臨江仙 ~宿敵となった愛しき人~ 2024年 全32話 原題:临江仙
第16話 あらすじ
樊交交は樊凌児の一件で落桜林に幽閉されるが、術で娘の夢の中へ入り、蔵雷殿と敵対することを思いとどまるよう説得する。しかし樊凌児は、自分は以前から四霊仙尊と関わりがあり、これまでの行動はすべて彼女を助けるためだったと告白する。さらに三百年前、李青月に母娘ともども命を救われ、錬器術まで授かった過去を明かし、母を見捨てた父・樊交交への怒りをぶつけて夢から追い出してしまう。
一方、張酸は李青月の行方を尋ねるため樊凌児を訪ねる。樊凌児は報われない恋を諦めるよう忠告するが、張酸は彼女を想う気持ちは変わらないと断言する。同じ頃、蒙楚は牢から解放され、紫陽真人から、もはや曲星蛮との仲を引き裂くつもりはないと告げられ、彼女を迎えに行くよう背中を押される。
九重天では、龍淵が蔵雷殿の弟子たちを率いて白九思の行方を捜索していた。一方、人間界では白九思が李青月を屋敷から出られないよう結界を張り、二人はこれまでの因縁について真正面から語り合う。神と人との違い、善悪や因果を巡って激しく意見を交わした末、二人は十年間の約束を結ぶ。白九思は法力を封じ、一人の人間として李青月と共に暮らし、人間の苦しみや喜びを自ら体験することを決意するのだった。
第17話 あらすじ
人間として暮らし始めた白九思は、孔秀才から誕生日祝いとして質素な素麺をご馳走になる。最初は冷淡な態度を取るものの、林凡から「彼は友人だからこそ最後のお金で食事を振る舞った」と聞き、その純粋な善意に心を動かされる。さらに林凡は白九思の名義も借りて孔秀才の旅費を援助し、焼き餅屋の老人からも体を気遣われるなど、見返りを求めない人々の優しさに触れた白九思は、少しずつ人間の温かさを理解し始める。
その頃、張酸は噬心蠱の解毒薬を求めて曲星蛮を訪ね、蒙楚が解放されたことを伝える。そこへ現れた樊凌児は張酸の目的を見抜き、二人は李青月を探す旅を共にする。一方、曲星蛮は蒙楚に会おうとするが、母から「本当に愛するなら相手から迎えに来るはず」と引き止められる。
白九思が孔秀才を陰ながら支えていたことを知り、李青月は彼への見方を少し変える。しかし白九思は、それも人間を理解するための修行にすぎないと考えており、李青月はまだ本当の意味では分かっていないと感じる。その後、李青月は近所の女性へ刺繍を教え、その腕前は大きな評判となる。白九思も不器用ながら距離を縮めようと努め、二人の空気は少しずつ和らいでいく。やがて林凡の家の桃の木が季節外れに花を咲かせ実を結び、人々は幸運の兆しだと喜び合うのだった。
第18話 あらすじ
林凡は火事に巻き込まれ、人を助けようとして命を落としてしまう。その衝撃で妻・時画は倒れ、さらに難産に陥る。李青月から「見捨てるのか」と責められた白九思は、林凡夫妻との思い出を胸に、人間の運命へ介入してはならないという掟を破り、法力を使って時画と子どもの命を救う。しかし、その代償として激しい反動を受け、自らも重傷を負ってしまう。
白九思が命懸けで二人を救ったことに気づいた李青月は、彼の部屋の前で看病を続け、滋養のある料理まで用意する。一方、浄雲宗では長老たちが不在となり、残された弟子たちは将来への不安を募らせていた。蒋辯は宗門の混乱に巻き込まれることを恐れ、両親へ助けを求める手紙を書く。
その頃、張酸と樊凌児は李青月を探し続ける道中で山賊を退ける。山賊から「松鶴県には邪祟が現れ、町は凍りつき荒れ果てている」という噂を聞いた張酸は、それが李青月の居場所に関係していると直感する。一方、林桃は父を失ってもなお白九思を慕い続け、父親代わりのように甘えるようになる。白九思も次第にその無邪気さを受け入れ、眠る林桃を優しく抱きかかえて家まで送り届ける。その姿を見た李青月は、これまで知らなかった白九思の一面に複雑な想いを抱くのだった。
第19話 あらすじ
林桃を襲った事件が邪祟の仕業だと判明し、白九思は傷を押して真相を探ろうとする。しかし李青月は彼を休ませ、自分が調査を引き受けることにする。同じ頃、張酸と樊凌児は界碑で「松鶴県」の名を見つけ、荒れ果てた町へ足を踏み入れる。そこでは李青月たちと時間の流れが交錯しており、互いの存在を感じながらも出会うことはなかった。
樊凌児は庭で妖猿を捕らえ尋問するが、それは邪祟ではなく「桃花源」を探しているだけだった。張酸は、上古の法器・大荒碑ならば現実と隔絶した幻境を作り出せると語り、この町そのものが特殊な空間である可能性に気づく。
一方、白九思と李青月は町外れで巨大な結界を発見する。それは上古の囚龍大陣によるもので、法力を封じられた二人では突破できなかった。結界を破るには陣眼を見つけるか、術者を倒すしかないと白九思は判断するが、現状ではどちらも容易ではない。そんな中、時画の息子・林桃は白九思へ弟子入りを願い、純粋な憧れを向け続ける。その無垢な信頼は、白九思の心に少しずつ変化をもたらしていた。
第20話 あらすじ
夜更け、李青月と白九思は静かに語り合い、二人の関係は少しずつ雪解けを迎える。白九思は、なぜ自分をそこまで憎むのか理由を尋ねるが、李青月は「今は邪祟を倒すことが先」と答え、すべてが終わった時に真実を話すと約束する。
その頃、浄雲宗には龍淵率いる蔵雷殿の弟子たちが押し寄せ、白九思の引き渡しを要求していた。一方、人間界では林桃が桃を持って白九思を訪ね、変わらぬ信頼を寄せる。その姿に、白九思は人間との絆が失われることへの寂しさを覚え始める。
やがて白九思は、この六年間の暮らしで得た想いを李青月へ語る。人間と神は確かに違う存在だが、命の尊さは等しく、神が感情を抑えるのも自らを守るためなのだと理解できるようになったと打ち明ける。そして、法力を失った十年間に李青月が何を経験し、自分を憎むようになったのかを改めて尋ねる。李青月は壮絶な過去をほのめかしながらも、今はまだ語れないと口を閉ざす。
その後、白九思は突然激しい苦痛に襲われて倒れ込む。同じ頃、蔵雷殿では離陌が弟子たちとともに白九思の治療を続けるが、容体は思わしくない。さらに龍淵が浄雲宗へ攻め込んだとの知らせを受けた離陌は、戦いを止めるため急ぎ現場へ向かう。一方、松鶴県では逍遥子が民衆を率いて白九思と李青月の家を包囲し、白九思こそ邪祟だと糾弾し始めるのだった。


















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