暗河伝

暗河伝

暗河伝 25話・26話・27話・28話 あらすじ

暗河伝 2025年 全38話 原題:暗河傳

目次

第25話 陽の下で生きるために――唐門への新たな道

見どころ

暗河が「陽の当たる場所」で生きるための新たな一歩を踏み出す第25話。蘇暮雨は門派創設という夢を語り、蘇昌河も全面的に支持する。しかし江湖の各勢力は暗河を受け入れようとせず、新たな壁が立ちはだかる。一方で唐門との関係が物語の中心へと浮上し、次なる大きな戦いへの布石が打たれていく。


第25話では、無双城での騒動を終えた暗河の面々が、新しい未来を模索し始める。

長年「闇」に生きてきた彼らは、今度こそ堂々と陽の下で暮らせる場所を作ろうとしていた。

だが、その道は決して平坦ではなかった。

慕雪薇の秘めた想い

慕雪薇はどこか元気がなく、物思いにふける日々を送っていた。

その理由を察した慕青羊は、いつもの調子で彼女をからかう。

蘇暮雨の幸せばかり願っている姿があまりにも分かりやすかったからだ。

慕雪薇は図星を突かれ、思わず慕青羊の耳をつねり上げる。

怒ったような態度を見せながらも、その反応にはどこか照れが混じっていた。

慕青羊の軽口は、彼なりの励ましだったのである。

暗河の裏切り者たち

蘇昌河は蘇暮雨や蘇喆たちを集め、新たな情報を伝える。

暗河から離反した者たちは二手に分かれていた。

一方は無双城へ。

もう一方は唐門へ向かっていたのである。

蘇暮雨は驚きを隠せない。

まさか唐門まで関わっているとは予想していなかったからだ。

蘇喆も事態の深刻さを理解する。

唐門は毒術の名門であり、もし夜鴉がそこにいるなら状況はさらに危険になる。

しかも江湖では唐門は琅琊王と深い繋がりを持つ勢力として知られていた。

誰かが意図的に唐憐月や琅琊王を狙っている可能性が高まっていたのである。

蘇暮雨の夢

そんな中、蘇暮雨は自らの夢を語る。

暗河が正式な門派として立つ場所を作りたい。

それが彼の願いだった。

蘇昌河は即座に賛同する。

もし反対する者がいるなら、自分が先頭に立って片付けるとまで言い切る。

二人が目指すのは、暗殺者としてではなく、一つの門派として堂々と認められる未来だった。

江湖の拒絶

しかし現実は甘くない。

凌霄宮から使者が訪れ、暗河の門派設立に反対を表明する。

この地には名門正派しか存在できない。

暗河に居場所などない。

それが彼らの考えだった。

蘇暮雨は諦めず土地探しを続ける。

だが各門派は水面下で結託しており、どこへ行っても妨害される。

暗河という名前だけで拒絶される現実を、改めて突き付けられるのだった。

葛修との再会

ある日、蘇暮雨は一人の男が集団に囲まれている場面に遭遇する。

助けようとしたところ、その男は警戒心をむき出しにする。

しかし蘇暮雨が本名を呼んだ瞬間、男の表情が変わる。

その人物は葛修だった。

再会を喜んだ葛修は、暗河の門派設立を聞くと胸を叩いて請け負う。

自分が協力すると力強く約束するのだった。

知州府の事件

その後、蘇暮雨は知州府を訪れる。

知州の息子が死亡した事件で、無実の者が罪を着せられていたからだ。

白鶴淮は遺体を調べ、奇妙な事実に気付く。

死体は尸虫によって完全に食い尽くされていた。

さらに詳しく検証した結果、被害者は最初から死亡していたのではなく、仮死状態だった可能性が高いと判明する。

周囲がその異変に気付かなかったことが悲劇を招いたのである。

蘇暮雨は真相を解き明かし、葛修の冤罪を晴らすことに成功する。

唐門との同盟構想

事件解決後、蘇暮雨は蘇昌河へ一つの提案をする。

唐門と手を結ぶべきではないか。

唐門と協力できれば現在の苦境を打開できるだけでなく、琅琊王との正式な繋がりも生まれる。

それは暗河が社会に受け入れられる大きな一歩になるかもしれなかった。

桂花糕と思い出

夜になると、蘇暮雨と蘇昌河は静かな道を並んで歩いていた。

蘇昌河は懐から桂花糕を取り出す。

それは若い頃の二人にとって贅沢品だった。

任務ばかりの毎日を過ごしていた頃には買う余裕もなかった菓子である。

今はようやく気兼ねなく味わえるようになった。

二人は桂花糕を口にしながら昔話に花を咲かせる。

蘇暮雨は月を見上げながら語る。

いつか皆が堂々と陽の下で生きられる世界を作りたい、と。

すると蘇昌河は笑いながら突っ込む。

今見えているのは月であって太陽ではない、と。

その言葉に蘇暮雨も思わず笑い出す。

長い年月を共に歩んできた二人だからこその穏やかな時間だった。

白鶴淮の不器用な優しさ

翌朝、白鶴淮は蘇暮雨を訪ねる。

しかし彼はすでに朝食作りを始めようとしていた。

その話を聞いた辛百草は顔色を変え、急いで荷物をまとめて立ち去ろうとする。

以前の経験から蘇暮雨の料理の危険性を知っていたからだ。

白鶴淮も慌てて野菜籠を取り上げる。

料理を任せるわけにはいかない。

その必死な様子に周囲は思わず笑ってしまう。

唐門へ向かう仲間たち

蘇昌河は慕雨墨たちを集める。

暗河が陽の当たる世界へ進むためには、琅琊王との関係構築が重要になる。

そのためにも唐門の真相を探る必要があった。

彼は慕雪薇と慕青羊にも同行を命じる。

新たな任務が始まろうとしていた。

白鶴淮の見送り

出発前、白鶴淮は蘇暮雨へ解毒薬を手渡す。

唐門は毒の専門家集団である。

どんな危険が待っているか分からない。

だからこそ彼女は細かく注意事項を説明し続ける。

その言葉の一つひとつには深い心配と優しさが込められていた。

白鶴淮は最後まで平静を装う。

しかし本当は蘇暮雨と離れることが寂しかったのである。

辛百草と夜鴉の再会

一方その頃、辛百草はついに夜鴉のもとへ辿り着いていた。

夜鴉は勝ち誇った笑みを浮かべる。

辛百草が自ら毒鎮へ足を踏み入れたからだ。

辛百草は最後の説得を試みる。

かつて夜鴉は危険な毒術を捨てると約束していた。

しかし今では薬人まで生み出し、多くの命を脅かしている。

夜鴉はその言葉を一蹴する。

辛百草は自分を理解したことなど一度もない。

そう言い放つと、迷うことなく攻撃を仕掛ける。

長年の因縁を抱えた二人の対決が、ついに始まるのだった。


第25話の見どころ

    • 慕雪薇の切ない恋心と慕青羊との掛け合い
    • 暗河の裏切り者が唐門へ流れていた事実
    • 蘇暮雨が語る「門派創設」という大きな夢
    • 江湖からの強い反発と暗河の苦境
    • 葛修との再会と冤罪事件の解決
    • 唐門との同盟という新たな構想
    • 桂花糕を通じて描かれる蘇暮雨と蘇昌河の友情
    • 白鶴淮の不器用ながらも深い愛情
    • 唐門編へ繋がる重要な任務の開始
    • 辛百草と夜鴉の因縁の対決が開幕する重要回

    第26話 唐門の闇――薬人計画と迫る決戦

    見どころ

    辛百草が夜鴉の罠に落ちる一方、蘇暮雨たちは唐門で進行する恐るべき陰謀へと足を踏み入れる。

    慕雪薇と慕青羊は薬人たちに捕らえられ、唐憐月にも異変が発生。さらに蘇暮雨は唐門長老・唐天禄と対峙し、ついに大きな戦いの火蓋が切られる。


    第26話では、これまで水面下で進められていた唐門の異変が次々と明らかになる。

    夜鴉の薬人計画、唐憐月の危機、そして暗河と唐門の全面衝突。

    物語は新たな局面へ突入していく。

    辛百草、夜鴉の罠に落ちる

    夜鴉のもとを訪れた辛百草は、かつての弟弟子と再び向き合う。

    夜鴉は辛百草に対し、自分が長年研究を続けてきた成果を否定する資格はないと語る。

    だが辛百草の考えは変わらない。

    医術とは命を救うために存在するものであり、人を兵器へ変えるためのものではない。

    さらに医者には自らを守る力も必要だと諭す。

    しかし夜鴉はその言葉を嘲笑する。

    理想論に過ぎないと切り捨てると、配下へ命令を下した。

    次の瞬間、辛百草は不意を突かれ、その場で意識を失ってしまう。

    夜鴉は倒れた辛百草を見下ろしながら満足げに笑う。

    かつて見上げていた兄弟子を自らの手で打ち負かしたことに大きな優越感を覚えるのだった。

    白鶴淮の不安

    その頃、白鶴淮は部屋で一人考え込んでいた。

    蘇喆は娘の様子を見て、その胸中を察する。

    白鶴淮が気にかけているのは蘇暮雨のことだった。

    蘇喆は静かに語りかける。

    蘇暮雨には蘇昌河にはない誠実さと優しさがある。

    だからこそ多くの仲間たちが彼を信頼しているのだと。

    父の言葉を聞きながらも、白鶴淮の不安は消えない。

    それでも彼女は蘇暮雨を信じようと心を落ち着かせるのだった。

    慕雪薇と慕青羊、薬人に捕らわれる

    唐門へ向かった慕雪薇と慕青羊は、突如現れた刺客たちに襲撃される。

    慕雪薇は即座に毒を放ち応戦する。

    その手際は見事なものだった。

    だが敵はまったく怯まない。

    毒が効かないのである。

    慕雪薇はそこで初めて気付く。

    目の前の敵は生身の人間ではなく、夜鴉が作り出した薬人だった。

    必死に抵抗する二人だったが、多勢に無勢。

    ついに捕らえられてしまう。

    その様子を見ていた夜鴉は興味深そうに笑う。

    慕雪薇の毒術の才能に強い関心を抱いたのだ。

    白鶴淮、辛百草の危機を察知

    白鶴淮は屋敷の中で辛百草が飼っていた蛇を見つける。

    その瞬間、表情が変わった。

    辛百草ほどの人物が蛇を放置するはずがない。

    つまり何か異変が起きたということだった。

    白鶴淮は直感する。

    師匠が危険な状況に置かれていると。

    彼女はすぐに行動を起こそうとする。

    唐門へ到着した蘇暮雨と蘇昌河

    一方、蘇暮雨と蘇昌河も唐門へ到着していた。

    広場では多くの人々が賭け事をしながら騒いでいる。

    蘇昌河は鼻で笑う。

    くだらない自慢話ばかりだと思ったのだ。

    しかし蘇暮雨の見方は違った。

    彼らは情報を交換し、それぞれの価値を取引している。

    江湖独特の情報網がそこには存在していた。

    そんな中、慕館主が二人の正体を知って青ざめる。

    さらに蘇暮雨は「瓜娃子」が褒め言葉ではなく罵倒語だったと知り、思わず言葉を失う。

    蘇昌河はその様子を見て大笑いするのだった。

    慕雨墨、唐憐月の異変を知る

    慕雨墨は唐憐月の弟子・唐蓮を見つけ出す。

    最初は警戒されるが、唐憐月の信物を見せることで信頼を得る。

    唐蓮は師匠について語り始めた。

    唐憐月は現在閉関修行中だという。

    しかし様子がおかしい。

    何か異常事態が起きている気がすると打ち明ける。

    慕雨墨は危険を承知で現場へ向かった。

    氷に閉ざされた唐憐月

    修行場所へ侵入した慕雨墨は衝撃的な光景を目にする。

    そこにいた唐憐月は、まるで氷像のように凍り付いていたのである。

    生命の気配はある。

    だが正常な状態ではない。

    唐蓮もその姿を見て激しく動揺する。

    怒りに燃える彼は守衛たちと戦い始めた。

    その隙に慕雨墨は脱出する。

    そして急いで蘇昌河たちへ報告に向かった。

    百暁堂も動き出す

    慕雨墨から事情を聞いた蘇昌河は表情を引き締める。

    事態は予想以上に深刻だった。

    百暁堂堂主もまた決断を下す。

    本来なら唐門内部の問題に介入するつもりはなかった。

    しかし唐憐月は長年の友人である。

    見捨てることはできなかった。

    こうして各勢力が唐門へ向けて動き始める。

    雷雲鶴の救出

    捕らえられていた慕青羊は重傷を負いながらも生き延びていた。

    その時だった。

    空から巨大な仙鶴が舞い降りる。

    現れたのは雷家堡の雷雲鶴だった。

    彼は慕青羊を救出する。

    唐門と敵対している以上、見過ごす理由はない。

    慕青羊は感激し、回復したら必ず唐門へ仕返しすると誓う。

    雷雲鶴は笑いながら去っていく。

    その姿はまるで仙人のようだった。

    蘇暮雨と唐天禄の対峙

    慕青羊の行方を追っていた蘇暮雨は、血痕と蝶を手掛かりに調査を進める。

    そこへ唐門長老・唐天禄が現れる。

    挨拶もなく突然攻撃を仕掛けてきた。

    明らかな敵意だった。

    蘇暮雨は冷静に相手を見つめる。

    そして静かに手を上げる。

    三招。

    三手だけ待つという意味だった。

    もしその三手の中で相手が考えを改めなければ、自分も容赦しない。

    生死を賭けた戦いになる。

    だが唐天禄はその警告を嘲笑う。

    蘇暮雨を若造としか見ていなかったのである。

    こうして両者の激突が始まろうとしていた。


    第26話の見どころ

    • 辛百草が夜鴉の策略によって捕らえられる
    • 慕雪薇と慕青羊が薬人軍団に敗北
    • 白鶴淮が辛百草の危機を察知
    • 慕雨墨が唐憐月の異変を発見
    • 氷に閉ざされた唐憐月の衝撃的な姿
    • 百暁堂が友のために参戦を決意
    • 雷雲鶴が慕青羊を救出
    • 蘇暮雨と唐門長老・唐天禄の対決が開幕
    • 夜鴉の薬人計画がさらに大きな脅威となる
    • 唐門を舞台に新たな決戦が始まる重要回

    第27話 唐門の陰謀――夜鴉の狂気と蘇昌河の覚悟

    見どころ

    慕青羊が窮地を脱する一方で、慕雪薇は夜鴉の実験材料として囚われの身となる。

    唐門内部では門主失脚の疑惑が濃厚となり、蘇昌河もまた敵の罠と知りながら危険な宴へ向かう決意を固める。さらに天啓城では蕭詠が唐門掌握を進め、各地で陰謀が加速していく重要な一話。


    第27話では、唐門を巡る陰謀がさらに深まっていく。

    夜鴉の異常な執着、唐門内部の権力争い、そして蘇昌河の家族への想い。

    それぞれの思惑が交錯しながら、大きな戦いへ向けて物語が動き始める。

    慕青羊救出――蘇暮雨、危機に駆けつける

    唐門の追手に囲まれた慕青羊は絶体絶命の状況に追い込まれていた。

    多勢に無勢。

    逃げ場もなく、このまま捕らえられるか命を落とすかと思われた。

    しかしその時だった。

    蘇暮雨が現れる。

    まるで天から舞い降りたかのような登場だった。

    蘇暮雨は迷うことなく敵陣へ飛び込み、次々と唐門の刺客を退けていく。

    圧倒的な実力差の前に追手たちはなすすべもない。

    こうして慕青羊は無事救出される。

    慕雪薇、夜鴉の標的となる

    助け出された慕青羊は息を整える間もなく重要な情報を伝える。

    慕雪薇が連れ去られたこと。

    そしてその背後に夜鴉がいることだった。

    蘇暮雨は冷静に状況を分析する。

    慕雪薇は毒術に優れた存在であり、夜鴉にとって極めて貴重な研究対象である。

    それならば今すぐ命を奪われる可能性は低い。

    だが安全というわけではない。

    むしろ夜鴉の実験対象になることこそ恐ろしい事態だった。

    唐霊尊の怒り

    一方、唐門では捕らえた者たちの逃亡が相次いでいた。

    報告を受けた唐霊尊は激怒する。

    大勢で包囲したにもかかわらず逃げられた事実が許せなかった。

    机を叩きながら配下を叱責する。

    ここは唐門の本拠地である。

    外敵に好き勝手されるなど到底受け入れられなかった。

    唐霊尊は必ず暗河を制圧すると決意を固める。

    夜鴉の狂気

    その頃、夜鴉は囚われた辛百草に自らの研究成果を語っていた。

    かつて師門で評価されなかった自分。

    しかし今では薬人を自在に操る技術を完成させつつある。

    夜鴉は誇らしげに語る。

    もはや自分は死者を救うために研究しているのではない。

    毒を操り、人を変貌させること自体が楽しいのだと。

    その言葉には狂気が滲んでいた。

    さらに彼は慕雪薇に興味を示す。

    毒人である彼女を普通の人間へ戻せるのか。

    それともさらに進化した存在へ変えられるのか。

    夜鴉は新たな実験に胸を躍らせるのだった。

    蘇昌河、唐門の異変を見抜く

    蘇昌河のもとへ一通の書状が届く。

    そこには宴への招待が記されていた。

    だが蘇昌河はすぐに違和感を覚える。

    これは和解の誘いではない。

    むしろ罠だ。

    彼は即座に推測する。

    唐門門主はすでに失脚、あるいは殺害されている可能性が高い。

    そして唐福禄らが新たな権力側についたのだろうと。

    唐門内部で大きな変化が起きていることは明白だった。

    危険な宴への招待

    蘇暮雨は蘇昌河に問いかける。

    本当に赴くつもりなのかと。

    蘇昌河は笑みを浮かべる。

    もちろん行く。

    敵がこれほど丁寧に招待してくれたのだから。

    危険は承知している。

    それでも行かなければ真実には辿り着けない。

    蘇昌河らしい大胆不敵な決断だった。

    天啓城で動く蕭詠

    その頃、天啓城では蕭詠が唐老太爺と対面していた。

    しかし会談は順調には進まない。

    唐老太爺は蕭詠を評価していなかった。

    むしろ蕭若風こそ真の器だと考えている。

    その言葉に蕭詠は激怒する。

    彼は唐門がすでに自分の支配下にあると語り、唐老太爺を脅迫し始めた。

    場の空気は一気に緊迫する。

    顔戦天の登場

    その危機を救ったのが顔戦天だった。

    突如現れた彼は唐老太爺を守る。

    蕭詠も容易には手を出せなくなる。

    唐老太爺は顔戦天を見ながら考える。

    目の前の皇子は誠実に見える。

    だが、その誠実ささえ計算の一部なのかもしれない。

    政争の恐ろしさを改めて実感するのだった。

    唐門と暗河の駆け引き

    唐霊尊は暗河との協力を望んでいた。

    敵の敵は味方。

    今の唐門には暗河の力が必要だったのである。

    だが蘇昌河は簡単には応じない。

    なぜなら彼の目の前には拘束された慕家家主がいたからだ。

    それは暗河に対する明らかな敵意だった。

    蘇昌河の表情が冷たくなる。

    家族を守る蘇昌河

    さらに唐霊尊は慕雪薇へ近づこうとする。

    その瞬間だった。

    蘇昌河が前に出る。

    慕雪薇を背後に庇うように立ち塞がった。

    暗河にとって仲間は家族である。

    そして家族を傷つける者は決して許さない。

    普段は飄々としている蘇昌河だが、この時ばかりは明確な怒りを見せていた。

    目の前の者が誰であろうと関係ない。

    家族を守る。

    それが彼の譲れない信念だった。

    蘇昌河と蘇暮雨の信頼

    唐霊尊は違和感を覚える。

    本来なら重要な判断は蘇家家主が下すはずだった。

    しかし蘇昌河は迷いなく答える。

    自分の意思は蘇暮雨の意思でもあると。

    二人は長年共に歩んできた。

    互いを誰よりも理解している。

    だからこそ蘇昌河は断言できた。

    だが猜疑心の強い唐霊尊には、その強い信頼関係が逆に不気味に映るのだった。


    第27話の見どころ

    • 蘇暮雨が慕青羊を救出する爽快な活躍
    • 慕雪薇が夜鴉の実験対象となる危機
    • 夜鴉の狂気と歪んだ研究への執着
    • 唐門門主失脚の可能性が浮上
    • 蘇昌河が罠と知りながら宴へ向かう決断
    • 蕭詠と唐老太爺の緊迫した対立
    • 顔戦天が危機を救う重要な登場
    • 家族を守るため怒りを見せる蘇昌河
    • 蘇暮雨と蘇昌河の揺るがぬ信頼関係
    • 唐門内部の陰謀がさらに深まる重要回

    第28話 唐門救出作戦――蘇暮雨と白鶴淮、迫る陰謀

    見どころ

    唐門との交渉が決裂し、蘇暮雨たちは唐怜月救出へと動き出す。

    一方で唐門内部では権力争いが激化し、夜鴉もまた独自の野望を進めていた。

    さらに琅琊王を巡る不穏な噂が広がり始め、江湖全体を揺るがす新たな陰謀の気配が漂い始める重要な一話。


    第28話では、唐門内部の混乱が一気に表面化する。

    蘇暮雨たちは命懸けで唐怜月の救出に挑み、蘇昌河は唐門との関係に決着をつけようとする。

    そして天啓城では琅琊王を巡る陰謀が静かに動き始めていた。

    唐霊尊、蘇昌河との決裂

    唐霊尊は蘇昌河に鋭い視線を向ける。

    暗河は本当に協力するつもりなのか。

    その問いに対し、蘇昌河はどこか飄々とした態度を崩さない。

    むしろ蘇暮雨が堇城の料理を気に入っていないことを持ち出し、唐門の食事の方がまだましだと皮肉交じりに語る。

    その瞬間、唐霊尊はある事実に気付く。

    自分たちは陽動に引っ掛かったのではないか。

    蘇暮雨の本当の狙いは最初から唐門内部だったのである。

    こうして両者の協力関係は完全に崩壊した。

    蘇昌河が語る暗河の未来

    交渉が決裂した後も蘇昌河はまったく動じない。

    慕雪薇を無事に取り戻した今、もはや取引を続ける意味はないと考えていた。

    さらに彼は唐霊尊に対し、暗河を変えるつもりだと宣言する。

    これまで闇に生きてきた暗河。

    しかし今後は違う。

    その変革の障害となるのであれば、唐門であろうと容赦はしない。

    蘇昌河の言葉に唐霊尊は不気味さすら感じるのだった。

    唐蓮の決断

    その頃、唐蓮は大きな決断を下していた。

    慕雨墨を守るため、自ら囮となって見張りを引き付けるのである。

    危険は承知の上だった。

    それでも師父である唐怜月を救うためには、自分が動かなければならない。

    若き弟子としての覚悟が見える場面だった。

    唐怜月救出作戦

    唐蓮が見張りを引き付けた隙に、慕雨墨と蘇暮雨は密かに屋敷へ侵入する。

    そこで目にしたのは氷月天蚕によって拘束された唐怜月の姿だった。

    身動きすら取れない状態で閉じ込められている。

    蘇暮雨は火紋蛛を使って救出を試みる。

    しかし氷月天蚕の力は想像以上に強力だった。

    状況は決して楽観できるものではなかった。

    蘇暮雨、毒に侵される

    救出作戦の最中、唐門の追撃が始まる。

    激しい戦いの中で蘇暮雨は暗器を受けてしまう。

    毒は瞬く間に体内へ広がった。

    慕雨墨は冷静に敵を排除しながら退路を確保する。

    そして危機的状況の中、白鶴淮が駆けつけた。

    蘇暮雨はようやく安堵の表情を見せる。

    白鶴淮は即座に治療を開始し、毒の進行を食い止めるのだった。

    唐怜月の反撃

    拘束されていた唐怜月もついに目を覚ます。

    長老たちの動きを見て状況を理解した彼は反撃を開始した。

    しかし唐霊皇が敵の手にある以上、無闇に動くことはできない。

    慕雨墨は冷静さを失うなと忠告する。

    感情に任せれば敵の思う壺。

    唐怜月もまた師兄の教えを思い出し、怒りを抑え込むのだった。

    夜鴉の新たな野望

    一方で夜鴉も暗躍を続けていた。

    彼は唐門の実力者たちに目を付けている。

    薬人として利用し、唐門そのものを支配下に置こうとしていたのである。

    すでに彼の野望は個人的な研究の域を超えていた。

    江湖全体を巻き込む危険な計画へと変貌しつつあった。

    慕青羊、再び危機に陥る

    慕青羊もまた敵との戦いで重傷を負っていた。

    暗器に仕込まれた毒は容赦なく体を蝕んでいく。

    あと一歩で命を落とすところだった。

    しかしそこへ現れたのは李寒衣。

    彼女は迷うことなく慕青羊を救い出す。

    剣仙らしい鮮やかな救出劇だった。

    唐門内部の混乱

    蘇昌河は合図を受け取り、唐門内部で大きな変化が起きていることを察知する。

    門内では権力争いが激化し、すでに従来の秩序は崩れ始めていた。

    その混乱の中で蘇暮雨たちは唐怜月の救出に成功する。

    慕雨墨は預かっていた短刀を返そうとするが、唐怜月は受け取らない。

    それは彼なりの信頼の証でもあった。

    李寒衣、静かに去る

    救出後、李寒衣も姿を現す。

    彼女は蘇暮雨から簡単な報告を受けると、それ以上は干渉しなかった。

    すでに自分の役目は果たした。

    そう言わんばかりに静かに立ち去っていく。

    その背中には剣仙としての風格が漂っていた。

    白鶴淮と蘇暮雨、新たな生活へ

    戦いが一段落すると、蘇暮雨と白鶴淮は薬舗を開く準備を始める。

    宿の主人は二人を夫婦だと勘違いする。

    しかし二人とも特に否定しない。

    白鶴淮は平静を装いながらも、内心では少し嬉しさを感じていた。

    穏やかな空気が流れる貴重な場面である。

    屠晩が語る琅琊王の噂

    そこへ屠晩が現れ、天啓城で広がる噂話を語り始める。

    それは琅琊王に関するものだった。

    かつて破り捨てられたという聖旨。

    その内容は、本来なら琅琊王が皇位継承者だったという衝撃的なものだった。

    今になってその噂が広まっている以上、背後には誰かがいる。

    屠晩はそう断言する。

    蘇暮雨、陰謀の存在を察知

    屠晩の話を聞いた蘇暮雨は静かに考え込む。

    断片的な情報を繋ぎ合わせるうちに、一つの可能性へ辿り着いた。

    誰かが琅琊王を陥れようとしている。

    しかも相当な権力を持つ人物が裏で動いている。

    江湖の争いだけでは終わらない。

    国家を巻き込む大きな陰謀が動き始めていた。


    第28話の見どころ

    • 蘇昌河と唐霊尊の交渉が完全決裂
    • 蘇昌河が暗河改革への強い決意を示す
    • 唐蓮が囮となって師父救出に貢献
    • 蘇暮雨と慕雨墨による唐怜月救出作戦
    • 蘇暮雨が唐門の毒に侵される危機
    • 白鶴淮が駆けつけ蘇暮雨を救う
    • 唐怜月が復活し反撃を開始
    • 夜鴉が唐門支配を狙う新たな野望を見せる
    • 李寒衣が慕青羊を救出
    • 白鶴淮と蘇暮雨の微笑ましい薬舗開業準備
    • 琅琊王を巡る不穏な噂が浮上
    • 江湖と天啓城を結ぶ巨大な陰謀が動き出す重要回

    暗河伝 29話・30話・31話・32話・33話 あらすじ

    暗河伝 各話あらすじ キャスト・相関図

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