千輪桃花 相関図

千輪桃花〜永遠に咲き誇る愛〜

千輪桃花〜永遠に咲き誇る愛〜 17話・18話・19話・20話 あらすじ

千輪桃花〜永遠に咲き誇る愛〜 2024年 全40話 原題:千朵桃花一世开

第17話あらすじ

高秋旻は、素凝真の不用意な一言から思いがけない秘密を耳にしてしまう。動揺のまま立ち去ろうとするが、素凝真に見咎められ、「今聞いたことはすべて忘れよ」と冷たく命じられる。恐れを抱いた高秋旻は、その場を逃げるように去った。

一方、謝雪臣慕懸鈴の様子に異変を感じ、急いで戻る。慕懸鈴は彼の帰りを待ちきれず、素直に眠りにつこうとしていたが、まだ話の続きをすべきかと問いかける。謝雪臣はため息をつき、「雑務に追われて君を守れぬ」と告げ、擁雪城へ戻すことを提案するが、慕懸鈴は頑として拒む。その瞬間、闇の中から“欲影”が現れ、二人を心魔の幻境へと引きずり込んだ。

幻の中で、慕懸鈴謝雪臣の“心の奥”を垣間見る。そこには父と子の激しい口論があった。謝父は「修行を乱す情愛」を叱責し、息子に幻影の慕懸鈴を殺すよう命じる。だが謝雪臣は断固として拒絶し、彼女を守り抜く。その姿を見た慕懸鈴の心にも、抑えていた想いが静かに揺らめく。

一方で、欲影桑岐に問いただす。「なぜ慕懸鈴までも巻き込んだのか」と。桑岐は不敵に笑い、「そうすれば、謝雪臣が“慕懸鈴の心にも自分がいる”と気づく」と語る。しかし、謝雪臣は幻惑を見抜き、慕懸鈴を連れて幻境を脱出する。現実へ戻った彼は、慕懸鈴が霊犀術に侵されて苦しんでいることに気づき、南胥月と共にその侵食を抑え込んだ。

目を覚ました慕懸鈴は、南胥月と対峙し、「あなたが欲しいものも与えられる」と誘惑する。南胥月は静かに沈黙し、その提案を否定も肯定もしなかった。そこへ謝雪臣が現れ、慕懸鈴を「必ず守る」と誓う。

その頃、高秋旻素凝真から聞いた“混沌珠と妙華尊者の関係”を謝雪臣に報告する。だが妙華尊者本人は、「全ては素凝真の策、混沌珠は誰にも奪われていない」と語るのだった。

同時に、傅瀾生阿宝阿宝の父の行方を追い、禁断の血祭りを用いて血縁を辿る。浮かび上がったのは、驚くべき真実——阿宝の父が、慕懸鈴と共にいるという事実。彼らは明月山荘へと向かう決意を固める。

その裏で、素凝真は秘密を守るため、妹・素凝曦の部屋を破壊しようと渓と共に画策する。しかし、その企みは謝雪臣たちに阻まれ、地下に隠された通路が露わとなった。
混沌珠、血の絆、そして交錯する愛と裏切り——すべての真実は、今、動き出そうとしていた。

 

第18話あらすじ

謝雪臣たちは、ついに地下の密室へと足を踏み入れた。そこには一張の石床があり、表面には無数の聚霊陣が刻まれていた。謝雪臣は、ここがかつて素凝曦を囚えていた場所だと確信する。素凝曦は「元陰聖体」と呼ばれる特異な体質を持ち、その生命力は死後も失われにくい。仙盟の前盟主――高秋旻の父は、彼女の肉体を混沌珠の温養に用いたのだろう。高秋旻は衝撃を受け、母が父と共に眠っていると信じていた自分の記憶が覆される。

一方、阿宝は鏡花宮の弟子たちに捕らえられ、命を奪われかける。しかしその危機を救ったのは、姿を見せぬまま現れた“父親”だった。阿宝はその正体を知らぬまま、助けられた事実だけが胸に残る。

その頃、南胥月は朽仙閣の閣主と再会していた。かつて継母の策略で命を落としかけた彼を救ったのがこの男であり、代償として“毎月服用しなければ死に至る毒薬”を課したのだった。南胥月は生きる道を選び、屠られる者を見捨てた。その罪と後悔を抱えたまま、いま再び閣主の前に立つ。彼は自らに課された三つの任務――謝雪臣を阻むための伝送陣への細工、痴影の侵入、法陣の改竄――をすべて果たしたと告げ、「混沌珠を得られなかったのはあなたの責任だ」と冷静に言い放つ。閣主は沈黙ののち、再び薬を渡した。

その頃、地下の密室が突如として崩れ始める。慕懸鈴たちは急いで脱出を試みるが、謝雪臣は彼女を引き止めようとし、激しい衝突となる。逃げようとした慕懸鈴の腕に刃が走り、血が滴る。その血を阿宝が偶然手に取り、血鑑へと落とした瞬間――現れた映像は高秋旻の血と同じ反応を示した。

「どうして……私とあなたが血縁を?」
慕懸鈴高秋旻は愕然とする。二人の血が同じ映像を映すことから、法器の不具合を疑うが、傅瀾生が検証した結果は正常。つまり、これは紛れもない事実――二人には血のつながりがあるのだ。

真相を確かめるため、謝雪臣は鏡花宮の宮主を訪ねる。宮主は渋るが、謝雪臣は「高秋旻の母と慕懸鈴の血縁は、あなた方の名誉にも関わる」と静かに告げ、検証を求める。宮主は翌日に答えを出すと約束した。

高秋旻は、慕懸鈴の幼少期に刻まれていた“紋路”について語る――それは人間にはあり得ぬ印、霊族の証だった。彼の言葉を聞いた鏡花宮主は、何かを悟ったように呟く。「……そういうことだったのね」。

謎はさらに深まり、血、秘密、そして愛憎が複雑に絡み合う。
慕懸鈴の出自とは何なのか。混沌珠をめぐる真実は、いよいよ核心へと近づいていく――。

 

第19話あらすじ

瀾生は深い悲しみに沈む高秋旻の傍らに立ち、静かに語りかけた。「お前には友がいる。俺もその一人だ」と。高秋旻はかすかに笑みを浮かべ、「友は三人しかいない。崔婉婉は裏切った。残るは慕懸鈴、そしてお前だ」と答える。その言葉が、わずかに彼の心を照らした。

一方、鏡花宮の姫君は慕懸鈴たちを星沈谷へと導き、“血縁を照らす花”で真実を示すと言う。だが、謝雪臣はすぐにその嘘を見抜いた。それは血縁を映す花ではなく、血を垂らした者の精神を操る禁花――鏡花宮が仕組んだ罠だった。陰謀が露見すると、鏡花宮の宮主は弟子たちを召集し、謝雪臣慕懸鈴の抹殺を命じる。

混乱の最中、傅瀾生阿宝の存在を感じ取り、救出に向かおうとする。南胥月が現れ、谷を閉じるため巨石を動かすよう指示。日光を力源とする姫君の金籠を封じるため、傅瀾生は命がけで動く。岩が崩れ、谷は閉ざされ、謝雪臣はその隙に反撃。だが激戦の末、彼も重傷を負う。

そこへ現れたのは、長年素凝曦を探し続けてきた桑歧だった。彼は鏡花宮の宮主に素凝曦の行方を問い詰めるが、返ってきたのは「彼女はすでに死んだ」という冷酷な言葉。桑歧は怒りと絶望に駆られ、高秋旻を捕らえる。素凝曦の子である彼こそ、裏切りの証だと信じて。

しかし、鏡花宮の姫君が真実を告げる。――かつて宮主は姉に化け、桑歧を欺いた。素凝曦は裏切っておらず、望まぬ婚姻を拒むため「芳菲尽」を飲み、自ら命を絶ったのだ。元陰聖体である彼女を殺すことができた唯一の毒。その苦しみは三日に及んだという。だが、死の間際、彼女は混沌珠を温め続け、やがて腹が膨らみ、生まれたのが高秋旻だった。

高秋旻の父は、彼が素凝曦の血を継ぎ、混沌の気配を宿していることから、混沌珠が人の姿に転じたと確信した。だが鏡花宮の姫君は語る。「混沌が人型化したのは高秋旻ではない。慕懸鈴こそがその証――幼き日の紋様が混沌珠と同じだった」。

慕懸鈴こそが混沌珠の化身であり、素凝曦を復活させる鍵。鏡花宮は彼女を奪おうとし、謝雪臣はそれを阻む。だが戦いの果て、彼は深い傷を負いながらも、南胥月慕懸鈴を託した。谷に響く剣の音――過去の罪と真実が、ついに血の宿命を暴き出す。

 

第20話あらすじ

命を懸けた激闘の果て、謝雪臣はようやく悟る――最強の剣とは「無情」ではなく、「情」を抱く剣だと。その一太刀は桑岐の胸を貫き、彼もまた深手を負う。倒れゆく謝雪臣を前に、戦いは終焉を迎えた。鏡花宮の姫君は瀕死の中で自らの罪を悔い、師へ全てを返そうとしながら息絶える。高秋旻は涙ながらにその手を握り、「どうかもう離れないで」と願った。

桑岐はなおも素凝曦の行方を求め、鏡花宮の宮主はついに真実を口にした――「姉は明月山荘の事件の後、ここ星沈谷に葬られた」と。二人は同じ女を愛した者として、その運命の重さに沈む。宮主は幻のように姉の姿を見つめながら「もう離れない」と微笑み、静かに息を引き取った。桑岐素凝曦の棺を見つけ、震える手で開けてその遺体を抱きしめる。長き愛と怨が、ようやく静寂の中で結末を迎えた。

一方、気を失った慕懸鈴を前に、謝雪臣南胥月を問い詰める。「彼女の体に宿るのは霊犀だけか?」南胥月は沈痛な面持ちで答える。「悟心水もある」と。悟心水は“愛も憎しみも忘れさせる”が、記憶を消すのではなく、思い出すたびに痛みとして刻まれる。つまり、慕懸鈴の胸の痛みこそが、謝雪臣への愛の証だった。

しかし悟心水は「情を断つ」毒であり、有情の道を修める慕懸鈴とは相反する存在――放置すれば命を落とす危険もある。南胥月は一つの希望を示した。「長生蓮の蓮の実、それが唯一の解毒薬だ」。謝雪臣は決意を込めて東海へと旅立つ。南胥月は「これは彼女を見捨てたのではない。救うための選択だ」と告げて背を押した。

一方、高秋旻は鏡花宮で弟子たちから宮主の資格を問われる。傅瀾生が庇い、彼女は潔く「私が宮主になる気はない。皆で選べばいい」と宣言。傅瀾生はそんな彼女を励まし、碧霄宮へ連れ帰る。初めは傅瀾生の母に冷たく扱われるが、それは“嫁”として迎えるための試しだったと知り、戸惑いながらも受け入れていく。

その頃、東海に辿り着いた謝雪臣慕懸鈴は、蛇族の宿で騒動を起こすが、圧倒的な実力で一蹴。慕懸鈴は「一室で十分」と言い放つ。二人の距離が縮まるほどに、彼女の胸の痛みもまた強まっていく――悟心水が刻む、愛と呪いの証のように。

 

千輪桃花〜永遠に咲き誇る愛〜 21話・22話・23話・24話 あらすじ

千輪桃花〜永遠に咲き誇る愛〜 全話あらすじ キャスト・相関図

 

 

 

 

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