太陽と星辰(ほし)-時を越える追跡者-

太陽と月の秘密~離人心上~

太陽と星辰(ほし)-時を越える追跡者- 1話・2話・3話・4話・5話 あらすじ

太陽と星辰(ほし)-時を越える追跡者- 2014年 全18話 原題:太阳星辰

第1話 謎の連続殺人と、時を越えた追跡の始まり

路地裏で静かに煙草をくゆらせながら、張り込みを続ける刑事・楊光耀(ヤン・グァンヤオ)。その日、彼は事件の重要な証人が証拠を明かそうとしないため、同僚たちとともに情報を引き出そうとしていた。証人が頑なに口を閉ざすと、別の刑事は彼のポケットに白い粉を忍ばせ、「証言しないなら麻薬密売の容疑で連行する」と脅す。追い詰められた証人は、犯罪者たちが物を隠している場所として「景順大厦」の名を明かす。

光耀は阿峰や阿芝ら仲間とともに、急いで現場へ向かう。情報が正しいのか半信半疑だったが、やがて遠くに三人の覆面姿の男を発見する。昼間のニュースで報じられていた、銃を使った宝石強盗事件との関連を直感した光耀たちは、犯人たちを包囲。激しい銃撃戦が繰り広げられ、一人の犯人が負傷する。光耀は危険を顧みず逮捕に乗り出すが、別の犯人に頭部を撃たれてしまう。それでも必死に相手を取り押さえ、駆けつけた同僚によって間一髪で救出される。

ところが翌日、邓栄添という男と飼い犬が鋭利な刃物で殺害される事件が発生する。現場には高価な品物や大量の現金が残されており、単なる強盗殺人とは思えない不審な状況だった。光耀は上司の葉誠に報告し、事件について協議している最中、さらに新たな殺人事件の知らせが届く。その後も犠牲者は次々と増え、事態は連続殺人へと発展していく。

そんな中、光耀のもとに二つのメッセージが届く。その一つには、張家建を殺した犯人を知っているという情報と、「麦志鴻(マク・ジホン)」という名前が記されていた。光耀はすぐに麦志鴻を連行して事情を聞くが、麦には事件当夜のアリバイがあり、決定的な証拠も見つからない。やむなく釈放された麦だったが、その夜、またしても喉を切り裂かれた遺体が発見される。

怒りに駆られた光耀は麦を問い詰める。しかし麦は、光耀が証拠を持っていないことを利用し、突然布で包んだ棒で自分自身を激しく殴り始める。光耀が反射的に棒をつかんだところへ巡回警官が現れ、光耀が一般市民を暴行したと誤認。光耀は身の潔白を証明できず、停職処分を受けてしまう。

その夜、光耀は届いたメッセージを手掛かりに、電話を通じて麦が過去に爆薬製造を学んでいたこと、そして最初の事件現場である下水道へ向かったことを知る。独自に捜査を続ける光耀は一人で下水道へ潜入し、そこでついに覆面の殺人犯を発見する。必死の追跡と格闘の末、二人は住宅街へと入り込むが、光耀は何者かに襲われて意識を失ってしまう。

やがてエレベーターが急速に落下し、翌朝、光耀は建物内で発見される。ところが、彼がふらつきながら階段を上って外へ出た瞬間、目の前に広がっていたのは、これまで知っていた世界とはまるで異なる光景だった。連続殺人を追っていた刑事の運命は、ここから時空を越える大きな事件へと巻き込まれていく。

 

第2話 20年後の世界と、再び動き出す殺人事件

目を覚ました楊光耀は、目の前にそびえ立つ高層ビル群を見つめ、何が起きたのか理解できずにいた。街の様子も、人々の服装も、すべてが彼の記憶とは違っている。やがてテレビのニュースから「2018年」という年を知り、光耀は愕然とする。自分が一夜にして、20年もの時を越えてしまったことに気づいたのだ。

混乱する光耀は、かつて事件捜査で関わった「麗都ナイトクラブ」を手掛かりにしようとする。しかし、店員から「その店は何年も前に閉店している」と告げられる。そんな中、別の場所では潜入捜査中の女性警察官・凱晴が、ホステスを装って男と取引をしていた。証拠を手に入れた凱晴は、その場で男を逮捕する。一方、身分証明書を持たない光耀は裏口から店を出ようとするが、凱晴に見つかってしまう。怪しい身なりの光耀は、彼女から客として疑われ、そのまま警察署へ連行される。

警察署では、光耀を知る刑事・偉滔が彼の正体を疑う。20年前に突然姿を消した上司の楊光耀が、目の前にいるなど到底信じられない。しかし偉滔は、かつて初めて殺人事件を担当した日に、自分が現場で嘔吐した際、光耀が何と言ったのかを尋ねる。すると光耀は迷うことなく偉滔の腕を押さえ、そのときの状況を再現する。その仕草を見た偉滔は、目の前の男が本当にかつての上司・楊光耀だと確信する。

偉滔から、20年前の事件について衝撃的な事実を聞かされる。光耀が失踪した後、殺人事件の容疑者だった麦志鴻は精神病院へ送られ、それ以降、あの連続殺人は起きていないというのだ。しかし、事件の真相はいまだ解明されていなかった。光耀は20年前の「喉を切り裂く連続殺人」の謎を追うことを決意するものの、突然現れた彼を警察官として復職させることはできない。そこで光耀は「陳家傑」という新しい身分を与えられ、翌日から警察署へ通うことになる。

葉誠は光耀のために警察署内の秘密の部屋を用意し、現代の携帯電話の使い方まで教える。そんな折、偉滔に新たな事件の捜査命令が入る。二人が現場へ向かうと、男性・馬福栄が浴槽の中で死亡していた。充電中の携帯電話を浴室で使用したことによる感電死と判断され、遺体にも目立った異常はない。しかし、光耀は遺体に残された複数の小さな注射痕を発見する。その瞬間、20年前の事件を追っていたときと同じような強烈な反応を見せる。

その頃、麦志鴻は人目につかない部屋に潜み、幼い頃の自分と向き合っていた。そして注射器を手にすると、今回の一連の事件について意味深な言葉を口にする。すべては光耀と「ゲーム」をするため――自分を追い、そして自分を捕まえさせるためだった。

**20年前に途絶えたはずの因縁が、再び動き始める。**そして時を越えて戻ってきた光耀を待っていたのは、かつての事件の犯人との新たな「ゲーム」だった。

 

第3話 20年前の事件をつなぐ「景順大厦」と、麦志鴻の挑戦

麦志鴻に関する資料を手に入れた凱晴は、張警官とともに本格的な捜査を始めようとしていた。しかし張警官が突然の事故に巻き込まれ、代わりに陳家傑こと楊光耀が凱晴の捜査に同行することになる。張警官はその頃、出前の食事を届けるため、とある路地へ向かっていた。そこは彼にとって決して忘れることのできない場所だった。かつて、そこで父親が殺害されたからだ。

一方、麦志鴻の主治医だった周医師は、凱晴と喫茶店で会い、麦志鴻の過去について語る。周医師によれば、治療を続ける中で麦志鴻には非常に強い復讐心があることが分かっていたという。単なる精神的な問題ではなく、長年にわたって誰かへの憎しみを抱き続けていることが、麦志鴻という人物の危険性を物語っていた。

その頃、陳家傑は麦志鴻の母親の墓を訪れ、墓地の管理人に麦志鴻を見かけたことがないか尋ねる。すると管理人は、麦志鴻について非常に強い印象を持っていると話す。そこへ麦小娟から電話が入り、娘が行方不明になったことを知らされる。彼女は慌ててタクシーに乗り込み、その場を離れていく。

陳家傑はすぐにタクシー運転手を捜し出し、麦小娟を乗せたかどうかを確認する。運転手は警察だと知ると、車内に落ちていた麦小娟の携帯電話を差し出した。陳家傑は、携帯電話だけがタクシーによって運ばれていたことに違和感を覚える。これは警察の捜査を撹乱するための偽装であり、背後には麦志鴻がいるに違いないと確信する。

そして陳家傑は、山の裏手で麦小娟とその娘が何者かに拘束されていることを発見する。急いで二人を救出しようとするが、背後から現れた麦志鴻に棒で殴られ、負傷してしまう。激しい格闘の末、麦志鴻は姪を人質に取って逃走。陳家傑は、やはり麦志鴻こそが一連の事件の犯人だと確信する。

その夜、陳家傑は再び山へ戻り、現場を細かく調べる。そこで一台の携帯電話を発見する。それは麦志鴻が仕掛けた映像だった。画面の中の麦志鴻は、20年前の楊光耀が再び目の前に現れたことに興奮していると語り、ついに光耀との「ゲーム」を始めると宣言する。麦志鴻にとって、この事件は復讐であると同時に、光耀との知恵比べでもあった。

一方、光耀は馬福栄の葬儀に参列し、球叔と故人との思い出を語り合う。その際、二人が持っていた古い集合写真に、20年以上前に死亡したはずの阿星の姿を発見する。阿星はかつて光耀が担当した事件の関係者だった。さらに調べると、馬福栄と阿星は親しい友人で、かつて二人とも「景順大厦」で働いていたことが判明する。

光耀は20年前の連続殺人と現在の事件が、景順大厦を通じてつながっているのではないかと考える。そこで過去の火災記録を調べると、景順大厦ではかつて大規模な火災が発生し、原因は電気系統の老朽化によるものと報道されていた。

さらに球叔から、馬福栄が死亡した夜、二人で火鍋を食べていたという証言を得る。これによって死亡時刻を推定すると、当初考えられていた午後9時頃ではなく、深夜0時以降である可能性が浮上。法医学者が改めて遺体を検査した結果、死亡時刻もその推定を裏付ける。

この事実から光耀は、事件当夜に麦志鴻が犯行に及ぶ時間が十分にあったことに気づく。20年前の事件と現在の殺人事件を結ぶ「景順大厦」の謎が、少しずつ姿を現し始める。

 

第4話 景順大厦に隠された過去と、妻の死の真相

陳家傑こと楊光耀は葉誠のもとを訪れ、これまで発生した複数の殺人事件について、自分なりの推測を伝える。被害者たちには共通点があり、いずれも20年前の景順大厦と何らかの関係があるのだ。さらに光耀は、もう一人の犠牲者として消防士の張強の存在を挙げる。張強はかつて景順大厦の火災現場で消火活動に参加していた人物だった。

一方、張警官も父親が残した古い写真を見つめていた。そこには、父親と景順大厦の関係者たちが一緒に写っている。父親がなぜ彼らと親しくしていたのか、そしてなぜ現在に至るまで景順大厦に関わる人々が次々と命を落としているのか。張警官は、写真の裏に何か重大な秘密が隠されているのではないかと疑い始める。

光耀たちはさらに景順大厦の過去を調べる。建物は何年も前に宏発不動産に買収されており、その経営者は邓宏発だった。買収当時、住民たちの署名を取りまとめた中心人物が馬福栄だったという。しかし、馬福栄は単に住民の代表を務めていたわけではなかった。彼は弁護士と裏で結託し、住民たちに噂を流して売却を促しながら、実際には買収価格を意図的に低く抑えていた。そして、その見返りとして20万元もの利益を得ていたのである。

光耀は深夜まで資料室に残り、当時の景順大厦に関する記録を徹底的に調べる。ところが、重要な資料の一部が不自然に抜け落ちていることに気づく。その頃、偉滔たちが開いていた会議の内容を葉誠が密かに聞いていた。どうやら葉誠は、彼らの捜査が何かに触れることを恐れ、資料の一部を意図的に操作していたようだった。

さらに調査を進めると、景順大厦の買収を進めた邓宏発も、1996年に登山中の事故で死亡していたことが分かる。景順大厦に関わった人物が次々と不審な死を遂げている事実に、捜査チームは戦慄する。警察は総出で景順大厦を中心に捜査を開始するが、偉滔はなぜか光耀だけを警察署に残す。

その直後、麦志鴻から一本のビデオ通話が入る。画面の中の麦志鴻は、光耀に三つの質問を投げかけ、**「お前の妻と娘は今どこにいると思う?」**と挑発する。光耀は通話が終わった後、映像の背景に違和感を覚え、映像のスクリーンショットを拡大して調べる。そこには一列の数字が映り込んでいた。

数字を手掛かりに、とある集合住宅へ向かった光耀は、一つの包みを発見する。中に入っていたのは、妻・佩潔が交通事故で死亡したことを報じる古い新聞記事。そして、その場にはかつて佩潔が光耀のために編んでくれたマフラーまで置かれていた。

最愛の妻がすでに亡くなっていたことを知った光耀は、激しいショックに襲われる。彼は偉滔のもとへ駆け込み、「なぜ自分を騙したのか」「なぜ妻と娘の行方を知らないと嘘をついたのか」と問い詰める。しかし偉滔は真実を告げることができなかった。20年ぶりに戻ってきた光耀から、妻子まで奪われたことを知れば、彼が完全に絶望してしまうと思ったからだ。

その後、光耀は佩潔の墓を訪れ、静かに妻を偲ぶ。自分が知らない20年間に、一体何が起きていたのか。妻はなぜ死ななければならなかったのか。光耀は、佩潔は単なる事故の犠牲者ではなく、景順大厦に隠された秘密を知っていたために殺されたのではないかと考え始める。

そこへ葉誠が現れ、光耀を迎えに来る。しかし妻の死について語る光耀を見つめる葉誠の表情には、これまでとは明らかに違うものが浮かんでいた。20年前の事件を知る者たちの秘密は、警察内部にまで広がっているのか――。

 

第5話 20年前の正体と、娘との再会

麦志鴻が本当に20年前の連続殺人事件を起こせたのか――。その疑問を解くため、警察は彼が入院していた精神病院の院長から話を聞く。院長によれば、事件当時、麦志鴻が病院を離れた事実はなく、治療中の状態も比較的安定していたため、一時的に家族との面会を許可されたことはあったものの、長時間外出することはできなかったという。

さらに当時、患者は一人ずつ個室に入れられ、部屋はそれぞれ施錠されていた。全ての部屋を開けられる万能鍵を持っていたのは医師だけだった。警察が「鍵を紛失したことはなかったのか」と尋ねると、院長は記憶をたどり、当時、万能鍵が二度紛失したことがあったと証言する。麦志鴻にアリバイがあるように見えていた事件に、新たな疑問が浮かび上がる。

その頃、警察では麦志鴻に関する捜査会議が開かれていた。しかし、葉誠は再び陳家傑の携帯電話を利用して、彼らの会話を密かに盗聴していた。その夜、葉誠は夜総会の秘密の個室へ向かう。そこでは二人の大物がすでに彼を待っていた。そこへ秘書が現れ、ボスからの命令として、**「景順大厦の捜査を直ちに中止しろ」**と伝える。景順大厦を巡る事件の背後には、警察の手が届かない巨大な勢力が存在しているようだった。

一方、張警官は陳家傑が麦志鴻と密かに直接連絡を取っていることを知り、証拠となる携帯電話を没収しようとする。二人が言い争っている最中、電話が鳴る。張警官がとっさに電話を奪って応答すると、彼の表情が一変し、そのまま部屋を出ていく。陳家傑は慌てて謝罪し、張警官に「自分は長年潜入捜査をしている。どうか通報しないでほしい」と頼む。

しかし、張警官は意外な言葉を口にする。彼はすでに陳家傑の正体に気づいていたのだ。**目の前にいる男は、20年前に失踪した刑事・楊光耀その人だった。**先ほど偉滔が電話で「耀警官」と呼んだことで、張警官は確信したという。かつて光耀は、張警官の父親を殺した犯人を必ず捕まえると約束していた。20年経った今、その約束を覚えている光耀が戻ってきたのだ。

光耀は張警官に正体を秘密にしてほしいと頼み、自分が現代に戻ってきた本当の目的を明かす。それは妻・佩潔の死の真相を突き止めることだった。そして、もう一つ気になっていることがあった。警察官の凱晴が、自分の娘なのではないかという疑いである。

張警官は光耀の推測を確かめるため、贈り物を持って凱晴の家を訪ねる。何気ない会話の中で幼少期の凱晴について探りを入れる。そこへ陳家傑も張警官を捜すという口実で現れる。そして部屋に飾られた古い写真を見た瞬間、長年抱いていた疑念が確信へと変わる。

凱晴こそ、20年前に生き別れた光耀の娘・瑶瑶だった。

張警官は光耀の前で、わざと凱晴がかつてカナダにいたことなどを話す。それを聞いた光耀は、娘が生きていたことへの喜びと、20年間会えなかった悔しさが入り混じり、感情を抑えきれなくなる。正体を知られるわけにはいかないため、光耀は理由をつけてその場を立ち去る。

その後、記者たちは景順大厦の火災を生き延びた住民たちを取材する。彼らは今も当時の大火を恐ろしく記憶していた。警察も、あの火災は本当に単なる漏電事故だったのか疑い始める。そこで黒鬼添らが集まる秘密の場所を突き止め、光耀と凱晴は彼らを尾行して古い屋敷へ向かう。

屋敷では複数の裏社会の大物たちが密かに会合を開いていた。凱晴は裏口から屋敷へ潜入し、ピンホールカメラで彼らの会話を撮影する。しかし、潜入が見つかり、凱晴は手下たちに追い詰められて袋小路へ逃げ込む。絶体絶命の凱晴を救うため、光耀は迷わず現場へ飛び込んでいく。

**20年ぶりに再会した父と娘。しかし凱晴はまだ、目の前の男が自分の父親だとは知らない。**そして景順大厦の火災を巡る巨大な秘密が、二人を再び危険な事件へと引きずり込んでいく。

 

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