璟和は冷静に李青と張印が生きていることを告げると、太子の表情は一瞬にして曇る。

さらに慕容璟和は、李青が記した自白書を皇帝へ差し出す。証拠を目にした皇帝は大きな衝撃を受け、自らが皇位継承を競わせるため慕容璟和を利用し、太子を鍛えようとしてきたことを悔やむ。皇族の宿命とはいえ、その過程で流された多くの血を思い、深い苦悩に沈む。

ところがその直後、皇帝は突然倒れ込み、中風を発症してしまう。宮中は騒然となり、劉公公は「真相究明と治療を同時に進めるべきです」と進言する。慕容璟和は劉公公の様子にどこか不自然さを感じ、この急病の裏にも何か隠された事情があるのではないかと疑念を抱く。

宮中の異変はすぐに子顧や眉林の耳にも届く。子顧は皇帝を心配して宮中へ向かおうとするが、眉林は「もし本当に危険なら、景王が必ず知らせてくるはず」と落ち着いて諭す。

その矢先、慕容璟和が戻り、皇帝が倒れたことを伝える。幼い頃、父を困らせようとして放った「倒れてしまえばいい」という言葉が現実となってしまったことを悔やみ、慕容璟和は深い自責の念に駆られる。

そして彼は、今回の中風も太子の仕業である可能性が高いと考える。やがて宮門が閉じられるとの知らせが入り、眉林は最後の力になろうと決意する。彼女は宮中へ残り、密かに情報を集めて慕容璟和へ伝える危険な役目を引き受ける。

一方、殷落梅も皇帝急病の知らせを受け、劉公公が宮中のすべてを調べると聞いて違和感を覚える。さらに叔母である皇后が「皇帝にはこのまま目覚めてほしくない。太子が即位できれば勝ちなのだから」と平然と言い放つ姿に愕然とする。殷落梅は、叔母が権力への執着によって常軌を逸してしまったことを痛感するのだった。

その頃、太子も今回の計画は限られた者だけで進めてきたと明かす。皇位さえ手に入れば、青州虐殺の真相も永遠に闇へ葬れると確信していた。

一方、越秦は太子に呼び出され、無理やり囲碁の相手を命じられる。乗り気ではない越秦は「碁も相手を選ぶものです」と遠回しに拒むが、太子はこの場で態度を決めるよう迫る。

正面から逆らうのは得策ではないと判断した越秦は条件を提示する。妹・子顧が宮中で生涯安全に暮らせることを約束するなら協力すると申し出たのである。太子はその条件を受け入れる。眉林まで敵へ追いやれば越秦を完全に景王側へ渡してしまうと考えたからだった。

翌日の朝議では、太子が虎符を手中に収めたことが正式に発表される。殷落梅は軍務の引き継ぎが終わるまで責任を果たしたいと申し出て、あと二日だけ将軍として職務を全うしたいと願い出る。慕容璟和も内心では納得できなかったが、今は大局を優先し、表立って反対することはしなかった。

慕容璟和は殷落梅へ密かに会いたいと文を送るが、その手紙は太子によって途中で握り潰されてしまう。

殷落梅は太子へ、自分は虎符を自らの意思で返上したのであって決して屈したわけではないと伝える。そして屋敷へ密かに監視を置いている理由を率直に問い質す。太子は彼女の期待を裏切らないと約束する一方、自らは助かるため、すべての罪を皇后へ背負わせる決意を固める。

一方、宮中に残った眉林は、皇帝が中風を起こした本当の原因を突き止める。そして子顧の協力を得て侍女へ変装し、危険を承知で慕容璟和へ重要な情報を届けることに成功する。

その情報を受けた慕容璟和は、越秦がやむを得ず太子へ協力していることを察する。すると、そのタイミングで越秦本人も姿を現した。

一方の眉林は、自分の体にこれまでとは違う異変が起き始めていることを感じる。しかし彼女は誰にも打ち明けず、その違和感を胸の内へ押し込めていた。

越秦は慕容璟和へ香料を手渡しながら、「眉林を私に託してほしい」と真剣に申し出る。今後さらに激化する争いの中で、眉林を守れるのは自分だけだと信じていたのである。

慕容璟和は、その言葉を静かに受け止めながらも、愛する眉林を誰にも渡すつもりはないという揺るぎない決意を胸に秘めていた。

 

春花焔~Kill Me Love Me~ 21話・22話・23話・24話 あらすじ

春花焔~Kill Me Love Me~ 各話あらすじとキャスト・相関図

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