流水舞花 2024年 全40話 原題:流水迢迢
目次
第13話 南霊で食糧不足の謎、裴家の不正に迫る
第13話の見どころ
南霊で起きている兵器問題を追う中、江慈が「豊作なのに、なぜ人々は飢えているのか」という異変に気づきます。調査を進める裴琰と衛昭は、米の流通に隠された不正へと迫っていきます。一方、江慈は飢民を救うため危険な場所へ潜入。さらに裴琰は趙五の家族を探す長風衛を追い、事件の裏に新たな謎を発見します。
第13話のあらすじ
裴琰と衛昭は鋳造室を隅々まで調べますが、兵器の品質が低下した原因につながる明確な証拠は見つかりません。そこで二人は、すでに鋳造司を辞めさせられた工匠たちから話を聞くことにします。
そんな中、江慈は南霊の食糧事情に疑問を抱きます。野外に生えている苦蕎麦が、今年は豊作だったはずなのにほとんど残っていないのです。さらに以前食事をした際、店で使われていた米が新米ではなく古米だったことも思い出します。豊作なのに米が不足しているという矛盾に、江慈は何か裏で仕組まれているのではないかと考えます。
裴琰と衛昭も江慈の推測を重視し、密かに調査を開始します。すると、南霊には多くの飢民が存在していることが判明。二人は役割を分担し、裴琰が米店を調べ、衛昭が飢民たちから事情を探ることになります。
衛昭は、裴琰が米店を調べる理由について江慈に説明します。南霊にある米店の多くは裴琰の叔父が経営しているためです。しかし江慈は、裴琰が身内だからといって不正を見逃すような人ではないと信じます。
その頃、衛昭が外へ出た隙を狙い、江慈は彼の部屋に忍び込みます。目的はもちろん、自分の大切な小泥猫を取り戻すことでした。しかし、いくら探しても見つかりません。そこへ衛昭が突然戻ってきます。まるで江慈の行動を予測していたかのように、衛昭は小泥猫ではなく、糖菓子で作った猫を見せて彼女をからかいます。
一方、江慈は暇を持て余し、裴琰の捜査に同行します。二人が城西の廃寺へ向かうと、そこには大勢の飢民が閉じ込められていました。屈強な男たちに監視され、十分な粥さえ与えられず、外へ出ることも許されません。
真相を探るため、衛昭と江慈も乞食に変装してわざと捕らえられます。衛昭は半分の餅を使って情報を買い取り、彼らがここに拘束されている理由を知ります。どうやら都から来た役人が事件を調査しているため、飢民たちは口封じのように閉じ込められていたのです。
衛昭が江慈を連れて脱出しようとすると、江慈は病気で苦しむ女性・小翠を見つけます。放っておけば命に関わると判断した江慈は、彼女を治療するため残ることを決意します。衛昭は説得を諦め、万一のため光明衛の腰牌を江慈に渡します。
一方、裴琰のもとには易飛から新たな報告が届きます。長風衛の安澄が郊外の民家へ向かい、趙五の家族を探しているというのです。趙五はかつて河閘衛を務めており、燕氏姉妹が水路から斉王を連れ出した際、故意に逃走を見逃した可能性がありました。
裴琰は安澄を追跡し、易飛には江慈を助けるよう命じます。そして米店の倉庫を調べた裴琰は、古米だけでなく大量の砂まで発見します。そこには明らかな不正の痕跡がありました。
しかし裴琰の調査に気づいた裴子放は、証拠を隠すため飢民を皆殺しにするよう部下へ命令します。裴琰たちが動き始める中、城西の廃寺からは飢民たちの姿が消えてしまい、事件はさらに深い闇へと入り込んでいきます。
第14話 江慈が井戸へ落下、衛昭が命懸けで救出
第14話の見どころ
江慈が飢民たちを救おうとしたことで、ついに裴家の陰謀と正面から衝突します。危機に陥った江慈を救うため、衛昭が身を挺して飛び込み、二人の距離も少しずつ変化していきます。一方、兵器問題の黒幕として裴家の不正が明らかになり、裴琰は一族を切り捨てる決断を迫られます。
第14話のあらすじ
衛昭は長風衛を追って郊外の別院へ向かいますが、到着した時にはすでに誰もいませんでした。しかし、敷地内にはいくつかの足跡が残されていました。衛昭はその形や深さを確認し、女性の足跡だと判断します。誰のものなのか気になりながらも、江慈の身を案じる衛昭は、それ以上の調査をせず急いでその場を離れます。
その頃、裴子放の息子・裴英は父の命令を受け、城西の廃寺へ向かっていました。目的は、そこに閉じ込められている飢民たちを全員殺すことです。江慈は外から聞こえてくる悲鳴を聞き、危険を察知します。彼女は病気の小翠を連れて隠れますが、小翠の咳によって居場所を知られてしまいます。
江慈は光明衛の腰牌を見せ、裴英たちを牽制します。光明衛を恐れる裴英はその場で江慈を殺すことをためらい、彼女と生き残った飢民を別の場所へ連行します。江慈は移動する途中、誰にも気づかれないよう暗夜幽蘭の花粉を撒き、後から自分たちを探せるよう目印を残します。
やがて衛昭と裴琰たちが廃寺へ到着します。易飛が江慈の行方を探す中、衛昭は暗夜幽蘭の存在に気づきます。以前、江慈から暗夜幽蘭は白酢をかけると色が浮かび上がると聞いていた衛昭は、すぐに白酢を用意させます。花粉の跡を辿ることで、江慈が連れ去られた方向を突き止めます。
一方、江慈たちは拘束されていましたが、彼女は隙を見て瓦片で縄を切り始めます。ところが裴英は最終的に口封じを決断し、何大人の息子・何永林に江慈を殺すよう命じます。
何永林が刀を振り上げた瞬間、江慈は光明衛の腰牌を掲げ、衛昭が黙っていないと警告します。しかし何永林は、衛昭が一介の婢女のために動くはずがないと嘲笑します。
その直後、背後から衛昭が現れます。「誰が気にかけないと言った」と冷たく告げる衛昭に、何永林は驚愕します。追い詰められた何永林は江慈を井戸へ突き落としますが、衛昭は即座に飛び込み、江慈を抱き止めながら井戸の縄を掴みます。そこへ易飛も駆けつけ、二人を救い出します。
裴英は光明衛に捕らえられ、必死に裴琰へ助けを求めます。しかし裴琰はあえて手を差し伸べず、事件との関係を疑われないため、兵器事件の処理を衛昭に任せます。
追い詰められた何大人は、兵器問題の責任を裴家へ押しつけます。鋳造司の資金が裴家によって横領されていたため、何大人は裴子放の指示で不正に手を染めていたのです。
裴琰は衛昭に裴家を処理させる一方、巧妙な策略によって裴家内部を争わせ、横領の証拠を手に入れます。衛昭は、裴琰が一族を切り捨てたように見えて、実際には自分にとって最大の利益を得ていることを見抜きます。叔父たちを排除しながら裴家そのものは守ることができるからです。
衛昭は肩を負傷しますが、江慈は自ら薬を塗って手当てします。衛昭の美しい顔を見つめながら、江慈は外見とは裏腹に横暴な男だと心の中で呟きます。
しかし衛昭は、今回の兵器事件にはまだ隠された真相があると感じていました。
第15話 海藻で飢民を救う、阿顔が鄭生の死の真相を訴える
第15話の見どころ
裴琰は一族の不正を暴きながらも、飢民を救うために動く江慈を見過ごしません。わずかな米しか与えられない現実に怒った江慈は、海へ出て新たな食料を探し始めます。そこで出会った阿顔が持つ平安扣が、兵器事件と繋がる重要な手掛かりに。衛昭も阿顔の正体に疑いを抱き始めます。
第15話のあらすじ
裴子放は、裴琰が自分に対して容赦なく処罰を進めることに憤ります。かつて母子を引き取ったのは自分なのだから、その恩を忘れるなと裴琰を責めます。しかし裴琰は過去の恩を理由に不正を見逃すつもりはありません。裴子放を連行させた後、幼い頃の記憶が蘇ります。
父親の位牌を抱え、母とともに裴家へ身を寄せた少年時代。裴子放からは、分をわきまえて生きろと冷たく言われていました。しかし母・容国夫人は息子に、人の上に立つ者になり、邪魔する者はすべて排除するよう言い聞かせていました。その言葉は、現在の裴琰の生き方にも大きな影響を与えています。
一方、江慈は依然として飢民たちのことを気にかけていました。裴琰は彼女の気持ちを察し、倉庫から五担の米を受け取れるよう書面を渡します。江慈は崔亮とともに倉庫へ向かいますが、役人から渡されたのはわずか二袋でした。
江慈が抗議しても、役人は不満ならその二袋すら渡さないと威圧します。周囲には用心棒まで集まり、江慈はやむなく引き下がります。しかし、これだけでは飢民を救えないと考えた彼女は、別の方法を探すことにします。
海辺へ向かった江慈は、阿顔という女性と出会います。阿顔は、この海域には魚がいないと話しますが、江慈は自ら船を出して海へ向かいます。そして海中から大量の海藻を引き上げます。
江慈が海藻を飢民たちに届けようとすると、そこへ裴英たちが現れ、彼女を阻止しようとします。しかし衛昭が駆けつけ、瞬く間に彼らを打ち倒します。
阿顔は衛昭の姿を見ると、胸元の平安扣を慌てて隠します。その後、江慈は飢民のために粥を作ります。海藻と米を一緒に煮ようとしますが、阿顔は味が悪くなると反対します。そこで江慈は彼女の意見を聞き、以前衛昭に渡した糖包まで使って粥を美味しく仕上げます。
完成した粥を衛昭にも振る舞うと、米が少ないことに気づいた衛昭は理由を尋ねます。江慈は倉庫で受けた仕打ちを説明します。衛昭はそれを聞くと、力には力で対抗すると決め、江慈を連れて倉庫へ向かいます。
衛昭は倉庫の守衛たちを圧倒し、強引に扉を開けさせて米を放出させます。飢民を救うことができた江慈は大喜びし、衛昭への評価を少しずつ変えていきます。
その後、阿顔が江慈のもとを訪れます。彼女は夫・鄭生の死の真相を知りたいと訴え、剑鼎侯へ取り次いでほしいと頼みます。
裴琰の前で阿顔は平安扣を取り出します。それは鄭生が鋳造司の鉄から作ったもので、品質の高い鉄を使ったはずなのに、なぜ夫が死んだのか疑問を抱いていたのです。裴琰は平安扣を調べ、この鉄が通常の鉄より優れた武器を作れる素材だと気づきます。
一方、衛昭は易飛から、以前調べさせた女性の足跡が阿顔のものだったと報告を受けます。阿顔は趙五の娘である可能性が高く、燕氏姉妹と何らかの関係があるかもしれません。
衛昭は阿顔と裴琰の双方を監視するよう命じます。そして、鄭生の死は単なる事故ではなく、何者かによる口封じだったのではないかと疑い始めるのでした。
第16話 阿顔が襲われる、裴琰の判決に江慈失望
第16話の見どころ
阿顔の訴えをきっかけに、兵器事件のさらに深い秘密が明らかになります。何永林による卑劣な行為に江慈と衛昭が立ち向かう一方、何大人は容国夫人の秘密を守るため息子を利用します。やがて裴琰は母が密かに進めていた巨大な計画の存在を知ることに。しかし最後には、裴琰の冷酷な判決によって江慈の信頼が大きく揺らぎます。
第16話のあらすじ
江慈は阿顔と一緒に暮らしたいと考え、衛昭もそれを止めません。しかし、阿顔が裴琰に訴え出たこと、そして裴琰が彼女を屋敷に置いたことは、すぐに容国夫人の耳に入ります。
このまま裴琰が調査を続ければ、自分たちが隠している秘密まで発覚する可能性があります。報告を受けた容国夫人は警戒しますが、まだ裴琰本人に真実を知らせるつもりはありません。そこで何大人にこの問題を処理させることにします。
何大人は南霊の碧荷山荘へ赴き、容国夫人の配下である杜嬷嬷と会います。杜嬷嬷は夫人からの指示を伝え、何大人に事態を収拾するよう求めます。
一方、何永林は父が阿顔のことで悩んでいることを知り、ある策を提案します。そんな中、阿顔は鋳造師たちの間で「鋳造司には幽霊が出る」という噂が広がっていることを耳にします。さらに、焼死した鉄匠たちの遺品が残されていることを知り、調査する口実を得ます。
しかし、そこへ衛昭が現れます。衛昭は幼い頃、泔水桶から食べ物を拾っていた過去を語り、混ざり合った残飯の光景が今でも心の傷として残っていると明かします。江慈と阿顔が食料について話している様子から、阿顔にも同じような経験があるのではないかと疑い、さらに彼女が大切そうに隠している平安扣についても尋ねます。
阿顔が答えに困っていると、江慈が現れ、衛昭に彼女を怖がらせないよう釘を刺します。
その後、江慈は裴琰へのお礼として手作りの糕点を届けます。それを知った衛昭は、自分も食べたいと不満そうに口にします。そこへ裴琰が現れ、わざと糕点を見せつけます。その糕点は「定勝糕」と呼ばれるもので、衛昭はますます面白くありません。
その夜、阿顔は江慈が眠ったのを確認すると、一人で部屋を抜け出します。江慈は彼女がいないことに気づき、急いで衛昭へ知らせます。衛昭は阿顔が鋳造司へ向かった可能性が高いと判断し、江慈とともに後を追います。
しかし、阿顔は鋳造司で待ち伏せしていた何永林に捕らえられてしまいます。江慈たちが到着した時には、阿顔は深く傷つけられ、隅で怯えていました。何永林は女性の名誉を傷つけたことを逆手に取り、阿顔を追い詰めます。
そこへ衛昭が現れ、何永林を激しく殴りつけます。そして江慈とともに、阿顔に官府へ訴えるよう説得します。
何大人は息子を救うため、容国夫人の牡丹玉佩を使って裴琰を碧荷山荘へ誘い出します。そして、ついに容国夫人が密かに進めている計画について話し始めます。
何大人によれば、夫人は剑鼎侯を天下の頂点へ立たせるため、長年にわたり密かに策を巡らせていました。鄭生ら工匠が殺されたのも、鋳造司の甲字号工棚だけで、他の工棚とは異なる鉄が使われていることを彼らが発見したためでした。
さらに何大人は、自分には何永林しか息子がいないため、彼を失えば秘密を守り続けることができないと訴えます。
裴琰は阿顔の事件を審理しますが、何大人の説明に従い、鄭生の死を事故と判断します。さらに何永林による犯罪についても立証できないとして罪に問わず、阿顔を何永林へ嫁がせるという驚くべき判決を下します。
阿顔が平安扣について訴えると、裴琰はその素材が他の工棚で使われていた鉄と変わらないと断言します。
その冷酷な判決を目の当たりにした江慈は、裴琰への信頼を大きく失ってしまいます。事件の真相を追ってきた二人の間に、初めて大きな亀裂が生まれるのでした。

















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