臨江仙 ~宿敵となった愛しき人~ 2024年 全32話 原題:临江仙
第1話 あらすじ
玉梵山の浄雲宗で暮らす末弟子・李青月(り・せいげつ)は、山門の見張りを任されているものの、術の腕前は未熟で、雨を防ぐこともできずにずぶ濡れになってしまう。見かねた兄弟子・張酸(ちょう・さん)が術で雨をしのいでくれる一方、宗門では掌門・紫陽真人が、筆頭弟子の蒙楚を魔道の女性・曲星蛮と通じた罪で厳しく罰していた。そこへ曲星蛮が妖風とともに現れ、恋人である蒙楚を救おうと浄雲宗へ乗り込む。両者の激しい戦いに巻き込まれた李青月は、紫陽真人の剣「雲阿剣」の一撃を受けて意識を失う。その瞬間、遠く九重天で修行中の白九思(はく・きゅうし)は、胸を締めつけられるような激しい痛みを覚える。
目を覚ました李青月は誰にも気遣われることなく、喉の渇きに苦しみながら再び山門の務めを命じられる。治療を求めて医術に詳しい呂素冠を訪ねるが、彼女は蒙楚を案じるあまり李青月の話を聞かず、薬草が採れる小秋山へ向かうよう勧める。小秋山で霊薬・金髄草を守る猿と争った李青月は、足を滑らせて崖から転落してしまう。その先で出会ったのが白九思だった。彼は李青月の顔が、かつて命よりも愛した女性・花如月と瓜二つであることに衝撃を受ける。さらに、李青月は白九思を守ろうとして霊猿の攻撃を身を挺して受け止め、二人は抱き合うように地面へ倒れ込む。純真な李青月はこれを「責任を取るべき出来事」だと思い込み、翌日には全財産を持参して白九思に結納品を差し出すのだった。
第2話 あらすじ
白九思をかくまった罪で、李青月と張酸らは浄雲宗の禁閉室へ閉じ込められる。そこへ白九思が現れると、李青月は自分の潔白を証明してほしいと懇願する。しかし白九思は、あえて自らを魔教の者だと認めてしまい、李青月は衝撃を受ける。彼を守るため、李青月はすべての責任を一人で背負うことを決意し、白九思とは無関係だと主張して逃がそうとする。その健気な姿を目の当たりにした白九思は、彼女の真意を測りかねていた。
掌門・紫陽真人の前で尋問を受けた李青月は、かくまっていた人物の名が「白九思」だと正直に明かす。しかし、その名は仙界最高位の大成玄尊と同じだったため、長老たちは罪逃れのための嘘だと思い込み、李青月を不心得者として厳しく断罪。修行で身につけた力を奪い、破門処分にすることを決定する。一方、張酸は李青月を助けようとするが、上官日月に制止され、手出しができない。
李青月が処罰を受けようとしたその瞬間、白九思が姿を現し、傷ついた彼女を抱き寄せて守る。突然現れた見知らぬ男を敵とみなした浄雲宗の面々は攻撃しようとするが、長老・玄微が制止し、その人物こそが本物の大成玄尊・白九思であると明かす。事態は一変し、目を覚ました李青月は、それまで冷たく接していた人々から一転して厚遇されることに戸惑う。やがて鴻蒙殿へ呼び出された彼女は、堂々と上座に座る白九思の姿を目にし、自分を取り巻く状況が大きく変わったことを実感するのだった。
第3話 あらすじ
白九思とともに九重天へ迎えられた李青月は、天姥峰の別院で侍女・凝煙や蔵雷殿の管理役・蒼塗の出迎えを受ける。しかし、肝心の白九思の姿はなく、彼がはるか南方の蔵雷殿に滞在していると知らされる。新婚初夜をともに過ごせなければ夫婦の仲に溝ができてしまうと考えた李青月は、一人で蔵雷殿へ向かうことを決意する。道中では石頭三兄弟の襲撃を受けて重傷を負い、意識を失ってしまう。
その頃、蔵雷殿では白九思が弟子たちを前に、無量碑の破壊を企てた過去を持つ修行者・蕭靖山の釈放について報告を受けていた。再び無量碑が狙われる可能性を危惧する弟子たちに対し、白九思は冷静に対応を指示する。一方、目を覚ました李青月は、自分がどこにいるのかも分からぬまま歩き回り、偶然にも白九思が会議を開く大広間へ迷い込んでしまう。慌てて立ち去ろうとする彼女だったが、白九思は法術で彼女を引き寄せ、弟子たちに「この者はお前たちの師母・李青月だ」と堂々と紹介する。突然の宣言に一同は騒然となるが、李青月は公の場で妻として認められたことを喜ぶ。しかし二人きりになると、白九思は彼女が意図的に自分へ近づいているのではないかと疑い、その真意を問い詰める。李青月は土産として小秋果を差し出すが、それは白九思に亡き恋人・花如月との記憶を呼び起こさせる品だった。彼は李青月が花如月を装って自分を惑わせようとしていると思い込み、怒りのあまり小秋果を地面へ投げ捨ててしまう。
第4話 あらすじ
李青月は蔵雷殿へ連れ戻され、管理役の蒼塗から婚礼の真相を聞かされる。花婿は白九思ではなく、彼の一番弟子で名高い錬器師・樊交交であり、妖獣を封じる域法墟で使用する法器を完成させるため、縁起を担いで祝宴を開いただけだったという。誤解はあったものの、そのおかげで李青月は天姥峰へ戻る必要がなくなり、蔵雷殿の月蕪苑で暮らせることになる。喜びに胸を弾ませる李青月だったが、白九思は一向に姿を見せようとしない。彼が婚礼の件で怒っていると思い込んだ李青月は、着飾って会いに行くものの、門番に阻まれて何日通っても会うことができなかった。
それでも諦めない李青月は、恋愛小説を参考に次々と大胆な愛の告白を繰り広げ、蔵雷殿中の話題となる。白九思はあまりの騒ぎに呆れ果て、ついには恋愛小説を焼き払ってしまうが、李青月はようやく本人に会えたことを喜び、ますます前向きになる。さらに術を教えてほしいと頼み込み、一生懸命に白九思を笑顔にしようと努める。修行中、李青月は偶然火を操る術を成功させる。それを見た白九思は、亡き恋人・花如月だけが使えた離火の術を思い出し、彼女の正体を確かめようと探りを入れる。しかし李青月は何も反応を示さず、蒼塗からも彼女の術は花如月の離火術とは別物だと告げられる。期待が外れた白九思は怒りと失望を覚え、李青月は再び月蕪苑へ戻されるのだった。
第5話 あらすじ
ある夜、樊凌児は秘術「影殺術」を使って李青月を襲撃する。追われた李青月は崖下へ転落し、寒潭で巨大な白蛇と遭遇して絶体絶命となるが、間一髪のところで白九思に救い出される。重傷を負って意識を失った李青月を前に、白九思は彼女が何者かに命を狙われていた理由に疑問を抱く。一方、樊凌児は巧みに白九思の疑念をあおり、李青月への不信感をさらに深めようとする。
その頃、浄雲宗では張酸の傷ついた気海が回復せず、苦しい日々が続いていた。紫陽真人は、気海を修復できる霊果・熾陽果がまもなく実ることを伝え、多くの修行者との争奪戦になると忠告する。それでも張酸は挑戦を決意し、さらに白九思の素性について尋ねる。紫陽真人は、白九思が人・魔・神の三界を結ぶ丹霞境を守護する絶対的な存在であり、かつては四霊仙尊だけが唯一対等に渡り合えたことを語る。
意識を取り戻した李青月は、白九思が一度も見舞いに来ないことに深く落胆し、自分との結婚には別の理由があるのではないかと疑い始める。さらに外出しようとして、自分が屋敷に閉じ込められていることを知り、白九思が今なお自分を信用していない現実を痛感する。もう彼を追いかけるのはやめようと決意した李青月は、自らの身を守るため凝煙に術を教えてほしいと頼み込む。一方、白九思は巧妙な罠によって隠童子から事件の真相を聞き出し、李青月を疑っていたことが誤りだったと知る。そして蒼塗にある命令を下すが、その際、蒼塗は白九思の法力が以前より衰えていることに気づき、不安を募らせる。
















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