凡人修仙伝

凡人修仙伝

凡人修仙伝 6話・7話・8話・9話・10話 あらすじ

凡人修仙伝 2025年 全30話 原題:凡人修仙传

第6話 あらすじ

韓立は冷静に、自分が正当な価格で品物を買っただけだと説明するが、陸鳴遠は激怒し、まったく耳を貸さずに今にも手を出そうとする。しかしその場にいた陳巧倩が制止し、ちょうど霊根試験が始まるタイミングでもあったため、騒動はひとまず収まる。納得のいかない陸鳴遠は不満を残しつつも、その場を離れていった。

騒ぎの後、品物を売っていた少女菡雲芝が韓立に近づき、自己紹介をするとともに霊根試験へ一緒に向かおうと誘う。韓立はこれに応じ、試験場へ向かう。そこにはすでに多くの修士が集まり、中央では結丹期の高位修士である南宮婉が試験を取り仕切っていた。韓立が何気なく彼女を見た瞬間、強大な気配に圧され、体内の霊力が乱れる。同行していた万小山は、修仙界では下位の者が上位の修士を無闇に見ること自体が危険だと説明する。

試験は順に進み、合格者は七大門派から選ばれる仕組みだった。天才的な資質を持つ燕如嫣は「天霊根」を持つことが判明し、すべての門派から勧誘を受ける。彼女は迷わず最強とされる掩月宗を選び、周囲の羨望を集める。一方、万小山は四霊根のため不合格となり落胆する。続いて試験を受けた陸鳴遠と陳巧倩は合格し、黄楓谷へ入門を決めるが、韓立も同じく四霊根で不合格となる。

試験後、散修たちは翌日の「天霧台」での比試に最後の望みをかけることになる。そこで青紋は、皆の法器を集めて戦力を集中させれば勝機があると提案し、仲間たちはそれに賛同して宝物を差し出す。しかし韓立はこの提案に裏があると見抜き、関わることを避けるため丹薬を差し出してその場を離れる。万小山は韓立を追い、彼から青紋への警戒を促されるが、純朴な彼はそれを信じようとしない。

その後、菡雲芝が再び現れ、兄の病を治すために丹薬と引き換えに符や家宝の筆を差し出す。彼女の事情に心を動かされた韓立は丹薬を渡し、さらに彼女から受け取った本の中で「昇仙令」という特別な令牌の存在を知る。それは試験なしで門派に入れるうえ、築基丹まで得られる貴重なものだった。

しかしこの情報が思わぬ事態を招く。比試当日、青紋は陸鳴遠に敗北し、命の危機に瀕するが、南宮婉の介入で命は救われる。その裏で、万小山が昇仙令の話を青紋に漏らしてしまい、韓立は危険を察して身を隠すことにする。

だが夜、隠れていた洞窟の外で争いが起こる。韓立が様子をうかがうと、万小山が追われて逃げ込んでくる。彼は青紋の裏切りを告げた直後、命を落としてしまう。事態を悟った韓立は追手である胡萍姑呉九指を奇襲で倒すが、そこに黒幕である青紋が姿を現す。青紋は最初から仲間を利用するつもりだったと明かし、二人は激しい戦いに突入する。

戦いの最中、突如として謎の存在「氷妖」が現れ、「青紋は死なせない」という命令を告げる。圧倒的な力に韓立は為す術なく逃走するしかなかった。一方その頃、青紋の前には黒衣の人物が現れ、「築基したいか」と問いかける。力を求める青紋はすがるようにその申し出を受け入れる。

同時に、遠方で異様な気配を察知した南宮婉が現場へと急行する。事態はさらに大きな陰謀へと発展しつつあった。

 

第7話 あらすじ

南宮婉が現場に駆けつけた瞬間、ただならぬ気配に気づいた黒衣の男は顔色を変え、青紋を急かしてその場から退かせる。緊迫した空気の中、南宮婉はちらりと韓立に視線を向け、「運のいい小僧だ」と内心で評価する。一方の韓立は死地をくぐり抜けた直後で、地面に座り込みながら荒い呼吸を繰り返していた。今回の経験から、流浪の身では生き延びられないと痛感し、どこかの門派に身を寄せる決意を固める。

長い道のりを経て韓立は黄楓谷へ辿り着くが、ここで思わぬ事態が起きる。懐にしまっていた「昇仙令」が突然激しく震え、宙へと浮かび上がったのだ。驚いた韓立は慌てて追いかけるが転倒してしまう。その場に居合わせた宋蒙たちはその様子を目撃し、ただちに上へ報告する。

その頃、谷では李化元が新弟子の人数を巡って賭けをしていた。当初は十六人で決まりとされ、彼は負けを覚悟していたが、昇仙令の出現によって人数は十七人に増加。思わぬ勝利に李化元は大喜びする。やがて掌門や長老たちが集まり、昇仙令の扱いについて協議が行われる。李化元は規則を重んじ、「令牌を持つ者は必ず門下に迎え、築基丹も与えるべきだ」と強く主張する。

しかし掌門は、その築基丹はすでに天霧台の優勝者に与える約束だと難色を示す。これに対し李化元は、優勝者には霊石で補償すればよいと提案し、最終的にこの案が採用される。こうして韓立は正式に黄楓谷の弟子として迎えられることになった。

だが周囲の弟子たちは納得しておらず、「あんな凡人がなぜ入門できるのか」と陰口を叩く。その理由が“祖先の功績による特例”だと知り、さらに不満を募らせる。韓立はその言葉を聞きながらも反論せず、ただ静かに拳を握りしめる。

やがて師叔に呼ばれた韓立は、昇仙令の出所について尋ねられる。「祖先から伝わったもの」と答えると、特別な家柄ではないことに驚かれつつも、「それも運命だ」と受け入れられる。そして韓立は正式に弟子となり、谷の中へ案内される。

門内では生活に霊石が必要であることや、任務を通じて稼ぐ仕組みなどが説明される。韓立は装備一式を受け取り、さらに念願の築基丹を手渡される。しかし師叔の口ぶりから、自分があまり期待されていないことも感じ取る。

その後、紅拂師祖が弟子たちを集め、飛行の訓練を命じる。葉を使って空を飛び、遠くの山へ向かう試練であった。多くの弟子が難なく飛ぶ中、韓立は何度も失敗を繰り返し、ようやく飛行に成功する。その様子を見た李化元は「昇仙令を持つ者にしては資質が低すぎる」と疑問を抱く。一方、紅拂師祖も韓立の資質には厳しい評価を下しつつ、その粘り強さだけは認めるのだった。

一方で陸鳴遠は築基丹を得られなかったことに強い不満を抱くが、周囲からは「規則だから仕方ない」と慰められる。やがて掌門は弟子たちに辟谷(食事に頼らない修行)を勧めるが、中には気にしない者もおり、修士たちの価値観の違いも垣間見える。

こうして韓立の新たな修行生活が始まる。厳しい現実と周囲の冷たい視線の中で、それでも彼は静かに力を蓄え、修仙の道を歩み始めるのだった。

 

第8話 あらすじ

陸鳴遠は婚約者である陳巧倩に対し、距離を置かれていることに強い不満を抱いていた。自分を見下しているのではないかという疑念が、彼の心の中で次第に膨れ上がっていく。そんな中、陳巧倩が周囲の気配に気づき「誰かいる」と呟く。視線の先にいたのは韓立だった。その瞬間、築基丹を奪われたことへの怒りが再燃し、陸鳴遠は激昂して韓立に襲いかかる。

突然の攻撃に韓立は一瞬対応が遅れるが、すぐに体勢を立て直して応戦する。しかし陸鳴遠は殺意を込めた攻撃を繰り出し、命の危険すら感じさせる激しい戦いとなる。そこへ呉葉師叔が駆けつけ、二人の間に割って入り強制的に争いを止める。呉葉師叔は、築基丹の件は門派の決定であり、不満があるなら上層部に訴えるべきだと厳しく諭す。すでに補償の霊石を受け取っている以上、これ以上の騒ぎは許されないと告げられ、陸鳴遠は悔しさを押し殺しながらその場を去る。

呉葉師叔は韓立の状況を案じ、このままでは築基丹を守りきれないと判断する。そして、早急に修為を高めて第十三層に到達し、丹を服用するしかないと助言する。一方その頃、陸鳴遠は諦めきれず、別の師叔のもとを訪れて築基丹の購入を申し出る。高額にもかかわらず三百霊石を差し出し、執念を見せるのだった。

その一方で韓立は、自身の修行を進めるため功法を購入しようとするが、霊石が二つ足りないことに気づく。そこで彼は機転を利かせ、呉師叔の背中にできた大きな腫れ物を治療する代わりに、その分を差し引いてもらう提案をする。韓立は慎重に切開を行い、中に溜まっていた火気を取り除くことに成功する。実はこの腫れは修行の影響によるものであり、治療後、呉師叔は大いに喜び、報酬として霊石を与える。韓立は約束通り必要分だけ受け取り、残りは返すという誠実さも見せる。

その後、韓立は任務を探しに行き、数ある中から「百薬園」の管理という仕事を選ぶ。危険も責任も大きい任務だったが、彼は自分の成長に繋がると判断する。担当の馬師伯は厳しく、薬草の数を正確に把握するよう命じる。途中で現れた董萱児は軽々と数を言い当て、韓立との格の違いを見せつけるが、韓立は地道に数え上げ任務をこなす。

やがて馬師伯は韓立の努力を認め、薬草の管理を任せて閉関修行に入る。韓立は責任を持って薬草の世話を続け、その間に呉師叔からも治療の見返りとして功法の指導を受け、着実に力を伸ばしていく。基礎の弱さを自覚している韓立にとって、この期間は非常に貴重な修行の時間となった。

閉関を終えた馬師伯は、豊かな収穫に満足し、韓立に報酬として霊石を与える。韓立はさらに一歩進み、丹薬の調合を学びたいと申し出るが、馬師伯はそれを簡単には認めない。代わりに、蔵経閣で学ぶ道を示し、自らの推薦を与える。

こうして韓立は、地道な努力と機転によって徐々に立場を築き始める。周囲の評価はまだ低いものの、確実に力を蓄え、修仙者としての道を一歩ずつ進んでいくのだった。

 

第9話 あらすじ

韓立は蔵経閣に珍しい丹方(丹薬のレシピ)があると知り、急いで向かう。書架に並ぶ数多くの丹方を見て目を輝かせ、すぐに紙と筆を取り出して書き写し始める。しかしそこへ現れた管事は、この場所は滞在時間に応じて霊石を徴収する規則だと告げる。韓立は思わぬ出費に眉をひそめるが、管事はさらに「代わりに丹方を複製して売ることもできる」と提案する。ただし一つにつき十霊石という高額な条件だった。

やむを得ずそれを受け入れた韓立だが、手に入れた丹方が最上級ではないことにも気づく。管事はそれを見抜き、「より良い丹方はさらに高価であり、そもそも丹炉がなければ意味がない」と諭す。そして丹炉の購入を勧め、購入すれば丹方を無料で付けるという条件を提示する。韓立は熟考の末これを承諾し、さらに筑基丹の丹方を見つけたことで大きな手がかりを得る。

自室に戻った韓立は、例の小さな緑の瓶を使い、霊草を急速に育成する。増えた霊草を使って丹薬の精製に挑むが、筑基丹に必要な重要な薬材がどうしても揃わない。そんなある日、外出中に向之礼の会話を耳にし、「血色禁地」が近く開かれることを知る。そこでは貴重な霊草が採取でき、しかも筑基丹に必要な材料も手に入るという重要な情報だった。

韓立はこの機会を逃せないと直感する。一方、周囲の話から向之礼が長年禁地に挑みながらも築基に至れていない人物だと知り、その厳しさも理解する。やがて南宮婉や各門派の代表が集まり、禁地についての方針が議論される。南宮婉は近年、禁地の霊力が衰えていると指摘し、これまで五年ごとだった開放周期を六十年に延ばす提案をする。

多くの掌門はこれに反対するが、南宮婉は「月陽宝珠」を使って霊力の減少を証明する。これにより一部は納得するものの、弟子育成への影響から意見は分かれる。韓立はこの議論を聞きながら、もし六十年待つことになれば自分にはもう機会がないと焦りを強める。資質に恵まれない彼にとって、今回の禁地探索こそ唯一のチャンスだった。

その頃、菡雲芝も韓立のもとを訪れ、兄を救うため禁地で「烈陽花」を手に入れたいと打ち明ける。互いに目的を抱えながらも、過酷な試練に挑む覚悟を固めていく。

やがて李化元が弟子たちを集め、禁地へ入る枠が十一人分しかないことを発表する。韓立は迷うことなく最後の一枠を勝ち取り、その決意を示す。李化元は彼の実力に不安を感じつつも、その覚悟を評価し、参加を認める。

各弟子たちは禁地に備えて修行を重ねるが、実力差は大きい。李化元は「中途半端な実力の者ほど生き残る可能性が高い」と語り、無謀な行動を戒める。出発前には南宮婉が「月陽宝珠」を燕如嫣に託し、隊の指揮を任せる。

一方の韓立は、万宝閣で霊草と引き換えに暗器や符箓を手に入れ、万全の準備を整える。知恵と用心深さを武器に、彼は命がけの血色禁地へと挑む覚悟を固めるのだった。

 

第10話 あらすじ

陸鳴遠董萱児に目を向け、その資源や立場を利用しようと企んでいた。一方で婚約者の陳巧倩はその態度に不信感を抱き、築基丹の返還を求めるとともに、婚約破棄を父に申し出る決意を示す。これに激昂した陸鳴遠は彼女の行く手を遮り、強引に妖獣由来の薬を飲ませてしまう。その行為は支配欲と歪んだ執着の表れだった。

その一部始終を目撃していた韓立は、助けたい気持ちを抱きながらも実力差を考え、すぐには動けずにいた。しかし陸鳴遠は韓立の存在に気づき、かねてからの恨みを晴らす好機と見て襲いかかる。戦いが始まると、韓立は複数の法器を使うものの、使いこなせておらず苦戦する。陸鳴遠はそれを嘲笑するが、韓立は発想を変え、法器を単純な武器として扱うことで隙を突き、ついに致命打を与えて勝利する。

戦闘後、韓立は陸鳴遠の遺品から築基丹を回収する。一方、薬の影響で正気を失った陳巧倩は韓立に迫り、思わぬ行動に出る。韓立は動揺しつつも彼女を気絶させ、これ以上の混乱を避けるため「忘塵丹」を飲ませて記憶を消す決断をする。彼は同門殺しの罪を背負うことを恐れつつも、できる限り事態を穏便に収めようとしたのだった。

その頃、別の場所では燕如嫣が持病の悪化で倒れ、昏睡状態に陥っていた。父親は彼女を救うため血色禁地で霊草を探す決意を固める。これを受けて南宮婉は当初の計画を変更し、自ら禁地へ赴くことを決める。禁地は本来、煉気期の弟子しか入れないが、彼女は自身の力を抑えることで侵入可能だと自信を見せる。

さらに燕家を巡っては、外部勢力である王蝉も暗躍し始める。彼は燕如嫣の病を利用し、彼女を手中に収めることで一族全体を支配しようと企むが、燕父には拒絶される。それでもなお諦めず、陰で機会を狙い続ける。

やがて血色禁地への出発の日が訪れる。弟子たちが集まる中、陳巧倩は韓立に視線を向けるが、彼女が記憶を失っているのかどうか、韓立には判断がつかず不安が残る。李化元は禁地の規則を説明し、仲間の位置を探るための「牽機術」を授ける。

門派の長老たちが力を合わせて禁地の入口を開くと、弟子たちは次々と中へと踏み込んでいく。韓立もその一人として足を踏み入れるが、すぐに仲間とはぐれてしまう。陳巧倩もまた孤立し、不安を抱えながら進むことになる。

禁地の中で韓立は慎重に行動し、いくつかの霊草を採取するが、目的の材料は見つからない。そんな中、彼は意外にも向之礼が他門派の弟子たちと行動している姿を目撃し、違和感を覚える。誘われるものの韓立は距離を置き、単独行動を選ぶ。

夜になると禁地はさらに危険度を増す。韓立は洞窟に身を潜めるが、冷たい雨と異様な寒気に襲われ、気を抜くことができない。常に周囲を警戒しながら、彼はこの過酷な環境で生き延びるため、慎重に一歩ずつ進んでいくのだった。

 

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