長相思 シーズン1

長相思 シーズン1&2

長相思 シーズン1 31話・32話・33話・34話・35話 あらすじ

2023年 シーズン1 全39話 原題:長相思(ちょうそうし)

第31話の見どころ

小夭を襲った黒幕を追及する玱玹は、沐斐の口から思いもよらない事実を聞かされる。一方、相柳は自らの命を削って小夭を救おうとするが、その代償はあまりにも大きかった。魂となった小夭は、意識の戻らない自分を懸命に救う相柳の姿を目の当たりにする。大切な妹を失いかけた玱玹の決断と、相柳の深い思いが交錯する中、小夭の運命は大きく動き始める。

第31話のあらすじ

厳しい拷問を受けても、沐斐は死を望むばかりで、犯行は自分一人で行ったと主張する。しかし玱玹は、これほど周到な計画を沐斐が単独で実行できるはずがないと見抜いていた。沐斐は小夭を殺そうとしたことを認めながらも、妻も子もいない孤独な身の上だと言い、命を奪いたければいつでも奪えばいいと開き直る。そこで玱玹は、かつて赤宸から沐斐を守るために多くの人々が犠牲になったのではないかと問い、密かに隠していた息子の存在を突きつける。息子を見つけられた沐斐は動揺し、玱玹は息子の命を保証する代わりに、共犯者の名と小夭を殺そうとした理由を明かすよう迫る。

小夭を失った悲しみに沈む玱玹は、眠っている間も彼女の名を呼び続けていた。やがて沐斐は、赤水丰隆の同席を条件に面会を申し出る。沐斐は小夭が赤宸の娘だと告げ、赤宸の目を自分は実際に見たことがあるため間違いないと主張する。しかし玱玹も赤水丰隆も、その話を信じようとはしなかった。玱玹は姑姑を信じており、皓翎王も真実を知らずに小夭を育ててきたほど愚かではないと考える。そして、小夭を傷つけた沐斐には必ず代償を払わせると決意する。

その頃、海底では相柳が小夭を救うため、自らの心頭の血を分け与え続けていた。「自分の命を一つ捨ててまで助けたのだから、もう二度と死ぬな」と小夭に語りかけ、もし再び命を落としたら魚の餌にしてやると悪態をつく。しかし、相柳自身も限界を迎え、血を吐いて倒れてしまう。

玱玹は、幼い頃に耳にした小夭にまつわる噂を思い返し、心に不安を抱く。一方、赤水丰隆は沐斐の話を信じられずにいた。玱玹は、沐斐が小夭を殺そうとした理由さえ分かれば、共犯者を突き止めるのは難しくないと考える。そして、小夭を大勢の人々から引き離したのは、ある女性の仕業ではないかと推測する。赤水丰隆もその見立てに納得し、黒幕の追及に協力することを約束した。

目を覚ました相柳は、傷ついた体を押して小夭の脈を確かめ、彼女に自分の衣を着せると、再び一人でその場を離れる。その頃、小夭の魂がふと目を覚ました。目の前には動かない自分の体が横たわり、周囲の景色はぼんやりとしている。自分がどこにいるのかも分からず戸惑う小夭だったが、魂は自分の体から遠く離れることができないと気づく。蚌の中から相柳の様子を見守り、自分を助けるために命を削る彼の姿に、小夭は相柳の無謀さを案じる。しかし、相柳には彼女の姿も声も届かない。

玱玹のもとには、辰荣馨悦から二人の犯人の家族が助命を願い出ているという報告が届く。家族たちは子供を助けてもらう代わりに、玱玹に忠誠を尽くすと申し出ていた。だが玱玹は、権力を求めたのは大切な人々を守るためであり、権力を得ることでその人々を傷つけるのなら、そんなものは必要ないと断言する。辰荣馨悦はその言葉に心を動かされる一方、玱玹の考え方は常軌を逸しているとも感じる。それでも玱玹は容赦せず、事件の黒幕たちを一人ずつ追い詰めていく。

小夭を救うために相柳が心頭の血を与え続けていることを、彼女の魂はすべて見ていた。相柳はついに力尽きて再び倒れるが、小夭はその献身を知り、彼のことを無茶な人だと思う。皓翎王も小夭の身を案じ、娘を一刻も早く連れ戻したいと願っていた。小夭が刺客に襲われたと知った阿念も、怒りに駆られて大殿を飛び出し、姉の仇を討とうとする。

やがて相柳は玱玹に、小夭はまだ目を覚ましていないものの、命は救われたと伝える。知らせを聞いた人々は安堵し、喜びに包まれる。一方、玄庭の弟は、兄がどのような人物だったのかを知り、事件の裏に隠された真相をすぐには受け入れられずにいた。それでも、明らかになった事実を否定することはできない。

相柳は小夭の意識が戻ることを願い、毎日、彼女に気を送り込んでは治療を続ける。小夭を失いたくないという切実な思いを胸に、彼は目覚めの時を待ち続けるのだった。

第32話の見どころ

相柳の献身によって命を取り留めた小夭は、魂のまま彼のそばで過ごし、相柳の知られざる一面を知っていく。一方、玱玹は妹を守るため、刺客たちへの復讐よりも彼女の安らかな暮らしを優先する決断を下す。長い眠りから目覚めた小夭が真っ先に向かったのは、愛する涂山璟のもとだった。しかし、そこで彼女を待っていたのは、冷たく横たわる彼の姿だった。

第32話のあらすじ

玱玹は、禹疆を再び逃がすという意外な決断を下す。これ以上、自分の命を狙うことはないだろうと考えていたが、赤水丰隆は到底納得できなかった。小夭を襲った者たちを執拗に追い詰めてきた玱玹が、なぜ急に寛大な態度を取るのか理解できなかったのだ。しかし玱玹の考えは一貫していた。彼が権力を求めるのは、妹に二度と苦しみを味わわせず、穏やかな暮らしを送らせるためだった。赤水丰隆は、妹を何よりも大切にする玱玹の姿勢に感服する。

その頃、海底では相柳が小夭の治療を続けていた。彼は、目覚めた小夭が自分を恨まないようにと独り言をこぼす。しかし、魂となった小夭に相柳を責める気持ちはなく、むしろ寂しいからそばにいて話をしてほしいと願っていた。やがて海上に大きな波が立ち、恐ろしい光景を目にした小夭は、思わず相柳の後ろに隠れる。相柳は彼女を安心させながら、いつも白い衣を身につけている理由を語り始める。極寒の地では、白い衣を着ることで雪に紛れ、身を隠すことができるのだという。空から雪が舞い落ちると、小夭は目を輝かせて喜ぶ。相柳の普段は見えない一面に触れ、小夭は彼と過ごす時間を楽しむのだった。

一方、玱玹は鳳凰花の木の下で、妹の帰りを待ち続けていた。37年もの歳月をかけて植えた花は、今や一面に咲き誇っている。それでも小夭は戻らず、玱玹の不安は募るばかりだった。

涂山家では、涂山璟が冷たい体のまま寝台に横たわり、目を覚ます気配もなかった。そばに仕える侍女は、少しでも薬を飲ませようと必死に世話を続けるが、璟はわずかな量しか飲み込めない。駆けつけた医師も、すでに命の火が消えかかっており、再び目覚めるのは難しいと告げる。侍女は悲しみに暮れながらも、何とか助かってほしいと願い続ける。

やがて玱玹は相柳のもとを訪ね、小夭の容体を確認する。相柳は彼女の命を救ったことを伝え、以前の約束を果たすよう求める。ただし、相柳が気にかけていたのは自分の利益だけではなかった。自分が尊い身分を得る前に、仲間たちの骨を安らかに葬れる場所を確保してほしいと願う。相柳は引き続き小夭に術を施し、海底で鮫人たちが伴侶を探す光景を彼女に見せる。そして、ついに小夭の魂は自分の体へと戻っていく。

目覚めた小夭が最初に向かったのは、愛する涂山璟のもとだった。しかし、彼女が目にしたのは、冷たく横たわったまま動かない璟の姿だった。小夭は周囲の人々を部屋の外へ出し、二人きりになると、これまで一緒に過ごした日々や楽しかった思い出を語りかける。どうにか目を覚ましてほしいという願いを込めて、彼に話し続けるのだった。

その後、玱玹も妹の部屋を訪れ、眠っている小夭の姿を見つめる。ようやく命を取り戻した妹を前に、玱玹はそっと手を伸ばし、無事に戻ってきたことを確かめるように彼女に触れるのだった。

第33話の見どころ

長い眠りから目覚めた小夭は、再会を喜ぶ玱玹と涙ながらに抱き合い、兄妹の絆を確かめ合う。そして、彼女が心から望んでいた涂山璟との再会にも、ついに奇跡が訪れる。小夭の歌声に導かれるように目を覚ました璟は、身分も地位も捨てて彼女と生きる覚悟を語る。しかし、涂山家の未来と祖母への思いが、二人の前に新たな葛藤をもたらす。

第33話のあらすじ

小夭が目を覚ましたと知った玱玹は、言葉にならないほどの喜びに包まれる。小夭も涙を浮かべながら「玱玹哥哥」と呼びかけるが、玱玹はすぐには返事をしなかった。長い間、昼も夜も妹を案じ続けていたのに、目覚めた小夭が真っ先に会いに来たのは自分ではなく、涂山璟だったからだ。玱玹はわざと怒ったふりをして、小夭の気を引こうとする。

小夭は必死に兄をなだめ、自分が昏睡している間も最初に思い浮かべていたのは玱玹だったと説明する。目覚めたときには、兄が治める土地が平穏であることを確かめて安心したし、辰荣馨悦に会ったときも、真っ先に玱玹のことを尋ねたのだという。その言葉を聞いた玱玹は、とうとうこらえきれず小夭を強く抱きしめる。今回ばかりは本当に命を失ったと思い、どれほど恐ろしかったかを打ち明ける玱玹に、小夭はこれからはもっと気をつけると約束した。

玱玹は小夭に家へ戻るよう促すが、彼女は涂山璟が目を覚ますまでそばを離れたくないと告げる。玱玹は相柳がどのようにして小夭を救ったのかを尋ねる。小夭は、相柳の体内にある蛊の力によってかろうじて命をつなぎ、その後、血を用いた術で救われたのではないかと推測する。玱玹は相柳と取引を交わしたことを明かし、彼が何か企んでいるのではないかと警戒する。小夭は、相柳が命を救う代わりに辰荣山の峰を一つ求めたと知り、納得したように笑う。命の恩人に何も返せないのではないかと心配していたが、相柳らしく抜け目なく対価を得ていると分かり、かえって安心するのだった。

相柳は竹の龍筋を手に入れ、弓を作るために三か月後に受け取りに来ると告げる。一方、涂山璟の容体を案じる赤水丰隆は、彼が早く回復しなければ何も進まないと気をもんでいた。玱玹は小夭が璟の看病をできるよう取り計らい、赤水丰隆も事情を知らないまま了承する。

そこへ禺疆が突然現れ、小夭は刺客だと思って声を上げる。玱玹が危害を加える者ではないと説明すると、小夭もようやく安心する。その夜、小夭は眠れず、ひそかに涂山璟の部屋へ向かう。静夜たちは彼女に気づきながらも、邪魔をしないよう見て見ぬふりをする。小夭は璟のそばで語りかけ、目を覚ましてくれることを願う。誰にも見つからずに戻れたと思っていたが、侍女たちは気を利かせて彼女をそっと見守っていた。

小夭が目覚めたという知らせは、皓翎王や阿念のもとにも届く。皓翎王は娘の無事を心から喜び、阿念も素直ではないながら、姉のために補薬を用意する。やがて、小夭が歌を口ずさんでいると、その声に導かれるように涂山璟が目を覚ます。小夭は感激のあまり涙を流し、二人は固く抱き合う。璟は、たとえ身分や地位を失っても小夭と一緒に生きていきたいと告げる。小夭は、自分の両親のように璟が自分を見捨てずにいてくれたことを思い、深く感動する。

小夭が眠ると、璟はそっと彼女に衣を掛ける。璟の回復を喜ぶ赤水丰隆だったが、辰荣馨悦は小夭と璟が結ばれていると知り、驚きを隠せなかった。璟は玱玹に、青丘へ戻って祖母にすべてを話した後、再び小夭のそばへ戻るつもりだと伝える。自分が何も持たなくなっても、小夭は気にしないと信じているのだ。

小夭も、二人の未来は璟自身の選択にかかっていると考え、自分の決断に迷いはなかった。しかし、涂山家では祖母が璟に族長の座を継ぐよう求めていた。璟は涂山篌に譲ろうとするものの、篌は同情されることを嫌い、激しく拒絶する。さらに、祖母に残された時間があと六か月ほどだと知った璟は、決断をためらう。涂山氏の血を引く限り、家の運命から逃れられないのかもしれない。愛する人と生きたいという願いと、家族への責任との間で、璟は深く思い悩むのだった。

第34話の見どころ

涂山璟は祖母の病状を知り、族長の座を捨てて小夭と生きるという願いを揺さぶられる。そんな中、族長の任免式を迎えた璟と小夭、そして彼女を思う相柳の心が交錯する。斗獣場で自由を勝ち取った左耳を見守る小夭の優しさに、相柳は思わず心を動かされる。互いに惹かれながらも本心を伝えられない二人の間に、切ない別れの気配が漂い始める。

第34話のあらすじ

風雨が激しく吹き荒れる夜、小夭は眠れずにいた。そこへ涂山璟が訪ねてきたと聞き、急いで外へ出ると、彼はすっかり気落ちした様子で立っていた。玱玹の取り計らいによって小夭に会いに来た璟だったが、その表情からは深い苦悩が見て取れる。玱玹もまた、二人が会うことを許しながら、璟が帰るまでは眠らずに見守るつもりだった。小夭が悲しむことになるのではないかと、なぜか胸騒ぎを覚えていたのだ。

小夭が事情を尋ねると、璟は祖母の病状を打ち明ける。祖母は璟が戻ってくる日を待ち続け、長年にわたって霊力を使い、自らの命を削ってきた。その霊力も尽き、余命は長くないという。多くのものを失ってきた祖母に、璟は自分のことでも心配をかけ、安らかな日々を送らせてあげられなかったと悔やむ。族長の座を退き、小夭と生きるつもりだったが、祖母のためにもその決意を貫けるのか分からなくなっていた。

玱玹は小夭に、涂山璟の族長任免式への招待状を渡す。出席したほうがよいと助言され、小夭も璟にとって大切な節目だから見届けようと決める。玱玹は、小夭が幸せであればそれでよいと考えていた。小夭もまた、幸せなら一緒に過ごし、悲しければ別れればいいと語る。兄妹は互いに、必要以上に悲しみにとらわれず、前を向いて生きていこうとする。

やがて族長の任免式が始まる。小夭を見つめる璟は、心の中ではその地位を望んでいないものの、祖母のために受け入れるしかなかった。会場には相柳の姿もあり、彼もまた小夭の様子を気にかけていた。

式の後、相柳は小夭に会い、自分がこれまでしてきたことについて説明しようとする。しかし小夭は、あえて何も知らないふりをする。その後、二人は斗獣場へ向かう。そこでは一人の奴隷が、自由を手にするために命懸けで戦っていた。今夜の勝負に勝てば奴籍から解放され、自由の身になれるのだという。

相柳は、その奴隷の姿を九尾狐に重ねる。心に決めたものを得るためには、どれほど長く耐え、待ち続けることになっても、わずかな希望を捨ててはならない。そう語る相柳の言葉どおり、奴隷は最後まで諦めず、ついに勝利を手にする。小夭は自分のことのように喜び、思わず相柳を抱きしめた。その奴隷は、かつて小夭が「左耳」と名付けた人物だった。

左耳は海を見に行きたいと願っていた。小夭は彼を玱玹に引き合わせ、辰荣山で働けるよう取り計らう。玱玹も左耳に仕事を与え、自らの名を明かす。小夭は賭けで得た金を渡し、まずは念願の海を見に行くよう勧める。左耳は二人に深く感謝し、頭を下げて立ち去った。その一部始終を見ていた相柳は、人のために尽くす小夭の優しさに心を奪われ、思わず笑みを浮かべる。

左耳が去った後、小夭は相柳に、もし斗獣場から出てきたときに自分が彼を救っていたらよかったのに、と語る。そうすれば相柳は、誰にも恩を返す必要のない自由な防风邶として生きていられたはずだという。小夭の言葉に相柳は動揺し、思わず彼女に手を伸ばしかける。しかし結局、その手を引っ込め、「お前にはその資格がない」と突き放すような言葉を口にする。自分の気持ちを抑えきれず、相柳は苛立ちを募らせる。

そこへ涂山璟が駆けつけ、小夭をかばう。相柳はわざと璟を責め、妹を悲しませたと問いただすが、二人が立ち去ると、その表情からは寂しさとやるせなさがにじみ出る。小夭と璟もまた、帰り道で互いに言葉を交わせずにいた。璟は小夭に見捨てられることを恐れていたが、小夭は彼を諦めるつもりはないと伝える。璟はようやく安堵し、喜びを取り戻す。

一方、西炎の王叔たちは、璟が婚約を解消しようとしていることを利用し、玱玹を陥れる計画を練り始める。涂山璟は辰荣府で赤水丰隆が自分を追い出すのを待っていたが、小夭も璟をかばったため、辰荣馨悦は二人の態度に腹を立てる。赤水丰隆は璟を殴り、二人は激しい喧嘩になる。しかし、殴り合いの後で本音をぶつけ合った二人は、ようやく和解する。璟が以前から小夭と知り合いだったと聞いた赤水丰隆は、自分に隠していたことを責めるが、二人の関係は再び元に戻る。玱玹は、二人が喧嘩のせいで人前に出られなくなったのではないかと冗談を飛ばすのだった。

第35話の見どころ

玱玹は離戎族の協力を得て、勢力を広げる足掛かりをつかむ一方、王位を巡る争いの渦中へと引き込まれていく。小夭は涂山璟の祖母を救うため、薬を探して皓翎へ戻るが、涂山家では防风意映が思いもよらない行動に出る。さらに、大明殿の崩落によって玱玹の立場は危うくなり、彼を守ろうとする小夭もまた、新たな決断を迫られる。

第35話のあらすじ

玱玹は、涂山璟と赤水丰隆が子供のように喧嘩したことをからかう。二人が仕事の話をする間、小夭は辰荣馨悦を誘って外へ出ることにした。

その後、涂山璟の招きで離戎族の族長・離戎昶が玱玹のもとを訪れる。離戎昶は、中原の人々から抑圧されてきた一族が、今では下層の商売で細々と生計を立てるしかなく、祖先の誇りを失いつつあると訴える。そして、玱玹の力を借りて一族を再興し、かつての栄光を取り戻したいと願い出る。玱玹は一族の未来を案じる離戎昶の思いに理解を示し、いつかその願いをかなえられるよう力を尽くすと約束する。離戎昶は喜び、玱玹に従うことを決めた。

涂山璟が秦丘へ戻ることになると、小夭は璟の祖母の病を治す薬を探すため、皓翎へ帰ると申し出る。自分のためにそこまでしてくれる小夭に、璟は深く感動する。一方、涂山篌は防风意映に、璟が皓翎王姫と付き合っていると告げる。意映は信じようとしないが、篌は、璟が小夭を選んだからこそ自分との婚姻を望まなくなったのだと嘲笑する。思いどおりにならない状況に、意映は怒りを募らせる。

皓翎に戻った小夭を、皓翎王は喜んで迎える。阿念は相変わらず素直になれないものの、姉を気遣っていた。そんな中、玱玹は赤宸に妻がいたことを知り、驚く。しかも、その妻は西陵の巫女だった。玱玹は、姑姑と赤宸の間には本当に何か関係があったのではないかと疑い始め、阿桑に密命を与え、西炎城へ戻って応龍将軍に密書を届けさせる。

一方、建設中の大明殿では、何者かが建物に細工をしていた。まだそのことを知らない玱玹のもとへ辰荣馨悦が訪れ、彼がいずれ王になるかのような態度を見せる。馨悦は玱玹を全面的に支持すると告げ、自分こそ彼にふさわしい相手だと考えていた。

涂山璟は、防风意映に執拗に迫られて困惑する。面目を保つために強く拒絶できずにいたが、ついに術を使って自分の袖を裂き、これ以上近づかないよう警告する。意映は、長年涂山家のために尽くしてきたのに璟に愛されなかったと訴え、婚約を解消すると言い出す。璟は彼女のこれまでの働きに感謝し、必ず報いると約束する。

ところが、璟が祖母に意映との婚約を解消したいと伝えた矢先、意映が自害を図ったという知らせが届く。祖母は璟の態度を理解できず、意映は弱々しい姿を装って彼を引き留めようとする。やむなく璟は彼女のもとへ向かうが、付き添うのは殿の外までにとどめた。その後、璟は祖母が用意した薬湯を飲む。

小夭は医書を読みながら、璟の祖母を救う方法を探し続けていた。娘が無理をしている姿を見て、皓翎王は心を痛める。やがて大明殿が完成し、儀式が始まろうとしたその瞬間、建物が突然崩落する。人々は恐慌に陥り、玱玹の立場も一気に危うくなった。西炎王は、息子たちから玱玹への告発を受けるが、ひとまず調査を命じる。皓翎王は、玱玹が自ら選んだ道を進む以上、最後は自分自身で切り抜けるしかないと考える。自分が教えられることはすべて教えたのだ。

その頃、金天星辰は小夭に、相柳が注文していた武器の話を伝える。ところが、注文主は突然その武器を必要としなくなったという。小夭はその弓に目を留めるが、金天星辰によると、弓を自分のものにするには相柳の血を使って認めさせなければならない。小夭は、誰もその弓を欲しがらなかった理由をようやく理解する。

調査の結果、大明殿は白蟻に食い荒らされて崩落したことが判明する。玱玹は報告を受けて衝撃を受け、証拠の書状を燃やした。辰荣馨悦も玱玹の窮地を心配し、自分が書き写した礼の文書を破棄して、侍女には口外しないよう命じる。

小夭は辰荣山へ戻ることを決め、阿念も同行したいと申し出る。小夭は阿念の気持ちを察しながらも、玱玹は阿念にふさわしい相手ではないと諭す。しかし阿念はどうしても諦められず、姉に助けを求めるのだった。

玱玹は涂山璟を訪ねるが、璟はひどく落ち込んだ様子で、何があったのかを話そうとしない。玱玹の部屋も捜索されるが、彼は動じなかった。やがて小夭が戻ってくると、玱玹は披風を手にして彼女を迎え、阿念が一緒にいることに驚く。小夭は、何としても玱玹を中原にとどめたいと考えていた。皓翎王は、玱玹が自ら選んだ道は自分で歩むしかなく、他人には助けられないと語る。

小夭は相柳に会い、薬を渡して弓を自分のものにする手助けを頼む。相柳は自分でやってみるよう促し、小夭は見事に弓を認めさせることに成功した。さらに、小夭は自ら血を差し出し、相柳に吸わせる。相柳は、小夭がついに一人前になったことを喜ぶのだった。

 

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