それでも、恋をするには近すぎる 2025年 全29話 原題:双轨
第16話
夜市でのチャリティー公演で、姜暮は仲間たちと息の合ったダンスを披露し、大きな拍手を浴びる。しかし終演後、人混みの中で靳朝が露出の多い女性を抱き寄せている姿を目撃し、大きな衝撃を受ける。実はその女性は潜入捜査のために接触していた人物であり、靳朝は警察に協力する極秘任務の最中だった。私服警官の盧警官は靳朝に、姜暮という大切な存在ができた今でも計画を続ける意思があるのか確認する。靳朝は迷いながらも任務を継続すると決意する。その夜、帰宅した姜暮の目には涙の跡が残っていた。靳朝は誤解を解こうと抱き寄せるが、姜暮は彼の言葉を聞こうとしない。そこへ趙美娟が現れ、抱き合う二人の姿を目撃してしまい、思いもよらない光景に言葉を失うのだった。
第17話
前日の誤解を引きずりながらも、姜暮は車工場で靳朝と向き合う。そこで靳朝は、自分が参加している違法レースは犯罪組織「盟」に潜入するためであり、警察に協力して証拠を集めていることを初めて明かす。すべては組織を壊滅させ、自らの潔白を証明するためで、あと二週間で任務は終わるという。真実を知った姜暮は少し安心するものの、「何よりも自分の命を大切にして」と強く約束を求める。一方、口論以来ぎくしゃくしていた三頼とも和解し、互いの本音を語り合うことで友情を取り戻す。しかし万勝邦の妨害でレースカーは破壊され、町中の修理工場も恐れて協力を拒否する。それでも靳朝は悪を止めるためなら自らを犠牲にしても構わないという覚悟を示し、姜暮は募る不安を隠せなくなる。
第18話
仲間たちの協力によって車の修理が進み、ようやく一息ついた靳朝は、姜暮と穏やかな未来について語り合う。姜暮は「いつか南京へ一緒に帰ろう」と夢を打ち明け、車工場を続けるのもいいし、二人で小さなカフェを開くのも素敵だと笑顔で話す。秋には店先へイチョウやプラタナスの葉が舞い、小犬が走り回る平和な暮らし――そんなささやかな幸せを思い描く姜暮の言葉に、靳朝も静かに耳を傾ける。修理を終えた車で二人は郊外へ試運転に出かけ、行き先も決めず気の向くまま道を走る。夕暮れの海辺へたどり着くと、砂浜を無邪気に駆ける姜暮を靳朝は優しい眼差しで見守り続ける。危険な現実を忘れられる束の間の時間は、二人にとって何より大切な思い出となるのだった。
第19話
梁彦豊から「盟」が警察の潜入を疑い始めたと聞かされた姜暮は、靳朝へ危険を知らせようと必死に連絡する。しかし電話は一向につながらず、焦った姜暮は三頼や金疯子とともにレース会場の山へ向かう。入口では万勝邦の部下に行く手を阻まれ、姜暮は万青に土下座までして助けを求める。その必死な姿に心を動かされた万青は通行を許すが、すでにレースは始まっていた。姜暮は靳朝へ危険を知らせる最後の手段として、以前一緒に打ち上げた花火をすべて点火し、夜空へ光を放つ。どうかその光に気づいてほしいと願うが、その直後、炎を上げながら崖下へ転落する一台のレーシングカーが目に飛び込んでくる。それが靳朝の車だと知った姜暮は意識を失い、目覚めた時には彼の行方さえ分からないという絶望だけが残されていた。
第20話
靳朝の消息が途絶えたまま時が過ぎ、精神的に追い詰められた姜暮を案じた継父は察国を訪れ、病床の母を支えるためカナダへ戻るよう説得する。苦渋の末、姜暮は母を優先する決断を下し、旅立つ直前まで靳朝へ何度もメッセージを送り続けるが、返事は届かない。一方、瀕死の重傷を負っていた靳朝は懸命な治療で一命を取り留め、目覚めると最初に姜暮の安否を尋ねる。彼は無理を押して退院前に姜暮との再会を望み、三頼たちの協力でカフェでの約束を実現させる。再会した姜暮は涙をこらえながら彼の無事を喜び、靳朝も笑顔で「安心してカナダへ行ってほしい」と送り出す。しかし姜暮が立ち去った直後、気力だけで立っていた靳朝はその場に倒れてしまう。その後、姜暮はカナダで母を介護しながら学業を続け、変わらず靳朝へ想いを届け続けるが、彼は彼女の未来を守るため、自ら少しずつ距離を置こうと決意するのだった。
















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