大奉打更人

大奉打更人

大奉打更人 21話・22話・23話・24話 あらすじ

大奉打更人(だいほうだこうにん)-正義の銅鑼と王朝の闇- 2024年 全40話 原題:大奉打更人

第21話の見どころ

恒慧を追い詰めようとする打更人たちだったが、彼の圧倒的な力の前に苦戦を強いられる。事件の鍵を握るのは、恒慧の断たれた片手に宿る謎の力だった。やがて許七安は、平陽郡主の失踪に隠された残酷な真相へとたどり着く。郡主の死を知った臨安公主は、皇帝に直訴するため、ある決意を固める。

第21話のあらすじ

恒慧が逃走すると、楊砚たちはすぐさま後を追う。しかし、激しい戦いのなかで南宮倩柔が負傷し、複数の打更人が力を合わせても恒慧を捕らえることはできなかった。そこへ楊千幻が現れ、加勢する。四人がかりでも取り逃がしたことに、楊千幻は恒慧本人の強さ以上に、彼の断たれた片手に秘められた力が脅威なのだと見抜く。楊砚たちは、楊千幻が終始こちらに背を向けて話していることにもあきれるのだった。

楊千幻は、打更人が司天監の協力も得ずに事件を調べていることを不審に思う。だが楊砚は、今回の事件の主審は銅鑼の許七安だと説明する。許七安が魏淵のもとを訪ねると、南宮倩柔たちが負傷しているのを見て、思わず笑みを漏らしてしまう。魏淵は、四品の実力者たちがそろっても恒慧を捕らえられなかったと語り、あの片手には少なくとも二品、あるいは一品に匹敵するほどの力があるのではないかと推測する。

魏淵は許七安に兵部尚書の調査を命じる。四品以上の高官には望気術を使えないものの、司天監の者を同行させることは可能だ。許七安が采薇を連れていこうとすると、楊砚はすでに腕利きの協力者を確保していると告げ、楊千幻に会うよう勧める。司天監の門前でその名を見たことがある許七安は、本人の顔を見ようと何度も試みるが、楊千幻は巧みに背を向け続け、ついに顔を見せなかった。

楊千幻から渡された書類を確認した許七安は、前夜の功績を正当に記録してほしいと求める。楊千幻はすでに魏淵にも相談したが、魏淵は事件の主審である許七安自身に任せるべきだと答えたという。許七安は、魏淵が責任を押しつけたのだと察しながらも、事件が終われば功績を正確に記すと約束する。さらに、以前から人に贈る相手を探していた詩があると言い、楊千幻にぴったりだと褒めて贈る。詩を受け取った楊千幻は大いに喜び、兵部尚書の屋敷まで許七安を連れていく。しかし、尚書は曖昧な返答に終始し、許七安は何ひとつ真相を聞き出せなかった。

その後、恒慧が死亡したとの知らせが届く。現場には恒慧の師兄である恒遠もいた。恒遠によれば、恒慧は自分を殺そうとしたものの、最後には抵抗をやめ、自ら命を絶ったという。かつて平陽郡主は恒慧と駆け落ちするため、平遠伯の息子や兵部尚書の息子らに協力を求めていた。しかし、彼らの真の目的は誉王を失脚させることだった。京を出た途端、二人の男は本性を現し、平陽郡主を辱めようとする。恒慧は彼女を守ろうとして殺され、平陽郡主も自ら命を絶ったのだった。

その後、断たれた片手を持つ謎の存在が恒慧を利用し、復讐へと駆り立てていた。しかし、恒慧は師兄の恒遠を殺すことができず、最期には自ら死を選んだ。許七安たちは現場を掘り返し、平陽郡主の遺骨を発見する。臨安公主は遺骨を確認して深く悲しみ、駆けつけた王妃も娘の死を受け入れられずに嘆き悲しむ。親友を失った臨安公主は、血書をしたため、皇帝に冤罪を訴えることを決意する。

 

第22話の見どころ

平陽郡主の悲劇を明らかにした臨安公主は、皇帝に血書を差し出して正義を求める。しかし、朝政に踏み込んだ彼女の行動は、宮廷内に波紋を広げていく。許七安は事件を解決したにもかかわらず、死罪を免れられるのか確信が持てない。そんななか、周赤雄を捕らえるため、彼は思いがけない協力者たちを味方につけていく。

第22話のあらすじ

平陽郡主の死を訴える臨安公主の行動に、皇帝は不快感を示す。陳貴妃も、臨安公主が朝政に口を出して騒ぎを大きくしたと怒りをあらわにする。だが太子は、母がいつまでも妹を責め続ければ、周囲から情のない人間だと思われかねないとたしなめる。陳貴妃はそれ以上何も言えなくなる。臨安公主は、空を飛ぶ蝶を見つめながら、平陽郡主は望んでいた自由を手に入れられたのだろうかと思いを巡らせる。

一方、許七安は懐慶公主を訪ねる。兵部尚書の後任をめぐって朝廷では各派がそれぞれの候補を推しており、懐慶も結論が出るのを待っているところだった。懐慶は、臨安公主が平陽郡主の死を悲しみ、食事も取らずにいると聞いたことを許七安に話す。朝議では候補者をめぐって意見が対立し、皇帝は魏淵にも意見を求める。しかし魏淵は、特定の人物を推薦しなかった。彼があえて人選に加わらなかったのは、許七安の死罪を赦免させる機会をうかがっていたからだったが、皇帝はその件について何も語らなかった。

許七安は臨安公主のもとを訪ねるものの、彼女は会おうとしない。そこで食べ物と一幅の書を侍女に託す。その書には、臨安公主と平陽郡主が一緒に遊びに出かけた日の思い出が記されていた。書を目にした臨安公主は、抑えていた悲しみをこらえきれず、涙を流す。

許七安が家に帰ると、食卓には肉のない料理ばかりが並んでいた。妹の許玲月によれば、家に渡される生活費が足りず、家計が苦しくなっているという。許七安が月々の金を渡したばかりだと指摘すると、叔母は年の瀬には正月用品などの出費がかさむのだと訴え、二叔にももっと金を出すよう迫る。二叔は来月は多めに渡すと約束し、肉を我慢して青菜を食べればいいと苦しい言い訳をする。そこへ皇帝の使者が訪れ、許七安に黄金千両と絹織物が下賜された。思いがけない褒美に叔母は大喜びし、内城に屋敷を買って引っ越そうと言い出す。許七安たちも賛成し、家計の管理は叔母に任せることにした。

許七安は宋廷風たちにも金を分け、李玉春には妻への贈り物として大量の装飾品を渡す。仲間たちは喜ぶが、許七安自身は、事件を解決したにもかかわらず皇帝から死罪の赦免を得られていないことが気がかりだった。魏淵は、以前、霊龍が許七安に親しげに寄り添ったことが皇帝の不興を買った可能性を指摘する。もっとも、すでに手は打ってあり、最悪の場合には死刑囚と入れ替えてでも許七安を救い出すつもりだと明かす。

許七安は、周赤雄を捕らえれば状況を変えられるのではないかと考える。そこで司天監の宋卿たちに鶏精を作って振る舞い、そのおいしさに感激した彼らから協力を取りつける。さらに、二号の李妙真が周赤雄を許七安のもとへ連れてくることになる。李妙真は、今回助力する代わりに、自分が困ったときには必ず力を貸してほしいと条件を出す。楊千幻は、皇帝の前でまで人に背を向けていたら命が危ないと考え、采薇たちに許七安への同行を頼む。張慎も約束していた法術書を受け取りにやって来る。許七安は詩集を渡すと約束し、さらにいくつかの詩を披露する。張慎はその出来栄えに満足し、快く協力を引き受けた。こうして許七安は、周赤雄を皇帝の前に連れていく準備を整える。

 

第23話の見どころ

周赤雄を皇帝の前に連れ出した許七安は、望気術と問心の術を駆使して黒幕の名を暴こうとする。一方、臨安公主との距離は縮まり、二人は酒に酔って思いがけない一夜を過ごす。やがて臨安公主は平陽郡主の思いを胸に、新たな一歩を踏み出す。そんななか、許七安は雲州で盗賊討伐に赴き、再び不可解な事件に巻き込まれていく。

第23話のあらすじ

許七安は周赤雄を大殿へ連れていき、皇帝の前で事件の背後にいる人物を問いただす。周赤雄は当初、頑として口を開こうとしなかったが、張慎が問心の術を使い、采薇たちが望気術で嘘の有無を確かめると、ついに黒幕の名を明かす。それは工部尚書の李玉郎だった。名を挙げられた李玉郎は激しく動揺し、自分は無実だと訴える。魏淵は自ら取り調べを行うと申し出るが、刑部尚書は反対し、事件は刑部に任せるべきだと主張する。皇帝はその意見を受け入れ、捜査を刑部に委ねることにした。

大殿を出た許七安は、刑部尚書を皮肉る詩を口にする。侮辱されたと感じた尚書は激怒し、官吏を罵倒した罪で許七安を流罪にすべきだと訴える。だが魏淵は、詩の内容が事実ならば侮辱には当たらないと切り返し、許七安を連れてその場を去る。

その後、許七安は臨安公主を訪ねる。二人は平陽郡主の死について語り合い、許七安は、望まぬ結婚を強いられるくらいなら、平陽郡主にとっては別の生き方を選ぶことにも意味があったのではないかと話す。臨安公主は、かつて平陽郡主が「王妃になるくらいなら死んだほうがましだ」と語っていたことを思い出す。友を失った悲しみを抱える臨安公主は、許七安に一緒に酒を飲んでほしいと頼む。二人は杯を重ね、酔いが回るにつれて互いの距離が近づき、ついには口づけを交わしてしまう。

翌朝、目を覚ました臨安公主は、なぜ自分がここで眠っていたのか分からず戸惑う。侍女から、許七安はすでに帰ったものの、彼女をしっかり世話するよう念を押していたと聞かされる。さらに、許七安が寒がる彼女の手を握っていたと知り、臨安公主は慌てて二人には何もなかったと言い張る。

一方、楊千幻は許七安が次々と功績を立てていることに不満を募らせ、皇帝に直接会おうとする。しかし、術で皇宮へ転送しようとしたところを監正に止められ、焦りすぎていると諭される。懐慶公主と監正も密かに会っており、これまでの一連の出来事には監正の思惑が関わっていた。懐慶は、よほど必要な場合でなければ臨安を巻き込まないでほしいと頼む。

そのころ、許七安の家族は新居への引っ越しを終え、多くの人々から祝福を受けていた。叔母が許新年にも引っ越しを知らせたのか二叔に尋ねると、二叔は、許七安なら当然連絡しているはずだと答える。尚書夫人は当初、祝賀に行くことを渋っていたが、楊砚たちが訪ねてくると態度を一変させ、叔母たちに取り入ろうとする。許七安が銀鑼に昇進したことで、家族の立場も変わりつつあった。

ところが、許七安が臨安公主を訪ねると、彼女はすでに姿を消していた。残されていた手紙には、許七安の励ましのおかげで旅立つ決心がついたこと、平陽郡主が見ることのできなかった広い世界を自分の目で確かめたいこと、そして自分自身の生きる道を見つけたいことが記されていた。臨安公主は王妃とともに京を離れたのだった。許七安は彼女の選択を受け入れる。

その一方、ある女性は主人に宛てた手紙で、打更人の動向を報告していた。大奉を倒すには、まず魏淵を排除する必要があるという主人の考えは正しいとし、許七安についても注意深く観察すべきだと記す。そして三か月後にはすべてが決着するだろうと示唆する。

三か月後、許七安は雲州で盗賊の討伐にあたっていた。盗賊を制圧した彼は、仲間たちに税銀を倉庫へ運び、記録するよう指示する。皆と酒を飲みに行くつもりだったが、ふと目に留まった人物の後を追い、ひとりでその場を離れてしまう。すると周囲は黒い気に覆われ、許七安は自分がどこにいるのか分からなくなる。そこへ現れたのは、死んだはずの周立だった。許七安は驚きながらも、周立との戦いに身を投じる。

第24話の見どころ

雲州で命を落としたと思われた許七安。しかし、葬儀の最中に思いがけない奇跡が起こり、彼は再び目を覚ます。死の淵で何を見たのか、そして魏淵の背後に立つ謎の人物とは誰なのか。許七安が不在のあいだ、仲間たちは彼の仇を討つため巫神教へ向かおうとしていた。復活した許七安は、彼らを救うべく動き始める。

第24話のあらすじ

雲州で周立と遭遇した許七安は、戦いの末に息絶えたかのように見えた。宋廷風たちが駆けつけたとき、彼には呼吸がなく、彼らは許七安が命を落としたと判断する。魏淵は、税銀を取り戻せたのは許七安の功績によるところが大きいとして、彼の死を皇帝に報告し、爵位を追贈するよう上奏する。朝廷では、許七安への追贈を支持する者もいれば、強く反対する者もいたが、魏淵は一歩も譲らなかった。

魏淵は南宮倩柔に、許七安の遺体をすでに許家へ送り届けたと報告を受ける。また、巫神教に関する資料を調べ、秋の収穫期が終わったら巫神教を討伐するつもりだと明かす。許家では二叔が位牌を持ち帰り、叔母たちは深い悲しみに暮れていた。南宮倩柔たちも弔問に訪れ、魏淵から、許家に何かあれば直接自分を頼るよう伝言を預かっていると告げる。采薇も駆けつけるが、雲州にいた許七安から手紙をもらったばかりだっただけに、突然の死を信じられない。二叔は遺体を埋葬しようとするが、叔母は許新年がまだ戻っていないため、もう少し待つべきだと訴える。二叔は、これ以上は待てないと決める。

そのとき、一匹の猫が現れ、棺の上に飛び乗る。二叔たちは縁起が悪いと慌てて追い払おうとするが、猫がきっかけとなって許七安は目を覚ます。彼は意識のなかで、かつての臨淵関の戦いを目にしていた。魏淵が兵を率いて敵を迎え撃つ場面では、魏淵の背後に黒衣の人物が立っていたのだ。現実に戻った許七安が起き上がると、周囲の者たちは死者が蘇ったのかと驚愕する。南宮倩柔が生きていることを確認し、家族もようやく喜びを取り戻す。

そこへ金蓮道長が現れ、許七安は肉体こそ死んだように見えていたものの、元神は残っていたのだと説明する。金蓮は、元神が速やかに肉体へ戻れるよう手を貸したのだった。そして許七安に、李妙真には会ったのかと尋ねる。許七安は、彼女はその場にいなかったと答える。

許七安は魏淵のもとへ向かい、自分が生きて戻ったことを報告する。魏淵も彼の生還を心から喜ぶが、周囲には司天監の脱胎丸を飲んで蘇生したと説明するよう指示する。余計なことを話さないよう釘を刺し、どんな事態になっても自分が守ると約束した。脱胎丸は皇帝でさえ手に入れていない貴重な薬であり、許七安がそれを与えられたことを疑問視する官吏もいた。魏淵は、信じられないなら司天監に確かめればよいと返す。皇帝も確認を命じるが、許七安が生きていると分かると、爵位の授与は先送りにすることにした。

打更人の役所に戻った許七安は、同僚たちが自分の死について話しているところへ姿を現し、皆を驚かせる。彼は春風堂の仲間たちが見当たらないことに気づき、行き先を尋ねる。仲間たちは許七安の仇を討つため、雲州へ向かったという。すでに楊砚たちは船で出発していた。

許七安は李妙真に連絡し、雲州で楊砚たちの行方を探ってほしいと頼む。彼らが巫神教へ向かっているのなら、無謀な行動を止めなければならないからだ。李妙真は、三号である許七安にはまだ借りがあるため、今こそ返すと約束する。ただし許七安は、相手に自分の正体を悟られないよう、許新年として振る舞い、春闈の準備で勉強に集中していると説明しておく。

その後、監正と懐慶公主が再び会い、懐慶は魏淵が脱胎丸の話を持ち出したことを伝える。監正は問題ないと答え、魏淵がそう説明したのなら、脱胎丸を与えたことにすればよいと応じる。一方、許七安は夜になると再び夢を見て、臨淵関で目撃した光景について考え続ける。魏淵の背後にいた黒衣の人物は何者なのか。その疑問は、彼の胸に深く残るのだった。

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